雑記(Scribbling)の最近のブログ記事


1975年に出版された古い本だけど、いま読んでも勉強になる。いまでは類似本がたくさん出ているけれど、当時は新鮮だったのでは。


過去に僕が読んだことのある類似本。

『BCG戦略コンセプト』







(2015/3/10追記)
アマゾンの商品説明の転載は、利用規約違反という指摘をアマゾンからうけたので、削除しました。




ランチェスターとかよくわからないけれど、普通の営業本みたいな感じとしては悪くないかもしれません。当たり前のことばかりが書かれているけど、けっこうそんな当たり前のことができてなかったりしますからね。

営業本と言えば、以下がおすすめ。



(2015/3/10追記)
アマゾンの商品説明の転載は、利用規約違反という指摘をアマゾンからうけたので、削除しました。


 

 ダメだ。名著のはずなのに、僕の頭にはまったく入って来なかった。 タイミングとかもあるのかなー。またいつか読みなおしてみよう。

 

 うーん。経済学に対するリスペクトがなさ過ぎワロタ。

金融日記の書評だけ読んでおけばいいかなー。

でもベストセラーは目を通して世間の人がどんなこと考えているのかを知るのは大事なことだ。



一応読んでみたけれど、「本質的には、利益の出る事業計画を考えて、それを実現して、社会に付加価値を生んで、雇用を創出するのが経営者の仕事だよね」ということを強く思っただけだった。それをする能力がないのに、本書に書かれているような、その他のもろもろの小手先のテクニックを覚えてもしょうがない、というか、ゾンビ企業を延命させるだけでは?と思った。

それだけ。
 

まじで超いい本これ。 

著者の主張を僕なりにまとめると、
  1. 会計がわからんで経営はできない
  2. 値決めは経営
  3. 現実を正確に数字に反映させるような会計を順守せよ
本当に心を打たれる。

たとえば、「1.会計がわからんで経営はできない」について書くと、稲盛和夫さんの有名な言葉「売上を最大に、経費を最小に」について彼は

経営者は誰でも利益を追求するのだが、多くの経営者が売上を増加させようとすると当然経費も増えるものと思っている。これがいわゆる経営の常識なのである。しかし、「売上を最大に、経費を最小に」ということを経営の原点とするならば、売上を増やしていきながら、経費を増やすのではなく、経費は同じか、できれば減少させるべきだということになる。そういう経営がもっとも道理にかなっていることにそのとき私は気づいたのである。売上を増やしながら経費を減らすというのは、生半可なことでは達成できることではない。そのためには、智恵と創意工夫と努力が必要となる。利益とはその結果生まれるものでしかないのである。(p35-36)

と書いているのだけれど、売上を増加させ、経費を削減させるというのは、本当に生半可なことではできない。僕は、KSF(Key Success Factor)となっている経費の増加率を、売上の増加率以下に抑える、というのが経営のコツだと思っていたのだけれど。さすが1兆円企業を一代で築いた経営者はいうことが違う。

「2.値決めは経営」も稲盛さんの有名な言葉だけれど、

こんなことをしていたらどうにもならないので、私は「商売というのは、値段を安
くすれば誰でも売れる。それでは経営はできない。お客さまが納得し、喜んで買って
くれる最大限の値段。それよりも低かったらいくらでも注文は取れるが、それ以上高
ければ注文が逃げるという、このギリギリの一点で注文を取るようにしなければなら
ない」ということを社内の営業部門に対して繰り返し強調した。顧客が喜んで買って
くれる最高の値段を見抜いて、その値段で売る。その値決めは経営と直結する重要な
仕事であり、それを決定するのは経営者の仕事なのである。つまり、売上を最大にす
るには、単価と販売量の積を最大とすれば良い。利幅を多めにして少なく売って商売
をするのか、利幅を抑えて大量に売って商売をするのか、値決めで経営は大きく変わ
ってくるのである。(p37)

これも難しい。だいたい「顧客が喜んで買ってくれる最高の値段」って、いったいどうやって見抜くのだろう。似たようなフレーズに、「ボッタクリプライスはだめ」「フェアな値段で売ろう」「適正利益が確保できる値段で売ろう」とかいろいろな言い方があるけれど、現実の価格を決めるのは、確かに経営者の重要な仕事。まさに「値決めは経営」。

「3.現実を正確に数字に反映させるような会計とは何かを常に自問自答しないといけない」について、読んでいて、本当に心の底から共感することがたくさん記されていた。特に、資産と費用の区分について、バナナのたたき売りの例がめちゃくちゃおもしろい。

極端な話だが、たとえば町でバナナの叩き売りをやるとする。まず青果市場でバナナを一箱仕入れる。駅前で叩き売りをしようと、手近の人百屋に行って、
「リンゴ箱を一つ分けてくれ」と言い、空いたリンゴ箱を三百円で買う。リンゴ
箱の上にかける大きな布も要るので、隣の雑貨屋で一枚千円で買う。棒がないと
叩き売りにならないので、二百円で手に入れる。こうして商売の道具を一式そろ
える。
バナナは
一房五十円で二十一房を仕入れた。それを百五十円で売ることにする。
一房売れば百円儲かるわけだ。そこで日が暮れるまでに幸い全部売れたとしよ
いつ。
売上が三千円あって、仕入れた原価は千円だから、儲けは二千円あるはずであ
る。ところが、勘定してみるとお金はそんなにはない。リンゴ箱に三百円、布に
千円、棒きれに二百円と道具に千五百円払っているので、手元には五百円しか残
らないわけだ。
仮にそこへ税務署が来て、「あなたは二千円儲かったから、その半分の千円を
税金として払え」と言うとする。手持ちの五百円から、なぜ千円もの税金を払う
ことになるのか問うと、「リンゴ箱と布と棒は費用ではなく資産だ」と言う。「千
五百円の資産と五百円のお金で二千円になり、それに税金がかかる」というので
ある。
税務署はリンゴ箱はりっばな財産だというが、明日には次の土地に移るので捨
てていかなければならない。リン゛コ箱を分けてもらった八百屋に行って、買い戻
してほしいと言っても、「タダならもらってやるよ」と言われるのがおちでぁる。
布だって、おろしたてのパリッとしたものであってこそ、バナナがおいしそうに
見え売れるのだ。結局、リンゴ箱も布も棒きれも資産としての価値はない。
何度も繰り返して使えて、その価値が残るものは、会計上資産とすることにな
っているが、「本当に財産としての価値を持つものなのか、そうでないのか」と
いうのは、経営者が判断すべきものである。そして、その判断の善し悪しの結果
はすべて経営者の責任である。経営者にとって捨てる以外に方法がないものは、
資産とは言えない。経費で落とすべきである。リン゛コ箱は三千円の売上を上げる
ために使った経費であって、八百屋でまたお金を払って買い戻してくれるような
資産ではないからだ(p52-54)

税法上こうなっていますから、ということと、でも実際にはこうだよね、ということは、経営者の頭の中では区別しておかないと、まず間違いなく経営を誤る。すべての会社で100%当てはまる税法なんか作れないので、税法に経営者から見たら不満があるのは仕方のないことだし、財務会計を作るときはちゃんと財務会計のルールを順守するのが筋なのだけれど。


ついつい利益を操作したり、粉飾したりしてしまう経営者が多いけれど、この本で稲盛さんが言っていたことを肝に銘じたいと思った。

この本は、たぶん年に何回か読みなおすと思う。

(2015/3/10追記)
アマゾンの商品説明の転載は、利用規約違反という指摘をアマゾンからうけたので、削除しました。
 

10年ぶりくらいに読んだのですが、いま読み返してみても、やっぱり痛快ですね。楽しい時間を過ごすことが出来ました。原著で読もうとおもったのですが、日本語で読みました。根性ありません。



ハーバード卒の数学者(アメリカ人)とか、お医者さん(イギリス人)とか、名画を扱う画商(フランス人)とか、イギリス貴族とかが、成り上がりのアメリカ人大富豪のビジネスマンに、合法的に合計100万ドル奪われるところから物語はスタートする。途方にくれる4人。しかし、どうしようもない。だって、相手は合法的にお金をうばっていったのだから。で、4人が知恵を出しあって、100万ドルを合法的に奪い返す策を練って、実行していく。その過程を克明に描く爽快ストーリーの小説。

4人ともすごい社会的地位も高いエリートなのに、簡単に金融詐欺にひっかかってしまうあたりが、面白い。しかも相手は、生まれも学歴も無いなりあがりビジネスマン。ただし、マネーリテラシーは半端ない。社会的地位&知的水準とマネーリテラシーは相関しないんですね、みんな『金持ち父さん貧乏父さん』でも読んだらどうか、とか思いながら読み進めていたよ。



原著はこれ。

タイトルがすき。"not a penny more, not a penny less." おれたちは一円たりとも譲歩しない、という姿勢が現れている、この素晴らしいフレーズ。





(2015/3/10追記)
アマゾンの商品説明の転載は、利用規約違反という指摘をアマゾンからうけたので、削除しました。


最近KOBOで炎上マーケティングを敢行している三木谷さんの本を初めて読んでみたのですが、素晴らしい本。

素直な印象としては、「起業家として超素晴らしい結果を出してきている人だけれど、割りと普通の人っぽく、努力の人」、という感じ。書いてあることは、どれも当たり前のことばかりで、「突拍子もない天才」という感じはしない。

なんか、頑張れば自分もこれくらいいけるんじゃないか、とかついつい感じてしまう。

ゼロから会社を起こした過程で、一度くらい資金繰りに行き詰まったり倒産の危機を経験したりとかあったのかなと思ったけれど、そういうことはなかったらしい。もっとそういう、「あのときは潰れかけて大変だった」みたいな話を読めることを期待していたのに。

いろいろと素晴らしい言葉があったので、思いつく限り、メモ。

人間が創り出すモノはどんなものであれ改善の余地が必ずあるからだ。
(p20)

そして何かを改善すれば、必ず次の改善ポイントが見えてくるはずだ。さらに改善
すれば、また次の改善ポイントを見つけることができる......。
これを延々と繰り返してきたのが、僕たちの未来に対するアプローチだ。そしてそ
のアプローチは今も変わっていない。
僕はこれを改善モデルと呼んでいる。改善することが前提なのだ。
(p24)

スポーツは弱肉強食の世界だから、トップアスリートともなれば(これはあくまで
僕の独断だが)潜在能力の80
%くらいは開発されているのだろうし、引き出した能力
の70%くらいの実力をコンスタントに発揮しているに違いない。
ところがビジネスの世界では、そこまで使っている人は極めて少ない。
潜在能力の10%程度しか使っていない人がほとんどだろう。そもそも潜在能力を引
き出そうなど、考えたこともない人の方が多いのではないだろうか。
ビジネス戦士などと言っても、しょせんはその程度というのが僕の実感だ。
けれどこれは、あらゆるビジネスマンにとってのチャンスでもある。
潜在能力でどれだけの差があったとしても、勝てるチャンスがあるということだか
ヽり。
しかもスポーツ選手のように、昨日の自分に勝つために血を吐くような努力をして
潜在能力の壁に挑戦する必要すらない。
潜在能力を10%しか使っていない人が、たとえばさらに10%潜在能力を引き出すの
はそれほど難しいことではないだろう。少なくとも計算上では、たったの10
%で能力
は2倍になるのだ。
にもかかわらず、誰もそれをしようとしていない。
もったいないなと思う。
社員の一人一人が、あと10
%自分の潜在能力を引き出したらいったいどういう企業
になるか。僕は考えただけでワクワクする
(p34-35)

僕はこの時間をもっと有意義に使いたいと考えた。会議の大半は要するに説明の時
間なのだ。これを短縮すればいい、と考えたのだ。
そこで楽天では会議の資料を、前日の夕方5時までにすべて提出することにした。
実際の会議では、前の晩に資料を読んでいるから説明の時間は必要ない
(p48)

不条理に対して怒る人が増えれば、も
っと早く世の中は変わると思うのだが。
(p53)

たとえ毎日1%の改善でも、1年続ければ37倍になる。
1・01の365乗は37
・78になるからだ。これは、1人の人間の話だけれど、組
織として考えればもっと大きなことが起きる。
理論的には2000人の社員がいれば、1日で1・01の2000乗の改善ができ
るということだから。lo01の2000乗を計算すると、答えは4億3928万6
205となる。このように、乗数には驚くべきパワーがあるのだ。
(p53)

英語ではそういう姿勢を「Best effort basis」と表現する。現状に満足し、ここま
でやったんだからいいじゃないか、と自分自身に言い訳する人の姿勢だ。
僕はそういう姿勢を否定する。それでは、本当の意味での勝者にはなれないし、本
当の意味で仕事を楽しむことはできないと思っているからだ。
「 Best effort basis 」では永遠に月に到達できないのだ。
これとはまったく違うモノの考え方をする人がいる。
その姿勢を「Get things done」と表現する。ありとあらゆる手段を使って、何が
何でも物事を達成する人間の姿勢だ。
「 Best effort basis 」と 「Get things done」 。たとえどちらも毎日同じように努力し
たとしても、この2つの姿勢には天と地の開きがある。
(p56-57)

成功の喜びは、仕事の大きなモチベーションになる。成功の喜びを知って初めて、
人は仕事に人生をかけられるようになるのだ。
(p59)

ケネディの偉大さは、月という絶妙の目標を掲げたところにある。
月は確かに遠かった。けれど地球から38
万キロメートルの彼方に浮かぶその天体は、
絶対に攻略不可能な目標というわけでもなかった。
僕たちにとっての月は何なのか。
僕はいつもそのことを考えている。
(p60)

楽天市場がさらに発展することは、
僕たちだけでなく出店者みなさんのためでもある、と。
身勝手な言い分とは思っていない。僕は心からそう信じていた。
(p62-63)

僕の定義するプロフェッショナルは、 一般的な意味と微妙な違いがある。
アマチュアの中にもプロフェッショナルはいるし、プロの中にもプロ
フェッショナルでない人はいくらでもいる●
それでお金を稼いでいるかどうかよりも、それにどれだけ自分の心血を注
ぎ込んでいるかでプロフェッショナルかどうかが決まると僕は思っている。
すべてのビジネスマンはプロフエツシヨナルを目指すべきだ。
それはビジネスで成功するための秘密であり、そしてまた仕事を楽しみに
変えるための秘訣でもある。
(p66)

けれど人間は1000年どころか、今日と明日で狩りの方法がまったく違うことだ
ってあり得る。たとえ、同じ場所で、同じ獲物を狩るとしても。
それは人間の脳が、工夫をすることに喜びを感じるからだ。
あの高い樹の上に鳥の巣があって、そこに美味しい卵がある、としよう。
ところがどうしてもそこまで登ることができない。同じ卵を見つけた蛇も、何回か
は挑戦するかもしれない。けれど、翌日もまた挑戦しようとするのは人間くらいのも
のだろう。
登れるところまで登ってみよう。そこから棒きれを伸ばせばどうか。あるいは木の
枝を揺すって下に落とすのはどうか。落下した卵を保護するために、樹の下には柔ら
かい草をたくさん敷いておくべきか......。
様々な試行錯誤を繰り返し、その卵を手に入れた時、人間は卵の美味しさだけでは
説明のつかない大きな喜びを感じる。それを人間は笑いや歓声で表現してきたのだろ
う。
それが、人間と他の動物の最大の違いだ。その巣に達するまでにどんな苦労があっ
たとしても、蛇はただ卵を飲み込むだけだ。
(p68-69)

僕は自分の欠点も限界もよく知っている。
僕は、日標さえあれば他のすべてを投げ捨ててでも突き進むことができる。窮地に
陥れば陥るほど、俄然やる気が湧いてくる。けれど、これが最大の欠点なのだが、仕
事が軌道に乗ってしまったらすぐに興味を失いかねない。義務感だけでは仕事に集中
できない。きわめて飽きっぱい。そういう意味では、かなりの無責任と言えるだろう。
平和な時には役に立たない、乱世でしか力を発揮しないタイプなのだ。
(p72)

「銀行とか商社とか大企業が日本を変えたり、社会を作っていくという時代はもう終
わつたよ。これからはむしろ個人や中小企業が、既成事実を積み重ねて新しい社会を
作り、日本を変えていくんだ」
僕のその一言で、本城は就職活動を終わりにした。どんな仕事でもするから、僕の
会社で働かせてくれと言いだしたのだ。
(p83)

将棋やスポーツの世界では、この右脳と左脳とのキャッチボールは極めて短い時間
で行う必要がある。バッターはピッチャーがボールを投げてからO o何秒という極め
て短い時間でそれを行わなければならない。将棋にしても、せいぜい1分とか2分の
猶予しか許されないわけだ。
ビジネスの世界においてもスピードはきわめて重要だ。それにしても、スポーツ選
手に比べればはるかに長い時間を右脳と左脳のキャッチボールに使うことができる。
(p113)

世界を旅することは、文化や習慣の違いを飛び越える空間移動であると同時に、時
間軸を過去に遡ったりあるいは未来ヘジャンプしたりする時間移動という側面もある。
たとえば、急速な経済発展をする中国の現在と、一局度経済成長期の日本の姿は似て
いると言われることも、それに当てはまるだろう。国の面積も人口もまったく違う。
だからもちろん完璧に同じなわけはないけれど、ある側面を見れば確かに似ている部
分もある。ということは、これから何が起きるかをある程度は推測できる。その推測
は中国におけるビジネスのフレームワークとして使えるかもしれない。
あるいは外国でなくても、高齢化の進んだ日本の山村を訪ねれば、将来の日本に必
要となるビジネスのヒントが見つかるかもしれない。現在の山村における高齢者のコ
ミュニティが、将来の日本を予想するフレームワークとして応用できる可能性もある
だろう。
アービトラージというデリバティブ用語がある。裁定取引という日本語にすると意
味が分かりにくくなってしまうが、要するに同一のモノの地域による価格差を利用し
て確実な利益を得ることを意味する言葉だ。
僕がここで語ってきたことは、広い意味でビジネスのアービトラージと言い換えて
もいいかもしれない。ただしビジネスの場合は、Aという市場でCを買い、Bという
市場でCを売るというような単純な戦略は通用しない。
それはあくまでもヒントであって、右脳と左脳のキャッチボールを経た後にようや
く実行に値するひとつの仮説になるのだ
(p120-121)

最終的な着地点は変わってもいいが、やはり最終着地点をある程度イメージしなが
ら小さな実験をするという姿勢を持っていた方がいい
(p125)

つまりある意味において楽天技術研究所は、楽天全体の″仮説←実行←検証″機能
を加速化するための″仕組み″でもある。今まではそれぞれの現場で仮説を立て、新
しいビジネスを創造してきたわけだ。これからはそれに加えて、より遠い未来まで視
野に入れた専門家や研究者たちの仮説も、楽天のビジネスを通じて検証していくこと
になるはずだ。大学や研究機関と協力してその研究成果を、具体的なサービスにつな
げることも技術研究所の仕事のひとつなのだ。アカデミックな領域での最先端の研究
を、ビジネスに応用するまでのタイムラグをできる限り短くするにはこの方法がいち
ばんだと思う
(p131-132)

現在では、全国の様々な商店街が、大きな駐車場を確保したリイベントを開催した
りと、賑わいを取り戻すための努力をしている。その時にポイントになるのが魚屋さ
んなのだそうだ。
新鮮な魚を扱う魚屋さんは、大型店舗に対抗する切り札になる存在だ。魚はスーパ
ーの鮮魚コーナーではなく、信頼できる魚屋さんで買いたいという人がやっぱり多い
からである。
魚屋さんが元気になれば人の流れができるから、商店街そのものが賑わうというわ
ただし鮮魚を扱うだけに、毎日ある程度のお客さんが来なければ魚屋さんの商売は
成り立たない。だから商店街が寂れると、真っ先に影響を受けるのも魚屋さんだ。
売れなければロスになってしまうから、仕入れを控えざるを得ない。品数が減って
魅力がなくなれば、お客さんはさらに減るという、悪循環に陥ってしまう。
魚屋さんが元気になれば商店街が賑やかになる、けれど商店街が賑やかにならなけ
れば魚屋さんは元気にならない。
これは大きなジレンマだ。そして考えてみれば、このジレンマは全国の商店街全体
が抱えるジレンマでもある。
人の流れを取り戻すには商店街が元気にならなきゃいけない。けれど商店街が元気
になるには人の流れを取り戻さなきゃいけない......。
堂々巡りの突破口が、インターネットのショッピングモールだ。
何度も書いているようにインターネット空間に店をオープンするということは、人
通りの多い商店街に店を開くということだからだ。広い駐車場がなくても、インター
ネットを使えば何千人、何万人のお客さんを相手に商売をすることができるのだ。
(p148-149)


現代では、買い物は経験であリエンターテインメントなのだ。
そしてその傾向は、これからますます強くなると僕は思う。
そうであるならば、時代に対応したビジネスとは、多様化を目指すべきだ。
多様化とは消費者の選択の幅を広げていくことだ。
多様化した消費の対極にあるのが単一的消費。単一的消費とはみんなと同じ経験を
したいという人間のひとつの欲求を満たすものだ。
しかし、それがいつまでも続くものではないことを歴史は証明している。
かつてテレビが社会に普及し始めた頃は、日本中の人が夢中になって力道山のプロ
ンス中継を見ていた。紅自歌合戦や大河ドラマが驚異的な視聴率を記録した時代もあ
った。
人が画一化を望み続けたなら、その状況はずっと変わらなかったはずだ。
けれど今やそんな視聴率は、遠い音の記憶でしかない。ビデオ、DVD、ケーブル
テレビ、そしてインターネットの出現で、視聴者の選択の幅が広がってしまったから
だ。
高きから低きへ水が流れるように、選択の幅が広がれば人の流れも多様化する。
多様化が進むということは、社会が豊かになるということでもある。
郊外のショッピングセンターに人が集中し、世界共通のブランドショツプが隆盛を
極めるという現象も永遠に続くわけではない。巨視的に見ればそれも一種の″単一的
消費″なのだ。
振り子が右から左へ揺れるように、個人商店の時代が近い将来には確実にやってく
るはずだ。一異原宿系のショップの売り上げが増加し続けていることからすれば、それ
は未来というより現在進行形の現象と言うべきかもしれない。誰でも何でも買える時
代だからこそ、人は自分だけしか買えないものを欲しがり始めたの
(p154)

以上。本当に素晴らしい本でした。

 

柳井正の本は何冊か読んでいるけれど、やっぱり好き。彼はけっこうドラッカー好きらしいのだけれど、僕ももうちょっとドラッカーを読もうかな。

で、印象にのこった言葉をメモ。

利益とは、社会の公器たる企業が、その役割を果たしていくための必要なコストであり条件(p16)

今まで誰もが注目しなかったマーケットを自ら創出する(p44)

オーケストラを「企業」、楽器で奏でる知識を持った円筒かを「知識労働者」、指揮者を「経営者」におきかえると、さらにわかりやすくなるかもしれません。(p118)

お互いに補い合いながら、自分の得意なところを伸ばしていけば、企業としての全体のポテンシャルはどんどん高まっていくんです。(p133)

「世界をよりよい方向へ変えていく」という確かな理念がある。(p136)

日本人が幸せになればそれでいいじゃないか、というのではなく、世界中の人を幸せにする企業を考えるべきなんです。(p140)

(会社と社員は)お互いに成長できる関係を築けなければ長続きはしないでしょうね。(p148)

一番いい会社というのは「社長が言っていることがそのとおり行われない会社」(p148)

企業が長期継続的に顧客が喜ぶものを提供すること。(174)



柳井正さんに関連する、他の本。


 


個人補償を外すには、会社の信頼を高めればいい、と書いてあった。
 

 定期的にこういう本でも読んで「グローバルに一人勝ちするか、ドメスティックにうじうじやってミゼラブルに負けるか、どっちの人生を歩みたいの、おれ」みたいなことを自問自答しよう。


山口県の田舎から出てきて、グローバルブランドまで一代で育て上げるってすごいよ。正しくは、柳井正さんは二代目だけど。25歳で父親から経営を任されたらしい。そういえば、日本電産の永守重信さんも28歳で社長になったらしい。20代で社長になってうまくいくって、よっぽど、二人とも持ってるんだろうな。

印象に残ったところをいくつか。

国に頼らず自分の力で立て(p14)

僕たちの会社がここまで成長できたのは、古い繊維業や小売業ではなく、カジュアルをつくるSPA(製造小売業)という新しい産業を創りだしたからです。(p58)

IPO (新規株式公開)で数十億円の資産を手にしたり、売上高が数百億円レ
ベルになると、それだけですっかり大企業の経営者になったと錯覚してしまう。数十億円の
資産があれば、もうそれ以上は人生で使いようがありませんから、志がなければ、死にもの
ぐるいで経営を続けようとは思わないでしょう。時代の寵児ともてはやされたクヒルズ族″
の企業も、その後、業績が飛躍的に伸びたところは、ほとんどありません。
しかし、「ビジネスを通じて世の中を良くしたい」「社会を変えたい」という信念があれば、
そこで満足して終わるわけがないのです。(p83-84)
 

『仕事は楽しいかね』の続編。ついつい読んでしまった。

で、名言的なものを集めてみる。

したいことをしてこそ、人は成功する。それ以外に成功する道はない。(冒頭)

″ほんもの″の上司に出会ったことはあるかね?
マックスが聞いた。「会うのが楽しみで、きみを高いレベルに引き上げてくれる人、
という意味だけど」(p15)

でも、上司が間違いを認めることがわかれば、上司に対して意見を述べる
のはそうするだけの価値のあることだと思うはずです。そして上司が変わることがわか
れば、彼らも変わります』
つまり、過ちを犯すこと、
そしてその過ちを認めることでも、
″ほんもの″の上司は良い部下を育て、
やる気にさせることができるんだ。(p85)

「″いろんな可能性を示せる″っていうのがいいね。たしか何かの映画にこんな台詞が
あつたな。″金を見せろ″
「『ザ・エージェント』ですね」
「そう、それ。部下に対しても、″可能性を見せてみろ″ ってことだね。(p95)

有能であることを自覚していないより、
無能であることを自覚しているほうがいい(p99)

成績のあがらない社員に警告す
るのも、実績ある部下に報いる方法の一つですね(p169)

解雇と採用を利用して新しい規準を設定できる、
つまり自分の目指すものを
部下に伝えることができる(p169)


超素晴らしい本。

答えは「そもそも株式会社とは、株主のものである」。わかりきっていることだけどね。本書では、そんな当たり前のことに対する様々な反論(代表例は、株式会社は従業員のものだ、というやつ)に対して、ひとつひとつ丁寧に論理的に反論していってるのだけれど、その鉄壁の論理展開がひたすら続くこの本は、読んでいて本当に気持よかった。

あと、下記は、企業経営者は本業以外に手を出してはいけないという鉄則を改めておもださせてくれた。気をつけよう。まじで。むやみな多角化はやめよう。『ビジョナリー・カンパニー』をまた読みなおそう。


一九八五年以降のバブル期における余剰資金を持った日本の会社の行動は、終身一雇用
という暗黙の約束を果たそうとして現金を派手に使った事例です。当時、成熟産業に属
し、有利な投資機会が枯渇していた会社は、短期的に見ても長期的に見ても望ましい水
準をかなり超えた従業員を抱えていました。しかし、これらの会社は現金を新しいビジ
ネス分野に支出して、正社員の一雇用を維持しようとしたのです。
ケスターは関連性のない多角化の具体例として新日鉄を上げています。当時、新日鉄
はバイオや情報システムといった同社とはほとんど関係のない分野に進出しました。江
頭邦雄味の素会長は日本経済新聞の「私の履歴書」欄(二〇〇六年一一月二〇日朝刊)で、
味の素がバブル期に行った「ゴルフ場経営や水耕栽培など異業種への進出には私は当時
から懐疑的で、実際それらはことごとく失敗した」と述べています。
ケスターは指摘していませんが、八〇年代の日本の銀行も同じでした。都市銀行をは
じめとする大手銀行は、大企業が銀行離れしたため優良な貸出先を失っていました。本
来ならリストラすべきでしたが、銀行は規制によって競争から保護されていたため、リ
ストラする必要性を感ずることなく、終身雇用を守ろうとして、融資のノウハゥの不十
分だった中小企業や不動産関連への融資を急拡大しました。
多くの会社に当てはまることですが、これまでの経験によると、当該の会社に関連性
のない分野への多角化はたいてい失敗に終わっています。
アメリカの高名な経営学者であるアルフレッド・チャンドラーは、会社が関連性の高
い分野に進出して多角化を図る場合には、これまでのビジネスとのシナジー効果が働く
ため、成功確率は高まることをいくつかの事例で示しています。ここにシナジー効果と
は、隣接する部門がお互いに良い影響を及ぼし合うことによって、 一方の部門しか持っ
ていない場合よりも利益が拡大する効果をいい、相乗効果と訳されます。しかし、会社
が関連性の薄い分野に進出した場合は、シナジー効果が働かないために失敗する確率は
高まります。(p108-109)

なんでこんな本を読んだのか自分でも不明。でもけっこう参考になった。けっこうはっとするフレーズがたくさんあった。



著者の主張を僕なりに箇条書きしてみる。

  • 「頑張っていれば神様は見てくれているはずだから、出世できる」ほど世の中甘くない
  • 権力闘争をしないと、うだつがあがらない
  • ゲームに勝つには、ルールを理解し、勝つ意思を強く持つこと。圧勝したければ、ゲームのルールを作ること。

本の端々に、心に残るフレーズがたくさん。
いくつか気になったところをメモ。

今あるニュースが気に食わないなら、じっとしていないで自分でつくったらどうだ (p279)

社会学者のハーベイ・モロスとディーダー・ボーデンは、ウォーターゲート事件の公聴会を分析した結果、議論における力には三通りあることを発見した。第一は、直接対決に勝つ力である。議論の場合には、相手を論破することだ。第二は、議題を決める力である。これは、どの問題を取り上げ、どの問題は取り上げないかを決める力を意味する。第一の力ほどには表に現れない力である。そして、第三は、議論のルールを決める力である。どのように議論を展開し、どのように決着をつけるのか。これを決める力は、第二の力よりさらに表に出にくい陰の力と言えるだろう。(p168)

どんな会話でも、相手を遮るのは力を演出する一つの方法である。力を持つ方が遮り、持たない方が遮られる。(中略)多くの研究者が、会話分析と呼ばれる手法でこの点を実証している。(p167~168)

失望より怒りを表す人間の方が、権力の座にふさわしいと見なされる傾向がある。(p161)

あなたは、自分が思っている以上に見られている。(p158)

権威の二割は与えられるものだが、八割は自ら勝ち取るものである。勝ち取る方法の一つは、オリバー・ノースのように、自身を持って、あるいは自信ありげにふるまうことである。(p156)

自分に力があることを示すには、失望や罪悪感や後悔よりも怒りを表す方が効果的である。(p151)

ネットワーク作りは戦略的に  never eat alone (p137)

のちのちのための関係作りは、単に相手に礼儀正しく接し、相手の言葉を傾聴するだけで事足りることも少なくない。(p121)

「カネの出所を追え」というのはジャーナリストの鉄則である。出所がわかれば、権力構造を解明できるからだ。(p116)

私に敵対する人はきっといるだろう。だが私に何ができるかを知ったら、結局は味方に回る。(p109)

マキャベリが五◯◯年前に『君主論』で指摘した通り、最も望ましいのは「愛され、かつ恐れられる」ことではあるが、片方しか選べないなら、愛されるより恐れられる方が、地位を権力を維持するうえでははるかに得策だということである。(p108)

博士課程に進んだキッシンジャーはあたかも教授のように尊大にふるまい、誰かと約束をするときはひどく勿体をつけ、いつも一五分遅れて来
たという。そうした行動や傲慢な態度のせいで、仲間からは嫌われていた。しかし並外れて優秀だと
いう評判を獲得できたのは、実際に俊才だったことが最大の原因にしても、このただ者でない行動が
貢献したこともまちがいない。(p105)

キース・フェラッジもレジナルド・ルイスも、何かを頼んだときに想定しうる最悪の結果は、断ら
れることだと考えている。そして断られたところで、どうだと言うのだ。初めから頼まない場合と同
じ結果になるだけではないか。頼まなかった場合も、頼んで断られた場合も、どちらも欲しいものは
手に人らない。だがダメもとで頼んでみれば、少なくとも可能性は生まれる(p98)

スタンフォード大学ビジネススクールのフランク・フラインと教え子のバネッサ。レークは、他人
が頼みに応じてくれる確率がどれほど過小評価されているかを調べるために、いかにも断られそうな
頼みを実際に行う実験を行った。その一つは、参加者が通行人に短いアンケートに答えてくれよう頼
むというものである。実際に頼む前に、「五人に答えてもらうまでに何人に頼む必要があると思うか」と参加者に質問したところ、答は平均二〇人だった。だが実際には約一〇人に頼んだだけで、五
人の回答者を獲得できている。つまり打率五割に達したわけである。ところが見知らぬ人にものを頼
むのはよほど苦痛だったと見え、参加者の五分の一は、実験を最後までやらなかった。この種の実験
では、参加者は事前に了解すれば最後までやり通すのがふつうなので、この脱落率は異常に高いと言える。(p99)

組織研究で名高いアンドリュー・ペテイグルーは、企業がコンピュータ
の購入を決定するまでの力関係を調査・分析し、意思決定プロセスに影響をおよばすには誰の権限や
発言力が強いのかを見きわめ、権力分布を理解することが重要だと指摘した。(p86)

フォードのウィズキッズについても同じことが言える。彼らは経営不振に陥ったフォードに目をつ
け、若くて未経験なCEOに自分たちを売り込んだ。同社にとっての急務は、放漫経営を排して財務
規律を取り戻すことだった。いまとなっては想像しにくいが、第二次世界大戦が終わったばかりの一
九四〇年代には、自動車は造るそばから売れた。 一九五〇年代、六〇年代になってもビッグスリーは
市場を支配しており、デザインや性能なぞは、はっきり言ってさほど問題ではなかったのである。ウ
ィズキッズがフオードに乗り込んできた頃、ようやく持続的な成長を背景に、財務規律や業務効率と
いったものが真剣に考えられるようになっていた。だからこそ、分析能力に長けた高学歴の人間が財
務を掌握することが、純然たる製造業において重要な意味を持ったのである(p85)

私が見ていて最も出世の
妨げになっていると感じるのは、「どうしてこんなことがわからないのか」とあからさまに態度に示
すことである。それでなくとも自分の優秀さを誇示する人は、それだけで相手を萎縮させ、気後れさ
せる。威圧も少しの間なら効き目があるが、忠誠や献身を勝ちえる賢い戦略とは言えない。(p74)

「親身になれる人というのは、他人の考えや感情を正確に読み取れる人である。他の条件がすべ
て同じであれば、こうした人々が最も的確な助言者、最も有能な外交官、最も手強い交渉者、最
も選挙に強い政治家、最も成績のよい営業マン、最も人気のある教師、最も鋭いセラビストにな
れる」(p69)

組織での地位や一肩書きは権力や影響力の源泉となるが、現実には、あなたの地位を知らない第三者
あるいは同僚と仕事をする場面が多いだろう。そんなとき相手は、あなたが信頼に足る人物かどうか
を見きわめようとする。そこでぐらついてはいけない。あなたという人間をどの程度重んじるべきか、
どこまで任せても大文夫かを決めるにあたって相手が注日するのは、外に表れる行動や態度である(p66)

カリフォルニア大学デービス校のアンディ・ハーガド
ンは、「二〇年の経験を積んだと自慢する人がよくいるが、実際には一年分の経験を二〇回繰り返し
てきたに過ぎない」と指摘する。(p65)

広告効果を知るのに最も手っ取り早いのは、「その広告を覚えているか、また広告で謳われた商品
を覚えているか」と聞くことである。このとき、その広告の好き嫌い、あるいは広告の論理性や芸術
性などはどうでもよろしい。同じことが組織内の昇進や昇格についても言える。これは、「単純接触
効果」と呼ばれる現象のためである。人間は、他の条件が同じであれば慣れ親しんでいるものを好む
という効果で、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが発見し命名した(p39)


こんなところ。





最近憤死しそうなくらいに忙しいのだけれど、これ読んだら、おれも仕事がんばろうって思ったよ。



いろいろとめんどくさいことにメスを入れると、めんどくさい人から、めんどくさいことをされる、という話。横浜市の売春街の一掃とか、ゴミ処理設備の合理化、とか、けっこうめんどくさいけれどやるべきことをやったら、すごいひどい目にあった、というお話。

著者はいまでは大阪市の副市長として橋下徹市長を支える立場になっているけど、橋下徹も中田宏も、どこからああいうエネルギーが出てくるのだろうか。二人とも基本的におとなしくしていればそれなりに楽で楽しい人生を送れるだろうに、なんでわざわざいろんな敵対関係をつくったりしながらめんどくさいことにクビを突っ込んでいるのだろうか。

とか考えていたけれど、やっぱり理由は使命感とか志だよね。

「見に覚えがないことでバッシングを受けても、だれが自分を陥れようとしているか、その背後関係はわかっている。『修行の場だ』と割り切り(割り切れるはずもないのだが)、堂々としているしかない。やがて人々にわかってもらえるときが来る」
ねつ造スキャンダルでたたかれているとき、そう思って私は自分をコントロールするようにした。それは、たまりにたまった横浜市の垢を落として財政再建をするという、自分の使命感があるからこそ保ち続けることができた。(p100)

こういうの読むとグッとくるよ。この人に比べたら、俺の置かれている状況ははるかにマシだ。

がんばろう。


 

 28歳にもなって未だにこれを読んだことがないなんて、なんて教養がないんでしょうと思いつつ読んだけれど、楽しい、楽しい。 印象に残った言葉をいくつか。 

こつは、一歩も退かぬことである。(p324) 

日本は孤島である。ヨーロッパ圏のように相互刺戦による成長の機会にとぼしい、と好古は答えた。(p264) 

仙波にいわせれば、平民の子でも刻苦勉励すれば立身することができる、これは御一新のおかげであり、この国をまもるためには命をすてる、といった。 立身出世主義ということが、この時代のすべての青年を動かしている。個人の栄達が国家の利益に合致するという点でたれひとり疑わぬ時代であり、この点では、日本の歴史のなかでもめずらしい時期だったといえる。(p254) 

 「宣戦布告のあとで軍隊を動員するような愚はするな」(p230) 

メッケルのドイツ陸軍はフランスを仮想敵国としてつくられている。(p223) 

日本にあってはいかなる階層でも一定の学校試験にさえ合格できれば平等に将校になれる道がひらかれている。(p190) 

老人の自殺というものは物事に窮したあまりやるもので、うすぎたないし、あわれすぎる。若い者は窮していなくてもやる。(p182) 

好古の信条は、勝てる喧嘩をしろ、ということであった。(p156) 

「人は生計の道を講ずることにまず思案すべきである。一家を養い得てはじめて一郷と国家のためにつくす」という思想は終生かわらなかった。(p95) 


そんなところ。勉強になりますね。勝てば官軍負ければ賊軍。賊軍にはなりたくないので、今年も頑張ります。
 

 アンビリーバボーや。起業してゼロから会社をつくって、いまや数千億企業の社長は、ガッツ、エネルギーがすごいわ。なんか、読んでるとこっちまで力みなぎってくるわ。スーパーポジティブな人の本を読むと自分もポジティブになれる。



すごく心に響く言葉がたくさんあった。

一人の百歩よりも百人の一歩(p94)

注文を断るなんていうのは営業じゃない(p145)

誰でもできる簡単なことで差をつける(p164)

事業の盛衰を決めるものは技術力とか何とかいろいろ言うけれども、結局のところ、どこが競争相手であるかがもっとも大きく左右する(p175)

もともとそこの社員には非常に大きな潜在能力があって、たまたま私がそれを引き出しにすぎない(p177)

同族企業は力のある人材をつぶしにかかることもある(p220)

人がいいだけじゃ生き延びられません(p255)

上がやっていないのに下ができているはずがない(p267)

サザエさんの主題歌が聞こえたら、楽しくなるようでなければ社長は務まらない(p307)

体重七十キログラムを目安にして、七十二キロになると食事を減らす。六十八キロになると食事を増やす(p307)

あの嫁さんじゃなかったらここまで会社は来ていません(p309)

『自分で稼いだものが自分の給料になる』のです。会社がはらっているわけではありません。『皆さんが働いてくれたものを正当に配分受けているだけなのだ』ということをいつも話しています。(p322)

仕事が達成できない理由に、"人が足りない"からというのが口グセになっている幹部がいる。そういう部門をよく観察すると一番教育ができていないし、工夫も不足している。(p330)

信頼の基本は『ごまかさない』『にげない』『やめない』の3つにあると思う(p331)

我々のサラリーは、社長である私から払うのでもなく、また、会社から支払われるものでもない。すべて我々の製品を購入いただいているお客様から、頂戴していることを忘れるべきではない(p333)

そんなところ。京都、経営者、製造業、あたりに興味がある人は読んだらすごく楽しいと思う。別に京都にも経営にも製造業にも全然関係なくっても、こういうエネルギッシュな人の前向きな力の触れると楽しいと思う。
 

 これもなかなか衝撃的だな。少子高齢化、人口減少でこの先どうなるかについて考えるなら、この本は読んどいて損ないかな。

本当に面白い本、というか憂鬱になるけれど直視せざるを得ない現実が書かれている。で、いくつか気になった点。

・高齢化で、都市部ほど若者の負担が増える。
・消滅する集落が出てくる
・外国人を積極的に入れたらどうか
・鎖国なんかしてちゃダメダメ

経済学の理論モデルだと人口増加を説明する関数ってすごい単純な指数型だったりするわけだけど、あの仮定はなんとかならないのか、と思ってしまった。国や制度や文化や経済成熟度によって人口増加の具合はぜんぜん違うわけだから。

で、2050年といえば39年後。僕と妻は67歳になっていて、僕の子供は39歳になっている。たぶん、孫も何人がいて、小学生くらいになっているのかな。日本の人口は9000万程度でGDPも縮小しており、ドメスティックにしか考えられない人はあまりいい収入は得られなそう。隣国、中国が世界一のGDP。定年はたぶん70歳くらいまであがっているだろうし、もちろん、僕自身もたぶんまだ働いているのだろう。

たぶん子供は英語と中国語くらいはできてグローバルに行動して高収入を得ているか、もしくは日本語しかできなくってドメスティックな仕事をしていて低収入に甘んじているか。そのどちらかだと思う。それが現実だと思う。もちろん僕は親としてはわが子に前者になってほしいから、そういう教育を施そうと思っているのだけれど。

だけど、後者の人生しか送れない人は後者で、低収入ながらスローライフののんびりした充実した生活が送れている・・・ようになっていればいいけれど。日本、財政破綻とかしてなければいいけれど。

で、67歳といっても、そのあと多分30年くらい生きる。その30年をどうやって過ごそうか。やっぱり、入院して体が不自由で生きながらえるよりも、その30年も元気に過ごしたい。と思ったら、いまから超健康的な生活を送るべきだよね。タバコ700円とか、個人的には賛成。
 

 素晴らしい本。1969年出版の本だけれど、未だに読んで感動できる箇所がたくさんある。時間の淘汰に耐える本は、すごい。



あと、きになった点をメモ。

  • メモは、忘れるためにつける。(p54)
  • 知的生産のための空間を文化している(p92)
  • 知的生産は、能率の問題ではなく、精神衛生の問題(p95)
  • 一部分だけよんだ場合、「よんだ」とはいわない。そういうときには、わたしはその本を「みた」ということにしている。(p102)
  • ひじょうな速読・多読の人もあるようだが、年100冊というのは、ふつうの人間としては限度ではないだろうか。(p105)
  • 形がしっかりしていれば、中身はスラスラでてくる(p151)

そういえば、忘却が大事という話は、『思考の整理学』にも書いてあった。『アイデアのつくり方』でも、いったんインプットしまくった後、何も考えない時間を経てひらめきは降りてくる、と書いてあった。

 


前半は会計の基本の説明だった。BSとPLとCSの説明とかさ。で、後半に管理会計の話がでてきた。そもそも管理会計についての僕の知識が足りないので、いい本なのか悪い本なのかよくわからない。

しかし学ばびたいことは山ほどあるけれど時間は有限だ。

人生20代も終わりにちかづいてくると、自分が天寿を全うするまでに全力をあげて勉強したり働いたりすることで達成できるであろうことの全容がなんとなく推定できてきますね。自分の能力なんてだいたい分かってるし。こういうのを老化現象というのだろうか。

ちなみに、普通の会計の勉強(入門的)だったら、以下の本に勝る本はない。と思う。

 

 なかなか勉強になったな。

タイトルを見るだけだと、ISOなんかやめてしまえ、というメッセージなのかなと思ったけれど、そうではない。どうやったら活用できるか考えましょうという内容であった。

冒頭(p2)で、「ヨーロッパから押し寄せてきたISOのせいで、日本企業の間接コストはあがってしまったのだけれど、これはヨーロッパが狙ってやったんじゃないか。ISOなんかなくたってmade in japan製品は品質高くて問題なかったのに。」みたいな文章があって笑えた。そしてなんか気持ち萎えた。

アマゾンでけっこう高評価だったので読んでみたけど、こんなタイトルの本が読まれているなんて、現在のISOって本当に罪な存在ですね。一番悪いのは、「とりあえず」ISOを入れて喜んでいる経営者だと思ったけど。使いこなせないのは全部経営者の責任だよ。

『図解ISO9001早わかり2008年12月最新改訂版完全対応』も合わせて読むとISOについて理解が進む。
 

 面白かった。


一つ目、ベネフィットについて。顧客は価値を買うのであって、製品とかサービスは価値を実現する手段に過ぎないのだよ、ということ。ベネフィットには2つあって、機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット。

二つ目、セグメンテーションして顧客ターゲットをはっきりさせよ、という話について。セグメンテーションについては、『BCG戦略コンセプト』の方が本書よりも参考になった。顧客ターゲットをどこにすべきかという話については、1.市場が十分大きいか、2.競争の激しさはどうか&自社の強みを活かせるか、3.提供しようとする商品やサービスをそのターゲットは切実に必要としているかどうか、という3つの視点から選びましょうと書いてあった。

三つ目、差別化について。差別化の軸は3つしかなくって、手軽軸、商品軸、密着軸だって。PCの例で言えば、デル、アップル、パナソニックだって。

四つ目、4P。特にpriceが一番重要で、どうやって顧客から価値の対価をいただくかを考えましょう、と。千葉ネズミーランド・・・じゃなかった東京ディズニーランドの例で言えば、入場料+グッズ販売+飲食の合計で、顧客単価は9,220円らしい(p203)という情報が印象に残った。(前に誰かから聞いたことあったような気もするけど。)

「マーケティングとは」という定義がいろいろな言い方で為されていたのだけど、どれもいいなと思うのでここにメモしておく。

マーケティングとは、本質的には「顧客にとっての価値」を売り、その対価として、顧客からお金をいただくことだ。(p44~45)

マーケティングとは、この価値の不等号(「顧客が得る価値(ベネフィット)>顧客が払う対価」)を維持・拡大するすべての活動(p46)

マーケティングとは、顧客にとっての価値に関連するすべてのことであり、作る人、売
る人すべてを含んだ全社員の仕事なのだ。(p48)

マーケティングとは、顧客の欲求を満たすための学問体系(p56)


読んだり人から聞くと、全部当然すぎるとしか思えないのだけど、自分でマーケティングをするとけっこうそんな当たり前のことが出来ない。
 

 なんという素晴らしい良書でしょう。もっとはやいこと読むべきでした。

やっぱり時間の淘汰に耐えた本というのはすごいです。『武士道』も素晴らしいけれど、あれは111年モノ。『学問のすすめ』も素晴らしいけれど、あれは130年モノ。『君主論』も素晴らしいけれど、あれだって500年モノ。『帝王学―「貞観政要」の読み方』も素晴らしいけれど、あれもせいぜい1400年モノ。では本書は?なんと2000年以上モノだ。そりゃ読む価値あるわ。(ちなみに、同じく2000年以上モノの『論語』は、どうも僕に心にはあまり響かなかったようで、ただ眠いだけでした。)

例えばこれとか、要は「3C分析しましょう」って言っているのですね。

だから戦争のことに通じた人は、[敵のことも、身方のことも、土地のありさまも、よく分かったうえで行動をおこすから、]軍を動かして迷いがなく、合戦しても苦しむことがない。(p141)

最初に訳者による解説で孫子の特徴として「好戦的ではないこと、現実主義的なこと、主導性を握ることの重要性が繰り返し強調されること」の三つをあげています。この三つだけでも肝に命じて生きていこうとか思いました。

ほかにも心に刺さった内容がたくさんありましたが、本当に素晴らしい本です。絶対にまた読み返します。

本屋さんの店頭に並ぶ流行りのビジネス書ばっか読んでないで、こういうのもっと読もう。
 

はじめてipadで読書してみた。電子版はこちらから買えます。


で、内容。ホリエモンの本。ひねくれた人だな、というのが率直な感想。でも、ホリエモンが言うように、すべてにおいて常識を疑って、自分の頭で考えることはとっても大事だと思う。それと、ホリエモンは健康に相当気を使っているらしく、たとえば一日八時間は絶対ねるらしいのだけど、これも共感。僕も、夜10:30くらいに寝て朝6:30くらいに起きる8時間睡眠生活を、3年以上続けてる。最近ダイエットにも成功したし、とっても体が軽くって、こういう健康によい生活をしているかどうかで、30年後くらいに相当な差が出ると思う。健康的な生活しているのだから、僕の社会保険の負担率まじで下げてよ、と思う。タバコすったり不健康な生活している人の負担高めてよ、とまじで思う。あぁ、でもタバコ税が高いのは、そういう意味だと思えば、納得だな。

ひたすら世間の常識とはかけ離れたことをいいまくっていて、例えば、「家族とか友達なか切り捨ててきた。自分はすごい勢いで成長してきたけれど、まわりはそれについてこれなかったのだから、切り捨てて当然」という主張が繰り返しされる。でも、トヨタの奥田さんを尊敬する経営者にあげつつ、「奥田さんはものすごく物腰柔らかで、できない人間にもやさしくするような包容力をもった人で、奥田さんにあって、自分の考え方に迷いがでた」と素直に書いている。

最後にアカギとかカイジとかで有名な漫画家の福本さんと対談しているのだけど、これもけっこうおもしろい。「明らかに自分一人の才能で食っているのに、サザンのメンバー全員に利益を還元している桑田佳祐」の話を、トヨタの奥田さんみたいな「できない人間にもやさしいトップ」との話に関連させて話に華が咲く。結局、「大島優子や前田敦子は、明らかに彼女たちがグループの中で突出した才能をもっているのだろうけれど、AKB48というブランドの中じゃないと、真価を発揮できず、たぶん単独活動してもこれほど売れない」という例えで、ホリエモンは妙に腑におちているようだった。

まぁ、つまり結局は合理的な理由があって、「できない人間にも利益を分け与えるやさしい才能ある人」に見えるだけね、というホリエモンなりの解釈なのでしょう。

けっこうおもしろかったです。

あと、ホリエモンさんの本で面白かったのは、

『拝金』  野球球団買収とか、テレビ局の買収とか、どこまで本当かしらないけれど、そういうのを小説化した本。

『堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方』  ホリエモンが逮捕前に世間で持て囃されていたころに書かれた本。これもけっこうおもしろかったです。

まとめると、ホリエモンさんは、素直なひねくれ者の、おもしろい人。
 

 なんとなく買ってなんとなく読んでみた。特に感想なし。

けっこう途中激しい睡魔に襲われたけれど、大人の義務として読みきってやった。あんまり面白くなかったかなー。論語って超名著のはずなのに、なぜでしょう。きっと僕が人間できてないからでしょう。

で、中身。学問して死ぬまで成長しましょう、仁を会得するのは超難しいよ、というところでしょうか。

ちなみに、訳者は有名な齋藤孝さん。『学問のすすめ』の現代語訳もおすすめです。
 

 これもなかなか良い本です。僕は計算が苦手なのですが、けっこうこの本のおかげで計算が楽になりつつあります。

 この本は、以下のブログで知りました。 


詳しい内容はリンク先に書いてありますが、ちょっとした工夫で暗算の速度を飛躍的に高めることができるよ、というお話です。なんでもかんでもコンピュータにまかせず、かんたんな計算は自分の脳を使うように心がけようと思います。


 

 ISOについてはじめの一冊ということで読んでみた。だいたい、雰囲気は分かった。顧客満足のために、仕事の質をあげるためのシステムをつくりましょう、というのが趣旨らしいですね。まぁ単純です。ややこしいのは、「仕事の質」という意味で「品質」という言葉を使っている点。一般的に「品質」といったら、普通は財・サービスの品質のことを言うのですが、ISOの文脈では違います。

ややこしいので、「仕事の質」と常に読み替えるべきでしょう。

でもISO導入して、顧客満足をちゃんと意識できている会社や人はそれほど多くないのではなかろうか。だいたいが審査に通ることが目的化して、めんどくさい書類作りなどに時間をとられているだけ、という実態になっているところが多そう。

で、ISO9000から9001への変更点は、経営者の責任が重視されるようになったことらしいです。経営者の責任なんて、ISOで言われなくても自分で感じ無くてはならない項目だと思うので、ISOなんかに言われてはじめて意識するような経営者は3流だと思いますがね。

あとトヨタはISOを取得していないらしいので、本当に優れた企業はISOなんかに頼らなくても「顧客満足のために、仕事の質をあげるためのシステム」ができているのでしょう。

とはいうものの、すでに取得している場合は、それを活用する方法を具体的に考えるのがよいのでしょう。だいたいが形骸化しているので。

繰り返すと、顧客満足のために、仕事の質をあげるためのシステムをつくりましょう、ということです。そして、会社ごとに仕事の中身はぜんぜん違うので、ISOの要求事項の解釈は、会社ごとに異なるということになります。普通に頭つかって考えたら、どう解釈するのが自社にとって最良かがわかるんでしょう。

体重管理しようと思います。「友達の腹も出てるし」と安心していると、もっとヤバイことになりそうなので。

そういえば結婚前にも、はてなグラフで体重管理していたことを思い出した。ここで体重を公開して自分にプレッシャーをかけて頑張ろうと思います。ターゲットは58~60kgくらい。



『ザ・プロフィット』で紹介されていたので読んでみた。普通かな。きっと素晴らしい本なんだろうけど、僕の教養がこの本を楽しめるだけのレベルに追いついていないんだろうな。残念ながら。

アインシュタインが時間について考えまくっていた26歳頃に「多分こんな夢を見たんじゃないだろうか」という想像を本にまとめたもので、著者自身もカリフォルニア工科大学で理学博士号をとった物理学者らしい。

物理学の教養があればもっと楽しめたのだろうけど、あいにくその教養が僕にはなくって。どうして教養というと、歴史とか古典とか語学とか文系の知識ばかり指すのでしょう。数学とか物理学とかも教養だと思うのですが。

しかし今更物理学を学ぶテンションにはないな。時間がない。という最低のいいわけをしてみる。そのうちリタイアしたら、また大学に通って物理学とか数学とかを、お金のことは忘れて純粋に学んでみたいな。
 



なかなか面白い。
 





なかなか面白い。
 

いい本。20歳の時に読んでも、(当時の未熟な僕では)何も感じなかったかもしれないけどな。もう28歳だけど、読んでおいてよかったと思った。というか、読み終えた後に、アマゾンに貼っつけてある動画を見て、改めて素晴らしい内容だなと感じた。文章だけじゃなくって、動画も見ると著者のチャーミングなキャラクターが伝わってくる。

how can we make ourself lucky?(どうやったら私たちって、ラッキーになれるだろう?)みたいなことがテーマ。

で、答え。「運はやってくるんじゃなくって、自分の力が掴みとるもんだから、自分から積極的に行動しよう!」

すごい単純です。あきらかに"The Luck Factor"の影響を受けているなー、けっこう主張がかぶってるよー、と思いながら読んでいたら、Wiseman(The Luck Factorの著者)の研究についてもちゃんと紹介されていた(p145)。

こういう、「いかに幸運(Luck)をコントロールするか」みたいな話を聞くたびに、脳裏に浮かぶ人が何人かいるのだけど、中でも一番よく思い浮かぶのは、定期的に僕に連絡してくる某おじさん。ゴルフの打ちっぱなしで隣でスパスパとばす人がいれば、勝手に「あなたすごいゴルフうまいねー、ちょっと教えてよ」と話しかけてひとしきり世間話してカードわたして、またなんかあれば、って立ち去るっていう。ああいうこと繰り返すと幸運が舞い込んでくるんでしょうね、きっと。

 こういう自己啓発本は、どれも結局似たようなこと言っているのだけれど、定期的に読むことにしている。というわけで、他の自己啓発本も紹介してみる。






あと、松下幸之助本はどれもおすすめ。






関連本をあげはじめたらキリがないのでこの辺で。


(追記@2011/4/20)

そういえば、『20歳のとき~』は


にも似ている気がする。少ない元手と短い時間で、お金を稼いでみる方法を考えてみよう、という演習は、『ユダヤ人~』の方でも出てきていた気がする。どっちもいい本だと思います。

 

  『ザ・プロフィット』でオススメ本として登場していたので読んでみた。素晴らしい本。この本は単純だけど、とっても深い。

 本当に人生で一度は読むべきだよ、それも人生のなるべく早い段階で。たった100ページかそこらで、どんなに読書スピード遅い人でも60分あったら読める。

本書を読んで、「いい趣味をもちなさい」とか成功した人生の先輩方がよく言っているのを思い出した。スポーツでもなんでもいいから、仕事とか勉強とかから離れたことに没頭しているときに、ふとアイデアが湧いてくるもんだ、ということ。

著者の書いている内容も素晴らしいのだけど、竹内均さん(有名な地球物理学者らしい)という人の解説も素晴らしい。竹内均さんによれば、本書は『方法序説』とそっくりらしい。まぁ、僕はデカルトの言っている意味はさっぱりわからなかったけどな。

で、非常に心に刺さったこの一文。

私の考えでは、①好きなことをやり、②それで食べることができ、③その上それが他人のためにもいささかの役にたった人生が自己実現の人生であり、理想の人生である。(p87、by竹内均)

いや、本書のメインディッシュである「アイデアのつくり方」とは関係ないんだけど・・・でも、これが一番心にささりました。(もちろん、メインディッシュの方も、素晴らしい内容だった。)

現実に条件①、②、③を全部揃えるのはなかなか難しいですけどね。

ちょっと斜に構えたことを言うと「①食べることができ、②他人の役にたつようなことをして、③それを好きになる」というのが輝いている普通の社会人の多くの姿かもしれませんね。みんながみんな松坂大輔や本田圭佑みたいな人生送れるわけじゃないからね。

 

 素晴らしい。こんなに素晴らしい本が世の中にあるんですね。本を読むというか、「テキストをやる」という感じ。いやいや、「赤ちゃんのときに言葉を覚えた体験を、大人になって再体験する」という感じかな。本当に本当に素晴らしい本。

English words(英単語)を、ギリシア語とかラテン語の語源から紐解きながら、覚えていける本。単なる暗記じゃなくて、まじ楽しい。まじ楽しい。

例えば"quadruped"の意味。quadruの部分は、クアッドリフトとかのクアッドで数字の"4"って意味。pedは、"pedal"とかのpedで、"foot"って意味。よって、"quadruped"は四足歩行の動物、という意味になる。ということは、二足歩行の動物は?そう、"biped"だ。それじゃ、"centipede"とか"millipede"の意味は?"cent"は、米ドルのコイン、セント、とかでも使われてるように、"100"って意味。centuryは100年だから一世紀だよね。millはMillennium(ミレニアム)のmillで、"1000"だ。ped(足)が100コも1000コもあるのは?そう、ムカデみたいな虫だ。

では、"preside"っ動詞の意味は?"pre" means "before" or "in front" and "side" means "to sit", so "preside" means to sit in front (of many people). "preside"の名詞は"president"。プレジデント(大統領とか、トップ)は、みんなの前に座るえらい人ってことだ。じゃ、"reside"は?"re" means "back" and "side" means "to sit", so "reside" means to sit back (and relax). sit backして、ゆっくりとくつろげる場所のことを、"resident"(レジデント)っていうわけね。日本語ではレジデンスとか言うけど。

"consent"と"assent"の微妙なニュアンスの違いも、語源を考えればわかる。どっちも「同意する」というような意味だけれど、"con"は"with"って意味で、"sent"は"feel"って意味(センチメンタルとかのsent)なので、"feel with"という意味だ。他方、"assent"は、"ad+sent"で"ad"が"as"になった言葉で、"ad"は"toward"って意味なので、つまり"feel toward"という意味になる。"consent"は、permission rather than mere agreementを意味し、"assent"は、mere agreementを意味するということ。なるほどね。

・・・とまぁ、こんな感じでずーっといろいろなenglish wordsを、まるで赤ちゃんにでもなったみたいに、楽しく覚えていける本。単に読むだけでなく、実際に手を動かしてスペルを確認して、発音して、実際にその言語で文章で考えて、初めて身につく。

最初の方に出てくる単語も、後半になってもちょいちょい確認してくるあたり、よく出来た本で、著者が憎い。次から次に新しい言葉が出てくるんだけど、ふと忘れた頃に最初の方で学んだ言葉が出てきて、記憶の定着が図れる。それこそが本書の狙い。だって、赤ちゃんが言葉を覚えるがごとく言葉を覚えましょう、ってのが著者の狙いなんだから。

けっこう時間がかかったけど、本当に楽しい。知的好奇心がとっても満たされる。僕はこの本を、数ヶ月かけて、ゆっくり、極上の食事を味わうように、読んだ。

Remember, the only permanent, foolproof method of increasing your vocabulary involves PRACTICE, PRACTICE, PRACTICE.

結局ねー、文法とかよりも最後は単語力よね。外国語って。というか、文法は所詮は限られた規則で、ミスすることなんてほとんどないし。単語は、無限に存在する。全部覚えるのは無理。こういう本を読んで、ラテン語、ギリシャ語の語源を知るのが近道だと思う。

これが620円って驚異的。どんだけ太っ腹なんだ。1万払ってても読みたい。iphoneとかのアプリでないのかな?もしくはpodcastとかで、流してほしい。あったら、1万払ってでも買いたい。そして、多分何回も何回も繰り返し読むと思う。

もともとネイティブの高校生~大学生向けに書かれた本だけど、がんばれば日本人でも読めると思う。ってゆか、ぜひとも読んでほしい。つーか読め。こんなに他人に本を勧めたいとおもったのは久しぶり。もっと人生の早い段階でこの本に出会っていたかったと本当に思う。この本を読んだことで、今後のenglish vocabularyの増加率に相当な違いが出ると思う。本当に出会えてよかった。


これもいい本です。一橋の佐山教授が、いろいろと活躍している社長を毎回読んできて講演してもらった記録を本にしたもののようですが、メンツが素晴らしいです。



ぜんぶの話が面白く、経営者のなんたるかということを学ばせてもらえました。「ビジョンを示すこと、それに向かった計画をたてること、ぜったいあきらめないこと」の三つが大事なのかなと本書を通じて感じました。

全員著名な経営者なわけですが、一人だけあえて取り上げるならば、吉野家の安倍社長でしょうか。この方、アルバイトで吉野家にはいって、1980年の企業再生法の適用(つまり倒産)も経験し、最終的に社長にまでなったようです。社長としてアメリカのBSE問題にも直面し、そのときの様子も克明に説明しているのですが、印象に残ったのは、安倍社長のとにかく理知的な考え方です。客観的データをもってきて現状を深く分析し、あるべき吉野家の姿(=ビジョン)もしっかり持っており、どうやったらそこに現実を近づけられるか、ということを、とても道筋立って理知的に考えてきた人だということがよくわかります。ビジョナリー・カンパニーといってもいいんじゃないでしょうか?あの値段であの味であの速さ。マネできないでしょう、なかなか。

僕もいまだにスキあらば吉野家にいくのですが、まじ食べたくなってきた。
 

友達にだいぶ前に勧められて読んでみた。 いい本!



師弟関係の二人が、講義、というかなぞかけ風のディスカッションを通じて、さまざまなプロフィットモデルについて理解を深めていくという物語。利益の源泉はどこから来るかという深い深い洞察を楽しむことができる。

プロフィットモデルは23個紹介されているのだけど、ぐぐったらこんなブログがあって、よくまとまっていた。


僕がいま興味があるのは

1、顧客ソリューション利益モデル (Customer Solution Profit)

7、利益増殖モデル (Profit Multiplier Model)

8、起業家利益モデル (Entrepreneurial Profit)

10、インストール・ベース利益モデル (Installed Base Profit)

13、専門品利益モデル (Specialty Product Profit)

17、景気循環利益モデル (Cycle Profit)

22、低コスト・ビジネスデザイン戦略 (Low-Cost Busoness Design Profit)

23、デジタル利益モデル (Digital Profit)

・・・このあたりでしょうか。多分この本はパラパラ今後も読み返すと思う。

ちなみに、『ザ・ゴール』とは全然関係ないみたいです。The art of profitabilityをザ・プロフィットと訳すダイヤモンド者の邦訳版担当者のネーミングセンスに脱帽というところでしょうか。これ以上良い邦訳はちょっと思いつきません。


(追記@2011/4/12) 

よく考えたら、いま僕が直面している問題に一番関連するのは、これかもしれない。

 4、スイッチボード利益モデル (Switchbord Profit)




『日本でいちばんの町工場 エーワン精密の儲け続けるしくみ』がとても良かったので、ついでに、おなじ著者のこっちの本も読んでみた。

こっちも素晴らしいです。かなり内容がかぶってますが、二冊とも読んで損はないでしょう。どうせ10分くらいで読めちゃう本だし。で、この著者、毎朝3時におきて3時間は読書してるらしいです。で、年間200冊読むらしいです。

僕も負けないようにもうちょっと読まなければ・・・。

上場企業なのでよく考えたらIR情報ぜんぶのってるわけだが、やはり驚異的、あんびりーばぼーや・・・

 

ふと新幹線乗る前に本屋で目について読んだだけなんですが、いい本!いい本です。驚異的な経営成績だよ、この会社。リーマンショックまでの40年近く、平均で経常利益率40%という数字を残してきたモンスター企業です。



ちょっとぐぐればたくさん情報が出てくる出てくる。カンブリア宮殿のも出たりしてるみたいね。日本電産の永守社長も「ここだけは値切れん」とかいってるみたいね。

で、秘密は超短納期。「高品質、短納期、低コスト」とかどの企業も言うわけだけど、世の中の全企業はほんとこの会社見習わないとダメだと思ったよ。この会社は、「品質よくて当然、それを超短納期で、そして価格は常識の範囲内で販売」している。競合との差別化戦略が超明確。

で、いったいどうやって超短納期でやってるの、というと、まず注文をうける体制に工夫が。

まず、注文は電話かファックス。そして、その内容を本社スタッフが手作業で受注表に起こし、ファックスで工場に送ります。工場ではその受注表がそのまま作業指示書となり、工程ごとに切り分けられて、製造担当者の手元にわたるというしくみになっています。(p29)

注文票が手書きなのは、不明な点を電話で確認したら、すぐにそれを記入できて、さらにそれをそのまま工場でも使うことが可能だからです。それに、ファックスで送れば転記入ミスも起こりませんし、本社には原本が残るので不測の事態に慌てることもないじゃありませんか。(p30)

・・・というアナログっぷり。しかし経常利益率40%をずーっと達成してきてるんだから、やっぱ、なんかほんとにデジタルを使いこなすにはどうしたらいいんだろうな。って。

全体的に思ったが、この社長は極めて述べていることが論理的な人。将来を見据えるビジョンも明快。なんというか、チャーミングな感じ。

ついでに、おなじ著者の本をもう一冊読むことにした。


著者はけっこう壮絶な人生だな、これ。


やはりですね、こういう壮絶な人生を歩んだ人の言葉というのは、けっこう響きます。就職したての若い甥っ子に対する手紙を書くという体裁で文章は書かれている。つまり、すでに成功して働き通したおじさんが、若者に対して激励する、という感じ。まぁ、自己啓発本と言える。そして、そんじょそこらのおじさんではなく、頭が切れて悲痛な人生経験を歩んできたスーパーおじさんの言葉ともなれば、確かにけっこう心に響きます。これは売れるでしょう、と思った。

で、実際20万部突破してるらしい。すごい。すごいと思うけど、結局「その程度の本」ってことなんだと思う。こういうビジネス本って1年後とか書店にいくと、もうその姿が無い。20万部も売れるビジネス本って、あんまり普段は本よまないような人でも読めるような、字が大きくって内容も薄い本だと思う。別にこの本に限ったことじゃないけど。

そんな本たくさん読んでもしょうがないし。もっと名著、良書はたくさんあって、そっちを読むべし。もう、こういうのやめようかなぁ。でも、流行のビジネス本読むと時代の流れとか分かるから、やっぱたまには読まなきゃなー・・・。
 


 古典いいっすね。やっぱ。もっとたくさん読まなきゃって思った。これも地震の前に読んでいた本なんだけど。



特に僕が言うことはない。名著。一番僕の心に響いたのは、道徳と経済の関連性かな。二宮尊徳の話なんて、涙なしには読めない感じだったし。

震災のあと水を買い占めて一本あたりすんごい高値で売りさばいてるって話もほとんど聞かないし、日本人ってすごいっすね。ってこの本読んでも思ったし、震災後の行動を見てても思った。


 

 サンデル。ちょっと前に読んでいたのだが、今更ながらブログに読書感想を書こうかなって。まぁ、なんだかんだいって読んでよかったというのが素直な感想。というか、社会的責任のある立場の人間は、絶対に読まないといけないんじゃないかな、これ。ちょっとぶ厚めで、やや眠くなったりもするけど、重要なことがたくさん書かれていた。

で、さらっと内容を。冒頭(p29)にもあるように、この本で正義へ3つのアプローチを紹介している。

アプローチ1は功利主義的な考え方。要は社会全体の幸福を最大化するようにするべきだろう、という考え方。ミルとベンサムの微妙な違いとかにも言及していた。この考え方によれば、1人を見殺しにして、10人助けるのは正義。経済学では暗黙の前提に置かれているアプローチだと思う。僕も、当然のごとく功利主義的な考え方に染まっているわけだけど(経済学修士までやっちゃったからな・・・)、どう考えても功利主義に問題がある事例が出てきて、戸惑った。それはこういう状況。電車が暴走してて、レールのずっと先に5人の作業員がいる。でも、違うレールにハンドルを切れば、5人は助かるけど、そっちのレールの先にいる1人の作業員は死ぬ。この状況で、ハンドルを切るべし、というのが功利主義の考え方で、それなりにみんなこの判断を受け入れる。だけど、この列車を止めるために、たまたま近くを歩いていた肥満体型の人間を線路に突き落とす行為は、みんな反対する。いったい、この差は何?サンデルは、本質を考えるために、余計なことを考えなくていいような状況を仮定する天才だよ、ほんと。

アプローチ2はリバタリアニズム。自由主義。経済学の思想で言えば、フリードマンとかシカゴ学派とかかな。私は私のものであって、ほかの誰のものでもないのだ、という信念を徹頭徹尾貫くひとたち。極端なリバタリアニズムでは、地震への義援金もあげる必要はないということになってしまって、なんだか気持ちわるい。それが正義だと感じる人は、この世にそれほど多くはないはず。

アプローチ3は美徳や善良な生活との関係で考える。まずカント。カントの下り、難解で何いってるかさっぱりわからん。と言ったら、父に「カントの下りの邦訳はダメだよ、ちゃんと原著読まなきゃ」と言われた。わからんなりに僕の理解を書くと・・・「重要なのは人間の尊厳。それを踏みにじるような行為はすべてダメ」って感じ。例えばカントの売春を批判するロジックはこう。「売春は一見、当人たちの自由意志に基づいていて、リバタリアンはOKとするかもしれないが、それは違う。売春なんか、心の底でしたい人はいないはず。貧富の差があるからこそ、売春という、人間の尊厳を損なう行為を強要されているのであって、それは自由意志ではない。尊厳が大事ということになれば、売春は悪い行為だ」こんな感じ。

アプローチ3の続き。ロールズの無知のベールを紹介。大学でロールズの無知のベールを習ったとき何も感じなかったけど、いま読むと「無知のベールをかぶってるのに、経済主体は自らをリスク回避的主体と知ってるって、おかしくね?」って思った。ま、それはおいといて。

しかしロールズは、努力すら恵まれた育ちの産物だと言う。(p206)

これはねー、けっこう心に刺さったわ。

そしてこの本、というかサンデルがすごいのは、三つのアプローチを淡々を説明した上で、最後に

これまで提示してきた哲学的議論と取り組み、そうした議論が社会生活においてどう展開されるか観察してきた結果、私はこう思う。選択の自由は-公平な条件の下での選択の自由でさえ-正しい社会に適した基盤ではない。そのうえ、中立的な正義の原理を見つけようとする試みは、方向を誤っているように私には思える(p284)

とはっきり自分の意見を述べているところ。人の意見を淡々と紹介した上で、明確に自分の意見を区別してstateしている。すごい。で、さらにサンデルの考え方によれば、理想は「共通善に基づく政治(p336)ということになる・・・ん?よく意味がわからないぞ。最後のほうはアリストテレスも出てきて、正直僕はよくわからなくなってしまった。一番わかりやすくサンデルの考えを表現しているのはこれかな。

公正な社会は、ただ効用を最大化したり選択の自由を保証したりするだけでは、達成できない。公正な社会を達成するためには、善良な生活の意味をわれわれがともに考え、避けられない不一致を受け入れられる公共の文化をつくりださなくてはいけない。(p335)

単純な経済学的な思考だけではダメだなと思わせるに十分な本だったので読んでよかった。というか、正義について熟慮したことないリーダーってどうかなと思うし。
兵庫県は驚くほど平安で、信じられない。

とりあえず、家族とか友達とかにめ連絡をとったが、いまのところ悪い知らせは来ていないです。福島出身のAざいも大丈夫ってメールで確認したし。家族も大丈夫だったらしい。よかった。

緊急事態で、twitter,facebookのありがたさを実感した。今度東京いったら両親に教え込む。

仙台・・・の先輩は大丈夫なんだろうか。
とある民宿の厨房のお話。大学生がアルバイトで何人も住み込みで働いていて、宿泊されているお客様の食事を作ったり、片付けをしないといけない状況。週末ともなるとその忙しさたるや、なかなか大変。

で、住み込み大学生たち(代替7~8人くらい)の利害は一致していて、いかに早く食事の片付けを終わらせ、夜は早く寝て、朝は早くゲレンデにいけるか、ということ。食事の後片付けにはいくつかのステップが。

ステップ1:お皿を食堂から厨房に運んでくる。

ステップ2:残飯をお皿から取り除く。

ステップ3:お皿を人が洗う

ステップ4:食器洗浄&乾燥機にかける(機械の仕事)

ステップ5:食器棚に戻す

で、この一連の流れを観察してみると・・・まずみんながステップ1に一斉に取り掛かる。それからステップ2。これもみんなが一斉に取り掛かる。で、ステップ3は、シンクが一個しかないので、一人しかできない。だからステップ3のところに大量のお皿がたまる。次のステップ4は機械のお仕事で、こなすスピードは圧倒的な安定感。ステップ3さえ終わってステップ4までいけば、ステップ4は正確な時間が読める。ステップ5を担当する人は割と余裕そう。

ステップ3でお皿を洗う人が一番きついことになる。だってシンクが一個しかないんだもん。このステップに、どんどんお皿がたまるたまるたまる。だからどんだけ他のステップで他の人や機械が頑張っても、ここが終わらないと全体も終わらない。というわけで、頑張れ皿洗い担当者、ということになる。要は、「ステップ3:皿洗い」という工程が早く終われば、早く眠れる。この厨房の「食事の後片付け能力」=「皿洗い担当者の皿洗い能力」ということなる。

で、この宿、一回の食事に一人10皿くらい使う。200人分なら、2000枚。けっこう体力勝負で、男がやったほうが早い、ってことになる。なんとなく、僕がこのステップをやる習慣がついてしまい、いつのまにやら皿洗いが異常に早くできるようになる。で、宿のおばちゃんにつけられたあだ名が「皿洗いマン」。というわけで、みんなが早く眠れるかどうかは、皿洗いマンの頑張り次第ということに。

この話では、処理能力の一番低い工程(ボトルネック)の能力=厨房の処理能力、ということになる。ほかのステップをいくら増強してもダメ。処理能力を広げようとおもったら、ボトルネックの処理能力を広げないとね、というお話。

で、じゃあ、すべての生産工程の生産能力をまったく同じにしたら理想的なのだろうか?というと、これも違う。例えば、どの工程でも等しく1分に20皿を処理できるようにしたとする。5分後に20皿が棚に戻っているだろうか?たぶん、戻ってない。

人間の作業は、どうしてもばらつきがある。1分に20皿のお皿を洗う能力があっても、19皿だったり、21皿だったりする。ばらつきがあったとしても、そうは言っても、10分後なら200皿こなしている確率はかなり高い。60分ともなれば1200皿こなせている確率はもっと高いだろうね(大数の法則)。でも最初の1分で19皿、次の2分で取り戻そうとがんばって21皿、と、こういうことは絶対に起こる。2分合計でみたら、40皿をこなせてる。このときどうなるか?

次のステップである食器洗浄&乾燥機は、機械だから、バラツキがほぼ0で、毎分きっちり20皿をこなす。21皿以上をこなす力は、この機械にははい。だから、前の工程から19皿しかこなければ、次の工程で機械は19皿しかこなせない。それは当然として、大事な点は、たとえ前の工程から21皿きても、次の工程で機械はやっぱり20皿しかこなせない、という点。

という理屈で、100分後に、2000皿のお皿は食器棚に全部戻っていません。これは、人がする作業にはムラがあるという現実があるため。

最初の方の工程ほど、後の方の工程よりも、少しだけ生産能力を高めておかないと、100分後の2000皿は終わらないよね、ということ。

それと、経済学で比較優位という最初に習うとすげーなと思う概念があるけど、ここでは絶対優位のお話になっているのも面白いな。とにかくお皿洗いをするのが一番早い人が、お皿洗いをするべき、ということ。この人が例え他のステップで素晴らしい才能を持っているとしても、皿洗いマンになるべし、ってこと。だって、ボトルネックの処理能力を少しでも広げることが大事なんだから。

そんだけ。
もう今年も24分の1が終わったみたいですけど。目標とかを考えてみる。

1.妻に英語抜かれたみたいなので、抜き返す。

いやしかし、TOEICで980点以上とるって、けっこう大変というか、神経も使いますし・・・。というかTOEICで点を争うこと自体、なんか不毛な感じもするので、TOEFLの方で満点近くとって、妻を見返してあげようと思います。ちくしょうくやしかったです。

2.シェイプアップ

結婚前58kgだった体重は64kgへ増えました。放っておくと年齢とともに単調増加・・・はまずい。ここらで歯止めをば。

3.もうちょっと本を読む

最近あんまり本を読んでいません。いや、情けない。もうちょっと本をたくさん読みます。いろいろな方からたくさん本を薦めてもらっているんですが、積ん読、あぁ積ん読。いやいや、情けない。
 


 けっこうよかった。

企業がグローバル化する課程は4段階あるという話が印象に残った。第1段階は、日本でつくって輸出して売る。第2段階は、海外に生産拠点を移す。第3段階は、海外資本が入る。第4段階は、経営陣に外人が入る。

全体的に面白かった、というか、著者の教養の深さみたいなのを感じて、楽しかった。幅広くいろいろな本を読んでいて、偏ることなくいろいろな分野の話題が取り上げられてくるのも面白い。ゲーム理論をもっと経営戦略論に活かしたいので、最近勉強している、とかって話も出てきた。知ったかぶりもしないし、とっても好感が。著者は、この本も読んだらしい。すごい・・・いつか僕もこれ読みたい・・・とかいいつつ未読のまま生涯を終える気が・・・

 



おなじ著者が書いた『戦略「脳」を鍛える』もおすすめ。
 

 すげーな、この人のエネルギー。2010年に売上1兆を目指していたらしいけど、そろそろ本当に達成しそうだし。この前も「円高利用してアメリカの会社を安く買うてやった」とさらっとかっこよく買収していたし。

なんと言ってもすごいと思うのは、エネルギー、情熱、バイタリティ。小学生の理科の授業でやったモーターづくりが面白かったらしく、ひたすらモーターをつくって自分で会社ゼロから興していまや日本を代表する大企業。しかも未だに衰退する気配も見せず、(円高利用して海外企業を買収するなど)僕の目から見てて正そうな方向に会社が進んでいる。かっこいい。やっぱりこれだけの偉業を成し遂げるには、ひたすら一本芯が通った情熱が必要なんでしょう。だからこそ、みんなついていくんでしょう。

でも、この会社では素手でトイレ掃除させるそうで、それは僕は絶対にいやです。
 

これはかなり良書。特に、中高年の方なんかは読むと参考になる。

この国は高齢化していて、年金受給年齢の引き上げに合わせた形で定年を60歳から段階的に65歳まで引き上げようとしているのだけど、60歳定年を迎えた後の賃金はどうなるかなどの説明もある。

年金、補助金、給料のバランスで手取りがどう変化するかを、社会保険労務士にシミュレーションしてもらう必要があるのだけど、そういう細かい説明はナシに給料を適当に半分にして、年金と補助金があるからこれでいいでしょ、とかする非良心的な会社もあるだろうな。というか、コストカットに努めたいのが会社の普通の考え方なので、そっちのほうが大半か。

社会保障とか、高齢者雇用安定法とかの知識を得ようにも、なかなか骨が折れるわけだけど、本書を読めば概要はわかる。こういうのは受身でいるといいように低く抑えられてしまうので、自衛したければ自分でこういう本でも読むしか無い。知識は天から降ってこない。そしてお金も天から降ってこない。自分の人生のことなんでちゃんとこの程度の本は読むべし。ぴょん。

しかしこの本読んで、高齢者雇用安定法について学んで改めて思ったけど、そりゃ大学生の内定率が57%とかになるわー。国内の教育機関ってグローバルに活躍できない人材ばかり排出してるわけだけど、国内経済はどんづまりなわけだから国内で働くイスの数が減っているのに、中高年は定年後も雇用延長を法律で義務づけたらさ、大卒にイスが回らなくなるに決まってんじゃん。

著者の会社でインターンシップしてそのままそこに就職した友達からいただいたんですが、よかった。著者の熱い人柄が伝わる本で、学生時代に読めていたらよかったなー、とか思ったりした。大学生の内定率が57%とかで就職超氷河期だけど、どうしたらいいか分からない人は、とりあえずこの本でも読むといいかも。とは言っても、大学3年の今くらいから何かしようと思ってもけっこう遅かったりするので、出来れば、大学の1,2年でこういう本を読むか、やたら将来に向けて人生はしゃいでる友達の刺激を受けるなりして、何か始めたほうがいいかも・・・。
 

 ホリエモンの本。HP制作とホスティングで地道に日銭を稼いだという話とか。会社が急成長するとともに、当初メンバーの能力が、会社のサイズにあわなくなっていった話とか。キャッシュインを増やしてキャッシュアウトを減らすのが商売の基本とか。どれもこれも当然の話。そういう当然の話を、定期的に読んで再認識するのが重要かなと思った。
 

 あの、『坊ちゃん』はすごく好きなんだけど、この本は読んでいて不愉快な気分になった。ネタバレあるので、読みたい方だけ続きをどうぞ。
 

 良書、もっと早く読んどくべきだった。

で、著者の答えを簡単に僕なりの言葉で要約すれば「技術には高品質高機能化のための技術と、低コスト化のための技術があるのだけど、日本半導体メーカーは技術といったら前者だけだと思っていて後者は技術だと思っていなかった。そこへきて、韓国・台湾の半導体メーカーが後者の技術を身につけて(破壊的イノベーション)、前者の技術をレベルアップさせるだけの日本メーカー(持続的イノベーション)をたたきのめした。」

『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』の分析の枠組みを半導体業界に適用しただけなんだが、とっても分かりやすかった。今後もイノベーションのジレンマはいろんなところでお目にかかるんだろうな。合理的な経営をすると負ける、ってあーこわ。関連本で、『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』でも、いかにムダな機能をなくして安くするか、という戦略の重要性が描かれていたけど、「低コスト化をするのも技術がいる」って視点は、どちらの本でも指摘されていなかった気がする。そしてものづくりの場合、設計段階から低コスト設計を意識しないといけない、というお話につながっていた。なるほどね。そうすると設計部門の人材には相当なスキルが求められることになるのね。

あ、あとこれからはアジア・新興国・BRICsの時代だ、ということで、肌で感じるために世界一周したらしいです、この著者。例えばインドで車を売ろうと思ったら、

サイドミラーは1個しかない(インド人はミラーなど見ない)、エアコンはない(暑いのは当たり前)、オーディオ設備ももちろんない(とにかくうるさい)、エンジンは600cc(道が混んでいてスピードが出せない)、およそ快適とは程遠いクルマである。(p194)

ということを理解しないとダメだ、とか書いてあった。日本メーカーは高品質高価格のものを売っているけど、これから新興国の中間層がhuge marketになるんだから、そこで儲けようと思ったら、こういう事情を理解しないとダメでしょ、ってことで。そういや、ちょっと前に話題になったこの記事でも同じようなことが書かれていた。ガラパゴスはケータイだけじゃないってことか。

ちなみに、インドで車を借りようと思ったら、エアコンありタイプはラグジュリアスタイプで、標準はエアコン無しだった。値段は5割くらいは違った記憶が。思い出しついでに、タクシーのボッタクリ方が半端ない。倍とかじゃない。ケタ一つ違う金額。思い出してむかついてきた。

なにはともあれ、この本、読んでよかったです。

あ。あと、本筋から離れるけど

社会科学者(特に権威者と呼ばれてる人たち)の中には、私の論文を認めず、同じようなテーマで論文を書いているにもかかわらず、リファーをしない方が多い。(p55)

論文不引用問題はどの分野にもあるんですねー。


これが630円は超安い。月並な感想ですが「非常に示唆に富む本」。冒頭にある、榊原英資氏による監修のことばを読むだけでも元はとれるかも。現状の日本企業は、「グローバル化やだ、英語を公用語化だっておかしいね(笑)、円高やだ、これまで通り円安で輸出で食っていきたい」、という感じみたいだけど、本書を読むと、そんなことを言っている場合じゃないのかもって思う。

ちょっとだけ引用。

売上高の半分どころか、7割、8割を海外で稼ぐ企業が存在するように、日本企業はグローバル化を加速させています。その傾向が進むことはあっても、後戻りすることはありえません。(p5)
企業の国籍なんかもう関係ない時代になってきたなー、って思う。日本企業というものは、創業者が日本人だったという以上の特徴はなくなるんでしょう、きっと。これからは。日本の労働者がダメだということになれば、より優れた海外の人材を雇うというだけなのかも。日本の労働者にとっては厳しいことに。ほんと、日本の大学生は年々かわいそうなことになっている。自業自得かもしれないが。でも、今のオッサンたちだって大学生の頃遊んで暮らしてたのに、ほんとアンフェア。世代間不公平感。

実際、海外の人材を採るってニュースは最近よく聞くようになった。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100904/biz1009040200001-n1.htm

当面、米国の金融政策はかなり緩和的な状況は続きそうなので米の長期金利も低水準のままっぽい。9月に入っていろいろな指標をみたら景気後退懸念が和らいだとかいうが、二番底にはならずにすみそうというだけで、見通しは暗い。で、日本のデフレもすぐには治りそうにない。というわけで、現在の1ドル84円くらいが円安か円高かどうかは僕は知らないけど、良し悪しは別にして、円安に動く要因は見当たらない。年内に100円に戻るみたいなことを言っていた人もいたけど、そんなことありえないって思う。

「なるだろう」、という議論と、「であるべきだ」、という議論は分けて考えないといけなくって、「であるべきだ」議論は政策的なお話なんだけど、どんくらいのレートを望ましいと政策担当者が考えているのか、ちょっと不明。困ったことに。ほんとに困ったことに。84~5円を円高じゃないと考えているなら、「こんなん実質でみたら円高じゃないし。介入するつもりないし。円高歓迎。日本企業は、この円高利用して海外企業を買い叩いでください」とか言ってみたらどうかしら。実際にはそんなことは言ってないわけだけど。実際には、中途半端に緊急緩和させてたけど。どういう方向に向かいたいんだろ。

なんにしても、いま、「この円高を利用して海外企業を買ってしまえ」を実行した企業としない企業で、大きな差が生まれるのかもしれない。ほんと、そういうこと実行する人のエネルギーはすごい。

http://mainichi.jp/select/biz/news/20100819ddm008020191000c.html

とにかく、この国どっちに向かって進むのかリーダーに明示してもらわないとみんなどうしていいかわからんのだけど・・・リーダーがなぁ・・・。



ええと、最近あまり本自体読めていないのだけど、この本は読んで良かったな。いろいろと忙しくて。あぁ、最低な言い訳だ。要するに「本を読むなんてそんなことしてる暇がない」ということなわけだよな。読書ほど素晴らしい時間はそれほどはないはずなのに。

しかし、読む本の選定をもう少し考えたいとか思ったり。大量に読書してる=はやく読める程度の内容しか書かれていないor自分が知っている知識を再確認しているだけ、という気がしているので・・・。読んだ本の数より、分厚かったり難解だったり外国語だったり門外漢だったりするような本を、時間をかけて、骨にしみこませるように、味わって読んだほうがいいかもしれぬ。

で、このニーチェ本だけど、売れてるらしいです。いい本です。この手の「自己啓発本」は、忘れた頃に適当なものを読んで、反省するために必要。

ついったーに慣れて久しぶりにブログ書こうと思ったら140文字以上の文章が書ける気がしない。以上、終わり。






ホリエモンが書いた経済小説。おもしろい。すでにかなり話題になっているけど、確かにおもしろい。

主人公は、上場して9億円の現金をげっと。野球球団買収、メディアグループ買収、逮捕など、普通の人生では経験しない経験をたてつづけにする。

この本読むと、お金の持つ魔力を、お金を持たない人でも知れると思う。

あ、経済小説といえばジェフリー・アーチャーの『100万ドルを取り返せ』が面白い。





原著はこっち。





あ、それからノンフィクションっぽいフィクションと言えば、『ウルトラ・ダラー』がおもしろい。






あまり読んでいていい気分にはなれなかったので、ぱらぱらめくって、途中でやめてしまった。というかなんでこんな本を買ったんだろう。


「顧客側が賢くなれない」からコンサルタントが世の中に必要なんでしょ、ということで、この本はもうこれでおしまい。



おぉ、いい本。ラストがかなり感動的で、単なる小説としてかなり楽しめる。その上、ドラッカーの哲学にも触れられる。なんて一石二鳥でお得な本。

素晴らしい青春高校ストーリー。集団で何か一つの目標に向かっていくときに感じる幸せな高揚感が伝わってきて、読んでるこっちも高揚してくる。何回でも読みか返したい。実際にはそんな時間ないけど。甲子園とかワールドカップとか観戦してる気分になれて、何回でも読み返したい。実際にはそんな時間ないけど。HONDAの無回転FKのリプレーを何回でも見ちゃうように、何回でも読み返したい。実際にはそんな時間ないけど。

ドラッカー、経営学の先生というよりも、思想家という感じがする。思えばドラッカーの本はこれくらいしか読んだことがなかったけれど、有名な『マネジメント』にも手を出してみようかな。というかむしろ27歳にもなってこの本をいまだに読んでいないなんて。。




これはいろいろと耳が痛い。

『貞観政要』なんて初めて聞いたけど、wikipediaから引用すると、

貞観政要(じょうがんせいよう)は唐の史官である呉兢が編成したとされる太宗の言行録である。
らしい。唐の初代、高祖李淵が唐という事業を起こした。で、二代目の太宗がそれを維持する基盤を磐石にした。(ちなみに、有名な則天武后は、太宗の息子の三代目、高宗の妻。)

通常、初代のやる創業が一番大変で、それを維持する二代目以降のほうが簡単だと僕は思っていたのだけど、『貞観政要』では逆に考えている。

草創(創業)と守文(守成=維持)といずれが難き
という有面な言葉は、実は『貞観政要』から来ているのらしいのだけど、『貞観政要』における答えは後者。すなわち、守文(維持)。そしてそれを見事にやった唐の二代目太宗の言行録ということで、帝王の必読書として天皇、北条氏、足利氏、徳川氏などによって読まれたらしい(p15)。

政子や家康が、『貞観政要』を一心に読んだのも、その前に、「創業」に成功して「守文」に失敗したものがいたからであろう。武家政治の創業はむしろ平清盛であろうし、全国統一の創業は信長、完成者は秀吉であろう。ではなぜ彼らに維持・守成ができなかったのか、どいすたらその轍を踏まないですむか。この問題意識があったからであろう。(p18)

というわけで、太宗の言行録から「これは」と思われるところを山本七平がピックアップしているのだけれど、とっても耳が痛いですね。というわけで、気になった点をメモ。


太宗の美点は、自己の欠点をよく知り、諫臣の言葉をよく入れて、改めるべきことは速やかに改め、その直言を少しも怒らず、感情を害することもなく、逆に直言してくれた者に必ず「特別ボーナス」を出した、という点に、太宗の特質がある。(p31)

「貞観二年、太宗、魏徴に問いて曰く、何をか謂いて明君・暗君となす、と」か。確か世の中に明君・暗君がおり、現在も明リーダーと暗リーダーがいる。その差はどこから出てくるのか。魏徴は答えていった。「君の明らかなる所以の者は堅聴すればなり。その暗き所以の者は偏信すればなり」と。堅聴は多くの人の率直な意見に耳を傾け、その中から、これはと思う意見を採用すること、偏信は一人のいうことだけを信用すること。いわば諸事情、それに基づく諸判断を耳にするか、一方向だけの情報と、それと共に提供される判断だけを信じるか、その違いだけであるという。(p55)

『孟子』に有名な「敵国外患なき者は、国恒に亡ぶ」という言葉がある。一見矛盾するようだが、これを「競争なき独占は恒に滅ぶ」と読むと面白い。(p66)

「和」ですべてが表面的には丸くおさまっていれば、太宗にも何もわからなくなる。隋はそのようにして一歩一歩と破滅へ進んでいった。そして最終的には、小さな摩擦を避けて、これが安全と思っている者が、ひどい目にあった。(p69)

権力者はしばしば奇妙な「全能感」にとらわれるものである。この点でも権力とはまことに魔物だということになるが、社長や大学教授の中にも、奇妙な全能感をもっている人は決して少なくない。信長が自分を神に擬する一種の全能感をもっていたことはよく知られているが、秀吉も晩年は、自分が命ずれば何でも実現できるかのような、一種の全能感をもっていた。(中略)この全能感をもたなかった権力者といえば頼朝と初期の北条氏、そして徳川家康だろう。ともに、『貞観政要』から強い影響を受けたと思われる人びとである。(p87)

簡単にいえばリーダーたるものは、「感謝しろ」といった意識はけっして持ってはならない、ということであろう。(p91)

太宗は、官吏は少ないほどよいと考えて「定員法」を制定し、さらに、才能がある者にはその少ない官をさらに兼任させ、また、どうしても才能ある者が見つか らない場合には「欠員」にしておいた方がむしろ害が少ないと考えていた。(p102)

頼朝は奢侈は滅亡のもとと思っていた。(p119)

日本には(中略)「三代目で駄目になる」といった俗諺が数々あり、これが一種「常識」のようになっているが、その源流は案外、『貞観政要』だったのかもしれない。このことは、いいかえれば、世襲制度は基本的に無理があるということである。(p179)




これもいい本。近いうちに僕も生保入ることになると思うけど、その前に読めてよかった。金融商品ってかなり理解するのが難しいのだけど、保険商品は特に難しい。売ってる方も自分が何売っているか良くわかっていなかったりするんじゃないか、ってくらいわけが分からない。だからこそ、こういう本を自分で読んで自分の人生を守る必要がある。内容は、アマゾンの紹介にある通り。 

生保について抑えるべき点をメモしておく。

1)保険料を決定する要因
  • 保険事故の発生確率
  • 預かった保険料の予定利率
  • 事業運営のための経費・利益
2)生命保険の2つの性質
  • 保障(死亡保障と医療保障)
  • 貯蓄
3)生命保険商品の3大タイプ
  • 定期保険:保障
  • 養老保険:保障+貯蓄
  • 終身保険:保障+貯蓄(満期が106歳とかの養老保険とも解釈できる)

単純に考えたら、掛捨の定期保険で死亡保障、医療保障は公的制度に頼って、貯蓄は自分でやる、というのがよいと思うんですが、ここに税金の話が絡むと、話はややこしくなるわけです・・・。結局はプロのコンサルティングを受けるのが得策なのかな。


けっこういい本だった。

利益を出してるかどうかと現金があるかどうかは別だよ、とか、損金参入の話とか、まぁ、超基本的なところからスタートするので、相当財務の知識に疎い人でも読めるのではなかろうか。その上で、後半で

実は、世の中に節税対策として重宝されている手法の大半は、このように課税の繰り延べです。(p214)
という事実の暴露もしているので、良書かなと思った。本当に節税効果がある手法はそれほど多くなく、その一つが自己株式買取だよ、ということも書いてくれているのだけど、この「自己株式買取」のカラクリが、いまいちよく理解できなかった。ぐぐればいろいろ解説あるみたいだけど、またこの当たり専門家のお知恵を拝借させていただくか。
ついにやる気になって、6月13日(日)に受けることにしたのであった。

http://www.takarazuka-cci.or.jp/kentei/kentei_01.html

二ヶ月弱あるし、落ちたら大笑いだよね。本当に笑えないので、ちゃんとした勉強計画を考えてみた。

(1)とりあえず最新の過去問を解いて見る。ぜんぜんできなくても、やってみる。到達すべきレベルを知る。




(2)テキストに目を通す。

商業簿記。



工業簿記。





目を通して、ざっくり頭にぶちこむだけ。商業簿記が24テーマ、工業簿記が22テーマ。合計46テーマ。1テーマ10分、1日3テーマやって16日あれば終わる計算。10分x46テーマ=460分=約8時間。

(3)再び過去問。一回分を2~3時間くらいかけて学ぶ。分からないところは答えをみる。とにかく手を動かして慣れる。過去問12回分が載っているので、合計で24時間~36時間。

計画上は、32~44時間やれば受かると思うのだけど・・・。まぁ、GWもあるし、やってみます。






6時に帰るにはどうしたらいいかなんてことばっかり考えていた頃に買った本。読まずにお蔵入りになる気配を漂わせつつ、結局読んだ。けっこう面白かったかな。そういえば今日は6時に帰れたけど、それは本当にたまたま。

特になにかすごいことが書かれているわけではなくって、著者がいいと思ったことを着実にやっているだけなのだが、それが難しかったりするのだろう。いろいろ書かれている中で、これは、と思ったのを一つだけメモ。

私の会社の場合、年に2回、日常の仕事場を離れて広い視野で考えるため、ホテルのスイートルームなどを借りて【ツール9 ドリームミーティング】と名づけたディスカッションを行います。優雅なホテルの1室で、1日かけて全社員が会社と個人の目標を話し合うのです。(p108)

企業活動だけじゃなくて、サークル活動でも、クラブ活動でも、政治活動でも、研究活動でも、ボランティア活動でも、宗教活動でも、とにかくなんでも、人が複数あつまって活動する以上、ドリームというか目標というかビジョンを共有できていないと、ぜんぜん楽しくないしうまくいかないと思う。逆に、そういうものをちゃんと共有できている人たちと一緒の活動がうまくいっているときの幸福感は異常。
 



いい本。これでようやく六法全部読んだ。民事訴訟法はかなりつまらなかったけど、刑事訴訟法はけっこう楽しかったな。刑事訴訟法って、刑法と密接に関わっているイメージしかなったけど、憲法の応用法という側面が強いらしい。だから学んで楽しいのだろうね。

これ読むと検察官の権力って圧倒的で、いかにそれを抑えるかが人権を守る上で重要だ、ということがわかるのだけど、実際、どれだけ検察官の権力ってちゃんと抑えられているのだろう?検察の取調べを受けたことないけど、録画して可視化する必要性を言われるということは、現状にやり方には問題があるということなんだろう。

刑事裁判は深いな。

絶対に犯罪者を処罰するのではなくて、絶対間違っても無実の者を処罰してはいけないというのが憲法31条の要請なわけですから、検察官に挙証責任がある、立証責任があるというのは、いわば当然ということになります。(p158)

深いな。憲法31条を守るということは裁判官の心証が100%にならないと有罪判決を出せないことになる。だけど、100%なんてことはあり得ないと思うのだけど・・・だから実際には99.9%くらいのところで有罪判決を出しているのかな?だけど、そうすると0.1%くらいの確率で間違っているので、それって憲法31条に違反することにはならないの?ここら辺は、どういう考え方が普遍的なのでしょう。

統計的検定と同じで、第一種の誤りと、第二種の誤りを犯すリスクは0にはならないと思う。どうやってこの二つのリスクと上手に付き合うかは価値判断だと思う。裁判でもこの価値判断をしているはずだと思う。

どんな意思決定も、コストとベネフィットの相対的関係を見ていると思う。




あ、新版が出ていることにあとで気が付いたのであった・・・。




良書。サラリーマンのための所得税入門書なのだが、サラリーマン全員読んだらいいと思う。タイトルのつけ方も上手ね。給料って、基本給があって、税金とか保険とかが天引きされたり、いろいろな手当てがついたりするので、基本給≠手取り額となる。その差はどうなってるの、という疑問を解消するには、本書を読めばいい。


知ったからといってすぐに節税できるようなことはないわけだけど。クロヨンとかいうように、サラリーマンの捕捉率は9割で、逃げようがないので。所得税が高いとか、もっと控除をくれとか、課税方法とかに不満があるならこういう本を自分で読んで勉強して、投票によって政府にプレッシャーをかけるしかない。

でも、所得税の課税の実態って、それなりに筋が通っていて、合理的で、そんなに変ではないと思う。本書では源泉徴収されているサラリーマンを、「まるで毛を刈られる羊」と繰り返し繰り返し述べているのだけど、別にそんなに理不尽な毛刈は行われていないと思う。それなりに節度を守って、寒くならない程度にうまく刈っているという印象を持ったのだけど。

生きていくのに必要な三大知識って、
1)英語
2)IT
3)マネー
だと僕は思うのだけど、こういう所得税の知識は、「3)マネー」のところに分類される、重要知識だと思う。


なかなかいい本なのであった。

不良品を見つけるところで統計的検定の話が出てきたりして、あぁちゃんと勉強しといてよかったとか思った。

最も単純な抜取検査では、抜き取ったサンプル内の不良数から合否を判定します。したがって、第1種の誤りは、生産者の不利益なので生産者不利益、第2種の誤りは購買者の不利益なので、消費者不利益といいます。抜取検査では確率的な揺らぎから、母集団の品質と異なる検査結果になるときがあります。これが全数検査をしないリスクです。このリスクのコントロールは、生産者と購入者で協議します。(p96)

製造業種では有意水準の設定の仕方を、利害関係者が協議で決めているんだって。当然だよね。有意水準の設定の仕方によって、関係者の利益にもろに直撃するもんね。統計的検定はこうでなくっちゃ。

経済学の分析で統計的検定をするときは、そういう協議しないんだけど、それでよく「社会学の女王」と言えるよね。



友達からそれとなく薦められたので読もうと思って本屋で手に取ったら「勝間和代氏推薦」という文字をみてあぁこれはそういう本なのかって思ってげんなりしたけど、がんばって読んでみた。

なかなかいい言葉がたくさんあった。やっぱり、こういう自己啓発系の本は、定期的に読んで自分を戒めていかないといかんな。けっこうグサっと心に刺さる言葉あった。いくつかメモ。

どんな学問も研究も、それ自体をどう使えばいいかについては教えてくれない。その一方、現実生活をよく観察すれば、学問によらずとも学問にまさる知恵を身につけることが出来る。(p18)

便利な施設や設備よりも、むしろ必要こそが発明の母であり、困難こそが偉大な成果を生むための真の学校であるといえるだろう。(p58)

意志の力さえあれば、人は自分の決めた通りの目標を果たし、自分がかくありたいと思ったとおりの人間になることができる。(p97)

ビジネスほど、人柄の善し悪しがきびしく問われる分野はない。そこでは正直かどうか、自己犠牲の精神にあふれているかどうか、公正かつ誠実に行動できるかどうか、などが厳格なふるいにかけられる。(p146)

金を人間生活の第一の目的だなどと考えるべきではない。だが同時に、物質的安定や社会繁栄の大部分が金で支えられている事実を見ると、金など取るに足らないものだとはいえないし、聖人ぶって金を軽蔑するのも正しくない。(p151)

真の人格者は、人に見られていようがいまいが正しくふるまうものだ。(p246)

貧しくとも心豊かな人は、心貧しい金持ちよりあらゆる面ですぐれている。(p258)

こんなところか。けっこういい本だったかな。でも、いまのところ自己啓発本で僕の一番のお気に入りは、『人を動かす』


美しすぎて見惚れたわ。


やっと読み終わった。読むのがすっごくつらかった。憲法、商法、民法、刑法はすごい楽しかったし必要な知識だなーって実感があったけど、うーん・・・民事訴訟法は要らないかな~?

(数学記号を使わず)文章だけで論理的に考えないといけなくて、とても疲れた。三段論法を三回使う、という話も、「A→Bである、Aである、だからBである」と記号を使えばすぐ分かるのだけど、文章だけで書かれると途端に理解力が下がる。頭悪いぞ、俺。読解力が低くて、あーいやになる。

時間をかけて読んだけど、まったく頭に残っていない。興味がないからか?必要性を感じないからか?六法くらい教養として知っておきたいって思ったけど、民事訴訟法はこれ以上やりたくない・・・。

司法試験、俺には間違いなく無理だと悟った次第。伊藤真のこのシリーズ、あと刑事訴訟法が残っているわけだが・・・どうしよう。普通、刑事訴訟なんか巻き込まれないからなー・・・。


本書に登場する5社は、すべて素晴らしい会社だと思う。感極まった。ビジネス本で感極まるってあんまりないんだけど、感極まった。5社は以下。

日本理化学工業株式会社

伊那食品工業株式会社

中村ブレイス株式会社

株式会社柳月

杉山フルーツ

これらの会社ぜんぶすごい。これら5社を知れただけで、この本を読む価値あったと思う。だけど著者の主張には違和感もかなり強く感じる。

一つの考え方で、耳を傾ける価値のある主張だとは思う。だけど、会社法には「株式会社は株主のもの」って明記してあるわけで、それを著者が知らないはずがないと思うのだけど。株主市至上主義がいやだというなら、高度に経済発展した資本主義の国で豊かな暮らしを享受する資格はないと思う。こういう、一般受けしそうなことだけ書いていれば、そりゃ30万部も売れるでしょうよ、特にこのご時勢。

「株主至上主義」を前面に押し出す人は、現実の事業経営のことをぜんぜん分かっていない人だと思うのだけど、逆に「会社は株主のものじゃない」っていう人は、資本主義のことを分かっていない人だと思う。まぁ、結局バランスだよね、としかいいようがない。

繰り返すけど、本書に紹介されている5社はすべて素晴らしい会社。脱帽。




半分読んで、やめた。きっといい本なんだろうけど、どうも僕には合わない。眠くなる。僕がこの本のレベルに到達できていないのかもしれない。ま、いいや。

この手の本だと、

『理科系の作文技術』

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)


の二つが僕のお気に入り。それから、本ではないが、

writing tips for PhD students

も素晴らしいと思う。これは論文書くときにものすごく大きな影響受けた。これ読んでなかったら、研究業績2本も出せてなかっただろうな、とすら思う。

論文だけでなく、ビジネス文書でも同じ。簡潔に、論理的に、読者が必要な情報だけを、必要なタイミングで。ということを意識するようにしている。やっぱ、論文publicationまでこぎつけると、けっこう文章を論理的に書く技術って上がるものかなって思う。

自分が伝えたい情報を正確に伝える必要性って、アカデミックでもビジネスでも同じだよね。



よっしゃ、やっと読み終わった。非常に緻密な体系らしいということで読んでみたのですが、集合論から再構築した実数論なんかに比べたら、すかすかの体系ですね・・・とか正直思ったりもしたけど。あと、「通説」という用語が、定義無しにいきなり登場するのだけど、これ、ちゃんと厳密に定義してください・・・とかも思ったり。でもまぁそんなことはとりあえず置いておこう。

文章だけでこれだけ高度な論理パズルみたいな思考をすると、けっこう頭が疲れる。でも楽しい。一回流れをつかんでしまえば枠組みにはめ込んで考えるだけなので、公式の証明を一回理解したらひたすら公式にあてはめて脳みそ空っぽにして手順を踏んでいけばいい数学の受験問題みたいな印象。で、その公式にあたるものが・・・

1)構成要件該当性
 ①実行行為
 ②結果
 ③因果関係
 ④構成要件的故意
2)違法性阻却事由
3)責任

の順番で検討しろよというルール。

で、疑問に思った点。刑事罰って、罰金のみでいいの?悪いことやっても、金で解決していいんかいなって思う。例えば、209条過失傷害「過失により人を傷害した者は、30万円以下の罰金または科料に処する。」とか。きっとその辺も論争があるんだろう。俺が知らないだけで。

民法商法憲法に比べたら、そんなに必要度は高くないかな。常識的に行動していれば、普通の人はまず刑事罰なんか食らわないし。

あと訴訟法を二つやって、一応、六法の入門的勉強は終わり。


法学部ってこんな面白いことやるんだ。けっこう楽しい。しかも商法は役に立つ。というか知らなきゃまずい。民法を先に読んだので、商法も楽しく理解できた。

法律用語って独特で馴染みがないので難しいのだけれど、伊藤真が上手に噛み砕いてくれているので、けっこう分かりやすい。「人的抗弁の切断」と言われても意味不明だが、裏書譲渡された手形は、仮に「納品されなかったので払わないよ」と(振出人が受取人に)言ったとしても、善意であればちゃんとお金をもらえるのだ、と言われたら分かりやすい。(p168)

「民法では~、それの特別法である商法では~」という説明が頻繁にされるので、常に両者の関係を意識できる。例えば、民法では一般に債権の時効は10年、商法では5年だよ、さらに手形法では3年だよ、とか。(p154)

そして机上の空論ではなく、実際の商売の現場でどうなっているのかという説明もある。例えば、手形は、理論上は、裏書譲渡される回数が多いほうが確実だけど、実際の商売では、回し手形は、みんな嫌がっている証拠かもしれないから気をつけろ、とか。(p163)

このシリーズは当たりだな。次は刑法いくか。


速読本は定期的にいろいろと目を通してきたので、だいたい「速読ってこんなもん」ということが分かりつつある。

本書の内容はすごーく大雑把に言うと、

1)目の動きを滑らかにしましょう
2)視野を広げましょう(一度に見えるブロックを大きくしましょう)
3)文字をイメージにして脳内に叩き込め(左脳でなく右脳で読め)

ってことかな。けっこう説得的です。平均的読書スピードの人は、本書で練習するとけっこうスピードアップするかもしれない。

ついでに、速読について、僕が気をつけていることを列挙。

1.音読禁止
2.誰にも邪魔させない集中タイムを一日のうちに設定
3.文字を一文字ずつ見るのではなく、塊(ブロック)でとらえる
4.イメージしながら読む
5.漢字を中心に読む(ひらがなは全部飛ばしても、意味はとれることが多い)
6.文字を目でスキャンして、脳内フォルダにダウンロードしている自分をイメージする


民法おもしれー。けっこう筋が通っていて、思ったより納得しながら読めた。これだけの体系を、文章のみで作るなんて、人類はすごい。

冒頭、以下を読んでびっくりした。

つまり、結論が先にあって、法律はそれを説得するための手段として機能するのです。(中略)妥当な結論のことを価値判断ということもあります。(p6)

まぁ、ここが経済学と違うと一般的には言われていますね。純粋な学問としての経済学は、ただの数学だという側面が強いので。とはいえ、現実の経済問題へ応用しようとするときは、結論ありきで、自分が欲しい結論を導ける仮定を都合よく置いて、好き勝手主張したりしますので、無意識に価値判断をしているとも言えるのかな。

民法は知らないとやばそうだな。ページをめくりながら、今までこんなことも知らずに生きてきたのかって思いっぱなしだった。相続法、抵当権、保証人、契約の有効性etc。日常的に聞く言葉が、民法全体の中で、どういう位置づけなのかが分かった。これ読み始めてから、日常的に「これって民法的にはこうだよな」とか考える癖がつきつつある。

伊藤真のこのシリーズ、すごいよく整理されていて勉強になります。次は商法だな。

cf)
『伊藤真の憲法入門―講義再現版』
もう12日だけど考えてみた。

1)自分の頭をもっと使う。
グーグル、ブラックベリー、エクセルなどに頼りすぎて衰退した自分の脳をもっと使う。知的生産の外注をやめて、内製化する。このままいったら10年後とか、頭スカスカになりそう。(去年は、ITをいかに有効活用して働くかを考えていた。その反動。)

2)法律を勉強する。
日々起こる出来事を、「これって法的にはたぶんこうで、もし裁判になったらきっとこうだよな」とか判断できるようになりたい。(去年は、会計に重点をおいて勉強した。日々の取引の仕訳が頭の中にすぐ浮かび、財務諸表のどこがどう増減するかパっと分かるようになるのが目標だった。とりあえず目標は達成したし、今年は法律の方に重点を置いて知識を増やす。)

3)月10冊、本を読む
最近、月4冊までペース落ちてた。ま、ウイイレのせいなんだけどね。平日の夜ウイイレやってるようでは、確かにやつらにブーイングを浴びても仕方ないかなとも思ったり。とにかくもっと頑張ります。。


いい意味で期待を裏切られた。こういうタイトルつける本って中身空っぽだったりするんだけど、これはまじ読む価値あった。

これから事業承継を控えている企業ってゴマンとあると思うけど、本書は非常にお薦めです。自分で勉強しないと損をするという状況は人生たくさんあるわけだが、会社を継ぐときは個人では考えられない単位のお金が動くので、猛勉強する必要があると思う。

類似本があれば絶対に読む。誰か知っていたら教えてください。もっと読みたい。


『たった1%の賃下げが99%を幸せにする』と同じ著者。すごい本質を捉えていると思う。

この本、要するに、世代間での所得分配が公平にいかなくなっているのが、閉塞感の原因でしょと言っているだけ。もう少し詳しく書くと・・・

年功序列の世界では、若い頃は働きに比べて安い賃金しかもらえない。高齢になると働き以上の賃金をもらえるようになる。これが年功序列の性質。「高齢労働者は働きに見合った賃金じゃないのだからカットしてしまえ」というのは、「若い頃安月給でこき使われたのを今取り返しているだけ」という高齢労働者の思いをふみにじることになる。でも、経済成長が見込めない時代では、それカットしないと若い労働者を新規雇用する余裕が企業にはなくなる。(昔、右肩上がりの時代は、将来は問題なかった。どんどん雇ってもどんどん市場も拡大してたんだし。)これカットして高齢世代に泣いてもらうか、カットせずに若い世代に泣いてもらうか、というトレードオフの問題に直面することになる。

現実にはどっちが選べれているか?というと、皆さんご存知の通り、若い世代の方が泣いている。

なぜ若い世代が泣いているかというと、そういう政策が採られているから。なぜそういう政策が採られているかというと、政治家にとって最重要顧客は中高年世代だから。なぜ中高年世代が最重要顧客かというと、彼らの投票率の方が高いから。結局、投票率の低い若い世代の自業自得でしかないとも言えるのだが・・・。まぁ、いつも時代も若い世代の投票率は低いものだと思うので、なんともいえないな。どうしたらいいのかな。





ラジコンやってる人の間では有名なTAMIYA(そういや最近、ぜんぜんラジコンやってないな)。TAMIYAに限らず、プラモデルの有名メーカーって静岡にたくさんある(らしい)。なんで静岡?というと・・・

家康が駿府城をつくる
→全国から優秀な大工などが集められる
→彼らはそのまま駿河に住み着く
→指物工芸が発達
→これを応用して、木製の模型のおもちゃを作り出す
→プラスチックの模型もつくるようになる


という流れ。こういう、まぁどうでもいいといえばどうでもいいけど、へぇって思ってしまう話が詰まっている本。


うーん・・・あまり好きになれなかった。思考の整理学に似ているのだけど、どっちか一冊だけ読むなら、思考の整理学をお薦めするなー。

国語の授業を受けてるみたいだった。高校時代、国語(現代文)の偏差値が壊滅的だった頃を思い出した。


ジョブズみたいなプレゼンをするにはどうしたらいいか。そんなことを真剣に考えている人におすすめ。一枚のスライドに大量の情報を詰め込みすぎて何を言っているか分からないプレゼンをI'm sick of itと思っている人におすすめ。この本は、爽快だった。

スゴ本blogでスゴ本認定された本は大概、読んで損しない。

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2009/10/zen-7058.html


すっかり年末の慌しさが出てきた師走、皆様いかがおすごし。私は昨日まで新型インフルで外出禁止でした、つらかった。あ、タミフルで異常行動はおこりませんでした。

今年印象に残った本とかを。




(1)『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』
『ブラック・スワン』が有名になりすぎたわけだが、『まぐれ』もおもしろい。というか、私はいまだに『ブラック・スワン』を読んでいない・・・。



(2)『六法で身につける 荘司雅彦の法律力養成講座』
僕のような法律オンチにはありがたい本ですね。この類の本、ほかにもあったらおしえて法律家さん。


(3)『はじめての課長の教科書』
中間管理職が中抜きされるとかって話も聞きますが、この本の言ってることも面白い。


(4)『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』
ポジショニングの理論でしかないといえばそれまでだが・・・。いまみたいなデフレな価格競争の熾烈な時代には、こういう本よんで気分を明るくしたい。



(5)『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』
偉大な企業の目的は利潤最大化じゃないってさ。でも利潤も必要よねぇ?ないとつらいもんね。死んじゃうって。


(6)『プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く』
いやー。いい本。心理学勉強したくなったよ。


(7)『日本銀行は信用できるか』
政府によるデフレ宣言があったりした今年。デフレって言葉がそこら中とびかってますね。カツマーの功績か。


(8)『営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する』
楽しく読めた。「営業の仕事はお客様の問題解決のお手伝いをすることです」って。


(9)『一勝九敗』
ユニクロの柳井さん。驚異的。ヒートテックあったかすぎる。


(10)『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』
これもためになる本だった。なるべく若いうちに読んでおきたい本の一つ。



この手の本読むの何冊目だろう。正直、『戦略「脳」を鍛える』『意思決定のための「分析の技術」』の方が面白かったかな。人によって意見は変わるだろうが。

とりあえず目次はこんな感じ。

第1章 競争優位の6つの視点―21世紀における競争戦略
第2章 株主価値―バリュー・マネジメント
第3章 顧客価値―セグメント・ワン
第4章 バリューチェーン―デコンストラクション
第5章 事業構造―プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)
第6章 コスト優位―エクスペリアンス・カーブ
第7章 時間優位―タイムベース競争


PPMを使った具体的な分析が載っていた。概念は知っているけど、どうやって実践するのと思っている人(僕みたいな人)は読むといいかも。

コンサルタントの提唱する概念にしろ、学者の研究にしろ、当たり前の話だけど、論理的思考能力が大変重要。学生時代、某教授が「証明に自明という言葉は使うな、自明じゃないから。本当に頭のいい人にとっては全てのことが自明。一番頭のよくない人でも理解できるような証明をかけ」と言っていたのを思い出す。本当に頭のいい人は、こういうコンサルタントの提唱する概念なんかなくとも、正解にたどり着いちゃう。でも僕ら凡人は、こういう補助輪がないとまっすぐ走れないわけですね。あぁ、頭のいい人がうらやましい。




ワールドチャンピオンになったところだし、読んでみた。基本的考え方は「あるがままを受け入れる」という感じ。たらればを言ってもしょうがないじゃん、ということを繰り返し述べていた。

高校3年の夏、星稜高校が甲子園で敗れた試合では、5打席連続敬遠という悔しい思いをした。その後、読売巨人軍にドラフト指名されたものの、夢見ていたの は阪神タイガースの縦縞のユニホームだった。「もしもあの時...」という思いは拭いきれないが、運命を真正面から受け入れる不動心が結果として成功に導くの だと語る。

自分は天才型ではないから努力するしかない、って何回も書いてあった。謙虚というより、自分を冷静に分析する能力が高いという印象。この能力、どんな職業でも重要だと思う。




ユダヤ教のラビが書いた本。職業柄、「なぜ私だけが・・・」という思いを持った人たちと接する機会が多かったラビが書いた本。早老症の息子を14歳でなくす経験をして、実際に自分がそっち側の人間になったことで、「神様は乗り越えられない試練は与えない」とか「このつらい出来事にも意味がある」なんてことが言えなくなったラビが書いた本。1ページ1ページが濃すぎて、読んでいて、ドキドキした。そこまで踏み込んで言うのか、って。

ちなみに、スゴ本ブログによると、「たったいま、ぜったい読んでおけ」。


Nintendoすごいなー。Sony, Microsoftと競争して現時点では成功しているわけだから。・・・いや、ブルー・オーシャン戦略をとったという意味では、Sony, Microsoftと競争はしていないわけだが。あ、でも、それならばAppleにブルー・オーシャン戦略を仕掛けられているとも言えるな。

いろいろ思うことがあって、箇条書きしておく。

  • 任天堂は「運」を重視する会社らしい。うまくいったら運のおかげって考える会社らしい。そこが好き。経営学だなんだといってみたところで、その企業の成功例はサンプルサイズ1の一回こっきりの事象。系統的成功要因が何であったかを探るなんて無理。運が良かったって思う考え方に共鳴する。
  • 前社長の山内さんは、直感型だったらしい。上の運の話とも通じるけど、分析してじっくり決めるサイエンス型もいいけど、直感ですぱすぱ決めていく運まかせ経営もいいなーって思った。
  • 任天堂は娯楽の会社、というビジョンがはっきりしている。そこから外れることはない。(かつて、タクシーとかに多角化して失敗した経験が生かされているっぽい。)
  • 世界のNintendoがかつては花札やトランプメーカーだったっていまの子供にいっても信じてもらえ無そう。
  • 経営理念とかを書かないと守れないような経営者はダメ経営者だと思うので、経営理念は文章化していないらしい。(前社長の山内さんの話。)そうか、それでビジョナリー・カンパニーに名前が挙がっていないのか。
すっかり読書習慣が定着して、それなりに読書経験を積んできたので、お薦めの本をまとめてみました。

左(←)の「殿堂本~NEW!」というところをクリックすると見れます。

殿堂本 = 今までの僕の全読書経験の中から、個人的に殿堂入り認定した本

ということで、今後の僕の目標の一つは、殿堂本を増やしまくること。最近けっこう忙しいが、読書時間はギリギリ確保しております。。。


松下語録をPHP研究所がまとめた本。不況のときにどうしたらいいか、という精神論がかいてあるわけだが、松下本は本当に外れがない。どれも本当にいい本ばかり。

別に社長じゃなくても、スポーツ選手でも学者でも何でも、成功している人は熱意、情熱と呼ばれるものが燃えたぎってるもんね。MatuiもIchiroも、KrugmanもMankiwも、MatsushitaもJobsも。彼らは全員、誰にも負けない熱意を持っているんだろう。


本田宗一郎の本。豪快な人だなってのが素直な感想。

男の主体は仕事だ。しかし女は違う。私は女房には仕事のことは、一切口を出させません。そして遊びのほうも、「ゴテゴテいうな」っていい続けてきましたよ。でも、遊ぶことについて、理屈はあまりつけなかったな。遊ぶのに理屈をつけるのは卑怯だ。遊びたいから遊ぶ。浮気したいから浮気するんだ。(p178)

みな相当酔っぱらっていたが、そのうち芸者が気にさわるようなことをいったんだ。われわれ二人はそれを聞きとがめて「このなまいき女め」と芸者を二階から外へ放り投げてしまった。(p197)

あと、デザインとか美的センスにけっこうこだわりを持っているっぽくて、それが印象的だった。

製作する品物が、その時代の大衆の生活に求められる内容と、美的要素を持たなければならないのである。(p204)

それから、本田宗一郎ほどの人物でも(だからこそ?)、以下のように感じているというのは印象に残った。

自分だけの力で生きてきたようなことをいうやつは、大ウソつきだな。若者は他力本願を認識することによって大きく育っていくんだ。(p201)





TOYOTA、すげー。TOYOTAと言えば、カンバン方式とかリーン方式とかJust in Time方式とかPull生産とか自動化平準化とか改善とか乾いた雑巾を絞るってキーワードがすぐ思いつく。で、それらから生み出されるhigh quality carが有名なわけで、日本の製造業(もっと言えば日本経済そのもの)を象徴するような企業。単に賢い生産体制もってるってだけじゃないってことが分かった。

Toyota's continued success at implementing these tools stems from a deeper business phiosophy based on its understanding of people and human motivation. Its success is ultlimately based on its ability to cultivate leadership, teams, and culture, to devise strategy, to build supplier relationships, and to maintain a learning organization. (p6)

とあるように、本当にTOYOTAがすごいのって、小手先の体制ではなくって、その背後にある哲学とか思想とかなんだろうな、と。いろいろと参考になりました。調子のいいときは税金1兆円も納めていたわけで、まさにモンスター企業だ。信じられん。

そんなTOYOTAがビジョナリー・カンパニーに選ばれていないのって、おかしい気がする。



いい本。薦めてくれた人、ありがとう。

『七つの習慣』『ビジョナリー・カンパニー』とを抑えて一位をとったらしい。この二冊も相当な良書なのだが、それを抑えるなんてすごいね。でも、それだけのことはあるかも。

パイ屋の経営に行き詰っているサラに著者がアドバイスを送るという形式で物語は進む。印象に残ったところをメモ。

私は、事業を立ち上げようとする人はみんな三重人格者だと思っている。「起業家」「マネジャー(管理者)」「職人」の三つの人格をもっていて、どの人格も主役になりたくてうずうずしている。(p33)

君が現場で働かなければならないのなら、それは事業を経営しているとは言わないんだ。(p56)

あなたの人生の目的は、事業という生き物に奉仕することではない。反対に、事業という生き物は、あなたの人生に奉仕するはずである。(p117)

優良企業は、はっきりとした将来像をもち、それを実現するために何が必要かを知っている。(p154)

いったい「価値」とは何だろうか?
商品とは、顧客が店を出るときに、実際に手に持っているものである。
価値とは、顧客が店を出るときに、感じるものである。(p167)

多くの起業家は、スモールビジネスを通して世界を変えようという高い志をもちながらも、自分だけは変わろうとしないのである。(p263)

この本も、折を見て読み返すと思う。


アマゾンで「営業」で検索すると一番上に出てくる。レビューでの評判も非常に良い。 という理由で読んでみた。確かに、かなり良い本。読書で感動したのは、久しぶりかも。

内容は、ダメ営業マンが、営業の師匠に指導されながら成長していく物語。最後は感動のフィナーレが待っている。たくさんいい言葉があったけれど、特に、

営業とは、お客様の問題を解決するお手伝いをすることです。そして、お客様と成長の感動を共有する使命を持っています(p106)
が心に刺さった。この本も、たまに読み返すと思う。実際に営業が得意な人が読んで、この本をどう思うか知りたい。

ちなみに、『ユダヤ人大富豪の教え』にしろ『金持ち父さん貧乏父さん』にしろ、営業の重要性を説いている。
約一年前にこんなことを書いているが、いま眺めてみるとどれも中途半端でなかなか出来ていない。この一年あっという間だった。最近、時間の流れが速くなった気がする。うーん。こんな感じで人生もあっという間なのでしょうか。
イノベーションのジレンマにしても、ブルー・オーシャン戦略にしても、「一番声の大きい顧客の声ばかりが反映されてしまうがために、気づいたらハイエンド市場に特化する方向に向かってしまっていた」という事態を打破すべし、ということを説いていると思う。

企業には、一番うるさい顧客の声ばかりが聞こえてくる。で、このうるさくてわがままな顧客の「あれもこれもやって」という声を反映させまくると、高機能高価格な方向にどうしてもいってしまう。結果、普通の顧客にとって「そんな機能いらないから安くしてよ」という製品が出来上がってしまう。

企業の側も、開発が楽しくって仕方がないから「あれも入れようこれも入れよう」という方向で進めてしまう。既存の顧客でいろいろと意見をくださるのは、コアでマニアな一部のハイエンド層のみかもしれないのに、そういう可能性は無視して、あたかも聞こえてくる声は、一般的、平均的ユーザーの声だと考えちゃう。開発するほうも職人的な満足度を得られので、ついつい機能をつけすぎちゃう。

気が付いたらハイエンド市場に特化したハイエンド製品で戦う既存の大企業。そこにローエンドな安くって低機能な製品を投入して勝負をしかける新興のベンチャー企業が現れ、あっというまに新興のベンチャー企業が勝ってしまう、というのがイノベーションのジレンマ。で、だから、つけすぎた機能を「取り除こう」とか「減らそう」という意識を持てというのが、ブルー・オーシャン戦略。機能を減らすことで、逆に満足度を高めていただける潜在的顧客がいるのだよ、というのがこの戦略の背景。

よく言われる例が、ゲームオタクを満足しようとPS3をつくったソニーと、家族団らんの時間をつくるためのきっかけとしてのWiiとつくった任天堂。安くて機能の低いが、簡単に操作できるWiiと、高くて機能が高いが、かなりやりこまないと楽しめないゲームばかりのPS3。ソニーのターゲットは既存のゲーマーで、任天堂のターゲットは、ゲームをやらない一般家庭。

Wiiの場合、顧客への付加価値は高まったが、コストも低下している。普通、付加価値とコストはトレードオフの関係にあると考えてしまいがちだが、そうではない。かもしれない。というお話。

だとすると、世の中の人の満足をもっと高めるようなものを、いまより安く提供できる。かもしれない。というか、ぜったいそういうことが可能だと思う。とてもこの世がパレート効率的とは思えない。



ディズニーの魔法を、ディズニーが初公開した本。ディズニーワールド、ディズニーランドにいったことがある人をみんなディズニーファンにさせてしまうあのおもてなしはすっげってみんな思っているわけで、この本から学ぶことも多かった。



いろいろと参考になる話が多い中で、一個だけ。

「三時のパレードはいつ始まるのですか?」ゲストがよくする質問である。あまりに頻繁に訊かれるので、ディズニー・ユニバーシティの伝統セミナーでも、ディズニー・インスティチュートでも、例として使用される。この質問をしたゲストは、単に型通りの答えを期待しているのではない。ゲストが知りたいのは、パレードが何時にどの場所を通るのかとか、見学するのに一番いい場所はどこかとか、どういうルートを通るのかとかいったことなのである。これに対して、「三時です」と答えたり、皮肉を言ったりすることだけはしてはならない。(p153)

要するに、顧客の視点にたって顧客満足につとめないといけない、そのために心をこめて接しなさいという教訓。

そういやディズーってビジョナリー・カンパニーでも取り上げられていたな。他のビジョナリー・カンパニーの秘密について書かれた本も読んでみるか。また読書ポートフォリオ最適化の基準が一つできた。
買った。28,700円。こんなに安くていいのか。NintendoがWiiで切り開いたブルー・オーシャンも血みどろのレッド・オーシャンになるのか。今後の展開が見ものだ。


体系だって簡単に知識が得られる。ダビンチコードとか天使と悪魔とかを本当に楽しもうと思ったら、こういう本でも読んで事前知識を得ておくと。

たった223ページだしすぐ読めちゃう。


これは期待以上に良かった。仕事する上でたくさん意思決定しないといけないけど、それを少しでも定量的に決めたい。それが出来るようになるにはどうしたらいいか。という目的意識でこの本を見つけたわけだが、良かった。


経済学がベースになっている。というわけで、僕はすごい読みやすかった。コンビニの経営者が直面する様々な問題に、どういう根拠で、どういう定量的分析をして、どうやって意思決定をしていけばいいのか、という具体例をたくさんもってきて本は進む。実際にコンビニの経営者になった気分になれるので、わりと楽しい。

経営には芸術的側面と科学的側面の両方があると思うが、科学的側面を無視したら、絶対うまくいかないと思う。今後もこの手の本はたくさん読むと思う。
簿記3級やって2級はやっていないわけですが。やっぱり2級くらいやっといたほうがいいという意見が強く。要は工業簿記やって原価計算できるようになったほうがいい、という話なんだけど。あぁでも明日新型PS3新発売だし。本も読みたいし。そういやウィイレのせいで本をあまり読めていない。8月は4冊か。最低だな。
このたるんだお腹。今なら変われそうな気がする。というかもう今しかない。30代に突入したらトゥ・レイトな気が。今日から腹筋します。。。
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20398479,00.htm

ちょーほしー。スリム化されて容量120Gで3万切ってる。買おうかな。


スラムダンクは名作過ぎなわけで、この本もけっこう好き。

バスケやってる人だけでなくって、スポーツやってる人、さらに人生を送るすべての人への教訓がたくさん。哲学とか、自己啓発系の本ともとれる。

まぁ、結局あれだよね、情熱を燃やして熱く生きようぜ、ってこと。
学生は教授の研究のために授業料を払っているわけではない

だからといって、その研究をちゃんとしている教授も非常に少ない。教育もちゃんとしなければ、研究もまともにしない。これって、給料ドロボーとしかいいようがない。

日本のマスコミはのりピーを追いかける暇があったら、給料ドロボーと化した日本の大半の大学教授を問い詰めるべきだ。まじでこれは思う。






おー、ワンダフォー。いままで僕の全読書経験の中でも、かなり上に来る。一字一句読み飛ばさずに、すべて読んだ。さっさと読んでしまうともったいないので、意図的にゆっくり読んだ。それほど面白い。

言っていることは超単純。例えばダイエットが難しいのは、その昔食糧が常に不足していた頃の記憶を遺伝子が持っているから、と。仮にラッキーな日があって、食べきれないほどの獲物を捕らえたとしても、その昔は冷蔵庫もなく食べ物を貯蔵する方法も無かったので、一番良い貯蔵方法は、それを食べられるだけ食べて体内で脂肪として取り込むことだったのだ、とかそういう話。

生き物は、遺伝子の言いなりに生きている、ということ。それに抗うのは、すごく難しいよね、ということ。この視点から、夫婦とか性とか愛とか家族とか友達についても触れているのだが、まぁ非常に読み応えがある。人間だけでなく、他の動物の不思議な性交方法などもたくさん紹介されており、めっちゃ面白い。

著者の一人はハーバードの経済学PhDらしい。(僕はいままで名前聞いたことなかったけど。)それで、研究テーマは、「人間の経済活動のダーヴィン的側面」らしいのだが、かなりこれ興味あるわ。ちょっと調べてみようかな。ああでも時間が。
http://www.tomorrowearth.com/2008/08/takeda-castle.html

たまたまネットで上記サイトを見つけて、わりと近くだったので昨日行ってみた。うちから車で1時間強。兵庫県の和田山。

かなり穴場。ぜんぜん有名でないから観光客も少ない(10人くらいしかいなかった)。無料。絶景。石の積み方はマチュピチュの方がかなり上手だったが。

秋に霧が発生する朝には、雲の上にそびえる遺跡みたくなる模様。ぜひそれを見れるようチャレンジしたい。

関西圏の人は、おすすめかも。


松下幸之助の本、何冊目だろう。本当に外れがない。普通だったら「どれも同じようなことが書いてあるから、どれか一冊読めばとりあえずOK」なんだが、全部読みたくなっちゃうのね。

しかし最近、読書が進みませんな。今月は6冊くらいか?全部PS3版ウイイレ2009のせい。あのゲーム面白すぎ。ソニー様とコナミ様、ありがとうございます。


完全に松下ファンになってしまった。松下幸之助さんの本は外れがない。経営者だけでなく、啓蒙書というか、精神安定剤として活用可能。

仏教系の教えが背後にある気がする。何か大きな運命みたいなのがあって、人間はそれに逆らってはいけない、みたいなことが頻繁に出てくる。けっこう、素直に受け入れられることばかり書かれている。

ちなみに、私はキリスト教徒なんだが。一応。でもどの宗教も、結局言っていることは一緒な気がするし、いろいろな宗教を知ること自体、けっこう興味深い。




面白かった。プロパガンダとか広告とか宣伝とか洗脳とか説得とか、そういった感じ。読む価値あるよ。特に今みたいに情報過多の時代では。で、著者たちが本書を執筆した目的は、プロパガンダとか広告とか、そういう各種「説得」から人々が自分の身を守れるようにするため、だって。著者たちは有名な心理学者らしく、心理学に興味あるんだったら、是非この本を。

で、目次をアマゾンから引用してみる。

第1章 日常生活のなかの説得
第2章 説得のお膳立て―効果的な説得を行うために
第3章 伝達者の信憑性―本物とまがい物
第4章 メッセージ―それはどのように伝達されるのか
第5章 感情にアピールする説得
第6章 説得の戦略を打ち破るために
第7章 情報戦略が失敗するとき―プロパガンダと社会

話題は非常に多岐にわたる。ざっとあげてみるとこんな感じ:カルト的な宗教、政治家の選挙活動、テレビをはじめとする各種メディア、ダイレクトメール、ヒトラー、セールスマンの営業トーク、などなど。日常は説得するかされるかという場面で溢れていて、情報はそこら中を溢れている。

さて、例によって印象に残った点をいくつかメモ。

他のすべての条件が等しければ、たいていの人は、多量の統計データよりも、一つの鮮明で身近な事例の影響を強く受けるものなのである。(p151)

人間なんてそんなもんだと思う。

人びとの心を揺さぶる鮮明なテレビの訴求力が、小説のような単なる感動的な物語りに取って代わられることはないだろう。(p155)

「小説」を「ネット」に置き換えてみると面白い。

歌やその他の娯楽は、受けてが反論を間が出すことを妨害するという点で大きな影響を与えるらしい。(p163)

要は気を逸らしたいということ。

信頼できる送り手の場合には、送り手が唱道する意見と受け手の意見の間の食い違いが大きいほど、受け手が説得される程度は大きい。一方、送り手の信頼性が疑わしい場合には、食い違いが中程度のときに最大の意見変化が生じる。(p172)

この本では様々な心理学の実験結果が紹介されている、そのどれもが超面白いのだが、これはその中でも一番面白い結果だと思う。

かつてBBC会長が述べたように、テレビニュースは一種の娯楽番組なのである。(p263)

ニュースという番組名がついた、バラエティ番組ってことか。ってか、そんなことをBBC会長が言ったことがあるなんてびっくり。

ヒトラーは、『我が闘争』で次のように書いている。
宣伝効果のほとんどは、人びとの感情に訴えかけるべきであり、いわゆる知性に対して訴えかける部分は最小にしなければならない。われわれは大衆に対して、過度な知的要求をしてはならない。大衆の受容性は非常に限られており、彼らの知性は低い。しかし、忘れる能力は非常に大きい。これらの事実に基づき、宣伝を効果的にするには、要点を絞り、大衆の最後の一人がスローガンの意味するところを理解できるまで、そのスローガンを繰り返し続けることが必要である。(p292)
これを読んで、小泉さんを連想したのは、僕だけじゃないと思う。

いやー、かなり面白かったよ。非常的に「説得」的な本だった。完全にこの本読んで、「説得は危険」と見事に「説得」されてしまったよ。

(追記)

ちなみに、本書は

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2008/09/post-ea15.html

経由で知った。リンク先のブログは、僕が読む本を選ぶときにたまに参考にしているブログで、けっこう良いブログだと思う。


『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』の続編。感想は、前作と同じく「わくわくして楽しい気持ちになった」というところか。両方ともいい本っす、お薦めできます。

で、内容。まず原著のタイトルに触れる必要がある。前作は、"Build to Last"つまり「永続するように作られた企業」について語っていた。そういう卓越した企業(BTL企業)と、普通レベルの優良企業に違いは何か?というのが、前作のテーマだった。ところが、「"Build to Last"を読んでも、どうやったら良い企業からBTL企業にできるか分からない」という批判を受けたらしい。その批判を受けたのが本書。だから、今回、原作タイトルは、"Good to Great"ということで、普通レベルの優良企業(Good company)が、どうやったら結果偉大な企業(great company)になったのか、ということがテーマで、11社が分析対象になっている。

で、二つの本の関係だが、結果的に、"Build to Last"の方こそ"Good to Great"の続編のようなものだと著者は言っている。"Build to Last"で紹介した企業は、創業者が"Good to Great"の方法をとっていたのである。"Build to Last"で紹介した企業は、その上で、greatnessを維持できているという意味で卓越した企業だったのである。そして、いかにしてこれを維持しているかを分析しているのが、"Build to Last"の分析内容だった、と後になって振り返ると分かった、ということ。そして、"Good to Great"の方法も、"Build to Last"の方法も、かなり重なる部分がある、ということが分かった、と。

で、本書の分析の結果わかったことをメモ。

1.第五水準のリーダーシップ:
"Good to Great"企業では、カリスマCEOを社外から招いたりはしない。"Good to Great"企業のトップは謙虚で、派手な生活はしない。しかし確固たる意思を持っている。

2.最初に人を選び、その後に目標を選ぶ:
「まずは目標があって、その目標に共鳴する人を選ぶ」のではない。「まずは適切な人を選び、その後に目標を設定する」のである。「適切な人」とは、"Build to Last"でいうところの「基本理念(ビジョン)」が共有できている人のことだと思う。

3.厳しい現実を直視する:
現実、真実、統計データを客観的にちゃんと見る。厳しい現実も直視する。その上で、勝利の確信を失わない。根拠なき自信は持たない。

4.針鼠の概念:
次の三つの円の交わる部分に固執する。「世界一になれる分野はどこか?」「情熱を燃やせる分野はどこか?」「その分野は儲かるか?」

5.規律の文化:
三つの円の交わる部分にとどまれるような規律を持つ。

6.促進剤としての技術:
新しい技術にとびついたりしない。振り回されない。三つの円の交わるところと関係なければ、どんなに世間が騒ぐ新技術もスルー。

7.弾み車と悪循環
"Good to Great"企業では、「このときが転換点だった」という時期は特に無い。重たい大きい車輪があって、それを人手で推し進める場面を創造しよう。ゆっくりと回転して加速度的にスピードがあがっていく車輪。この車輪、どの点で「急に勢いづいた」のだろうか。そんな問い自体が無意味で、車輪を押し続けたことが重要。はたからみたら「ある時」を境に急にスピードが上がったかもしれない。「あの時、どんなマジックを使ったんだ」と聞くのはナンセンスということ。

・・・という感じ。特に、「三つの円」の考え方は気に入った。

あと、「どうしてgreatを目指さないといけないのだろう」という質問が出るとしたら、たぶん、あたなはその仕事を十分好きではないのだろう、というのもするどい指摘。本当に情熱を燃やしているものの場合、そんな質問すらでない。大好きなサッカーをやってる子供が、ワールドカップで優勝したい、と素朴に思うのと同じことで、本当に好きな仕事をやっている場合は、どうしてもgreatになりたい、と感じるものだと思う。

とりあえず、分析の方法とか細かいところは、突っ込みだしたらきっとキリがないと思うんだけど(詳細は書いてないからわからんが、なんらかの統計分析をしているはずだし)、とにかく前作と同じく「わくわくして楽しい気持ちになった。」




製造業のことを少し体系だって知ろうという目的で読んでみた。アマゾンレビューが良い本書を選んでみた。いい勉強になった、読んで良かった。

本書はものづくりの業界について、かなり広く網羅している。鉄の作り方とかも書いてある。それについてはこれの方が詳しいけけど。鉄鋼なしに経済は成り立たないし、鉄鋼のことはある程度よく知っておいたほうがいいかな、って感じる。例えば、以下みたいなニュースにアンテナが向くようになるので。

鉄鉱石価格3~4割下げ 需要落ち込みで@産経

新日鉄、車用鋼材価格引き下げへ トヨタと

2010年度の鉄鉱石価格は10%上昇へ=ゴールドマン

ほかにも、PLMとかMRPとかSCMとかABCとか、こういういろいろな概念も説明されていた。一応、そういうのも知っておいて損はないかな、と。

日本の製造業は、いま根本的に商売の構造を変えないといけない時期にいると思うし、学生の間でも製造業って不人気になっているけど、だからといって衰退産業だと僕には思えない。


「脳の研究により勉強しなくても知識が得られる」「再生医療が一般化する」「遺伝子技術により食料問題が解決する」「太陽光発電で脱化石燃料が実現」「陸上交通も脱化石燃料で」「母国語どうしでの会話が通じるようになる」「人間とロボットの共生」「宇宙基地や宇宙旅行」「人工生命」など夢に満ちています。
100年後、伝統的製造業を中国等に譲った日本の製造業は、こんな新分野を切り拓いているかもしれません。(p187)


ドラッカーの本、今まで一冊も読んだことがなかった。で、ドラッカー本ってたくさんあってどれ読んでいいか分からなかったので、とりあえず、一番薄いこの本から始めてみることにした。

これがいい本だったら他のドラッカー本にも手をつけようかと思っていたんだが・・・あんまり良くなかった。どうしよう・・・。たまたまこれが良くなかっただけかな。きっとそうだよな。ドラッカーって超有名だもんな。「このドラッカー本はいい」というお薦めがあったら、誰か是非。

経営学の本、いままでかなりたくさん読んだけど、「まじでこれはいい」って思ったのは、ほとんどない。(『ビジョナリー・カンパニー』は数少ない例外。)結局、いつの時代にもどの国のどの企業でも当てはまる普遍の法則なんて、ないと思う。文化、宗教、言語みたいな基礎条件だけでなく、政策、経済水準、政治状態などなど、いろいろな条件が異なるのに、そんな普遍法則があるなんて、ちょっと信じられない。アメリカでうまくいったマネジメント方法が、日本でうまくいくんだろうか。vice verca。

「ハーバード・ビジネススクール(HBS)は,経営は科学ではないという立場をとる学校である」らしいが、その通りだと思うし、経営学は、まぁみんなが勉強しているから話題についていくために僕も勉強するけれど、内心、何の役にも立たないんじゃないか、ってかなり疑っているんですけど。。。

(追記)
「これをやったらうまくいく」という事が書かれている経営学の本より、「これやったら失敗したよ」ということが書かれた実際の経営者の本のほうが、勉強になる。気がする。




今年読んだ本の中で一番衝撃的かもしれない。この本読んで、自分のいまの英語力のままだと、ヤバイかな、ってまじで背筋がゾっとした。バイリンガルに限りなく近づいていかないと、猛烈なハンディを背負うことになる、って実感した。アマゾンの紹介。

豊かな国民文学を生み出してきた日本語が、「英語の世紀」の中で「亡びる」とはどういうことか? 日本語をめぐる認識の根底を深く揺り動かす書き下ろし問題作!

日本語が<国語>になった、絶対に欠くことができない歴史的条件として、著者は「明治維新のとき植民地にならずに済んだ」ことを挙げている。

それは、日本が西洋列強の植民地にならずに済んだということにほかならない。(p175)

もし、日本がアメリカの植民地になっていたとしたら、そのとき日本の言葉の運命はどうなっていたであろうか。
日本は、植民地に典型的な二重言語状態に陥っていたはずである。(p178)

この条件が満たされていなければ、夏目漱石も芥川龍之介も川端康成も日本語という<国語>では書かなかっただろう、と。これは、イギリスに植民地化されたインドでは英語、フランスに植民地化されたヴェトナムではフランス語が強く残っているetcの例を考えればわかること。しかも、日本語で書いてノーベル文学賞までとってしまうほど、日本語で書かれた日本文学は成熟したわけで。

その日本語が亡びようとしているって。

日本における<大学>とは、大きな翻訳機関=翻訳者養成所として、日本語を<国語>という、その言葉で<学問>ができる言葉に仕立て上げていった場所である。(p211)

その日本の学者たちが、今、英語でそのまま書くようになりうつある。自然科学は言うまでもなく、人文科学でも、意味のある研究をしている研究者ほど、少しずつそうなりつつある。そして、英語で書くことによって、西洋の学問の紹介者という役割から、世界の学問の場に参加する研究者へと初めて変身を遂げつつある――世界の<読まれるべき言葉>の連鎖に入ろうとしつつある。

ここで重要なのは、自然科学の世界では、研究する=英語で書く、というのがかなり昔から当然のことだった、という点。それが、人文科学の世界でも、変わりつつある、というのを、著者は嘆いているわけ。(本題からずれるけど、いまみたいな英語の時代に、英語で書かれた論文に対して、日本語で批判する、というのは、学者として最低だと思う。日本語で学問する人は、「西洋の学問の紹介者」でしかないのだから、自分の意見をいう権利なんか無いと僕は思う。英語で書かないと、誰も読まないんだから。)

こういう時代の流れというのは、良し悪しは別にして、止めることは出来ない。世界一周ハネムーン中にフランスの番組で、「フランス語は今後どうなるか、いまの時代は英語で話さないといかに取り残されるか」という特集をやっていて、出ていたフランスの有名人どうしが、すべて英語で話していたのを思い出す。

そんな時代に、日本はどうするべきでしょう?

日本が必要としているのは、「外国人に道を訊かれて英語で答えられる」人材などではない。
日本が必要としているのは、専門家相手の英語の読み書きでこと足りる、学者でさえもない。
日本が必要としているのは、世界に向かって、一人の日本人として、英語で意味のある発言ができる人材である。(p276)

このビジョンはすごい共感する。こういう人材を育成するために、国家として何をするべきでしょう?

学校教育で、英語を読む能力の最初のとっかかりを与える。その先は英語は選択科目にする。(中略)英語をもっと学びたいという強い動機をもった人は、学校の外で自主的に学べばよいのである。(p289)

この案もすごい共感する。podcast、ハリウッド映画などなど、既にその気になったら低コストでもかなりの英語力をつけることができる環境があるから。それで、日本人は日本語とどう向き合ったらいいのでしょう?

強い動機をもたない人でも、大衆消費社会であるがゆえに、「もっと英語を」という脅迫観念にかられざるをえない時代に入っているのである。
だからこそ、日本の学校教育のなかの必修科目としての英語は、「ここまで」という線をはっきり打ち立てる。それは、より根源的には、すべての日本人がバイリンガルになる必要などさらさらないという前提――すなわち、先ほども言ったように、日本人は何よりもまず日本語ができるようになるべきであるという前提を、はっきりと打ち立てるということである。(289-290)

この考え方もすごい共感する。その通りだと思う。誰か国の偉い人がこういう方針を示さないまま、いまの状態でノラリクラリと英語の進入を許すとどうなるんでしょう?

日本人がもつ日本語に対しての自信のなさは、その経済力が西洋と肩を並べた今も、変わらない。(中略)そもそも政府からして、翻訳後を考え出すこともせず、西洋語のカタカナ表記を公文書に使って平気である。
恥ずべきコンプライアンス(=屈従)。(p293)

いい加減、イングリッシュのボキャブラリーをそのままカタカナ表記してジャパニーズボキャブラリー扱いするハビットはなくしませんか、って僕は感じてるんだけど。しかもジャパニーズプロナウンシエーションベースでカタカナ表記するから、カタカナを読めるネイティブスピーカーが読んでもアンアンダスダンダブルや!本人はかっこいいと思ってやってるのかもしれないけど、ルー大柴と大差ないぜ。この流れが続くってことは、まじでみんなルー大柴みたくなっていくってことだと思う。それでいいならいいけど。俺は嫌だよ。

(追記)
この本は、「今世紀最重要の一冊」というdankogai氏の書評を見て買ったんだけど、あれから半年以上たってしまった・・・。反省。最近、ウィイレとラジコンとテニスとガーデニングなどなど、読書タイムを減らす娯楽タイムが増えている気がする・・・。





著者の言っていることは、かなり共感する。心に刺さったので、自戒もこめて引用する。

一般読者の愚かさはまったく話にならぬほどである。あらゆる時代、あらゆる国々には、それぞれ比類なき高貴な天才がいる。ところが彼ら読者は、この天才のものをさしおいて、毎日のように出版される凡俗な駄書、毎年はえのように無数に増えて来る駄書を読もうとする。(p135-136)

その通り。本当、反省するわ。はやく「一般読者」から脱却したいわ。もっとちゃんと良書を選別して読まないと、って。本を買う金は惜しまないけど、駄書を読む時間は猛烈に惜しい。本屋にいけば、日々洪水のように大量に本が出版されている。特にビジネスコーナー。半年後にまた本屋にいくと、ほとんど入れ替わっている。たった半年の時間の淘汰に耐えられない本を読むより、何十年、何百年という時間の淘汰に耐えた本のほうが良書である確率は圧倒的に高い。

そうは言っても、激動の時代を生き抜くには、新規出版された良書も読んでいかないといけない。だからこそ、新書の良書の選別は重要課題。最近は、いい本を見つけるセンスがあがってきた・・・気がするが、まだまだ駄書を読み始めてしまうこともあるんで。。

あ、あと、本題とは違うが、匿名で他人を批判する人のことを、ボロクソに言っている。p46-54あたりで、すごいヒートアップしてる。「卑劣な匿名賤民」「卑劣な臆病者」「破廉恥行為」「文学的悪事」「厚顔無恥」「名を名乗らざる卑劣漢」とか。ざっとこんな感じ。


難解すぎて私には理解できなかった。さっぱり。いままで感じたことのない激しい睡魔に襲われた。以上。


ちょーいい本。ちょー面白い。面白いというか、楽しい。読んでいるだけで、わくわくさせてくれる本。いろいろな人が薦めるのも頷ける。めっちゃ良書。僕が今まで読んできたビジネス書の中で、ひょっとして一番かもしれない。



利潤最大化ではなく、基本理念を貫き通すことが重要、という感じ。Walt Disneyであれば、「自分たちのイマジネーションを生かして、人々を幸せにすること」という基本理念があって、そこからDisney作品が生まれている。注意すべては、「子供向けアニメを作る」という基本理念ではないこと。それだと、Disney Landは生まれないから。そして、利潤はついてくる、と。

カリスマ的な経営者は要らない。カリスマ的な創業者が去ってダメになる企業もあるが、ビジョナリー・カンパニーは違う。創業者は、基本理念をしっかりとつくって、それを組織の隅々まで浸透させる。ビジョナリー・カンパニーの創業者は、正確な時を告げるのではなく、正確に時を告げる時計をつくる。自分がいなくなってからも、基本理念が後継者に引き継がれるという永続性を、自分が創業した会社に、備えつける。優秀な経営者が引っ張るのではなく、企業がしっかりと優秀な後継者をつくるシステムが出来上がっているのが、ビジョナリー・カンパニー。

ビジョナリー・カンパニーは、基本理念を最重要視する。これに反した行動をとった従業員は厳しく罰する。利益に反するとしても、基本理念を最重要視する。企業にとっての利潤とは、人間にとっての水。水がないと人間は生きていけないが、だからといって、水を飲むために人間は生きているのではない。利潤がないと企業は生きていけないが、だらかといって、利潤を得るために企業は生きているのではない、という考え方を持つのが、ビジョナリー・カンパニー。(これは、経済学のもっとも基本的な仮定の一つに反する!)

では、なんのための企業は存在するのか?これこそが基本理念。で、それは、企業によって異なる。人間がなぜ自分は生きているのか、という答えに対して十人十色なのと一緒。これを見つけることが、ビジョナリー・カンパニーになる第一歩。第二歩は、それを実行すること。たとえ利益に反するとしても。

例えば、Walt Disneyであれば、「自分たちのイマジネーションを生かして、人々を幸せにすること」だし、マリオットであれば、「自分の家を離れたところで、自分の家みたくくつろげるようにしてあげること」になる。本書に登場するビジョナリー・カンパニーで、日本企業はソニー一社のみ。ソニーの場合は、「日本文化の向上に貢献すること」だって。基本理念は、100年後も同じであるような、永続性のあるものでないといけない。ビジョナリー・カンパニーになるには、まずは、それをみつけないといけない。

この本は、たぶんときどき読み返すと思う。読むと気持ちが高揚するんで。


この本の続編。二冊とも、めっちゃいい。「決算書が読めるようになりたい、でも簿記とかを地道に勉強するのは嫌だ」というわがままを満たしてくれるスゴイ本。

この1年くらいで、財務、会計、経理とか呼ばれる分野の知識は随分強化したと思うんだが、まだまだ知らないことが多くって。いろいろと、業種ごとの財務諸表の特徴が書いてあったりして、おぉなるほどー、と思うことかなり多かった。例えば・・・。自動車業界で、マツダがトヨタよりもはるかに資産回転率が高い理由は、トヨタは金融事業も展開しているからだよ、とか。(金融は、資産回転率が超低い業種なんで。銀行とか見れば分かることだが。)あと、携帯電話業界で、孫さんがLBOでいかに規模を拡大してきたか、とか。(ここ5年で、資産規模3倍、売り上げ5倍。)ライブドアの錬金術についても、わかったつもりでいたけれど、本書の解説が抜群に分かりやすかった。

とにかく超良書。思えば、この著者の本は、これも含めてもう3冊も読んでいる。


読んで良かった。いい本。 スズキの鈴木修さんが初めて書いた本らしい。鈴木修さんは、スズキに婿養子という立場で入社して、社長就任時は売上3000億だったのを、30年かけて3兆円まで持っていった名経営者。79歳で、会長兼社長の、現役。パワフルな人、ってのが率直な。

一つだけ印象に残ったのをメモ。これを読んで、企業にとって後継者不足がいかに深刻な問題かってことを感じた。(ちなみに、スズキも後継者問題に悩んでいると本書には書かれている。)

子供のころ、雪だるまをつくるとき、最初の根になる雪玉を母にしっかりとつくってもらったことがあります。その雪だるまを転がして雪だるまをつくるのですが、これがダメだと上手にできません。そして、雪だるまが解けてしまっても、根となる雪玉だけは解けずに残っている。創業者の偉大さはここにある気がします。2代目、3代目、4代目は、休まずコツコツと雪玉を転がしていけば、企業は発展していくものです。(p247)

こういう本を、時代は変化しているんだから過去の偉人の成功体験を知ってもどうしようもない、で済ませてしまうのはもったいない。いろいろ学ぶことがあるはず。


するどい!格差問題にとてもするどく切り込んだ本。格差問題についての議論や報道を聞くとき、いつも違和感があるが、その違和感にするどく切り込んだ本。本書の主張に、概ね同意。ちょっと長くなるが、いくつか引用。

問題は、正社員の側ががっちりロックされているため、非正規雇用の側に回される人件費原資が生産性以下でしかないこと。そして、あらかじめ「切り捨て」前提で単純作業ばかり割り振られるため、いったん非正規雇用の側に入ってしまうと、技能・職歴が身につかず、階層が固定化されてしまうことなのだ。
「切り捨て」前提で使われる部材であるため、今回のような不況時には真っ先にクビを切られることになる。一方で好況時には、正社員労働組合にベアをもっていかれる。日本労働組合総連合会(以下、連合)はしばしば「労働者同士、対立ではなく連帯を!」と呼びかけているが、いま行われている大量の「派遣切り」の陰でこっそりベアを要求しているところからも、既得権を譲る気はサラサラなさそうである。(p20)

だが、労働市場に対する改革を求められた連合が、中小企業の正社員を引っ張り出してきては、「見て!正社員もこんなに苦しんでいるの!」と反論するのには強い違和感をおぼえる。ついでにいえば、製作会社やフリーライターにコスト負担を押しつけつつ、日本一の高給を維持しつづけている大手メディアについても、筆者は何ともいえない居心地の悪さを感じている。(p25)

たしかに、「一人で上場企業5社から内定」という学生もいたが、秋まで引っ張っても内定ゼロという若者もいた。要するに、企業側の採用ハードルがあまり下がらず、評価される学生とそうでない学生に二極化が進んでいるのだ。(p82)

根本的な対策としては、正社員と非正社員の格差是正、および世代間の格差是正を実施し、20代、30代に回すリソースを増やす以外にはない。(p110)

「朝まで生テレビ!」の格差特集では、いつも貧困側の代表が連合と社民・民主両党だが、これなどはもはやジョークとしかいいようがない。「格差がなくなってほしくない人たち」が貧困代表として顔をそろえているのだから。 (p187)

老若男女問わずお薦めな本。雇用問題をめぐる、こういう冷静な議論を頭に入れておくべき。キャリアパスをどうしたらいいか悩む学生なんかも、本書を読むと参考になるかも。



この本の続編。前作と内容が重複するところも少しあったが、読む価値あった。というか、こっちのほうが大分いいと思う。どちらか一冊だけなら、絶対こっちを読むべき。

主張は一言でいうと「銀行融資を引き出す小手先テクニックなんかなくって、要は、ちゃんと経営して優良企業になりましょう」という、まぁみもふたも無いことになる。が、そこがいい。結局、それが一番いいに決まってる。で、当然それってつまり、ちゃんと経営するためには、結局、経営者として日々、本を読むなり、いろいろなセミナーとか研修会にいくなり、経営やら簿記やら語学やらの勉強をするなり、努力しなくてはいけませんね、ということになると思う。

良い経営者になるのに、王道なし。ってところか。


読書とか速読は重要テーマなので、たまにはそういうことが書いてある本も読むようにしているんだが・・・本書から得たものは少なかった。本によって読み方を変えるべき、とか、速読は重要なところだけ読めばいいのだから要はいかに「どうでもいい部分を捨てるかが重要」とか書いてあったが・・・要するに、ある程度本を読む人にとっては、そういう当たり前なことしか書いていなかった。

ビジネスマンでぜんぜん本を読まない人もいるが、そういう人はとりあえず月一冊からでいいからとにかく読む習慣をつけよう、と書いてあったが、本書は、そういう人がターゲットに書かれているのかな。

お薦め本が60冊挙げられていてが、必ずしもそれらが全て良い本とも限らない、とも思った。僕はそれお薦めしないけどなー、という本も、60冊の中に入っていた。大体、どういう本を読むべきか、というのは、人によるし。同じ人でも、タイミングによってどういう本を薦めるべきかも違ってくるし。一概に「この60冊」と言われても・・・。しかも、著者が昔書いた本が、4冊も入っているし。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news5/2009/090520_2.htm

京都市・京都府から休校も要請されているが、京大の専門家が医学的・生物学的見地から対応を考えた結果、それほどのことではないと判断し、休校にしません、と。

この対応はしびれるわ。


http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news5/2009/090521_3.htm

薬局やスーパーでディスポのマスクが手に入らなくても悲しむ必要はありません。昔風のガーゼ・マスク(手製でもOK)を一日の終わりに洗い、熱湯かアイロンをかけて消毒すれば何度でも使えます。

貴重な知識をありがとう、京大。




面白かった。知らないことだらけでの分野の本を読むのって、楽しい。鉄すごいよ鉄。目次。

第1章:「世の中の材料」を俯瞰し、「鉄」がどのような存在なのかを探る
第2章:幅広い性質を発現する「鉄」の特徴や可能性を探る
第3章:高強度の最先端をいく「線材」
第4章:高強度と高機能を実現する「棒鋼」
第5章:鉄の磁性を活かした「電磁鋼板」
第6章:錆に負けない鋼「ステンレス鋼」
第7章:「鉄に願いを」をテーマに、さまざまな分野で鉄に関わる8名の方々か
らのメッセージ

中学校くらいの社会の授業を思い出した。鉄鉱石とかを高炉で還元して銑鉄をつくる、とか。鉄は自然の状態では酸素を結びついていてサビているので、この酸素を取り除かなくてはいけない、とかいうお話。早い話、コークスとかを入れて炭素を酸素と結びつかせて二酸化炭素などをつくることで、酸素を取り除くらしい。

その他、いろいろと合金の話とか。鉄を主成分とした合金を鉄鋼と言うらしい。鉄鋼の中で一番有名なのは、ステンレス。ステンレスは、鉄のほかにクロムが入っているもの。ステンレスというと、磁石にくっつかないので鉄成分なさそうなイメージあるが、鉄も入ってるんだってさ。クロムの他に、ニッケルとかモリブデンとかが入ったりすると、ステンレスとしては高級なものになっていくらしい。

新日鉄のこのページにけっこう詳しくかいてある。本書を読まなくても、このページ読むだけでもけっこう面白いかも。


(追記)
今回僕が読んだのは、『カラー図解 鉄の未来が見える本』ではなくって、『カラー図解 鉄と鉄鋼がわかる本』でした。間違えました、すいません。『カラー図解 鉄の未来が見える本』の方もそのうち読んでみます・・・。




まいったね、こりゃ。読書中ずっと反省しっぱなしだったわ。超名著。不朽の名作とは、こういう本のためにある言葉だろう。

アマゾンの商品説明が非常に秀逸なので、内容についてはこれ以上は書かないけど、「絶対読んだほうがいい」と誰に対してもお奨めできる本。学生でも、社会人でも。職種に関係なく。良書。いかに自分の人間が出来ていないか、ってことを痛感させられる。この本ほど、自分を人間的、人格的、器的に成長させてくれる本はないかもしれない。

いわゆる「自己啓発本」の中では、一番いい本なのではないだろうか。ちなみに、今まで僕が読んだことある「自己啓発本」は、

あと他にもいろいろ読んでるかもしれないが、とりあえず記憶に残っているのは、この3冊くらい。ここに挙げた本は全部良書だと思うが、個人的には『人を動かす』が一番気に入った。

これらの本に共通する教訓を一つだけ僕があげるとすれば、「原因は、自分にある」ということ。周りが悪い、環境が悪い、上司が悪い、部下が悪い、先生が悪い、家庭が悪い、住まいが悪い、政府が悪い・・・・悪い悪いと不平不満は人間みな持っているが、「原因は、自分にある」と考えることで、人生幸せにすごせるよ、とか、まぁそういうこと。そういう発想でいると、運も良くなって直感も冴えてくる。気がする。


著者たちは、元銀行員(地銀に勤めていた)らしい。けっこうためになったかな。

世の中、知らないというだけで損をすることは多々あるわけだけど、銀行との付き合い方も例外ではない、といういことを本書を読んで改めて思った。例えば、金利も交渉次第で下がる、と書いてあったが、これ知らない経営者もけっこういそう。もちろん、交渉ということは力関係次第なわけで。それって要は、経営状態が良いかどうかだから、結局、ちゃんと経営して業績を出し続けましょうね、というごく単純なことになるんだが。

よく「銀行は晴れの日に傘をさしてくれて、雨の日は傘をとりあげる」と言われるが、それって当然。銀行だって慈善事業ではないのだから、儲かるかどうかで動くに決まってる(そうじゃないとしたら、その銀行は大問題)。当たり前。借りる側だって、儲けるために商売をしているわけだから、それと同じこと。

金利だけでなくって、たぶん、各種金融手数料もまけてもらうことが可能。もちろん、力関係、交渉次第で。それと、証券会社からアセットを買う場合は、その価格もまけてもらうこともたぶん可能。びっくりといえばびっくりだが、あたりまえと言えばあたりまえ。というのは、証券会社もブローカー商売なわけだから、マージンをいくらか抜いているわけで。で、どの商売でもマージンを低くして泣いたり泣かれたりということが日常茶飯事。証券会社も同じってこと。

市場があって、提示された価格はそこで決まった市場価格(均衡価格)で、それは一意に決まっているから、安くしてもらうことができるはずがない、という発想でいると、(良し悪しは別にして)絶対損をする。これって、市場の質が悪いということになるのかな、ってよく考えるんだけど・・・・。一概にそうとも思えないだな。

なぜなら、銀行と企業(特に中小企業)の場合、銀行のほうが立場が強いときは(多くのケースは銀行のほうが強い立場だと思うが)、銀行にとって有利な契約になる。じゃぁ、逆に企業のほうが立場が強くなったからといって、銀行が積極的に企業に有利な契約を提示するか、というとそれは疑わしい。だから、そんなときはしっかり交渉する必要がある。どちらかというと、適正価格に近づけるための交渉だと感じる。

市場の質が悪いとは、たとえばインドのタクシーの運転手が適正価格の6倍をふっかけてきた(実体験)、とか、そういうことならば該当すると思うが。。。難しいな。また時間あったら書いてみようかな。


帯がウケたので、本屋で衝動買い。が、買うほどの本ではなかったか。1分立ち読みするだけなら笑えたんだけど・・・。どんどんつまらなくなっていった。

人間の笑いのツボについて、パターン化して解説してる。実例(ウケるパターンの会話)も豊富。おもしろくない人がこういう本を読んで会話を練習してそう・・・とか想像したら残念な気持ちになりました。以上。


GW、沖縄。妻と二人で。高橋歩がつくった、Beach Rock Villageってところにいってきた。高橋歩ってのは、うちらがハネムーンで地球一周するきっかけになった本を書いた人。1年8ヶ月かけてハネムーンで世界一周をやった自由人。




その高橋歩が世界一周から帰国後、沖縄にいって「パラダイスみたいなとこをつくりたい」って思ったらしい。で、出来たのが、Beach Rock Village。だから、そこに行ってきた。ここをつくるまでの道のりも書籍化されていて、それがこれ。





ちなみに、言いだしっぺの高橋歩は、この構想が実現して、ある程度軌道に乗った昨年4月、ここの代表をやめて、子供二人連れて家族で世界二周目に旅立ったとさ、あぁ、自由人♪

特に、ここのプライベートビーチが良かったな。誰もいない沖縄のきれいな海と日の入りを夫婦で独占できたのであった。ちょっとまだ寒かったけど。

ちなみに、超自由なノリ人間、高橋歩のHPは以下。

http://www.ayumu.ch/index.html



これもいい本。こういう本もあるから、たまには新刊のビジネスコーナーもいかないと。アマゾンの目次は以下。

第1章 部下は今どこにいるのか?(職務遂行能力より精神的成熟度を見る
「依存者」とは、問題は自分以外にあると考える人たち ほか)
第2章 ぐちゃぐちゃになった信頼関係を取りもどすには(上司の言い分、部下の言い分
上司と部下の笑えないコミュニケーションの現状 ほか)
第3章 依存体質からどうやって部下を抜け出させるか(「依存者」から「主体者」に変わるための「10のあり方」
ゴールを設定する―「考える」より先に「決める」 ほか)
第4章 チームワークがなければ勝利もない―チームワーク志向のビジネスリーダーに求められる資質(「勝つ」か「負ける」かの二分化思考を手放し、ともに勝つ
チームワーク意識の浸透―信頼関係を築き、ベクトルをそろえる ほか)

冒頭で人を5段階に分けているんだが、こういうの見ると反省するわ。自分はどこに分類されるんだろう、とか思ってしまって。

ステージ1は依存する人。この人たちの口癖は、「周りが悪い、環境が悪い、上司が悪い、だから俺はやる気がでないし結果が出せない」。自分の人生は自分で切り開くという発想がない人たち。20代のほとんどは、レベル1(依存する人)だと思う。

ステージ2は、ある程度仕事を覚えた人。自分の出した成果は、自分一人で出したと勘違いしている人。

ステージ3は、分岐に立つ人。ステージ2のままでいいのかと思っている人たち。あせっている人たち。

ステージ4は、主体者(リーダー)。変化は自然に起こるものではなく、自分で起こすものだと分かっている人たち。

ステージ5は、協働者。人生のバランスがとれており、楽しんでいる人たち。1+1を3とかに出来る人たち。

ステージ1のままで社会人を終える人もいれば、若くしてステージ5にいる人もいる。世の中不思議ね。



名著。お札の顔になる人はすごいよ。

1899年初版。しかも、英語で出版。タイトルは"Bushido-The Soul of Japan"だったらしい。もう、この時点ですごすぎる。100年以上も前に、これだけ高度なことを、英語で、世界を相手に主張しているわけで。

ほんと、すごいの一言。武士道って、成文化されておらず、「これ」といわれる書物がなかったらしい。(『聖書』みたいに。)それを、封建制が崩壊した時代に、新渡戸稲造が成文化した。という価値がまず大きい。しかも、その内容もすごいなー。としかいいようがない。

なんか、すごいすごい書きまくって小学生の文章みたいだけど、他に形容詞が見つからない。ボキャ貧ですいませんね。僕みたいな若造なんかが読書感想書くのもおこがましい気がしてきた。
いまだにムーバでも何不自由なく暮らしていたが、先々週の二次会で実害被りました。

定番の携帯ゲーム。俺のムーバだけ圏外。ムーバは俺だけ。俺だけ圏外。

いつの間にか販売再開しているブラックベリーに今週末変えてやる。さよなら、SH506i。

http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/pro/blackberrybold/index.html


著者は、マイクロソフトの元社長。らしい。何気なく手にとって読んでみたら、読書スタイルが僕と似ていた。複数の本を同時並行で読む、ってスタイルね。しかも、なるべく幅広い分野にまたがって読む、ってスタイル。僕はせいぜい4~5冊ですが、著者は同時並行で10冊読むらしい。

けっこう毒舌。本を読まない人はサル、付き合う必要ない、って。一分話せばその人のことが分かる、どんな本読んでるかで、って。ゴルフの話題はできても、パレスチナ問題の話題が出来ないでしょ、って。庶民を脱出したかったら、たくさん本を読めって。留学とか海外旅行で見識広めた気になってる人多いけど、ロバは旅行からかえってもロバのまま、馬にはなりません、とか。・・・ということで、毒舌なんだけど、著者の読書スタイルは参考になる点があるんじゃないか。

要は本をたくさん読みましょう。なるべくいい本を読みましょう。なるべく購入して読みましょう。ちなみに、この本は、5分で立ち読みました。


いままで読んだ経営学の本の中では、一番面白かった。ポーターよりも、クリステンセンよりも。

本書でたびたび登場するブルー・オーシャンの例を一つあげると、サーカス業界におけるシルク・ド・ソレイユ。動物を使った子供への見世物、という既存の枠を壊して、大人の娯楽を提供する、という概念で勝負し、ブルー・オーシャンを創造しましたよ、と。要は、発想の転換ってことですね。僕が思いつく例は、黒い綿棒、3万円の高級傘、北海道の旭川動物園とか。

第二章の分析のためのツールとフレームワーク、ってところで紹介されている「戦略キャンバス」「4つのアクション」「アクション・マトリクス」は、使い勝手が良さそう。

というわけで、良書です。ですが、一点だけ気になった。それは、巻末資料C。なんか、ミクロ経済学っぽい図が出ていて、本書の主張をミクロ経済学的に分析しているんだが・・・。分析がいい加減すぎて、イマイチなに言ってるか分からん。

ブルー・オーシャン戦略の柱は、価格を設定して生産量を抑えることではなく、手ごろな価格設定によって書い手にとっての価値を高め、それをテコに総需要を新たな水準に引き上げることである。(p284)

とか言っているのだが・・・もうちょっと緻密な説明をしてほしい。


かなり勉強になったかな。

課長以上の管理職(経営者含む)も読む価値あるね。トップダウンでもなく、ボトルアップでもなく、ミドルアップダウンが日本の誇るべき経営形態だ、と。なるほど。

それにしても、こういう本を書くのって、日本の経営学者の仕事だと思うんだけど。著者は別に経営学者でもなんでもないし。本書では、きめ細かいデータを持ってきて実証しているわけでも、精密な理論展開をしているわけでもない。直感的な議論が多い。でも、著者は学者ではないから許される。そういうことも含めてちゃんと研究した成果を、本書みたいな形で発表するのが、日本の経営学者の仕事ではなかろうか。

普通は、マネージャーである課長を経験してから、リーダーである経営者になるんだよなー。(マネージャーは下を管理することが重要で、リーダーは未来を読むことが重要。前を見るか、後ろを見ているかの違いがある。)


僕のような法律オンチにはありがたい本。法律知識も、ビジネスパーソンとして成功するには必須かなって感じたんで、読んでみた。

まず憲法。「個人の権利の尊重」がもっとも大切だよ、とかって話から始まって。それを守るために、お上を制限しているのが憲法です、とか。精神的自由と経済的自由によって、二重基準で憲法を適用するよ、とか。

次、刑法。刑法の中でも「総論」は極めて精緻な理論体系なんだって。数学使わずに、文章だけで完璧な論理を構築できるなんて、信じがたいが・・・。「要件」と「効果」。「人を殺す」という要件があれば、「~という懲役の処する」という効果が発生する、とか。犯罪が成立するには、「実行行為」「結果」「因果関係」が必要。裁く法律がなければ裁けないっていう「罪刑法定主義」。「構成要件」「違法性」「責任」。

民法。私法の一般法。口約束だけでも契約は成立する、とか。

商法。民法の特別法。会社法とか有価証券法とかも商法の範疇。「株主総会」「取締役会、代表取締役」「監査役」。「名板貸し」するといろいろめんどくさいって話。

刑事訴訟法。真実発見を目的としていない。無罪推定の原則に、物的証拠から独自の仮説を立てる検察のストーリーを鵜呑みにしてはいけない。事実をどう認定するかが重要。結果としてクロと判明すればいい、という発想では、捜査機関は違法行為やり放題になるので、違法行為によって得た証拠は無効。被疑者を起訴できるのは検察だけという国家基礎独占主義。さらに、基礎便宜主義。これは、犯罪事実が明らかであっても、起訴するかどうかは検察が決められるってこと。刑事訴訟の場合、控訴や上告しても、上に行くほどひっくり返すのは難しい。第一審が勝負。

民事訴訟法。意外な感じがするが、民事訴訟法って、お上と国民の間を規律した法律。処分権主義。訴訟を提起するかどうかは、あなたが決めることが出来る。訴えの内容も、あなたが決めることが出来る。訴訟の終了(取り下げ)も、あなたが決めることが出来る。お上は必要以上のしゃしゃりでない。その心は、人権の尊重。争いのある事実は、当事者が主張し立証したもの意外は、判決の基礎としてはいけません、という弁論主義。民事訴訟法も、やはり真実発見が目的ではない。裁判所は、原告と被告の間で、争いのある点について主張してもらって、その部分だけについて判断するてこと。


『伊藤真の憲法入門―講義再現版』もいい本だけど、本書はこれ一冊で六法全部カバーしてるんで。




1880年に出版された本。いま読んでも勉強になるって感じるんだから、すごい本。読もう読もうと思いつつ今まで読めなかったが、現代語訳が出たお陰で読みやすくなった。

有名な「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」が冒頭文。そうは言っても実際には、貧富の差や地位の差など、雲泥の差があるが、その原因は、学問をするかどうかである、だって。なるほど。

さて、学問とは、学んで終わりではなく、社会で役立たせないと意味がないのだ、ということで、慶応の「実学重視の精神」につながる。

とにかく印象の残る言葉が多い本だった。福沢諭吉って、けっこうストレートに言うのね。文章に惹かれたよ。いくつか、メモ。

文明を行うのは、民間の人民であり、それを保護するのが政府である。
(p72)

人たるもの、他人の権理を妨げない限りは、自由自在に自分の身体を使っていい道理になる。
(p106)

動物、魚、虫、自分で食をとらないものはない。食料を得て一時の満足を得るだけでなく、蟻に至っては、はるかに未来のことを考え、穴を掘って住処を作り、冬の日に備えて食料を蓄えるではないか。なのに、世の中には、この蟻レベルで満足している人もいる。
(p119)

いまより数十年後、後の文明の世では、いまわれわれは古人を尊敬するように、そのときの人たちがわれわれの恩恵を感謝するようになっていなくてはならない。
(p125)

およそ世の中で、簡単に手に入るものにはそれほど価値はない。物の価値というのは、手に入れるのが難しいことによるのだから。
(p129)

学問で重要なのは、それを実際に生かすことである。実際に生かせない学問は、学問でないのに等しい。
(p152)

経済学の本を読みながら自分の家計もどうにかできない。口では修身を論じていながら自分の身を修めることも知らない。その言っていることとやっていることを比較すると、まさしく別人のようで、一定の見識があるとは思えない。
(p155)

怨望は諸悪の根源のようなもので、どんな人間の悪事もここから生まれてくる。
(p166)

信じることには偽りが多く、疑うことには真理が多い。
(p190)

ある人がこの洋服を作ったので、私もこれを作る、と言う。隣が二階建てにしたので、うちは三階建てにする、と言う。(中略)その笑うべき極致としては、他人の持ち物を誤認してそれに振り回されることすらある。(中略)このような例では、自分の本心を支配しているのは、自分の持ち物ではなく、また他人の持ち物でもなく、つまりは煙のごとき夢中の妄想であって、自身の生計がこの妄想に左右されているということになる。独立した精神からは多少の距離がある。どれくらいあるかは各自よくお考えください。
(p207)

人間のくせに、人間を毛嫌いするのはよろしくない。
(p230)

慶応の人だからとか関係なく、いい本だと思う。100年以上の時間の淘汰に耐えた本って、やっぱりすごいよ。





世界一周旅行をして、格差が激しい国を見た。その格差は、肌の色と強く相関しているようだった。生まれた時点で格差が確定しているのは、どう考えてもよくないでしょう?それに比べて、日本はなんて公平なんだろう、と、その時は思っていた。だって、本人が努力さえすれば、誰でも一流大学に入って一流企業に就職して高所得になれるわけだから。

ところが、日本の格差も、実は生まれがかなり関係しているらしい。そんなことを最近知った。僕は、幸いにして大学まで当然のように進学した・・・どころか大学院修士までやらせてもらったし、留学したければそれも叶っただろうし、資格を目指したければそれも叶っただろう。僕の周りも、似たような境遇、もしくは僕以上に金持ちが多かった。

でも、世の中金持ちばっかりではないわけで。子供が生まれた時点で、その子が大学に行くことをハナから考えていない親もいる。そういう家庭に生まれた子供は、かりにけっこう勉強が出来ても大学にはいけない確率が高い。

あぁ、不公平。
明日から今週いっぱい、東京いきます。割とスケジュール詰まっているんですが、もし時間ができたら。



超有名本。有名すぎて既に著者の主張を知っていたので、読まなくても良かったかも。Life is beautifulさんのこのエントリーでも読めば、だいたい本書の主張は分かる。

正直、このジレンマを経験できるレベルの企業はそう多くは無い。

さて、いくつかメモ。

組織にできることとできないことは、資源、プロセス、価値基準の三つの要因によって決まる。
(p220)

カリフォルニア州サンフランシスコのウィンダミア・アソシエーツは、「購買階層」という製品進化モデルを作成した。このモデルは、機能、信頼性、利便性、価格の四段階を一般的なサイクルとしている。
(p254)

ハーバードビジネススクールは、学問的厳密性と、実践的応用性の両方を重視しているらしいが、本書はその鑑なんだとか。



けっこういい本かな。もともと榊原さんのこと好きだし。ついつい読んでしまった。

で、目次。

第1章 疑うことの大切さ―考える力をつけるスピード思考術(「何も知らない」ことを知ろう
わからないことは聞いてみる ほか)
第2章 知識が感性を磨く―考える力をつけるスピード習慣術(スピードある君子は豹変する
論理に感情をまじえてはいけません ほか)
第3章 脳を活かす暗記と復習―考える力をつけるスピード訓練術(年齢に関係なくいつでも暗記しよう
暗記と復習で脳を活性化しよう ほか)
第4章 頭をやわらかくする方法―考える力をつけるスピード行動術(ディベートを楽しもう
頭の固い人は避けてしまってもいい ほか)

目次から分かる通り、経済の専門書ではない(著者は経済の専門家だが)。むしろ一般向けビジネス書。脳を使う人は、体も動かしたほうがいい、という下りがあった、アタマいい人ってけっこうよくこういうこと言うよね。榊原さんも、週4でジム行くらしい。僕はというと・・・最近はランニングもさぼっております。寒いんだもん。

あとは、テレビ見る時間は無駄、とか、異なる意見をぶつけあうことで新しいことが生まれる、とか、専門用語をつかって物知りぶっている専門家も実はよくわかっていなかったりするんだよ、とか。まぁ、そんな話。



普通の本。あまり印象に残っていない。あ、国家財政が、企業会計で見たらいかにやばいか、書いてあったが、それに違和感を覚えた。企業は、短期で利益を出すよう圧力をかけられているが、国家は違う。そういう点も言及してほしかった。そのくらいかな。

財務諸表について理解したいならば、この本がお奨め。いまだ、この本を超える財務本には出会っていない。


ロスチャイルドが現在の金融システムを作った、という下りとか、面白いなって思う部分もあった。でも、著者が最後に提案している新しいお金のあり方については、大反対。まともに感想を書くのも、時間の無駄のような気もするけど、一応。

著者の主張は要はこんな感じ。「金利があると、お金持ちはもっとお金持ちになり、貧乏人はもっと貧乏になってしまう。金利が、諸悪の根源であり、現在のお金のシステムを変える必要がある。」それで、著者が提案するのが以下の二つ。
(1)お金の使用料金をとること。つまり、時間の経過とともに、お金が減価するようなシステムにすること。たとえば、毎月、一万円札に100円分のスタンプを貼り付けていかないと、それが使えなくなるようなシステム。お金が時間経過とともに減価すれば、お金を貯め込まず、すぐに使うからお金が世の中に回るように出来るから。
 (2)必要であればなんらかの財と交換できるような、地域通貨を発行すること。これによって、お金の価値は財に裏づけされる。

仮に、著者の言うお金を「新しいお金」と呼んでおこう。

 まず(1)についてだが、これを実行すると、誰もお金を貸す人がいなくなる。だって、誰もが手元の「新しいお金」を「なるべく今すぐ使い切りたい」って思うのだから。すると、お金を借りる必要がある人が、借りることが出来なくなる。金融とは、資金の融通のことだか、誰も融通してくれなくなるわけ。例えば、住宅ローンなんて絶対成立しなくなる。車のローンも同じ。企業も借り入れできなくなるから、経済は活性化しない。要するに、異時点間での最適なお金の使い方の計画を実行できなくなる。稼いだ「新しいお金」は、今使ってハイ、オシマイ、という窮屈な世の中になる。

 このシステムの問題は、「新しいお金」が「貯蔵の手段」にならないこと。普通の人間だったらば、ある程度は使って、ある程度は残したいはず。その際、「新しいお金」が貯蔵の手段にならないならば、別の手段を使うだけだと思う。たぶん、ゴールドとかプラチナとかを使うと思う。で、そのうちこれが「新しいお金」に取って代わって通貨としての役割と担うようになる。ところが、ゴールドとかプラチナとかは重たいしかさばるので、これの所有権の紙切れが使われる日がくる。そのうち、ゴールドとの交換権がなくなって形骸化した紙切れが、通貨として認められる日がくるだろう。これこそ、現在のお金なのである。結局「新しいお金」は駆逐されてしまうだろう。

 で、(2)について。実行可能性が低い。「財」として、何を選ぶの。金本位制ではゴールドだった。具体的に、何を使ったらいいのか皆目検討がつかない。金本位制が崩壊しても、現在の通貨は通貨として問題なく機能している。「みんなが通貨に価値があると信用していてば、財の裏打ちがなくとも、通貨は問題がない」ということ。



昔聞いたことあるような気もするが・・・

http://d.hatena.ne.jp/nightshift/20090121/1232521713

すごい知識。めっちゃ得したわ。


名著。科学者ならmust readだと思う。雰囲気としては、Cochraneが書いてくれたwriting tips for PhD studentsに近い。

p99の以下が強烈に印象に残った。

英訳論はともかくとして,ト思ワレル,ト考ラレルのレル,ラレルについての私の解釈が正しいならば、それは当否の最終的な判断を相手にゆだねて自分の考えをぼかした言い方である.理屈をいえば、ト思ワレルけれども自分はそうは思わない,ト考エラレルが自分の考えはちがう―という逃げの余地を残してあるのだ.<はっきり言い切る>たてまえの文書では,こういうあいまいな,責任回避的な表現は避けて,「自分は・・・・・・と思う」,「・・・・・・と考える」と書くべきである.

僕は、責任を回避した、あいまいで、回りくどい言い方をする日本の文化が悪いとは思わない。けれど、科学者が論文を書くときには、この文化は悪いと思う。主張は明快に、責任を持って、簡潔に述べるべきだ。

科学論文だけではなく、ビジネス文書においても、本書の心得は有用と思う。


すっげ勉強になったわ。というか、今までが憲法について無知すぎた。この本で得た知識をまとめておこう。

  • 法律が国民の自由を制限するものであるのに対して、憲法は国家権力(法律とか政府とか)を制限して国民の自由を守るもの。(see p33)
  • 憲法はどんなことがあっても、社会のために個人が犠牲になってはならないという価値観にたっている。(see p43)
  • 二重の基準の理論:精神的自由の規制に対する違憲審査基準には、民主政の過程の中では自己回復が困難だから、厳格な審査基準をつかう。経済的自由権の規制に対する違憲審査基準には、民主政の過程の中で自己回復がしやすいから、緩やかな基準を使う。
  • 「憲法の根本は、個人の尊厳にある」というのは間違い。憲法は、個人の尊厳と考えるべき、と述べているに過ぎない(see p85)
  • 人権と人権がぶつかったとき、調整するための原理を「公共の福祉」と呼ぶが、それは、全体のために個人が犠牲になるということではない。あくまでも、他の個人の利益のために、ある個人に我慢してもらうということ。個人の人権制限ができるのは、ほかの人権以外にはありえない。(see p105)
  • 個別的効力説をとると、事件ごとに違う判断になってしまう。それはまずいので、実際には、一度最高裁が違憲判断をすれば検察はその条文ではもう起訴しない。(see p208)
  • いまの憲法で危険なのは、事実上の軍隊があるにも関わらず、それをコントロールする条文がどこにもないこと(see p228)
このシリーズ、六法全部読んでみてもいいかな。素人にも分かりやすく書いてあるし。


うーん、残念だけど、あんまり読む価値はなかった。今まで読んだロジカルシンキング本の中で一番つまらなかった。新しく得た知識が特に無かった。失敗。

この本については、特に書くこともない。というわけで、読書感想はこれで終わり。
能力は、習慣によって磨かれると思う。だから、いかに習慣を味方につけるかを、いつも考えている。昨年あたらしく取り入れた習慣をまとめておく。

1.書類整理は野口悠紀雄の流儀
これは、『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』を読んだ成果。一言で言えば、「分類は悪、書類はすべて時系列で整理せよ」。この方法に変えてから、書類を無くす気がしない。

2.メモ魔になる
これは、『情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 』を読んだ成果。一言で言えば「市販のA6の100円ノートに時系列にメモしまくれ」。記憶媒体を、自分のbrainからノートに移植することで、頭の中のスペースが広くなった気がする。

3.100円のスケジュール帳を使う
month単位の、一番薄っぺらいスケジュール帳を使うようにした。どんなポケットにも入る。見通しがいい。俯瞰が目的。細かいスケジュールは、2.で紹介したA6ノートに書きなぐる。

4.セカンドバックを持つ
成金みたいでいやらしい、とか言われたが、これちょー便利だわ。サイフ、ケータイ、ペン、名詞、スケジュール帳、ノート、カード入れ、文庫本などを常に持ち歩けるようになった。会社に行くときは、セカンドバックごとカバンに入れる。休日は、裸で持つ。持ち歩きたいモノをこの中で一元管理することで、お出かけ直前に「あれどこいった、ほらあれ」という時間的ロスも消滅。

5.lunch後の歯磨き
虫歯撲滅。100歳まで自分の歯で食事を楽しみたい。

6.ランニング
iPod+nikeで快適に走っております。これは10月下旬くらいからの習慣かな。新婚太り予防。今のところ体重は増えても減ってもいない。

7.通勤中にPodcastingのCNN
英語力を磨くために。4分くらいなので、ちょっと短すぎるかも。ほぼ毎朝聞いている。ネイティブでないので、英語力はいくら磨いても磨き足りない。


今年も、試行錯誤しながら新しい習慣を取り入れて、人生の質を向上させたい。現時点で漠然と「これどうしようかな」って考えていることをメモ。

  • brackberryのケータイ
  • addres帳の使い方
  • 最重要メモの保存方法
  • 読書スタイル
  • ゴルフ
  • 勉強会などへのコミットの仕方
  • 英語力の向上
  • 資産運用
  • 健康管理
  • 法律の知識を強化




某先輩に薦められて読んでみた。ってあれ、その先輩、京大出身だったよね。著者は日本経済学会の元会長の橘木教授。ってあれ、橘木教授も京大の教授だったような。でも、早慶とは関係のない著者だからこそ、客観的に「早稲田と慶應」について分析できているのだろう。

目次はこんな感じ。

第1章 早稲田と慶応はなぜ伸びたか(戦前日本の学歴社会
戦後学制改革の波紋
沸騰する早慶人気)
第2章 二人の創設者―福沢諭吉と大隈重信(啓蒙思想家・福沢諭吉
政治家・大隈重信
早慶の出身者たち)
第3章 慶応と階層固定化社会(慶応式一貫教育
慶応生事情
慶応素鬱行政の結束力)
第4章 早稲田とマスプロ教育(早稲田の人材力
早稲田人の「個性」
規模拡大路線の功罪)
第5章 大学の生きる道(大学とは何か
大学の財政
私学の生きる道
早慶の進む道)
徹底的に早稲田と慶應について分析している。割と分かりやすいことを述べているだけだけど。かつては東大をはじめ、国立大学が優位にいたのに、東京一極集中で、地方国立大よりも東京の名門私立である早慶の人気が高まった、とか。また、マンモス大学で卒業生が多いから、活躍する人が多くって当然だろう、とか。慶應の場合、会社経営者の子弟が多く、経済的に恵まれている人が多くまさに「慶應ボーイ」だ、とか。親の会社を継ぐ時、ビジネスを展開する上では学問を追及するよりも、情報の交換や人のネットワークのほうが大事だが、三田会はそのニーズを満たしてくれる、とか。経済、マスコミ、政界、文学、あたりの分野では調子がいいが、学問・研究の分野では、早慶ともにボロボロであり、早慶が日本国内の名門から、(オックスブリッジのような)世界レベルの超名門になるためには、学問・研究の高水準化が避けられないのである、とか。(世間の人はあんまりこの点を知らないと思うけど、例えば慶応経済の学術研究業績の低水準ぶりは、笑うしかないくらいで、ノーベル賞受賞者はまず間違いなく出ません。というか、教授陣が学術論文をそもそも書いていないor書いても日本語or英語で書いてもレベルの高い学術専門誌にチャレンジしないorチャレンジしてもrejectくらうor自分たちの不甲斐なさを棚にあげて「海外ジャーナルってそんなに偉いの?」と開き直る、という状態。)

早稲田についての記述はどうでも良かったんだけど、一応読んでみた。で、思ったんだけど、慶應って学生数が2万5千くらいなのに対して早稲田って4万もいるのね。それだけ人数差があるんだから、早稲田のほうがあらゆる面で優れていてもおかしく無(以下略)。

最後に。本書を読んで、格差について考えさせられた。

(中略)少なくとも、「機会の平等」は大切な価値基準であると多くの人は信じている。「機会の平等」の精神に反すると言えてしまうような、人生のスタートラインから有利な立場にいる人の多い慶応関係者が、これにどう反応するのか、興味がもたえれる。あるいは、社会全体で「機会の平等」を達成しようとする機運が高まったときに、慶応の人がどう反応するかである。(p130)
けっこうぐさっと刺さった。でも本当の問題は、以下の方だとも感じた。

最近にいたって、慶応の子弟を送る家庭の年収が、東京大学に送る家庭の年収を下まわった、ということが言われるようになった。(p112)



ちょーおもしれー。これ、なんで今まで知らなかったんだろう。・・・2007/9出版か。高校生のとき読んだら(ってたぶん当時の知識では、本書を楽しめるレベルになかったと思うけど)、絶対理系に進学したわ。この本、数十年の時間の淘汰には耐えられそう。

現代の数学が持っている連続な実数の概念,あるいは「実数論」というものは一つのモデルと捉えられるべきなのである.(p51)

現代数学における「実数論」が仮説でしかない、というのは恐ろしい。1万年後とかに、人類は今うちらが知っている数学とは全然違う数学をやっている可能性がある、と考えると不思議な感じがする。

・・・19世紀に入って「実数の連続性」という概念はようやくそれなりのモデルを得たのであるが,それは当時の数学が「実数」を自然界にすでに存在している数として捉えるのではなく,人間が最初から作り出すべき数なのであるという発想の転換をどこかでやったからである.(p52)

アキレスと亀のパラドックス、無理数の存在、1=0.999......などに直面した人類が、泣く泣く「実数を再構築した」ということ。数直線を書いてみるとどう考えてもすべての実数は、「最初からそこにある」ように感じるにもかかわらず。

主に実数論の基礎を構築するための要請として,19世紀数学は「集合論」という抽象的な装置を開発した.(p53)

こういう本を読むと、ラッセルのパラドックス、デデキントの切断、有理数の稠密性、集合の濃度(アラフ0とかアレフ1とか)、ε-δ論法を勉強する楽しさが分かる(初めて聞いたときチンプンカンプンだったわ)。




(read also)

『ゲーデルの哲学―不完全性定理と神の存在論』

『無限のパラドクス―数学から見た無限論の系譜』

『不完全性定理―数学的体系のあゆみ』
3級に合格した。電卓使っていいって知らなかったので、落ちると思っていたが、ギリギリで。次は2級・・・と思っていたが、正直どうしようか迷う。けっこうしんどい。内容は簡単なんだけど、時間がない。あぁ社会人。あとは実践の中で力を磨くか。

今年は、簿記3級をとったのに関連して、会計関連で以下3冊の本を読んだ。

『国語算数理科しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」』
『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』
『道具としてのアカウンティング』

やったことはこれだけ。でも今年は財務面での知識がだいぶ強化された。簿記2級は目指さないにしても、もうちょいレベル高めの本を読むか。




マキアヴェリすごいよ。時間の淘汰に500年近くも耐えてきたのは伊達じゃない。政治理論としても興味深いが、リーダーシップ論としても面白い。麻生太郎はこういう本も読むべきだ。

で、内容。マキアヴェリが本書を執筆した時点(1513年頃と推定)での歴史から得られる教訓をまとめており、ローマ帝国、古代ギリシャ、教会、などが言及されている。歴史好きにたまらん。

印象に残ったフレーズをメモ。

すなわち、他人に勢力を得させる原因を作る者は自ら滅びる。(p48)

「自らの力に基づかない権力や名声ほど頼りなく、不安定なものはない」というのは常に賢人の懐く見解であり、箴言であった。(p119)

このように君主は戦争の訓練を決して念頭から離してはならず、戦時よりも平時において訓練に励まなければならない。(p122)

心の訓練についてみるに、君主は歴史を読み、その中で偉人達の行動を考察しなければならず、戦争において彼らがどのように行動したかを知り、勝因と敗因とを検討して後者を回避したり前者を模倣したりできなければならない。(p124)

当代において大事業をなした人々は例外なしにけちという評判のあった人々であり、その他の者は滅亡した。(p131)

恐れられることと愛されることについては、次のような結論が導き出される。人間は自らの意に従って愛し、君主の意に従って恐れる。したがって、賢明な君主は自らの自由になるものに依拠すべきであって、他人の判断に依存してはならない。(p140)

可能な限り好ましい行為から離反せず、しかし必要な場合には悪事に踏み込むことができる心構えを持つ必要がある。(p144)

大衆は、事柄を外見とその結果とのみから判断するものだからである。そしてこの世にはかかる大衆だけが存在し、大衆が支持する場合にのみ少数者は初めて影響力を持つことができるのである。(p145)

一般大衆は財産や名誉を奪われない限り満足して生活し、したがって君主は少数者の野心とだけ戦う必要があるにすぎず、この野心を抑圧する手段は数多くあり容易である。(p147)

すなわち、君主は非難を招くような事柄は他人に行わせ、恩恵を施すようなことは自ら行うということである。(p152)

優柔不断な君主は、現前の危険を回避しようとして多くの場合中立政策をとり、多くの場合滅亡する。(p175)

歴史に残るレベルの本にある名言というのは、高度な定理化・法則化と言えそう。すごい。


『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』の続編。「続編は、前作に比べてしょぼくなる」ってセオリーを破った。前作並み、あるいはそれ以上。ちょーおもしれー!

あらすじはこんな感じ。前作で工場長だった主人公。本書では10年の月日が流れ、副社長になっている。主人公が手がける多角事業は行き詰まりを見せており、買収した会社を売却しコアビジネスに集中することが、取締役会で決定されてしまう。それを阻止すべく、買収した3社それぞれを立て直していく。3社の社長には、前作にも登場した主人公の元部下。立て直す過程で、著者の提唱するTOC(Theory Of Constraints)が使われる。物語を楽しく読み進めだけで、TOCも自然と頭に入っていくよう書かれていて、著者のすごさを感じた。

本書は、三つの意味で読む価値があった。

一つ目。前作は、「生産工程におけるボトルネック」にフォーカスがあてられていたが、本書では、「思考プロセス」にフォーカスしている。単なる生産管理の理論を、一般化してもっと幅広い問題を解決する考え方へと昇華している。それを知れたという価値。

二つ目。経済学を修士までやり、いまビジネスの世界にいる自分だからこそ得られる刺激を得たという価値。企業の目的は何だろう?経済学的には「技術制約のもとでの、利潤最大化」つまり、"max π, s.t.~"でしかない。でも、そんな単純なもんじゃないじゃん。価格は何によって決定されるのだろう?経済学的には、需要曲線と供給曲線が交わるように、でしかない(でも、そんな単純なもんじゃないよね?)。消費者の価値観と、生産者の価値観が衝突して適切な落としどころに決まるということなのだろうか?でも、実際に市場では、衝突してないんじゃないか?消費者の方が常にバーゲニングパワーが強く、生産者は損な価格で販売を強いられているのではないか?実際にビジネスしたことがない経済学者の妄想は、もうどうでもいい。

三つ目。純粋に面白いストーリーが読めるという価値。面白い映画でも見てるみたいだった。

内容が濃すぎる。手元に置いといて、たまに読み返したい。


いかに睡眠の質を上げるかが最近の僕の重要テーマの一つ。というわけでこんな本を読んでみたわけだが。内容は、それなりに説得的で、今後の睡眠を考える上で勉強になった。しかし、本書は致命的なミスを一つ犯していて、それが心から気に入らない。

致命的なミスとは、引用している論文について、ソースを明示していない点。例えば、冒頭のp3に載っている「図1.1 脳波と意識水準」のソースは、「ペンフィールドら,1954」と図の下に書いてある。では、この「ペンフィールドら,1954」という論文は、どういう学術雑誌の何巻目に載った論文なのだろう?あるいは、著者のフルネームは?「ペンフィールドら」とあるが、共著者の名前は何だろう?普通、そういう情報が巻末なりにまとめて詳細に書いてあるのだが、そういう情報が一切本書にはない。

一般の人は、このミスをそれほどの事とは感じないかもしれない。しかし僕は、大学院でちょっとだけだが研究をしていたので、こういうミスは、二つの意味で許せない。

一つに、referしている論文のソースを明示しないと、読者に必要な情報を提供していないから。論文といっても、その質にはピンからキリまである。どの学術雑誌(ジャーナル)に載ったのか?これによって、その論文の価値、信憑性、レベル、質は大きく異なる。例えば経済学の場合、同じ論文でも「Econometrica」と「三田学会雑誌」では、月とスッポンなわけだ。

二つに、その論文を書いた人に失礼。一つの論文を仕上げてpublicationに結びつけるまで、どれだけの労力をかけているか、想像してみてほしい。その労力を踏みにじった。

最低なミスだと思う。

...さて、内容のほう。いかに快適睡眠を確保するか。これについては、僕の個人的なtipsと本書で知りえた情報を箇条書きにしておこう。

  • 体温が下がっていくときに寝付きやすい。故に、風呂からあがって20分くらい経過した時点で汗が引き、体温が下がっていくタイミングで寝るべし。
  • 多量のアルコールを飲むな。酔っ払って眠たくなるのは、一種の麻酔。麻酔が覚めると、逆に目がさえて眠りに戻りにくい。飲みすぎたら、明け方起きて目がぱっちりしちゃうでしょ?
  • コップ一杯の水を、睡眠直前の飲む。飲みすぎてもダメ。トイレ行きたくなるから。飲まないのもダメ。寝汗で随分人は水分を失うから。
  • 騒音を遮断する。我が家はかなり静かな好立地なので、これを気にすることはない。今のところ、子供もいないし、静かに眠れている。うるさい環境に住んでいる場合、耳栓をお奨めする。
  • 自分にあったベッド、枕を買う。これ、重要。実際に家具屋にいって、寝てみて決める。睡眠は一生の健康にかかわることなので、新婚生活を開始するにあたって、僕たちも割と高価なマットレスを買った。
  • 寝る前にタバコ、コーヒー、紅茶などはやめる。僕はタバコ吸っていないし、普段、水しか飲まないので、これも僕は気をつける必要はないけど。
  • 寝具を清潔に保つ。パジャマ、シーツなどを頻繁に洗う。精神的な効果もあるのか、ぐっすり気持ちよく眠れる。
  • 生活リズムを乱さない。寝る時間、起きる時間、食事の時間、などを規則正しく。これも当然だけど、出来てない人多いでしょ?休日もなるべく平日と同じ生活パターンを維持する。週末、ついつい夜更かし、ってのがいけない。それが月曜の午前中の体のだるさの原因。
  • 睡眠時間を切り詰めるのは、6時間までにしよう。それより切り詰めるのは、体に無理が来るらしい。出来れば、7、8時間くらいは寝よう。6時間以内睡眠の人は、年をとった後、若い頃の無理がたたってツケを払うことになるんじゃないか。
  • 朝起きたら、朝日を浴びよう。冬はまだ暗かったりするけどね。
こんな感じかな。


P&Gの友達にすすめられて読んでみた。が、正直言ってつまらなかった。理由を整理してみたら、三つあった。

一つは、カタカナ英語が多すぎて、分かりにくい読みにくい疲れるから。想定読者は誰なの?「いい人材どうやって育てよう」と悩む日本の経営者、人事担当者などではないの?そういう人たちが本書を読んで、読みやすいだろうか?読者の視点に立って執筆していないでしょ?P&G社内ではそんな調子でカタカナ英語連発してOKでも、普通はわけが分からんよ。

二つは、自慢話が多いから。そんな話が聞きたいのではない。世界が欲しがる人材の育て方を知りたいのだ。余計なことにページを割かないで、世界が欲しがる人材の育て方にページをもっと割いて欲しかった。

三つは、P&Gで働くその友達から既に割とP&Gについて話を聞いていたから。その友達とはけっこう仲がいいんで。まったく知らなかったら、けっこうびっくりすることが多かったかもしれないけど。

・・・と、けっこう悪く書いてしまったが、あくまでもこの本に対する感想ね。P&Gという会社そのものは、いい会社なんだと思う。この著者も、「I love P&G」という気持ちがにじみ出ているし。僕の友達も楽しそうに生き生きと自発的に働いている。この会社で働く人に対する印象は、かなりいい。

P&Gに就職を考えている学生は読むと良いかも。



今年読んだ本の中で、一番時間の無駄だった。かなりひどい。けっこう売れているようなのだが、それはタイトル勝ち。タイトルに惹かれて買った僕の負け。畜生。くやしいですっ!

内容はタイトル通りで、p18ー19に以下のようにある。

アメリカの心理学者アルバート・マレービアン博士は人が他人から受け取る情報(感情や態度など)の割合について次のような実験結果を発表している。

○顔の表情 五五%
○声の質(高低)、大きさ、テンポ 三八%
○話す言葉の内容 七%

話す言葉の内容は七%に過ぎない。残りの九三%は、顔の表情や声の質だというのである。実際には、身だしなみや仕草も大きく影響するだろう。

ついついコミュニケーションの「主役」は言葉だと思われがちだが、それは大間違いである。演劇やマンガを主戦場としている私は、人は能力や性格もひっくるめて「見た目が九割」といっても差し支えないのではないかと考えている。

非常にまずいと思うよ、これは。「事実」と「意見」を混同してしまっている。アルバート・マレービアン博士は、「感情や態度に関して話しているときに限って、言葉は7%」と言っているだけなのに、著者はこれを勝手に一般化して、「話す言葉の内容は七%に過ぎない」と自分の思い込みの意見を書いている。その結果、ミスリーディングなタイトルをつけている。

念のため、アルバート・マレービアン博士本人は何と言っているか、確認してみよう。この著者の言うことはぜんぜん信用できないから。

http://www.kaaj.com/psych/smorder.html

Total Liking = 7% Verbal Liking + 38% Vocal Liking + 55% Facial Liking

Please note that this and other equations regarding relative importance of verbal and nonverbal messages were derived from experiments dealing with communications of feelings and attitudes (i.e., like-dislike). Unless a communicator is talking about their feelings or attitudes, these equations are not applicable. Also see references 286 and 305 in Silent Messages -- these are the original sources of my findings.

というわけで、やっぱり、感情や態度以外についての語るときには、この等式は適用できません!とアルバート・マレービアン博士本人も、はっきり言っている。

また、本書では、「こういう研究がある」と紹介するとき、ちゃんと引用元をリファーしていないのも問題だと思う。ちゃんとその論文を読んで中身を正しく理解し、引用するべきだ。それをしないから、こういうミスリーディングな本を書くんだ。

随分悪く書いてしまったが、一応、いいところも書いておこう。著者は、週間マガジンの「哲也-雀聖と呼ばれた男」の原作者らしく、マンガに詳しい。マンガ家が、登場人物の感情を読者に訴えかけるのに、いかに台詞以外の工夫をしていたのか、という下りは興味深かった。タイトルを「読者に訴えかけるマンガの技法」とかにして、それに焦点をあてた内容にすればよかったのに。

これは無いわ。

(参考)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3

http://yeemar.seesaa.net/archives/20060107-1.html

雪の荘に12月28日、29日、30日、31日と4泊するけど?1月1日に、東京の実家帰ります。1月3日あたりに関西の新婚ハウスに戻ります。


本書は、dankogaiが絶賛していたため随分前に購入。やっと読了。これもすごい本。最近、いい本ばっかりに出会えている幸運に感謝。

小学5年生の娘が「お父さんの仕事って何?」と聞いてきたところからお話はスタート。いつかこんな質問されるんだろうな、と妄想しつつ読み進める(まだ子供はいないよ、念のため)。

p23でお父さんが娘に言った以下の一言がすごい。

「仕事とは、「仕事を守ること」だと思っているんだ。」

当たり前なのだが、すごい定義だと思う。さらにp25で、

仕事における「約束」は、「会計」で表現される
と続け、その後のお父さんと娘のやりとりを読むだけで、会計の仕組み(=複式簿記)が理解できるように書かれている。「会計」で表現される「約束」とは、要するに、株主に対する「ちゃんと利益を出しますよ」という約束と、銀行に対する「借りたお金はちゃんと利子をつけて返しますよ」という約束の二つのことでしかないわけだが、PLとBSの概念がきっちりと説明されており、分かりやすい。というわけで、会計に弱いビジネスマン向けの会計入門本としても本書は十分活用可能。

本書では、娘がケーキ屋さんになったと想定してお話を盛り上げるのだが、p118にあるお父さんの以下の言葉も印象に残る。

「だから、ケーキ屋さんと仕事をする人々は、約束した日に約束した量の、約束した品質の商品を納め続けなければならないんだ。ケーキを取り巻く多くの人々が、ひとつひとつの約束を守ることによって、はじめてケーキができるんだよね。この、日常的な約束を守り続けることが仕事のスタートで、それができることによって、はじめて、会計の約束も守ることができるんだ。この、日常的な約束が守れなければ会計の約束は絶対に守れないんだよ。」

ここで「ケーキ」をあなたの会社が生産している財(製品)に置き換えてみれば、この文章は、公務員を除くすべての職業人に訴えかける文章となる。

さ、連休明けの明日からもきっちり約束を守ろっと。



那須で子供と一緒に暮らす生活をしている友達に勧められた。これも相当な良書。既に社会で成功した人、いま猛烈に働いている働き盛りな人、社会に出たばかりでちょっとお疲れ気味の人、これからシュウカツする学生、その誰が読んでもおもしろいと感じるに違いない。

目次はこんな感じ。

第1話 思想/現実に流されないための錨
第2話 成長/決して失われることのない報酬
第3話 目標/成長していくための最高の方法
第4話 顧客/こころの姿勢を映し出す鏡
第5話 共感/相手の真実を感じとる力量
第6話 格闘/人間力を磨くための唯一の道
第7話 地位/部下の人生に責任を持つ覚悟
第8話 友人/頂上での再会を約束した人々
第9話 仲間/仕事が残すもうひとつの作品
第10話 未来/後生を待ちて今日の務めを果たすとき
なかなか高尚な話を展開している。第2話で、「仕事の報酬は、成長である」と主張し、その後の話はすべて、この考え方が基盤になっている。第3話は、成長するための方法として、目標が大事だ、と述べる。第4話では、厳しい顧客こそが、自己の成長を促す、と。第5話では、顧客を自分の考え方に共感させるのではなく、自分の考え方を顧客に共感させるべし、と。第6話では、他人との格闘なしには、成長はない、と。第7話では、部下の人生に責任を持つことで成長できる、と。第8話では、成長の過程で苦しいことがあるときには、友人の支えによって助けられる、と。第9話では、仕事の作品の一つとして、仲間そのものがあげられる、と。第10話では、トライしないと夢は絶対に叶わない、と。

著者の人間としての深さが垣間見られる本だった。


有名本らしい。『「超」整理法―情報検索と発想の新システム』でも引用されていた。1986年に出版されているのだが、いまだに読む価値はある。

本書では、自分の頭で能動的に考える能力を、飛行機能力と呼んでいる。これに対して、知識を受動的に得る能力を、グライダー能力と呼んでいる。学校ではグライダー能力しか磨かれない。それだけでは足りない、引っ張られるままのグライダーではなく、自力で飛べる飛行機になれ、というのが著者の考え方。

では、飛行機になるにはどうしたらいいか?そのヒントが本書にはいっぱい詰まっている。たとえば、脳内を整理するための睡眠については、

平常の生活で、頭が忙しくてはいけない。人間は、自然に、頭の中を整理して、忙しくならないようになっている。
睡眠である。
(p.113)
と述べてみたり。これを読んで、「起床直後のゴールデンタイムを有効利用しよう」と思った。あるいは、忘却の大切さについては、

人間は、文字による記録を覚えて、忘れることがうまくなった。それだけ頭もよくなったはずである。
(p.121)
と述べてみたりしている。これを読んで、「メモ魔になることの大切さ」を感じた。きわめつけは、「時の試練」という章にある、

思考の整理とは、いかにうまく忘れるか、である。
(p.127)

という文。まだまだ自分の脳に全力を出させることは出来ていないと思った。

ちなみに、なぜ飛行機能力を高める必要があるのだろう?あとがきに「考える」という行為に対する著者のスタンスが書かれているのだが、これが好き。共感する。

考えるのは面倒なことと思っている人が多いが、見方によってはこれほど、ぜいたくな楽しみはないかもしれない。何かのために考える実利実用の思考のほかに、ただ考えることがおもしろくて考える純粋思考のあることを発見してよい時期になっているのではあるまいか。
(p217)


cf)
http://blog.keychi.net/2008/09/glider/


  1. 読書ポートフォリオを最適化する:読む本を選ぶところからが、読書のスタート。
  2. must-read-bookを抑える:いろんな本で引用される有名本をまず抑える。
  3. 目的を明確にする:読書前後で自分がどう成長できるか意識する。
  4. 積読しまくる:「どの本読もうかな」という状態はムダ。読書スピードに追いつかないくらい、積読する。がんばって読もうとする。でも追いつかない。どうするか?もっと読書スピードをあげよう。そうするには、どうすればいいか?ありたい姿を作ってから、達成方法を考える。追い詰められると出来る。
  5. 既読と未読で置く場所を買える:積読を「見える」化して、自分にプレッシャーをかける。読みたい本は日増しに増えるが、自分の読書スピードはなかなか上がらない。そのうち、読書スピードの臨海点を越えるはず。
  6. 速読できる!と思い込む:脳を追い詰めて、潜在能力を開花させる。絶対読めるはず。
  7. 目次を読む:全体像を把握する。
  8. 見出しを活用する:読書スピードをあげるために。
  9. 線を引く:気になったところは、あとで読み直すかもしれない。
  10. 複数の本を、同時に読む:「この本とこの本を同時期に読んだら、いい知的刺激が得られそう」と思う組み合わせを作ってみる。やっていくうちに、センスはあがっていく。
  11. 一冊だけに集中する場合もある:その場合は、なるべく最短時間で駆け抜ける。
  12. ギアチェンジする:一定のスピードで読み進める必要はない。
  13. 飛ばし読みは悪くない:本の頭からしっぽまでぎゅうぎゅうに良コンテンツがつまっているなんてありえない。
  14. 漢字をキーワード扱いする:読書スピードはあがる。
  15. 「読む」というより、「文字をgrabする」という感じ:一回眼球が止まったときに、なるべく多くの文字をgrabするという感じで読むと早く読める。
  16. 心の中で音読禁止:これは基本。
  17. 制限時間を設ける:朝、定時前までの時間、昼休みの時間、駅で電車が来るまでの時間、など、時間制限がある状態で、読む。追い詰められるとはやく読める。
  18. 本をいつも持ち歩く:細切れの時間を活用する。電車の中でケータイゲームは時間の無駄。
  19. 読書タイムを設ける:夜寝る前がお奨め。風呂上りの体温が下がってちょうど眠気を誘うときに、読む。朝はあまりお奨めではない。朝は、睡眠直後で脳内情報が最適化されている状態なので、知識のインプットではなく、アウトプットに時間をつかうべし。
  20. 本は買う:他の娯楽代を切り詰めてまで、本代は確保する。立ち読みや図書館で借りるより、買ったほうがはるかに良い(∵いつでも読み直せる)。
  21. たまには英語の原著で:自信のある分野では、原著に挑戦。英語の勉強になる。辞書は使わない。不明単語は文脈や語源から推測。この訓練によって英語力の成長率が成長していく。
  22. 感想をブログに書く:インプットするだけでないで、アウトプットすると知識が定着しやすい。
  23. 限界読書速度の逓増を体験できるまでがんばる:読めば読むほど読書スピードは速くなる(∵知識が増えるので、「あぁこの手の話ね」と思いながら読める箇所が増えるから)。


これはすごい。1993年の時点で、こんな本が書けるなんて、野口 悠紀雄すごすぎ。めっちゃ頭いいわ。

内容は、その名の通り「整理法」。通常、整理というと分類することを考える。本書で著者は、「分類は悪」と主張する。理由は;分類できないものが必ず出てくるから(「家なき子シンドローム」と呼んでいる)、たとえ分類しても項目名を忘れることがあるから(「君の名は?シンドローム」と呼んでいる)。ではどうしたらいいのか?「時間軸」で整理せよ、と。なんて単純。置いた場所を忘れることはあっても、時間軸を忘れることはないという、脳の不思議な性質を活用しているのだ。時間軸だと、検索が容易である点も強調されている。1993年の時点で(まだグーグルは無かった時代!)、「検索技術が重要」と言っていたなんて、すごい。

本書がすごいのは、本筋以外の話題がすごくためになる点。アイディア術やメモ術や読書術にも頁がすこしだけ割かれている。印象に残ったのは、以下(p216)。

漢字かな混じりの文章は、キーワードが漢字になっているためすぐ分かるという点で、きわめて優れた側面をもっている。このため、欧米人が苦労して練習している速読法を、われわれは誰でも実行できる。

これはすごい。これを読んで意識しただけで、ちょっと読書スピードが上がった気がする(もちろん日本語のみ)。これを知れただけでも本書を読んだ価値があった。


cf)
『情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 』は、恐らく本書の影響を強く受けている。



コンサルの先輩に読んだら、ってすすめられた。ま、これも有名な本だよね。実際、名著だわ。

論理的思考を司る左脳。直感・ビジュアルを司る右脳。コンサルと言えば左脳、というイメージが世間では強いと思う。本書は、両脳のコラボレーションの重要性を説いている。左脳で論理的思考を行うのは重要だが、有限の時間である程度の戦略を作るには、左脳だけでは足りない。

将棋で、すべての可能な手を一つ一つ吟味している時間はない。羽生名人は、「イメージのいい手をまず考えて(右脳の仕事)、それが本当にいい手かどうか検証する(左脳の仕事)」らしい。ビジネスで戦略を考えるのも、これに似ている、と。

著者は、「ユニークな戦略」を以下のように定義している。(p154)

ユニークな戦略=定石+インサイト
         =定石+(スピード+レンズ)
         =戦略のエッセンス
          +(パターン認識+グラフ発想)×シャドーボクシング
          +("拡散"レンズ+"フォーカス"レンズ+"ヒネリ"レンズ)

定石とは、ポーターとかを指していて、知っていて当たり前の知識、ということ。では差はどこでつけるか?それがインサイトだ、と。さらにインサイトを、スピードとレンズに因数分解し、それぞれについて詳しく説明していた。本書は、インサイトについて取り扱っているということ。

インサイトは、僕の言葉で説明すれば、仮説→検証→仮説→・・・というサイクルを、猛スピードで説得力を持たせながら、すすめる力のこと。このサイクルを、左脳と右脳のコラボで高速化させよ、ということ。

定石のほうは、ある程度知っていて当たり前、という感じで書かれていた。定石について知りたい人は、以下が有名。でもこれ退屈なんだよなぁ。

''Competitive strategy''


論理的思考のついては、以下がおすすめ。

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル
『世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく』
『意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法』
              




いくつか気にしているテーマをメモ。

  • 知的生産をより効率化する
  • 財務に強くなる
  • 読書スピードを上げる
  • 必要なインセンティブ構造を設計する
  • 計算能力を高める
  • 健康な体を作る
  • 運をコントロールする
  • 古典、歴史から学ぶ
  • 残業をなくす
  • 法律の知識を得る
  • 英語能力を高める
  • マネーリテラシーを高める
  • 睡眠の質をあげる
  • 100歳まで生きる
  • 多趣味にして多才を目指す


妻に勧められて読んだのであった。「運をコントロールする」というテーマを最近持っていたので、その意味でも読んで良かった。


本書は精神論。いいことをすると運が良くなる、と。いいこととは、例えばお年寄りに席をゆずろう、掃除をしよう、規則正しい生活にしよう、などなど。


いいことをする→運がよくなる


・・・という因果関係は、絶対にない。これは相関関係だと思う。背後にある第三の要因は、「人格が優れていること」だと思う。


人格が優れている人は、いいことをする。人格が優れている人は、プラス思考でものごとの良い面を見ようとするので、運がいいと自分で感じる。


だから、いいことが出来るようになることを目指すというよりは、「人格が優れている人」になることを目指すべきだと思う。しかし、それは簡単なことではない。能力を磨くのは簡単だが、人格者になるのは難しい。


とりあえず「人格が優れている人」に近づくために、いいことをするのは手っ取り早い道だと思う。いきなり「人格者になりなさい」と言われるより、「いいことをしなさい」のほうが、実行しやすいのだ。まずは「いいことをする」ことことからはじめて、人格が優れている人に近づくことを考えるべきだろう。





いろいろな経営者の本をたくさん読もう、という気持ちから読んでみた。著者の吉越浩一郎さんは、トリンプ・インターナショナル・ジャパンの元社長。自分の人生のあり方と、時間の効率的な使い方について、(いつも考えてはいるが)考えさせられた。

内容はタイトル通りで、「残業は悪、日本人は働き過ぎ、仕事意外のプライベートを充実させることなしに人生の質はよくならない」という感じ。フランス人の奥様の話を出したりもしながら、「ヨーロッパでは~なのに、日本では~」という言い方が多かった。「ヨーロッパでは残業なんて考えられないのに、日本では残業が善とされている」「ヨーロッパでは論理で仕事するのに、日本では義理人情浪花節で仕事する」などなど。ちょっと説教くさい。日本的ないいところもあるはずだが、本書では、それには言及していない。

残業をなくすには、デッドラインをまず決めて、それを達成出来るように仕事を進めろ、と。当然のことなのに、これを実現できていない大人が多いから、こういう本が売れるんだろう。残業をしているのは、定時までの時間でだらだら仕事しているからだろう、と。これも当然のことなのに、これを実現できていない大人が多いから、こういう本が売れるんだろう。もっと効率的に、もっと集中しろ、と。なんだか生活指導みたいだね。こういう本が売れるなんて、ちょっと悲しいな。ムダに残業をしている日本の企業戦士には、「会社の目的は儲けることだが、あなた個人の目的はそうではないでしょう」と言いたい。仕事に対してノリ気ではない人に対しては、「あなた個人の目的は違うかもしれないが、会社の目的は儲けることでしょう」と言いたい。

で、残業をなくして何がしたいのか、というと、仕事以外の時間を増やして、プライベートを充実させて、人生の質を高めよう、と著者は言う。ここは大賛成。著者は、「仕事は自己実現なんかじゃない。生活に必要なお金を稼ぐ手段でしかない。自己実現はプライベートでしよう。でもどうせ仕事しないといけないなら、ゲーム感覚で楽しんじゃおう」と考えている。ここは半分賛成、半分反対。僕は「仕事もプライベートも、両方とも自己実現の場」と考えている。ゲーム大好きだし。

だから、仕事とプライベートの時間は、できれば半分半分にしたい。そうするには、残業は一切したくない。それどころか、週休三日制にしたり、年間1ヶ月くらいの長期休暇をとれる会社が理想だとさえ思う。労働時間をそれだけ削っても、同じ売り上げ、利益、給料を維持できるような経営者が理想だと僕は思う。ライフワークバランス問題の最適解は、これだと僕は思う。著者は、ここまでは明確に書いてはいなかったが、たぶん同じようなことを考えているんじゃないかと察した。

もちろん、これは難解なことには違いない。ただし、これが最適解なのは、直感的に自信がある。どんな問題でも、必ずしも解があるとは限らない。解がない問題を解こうと努力し続けていたら、解が存在しないことが証明されちゃいました、なんてこともある。経済学なんかでも、ある問題について、解が存在することを証明するのが数理経済学者の重要な仕事だったりする。ライフワークバランス問題は、解が存在することは分かっているのだから(僕の脳内で直感的には)、解くのは実はそんなに難解なことではないんじゃないか。ま、がんばってみよっ。


これはすごい。今年読んだ本の中で一番役に立った。「決算書」、「財務諸表」、「簿記」、「会計」、「営業利益」、「経常利益」、「粗利」、「ROE」、「ROA」といった用語を羅列されてもさっぱり分からない人は、これ一冊でとりあえずOK。すごい本。

冒頭(p11)にこんな問いかけがある。

事務用品を5万円分現金で購入した場合に、貸借対照表の右側の借入金も資本金も変化しないのに、左側は現金が5万円少なくなって左右がバランスしなくなってしまいます。皆さんは答えられますか?

たいがいの人は答えられないと思う。答えは・・・費用が計上されてPL上の当期純利益が減り、BSの右側も5万円減る、というもの。この答えを聞いてもチンプンカンプンな人が多いんじゃないか。そんなもんです。僕もついこの前、簿記3級の勉強を始めるまでそうでした。本書を読み終わった頃には、随分と会計について分かるようになっていると思う。見通しが良いところから体系的に知識が得られた感じ。

「決算書を読めるようになって、簡単な財務分析が出来るようになること」を目標に簿記3級から地道に勉強を開始したが、この本を一冊読めばもう十分なんじゃないか、とさえ思った。いままでいくつか会計本を読んできたが、本書が断トツにわかりやすく役立った。個人的に、「すごい本」認定。



参考までに、僕が今まで読んだ会計、ファイナンスに関連する本。
『道具としてのアカウンティング』
『ざっくり分かるファイナンス』
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』


我が国の総理大臣は何を考えているのだろう、ということで読んでみた。「元気で前向きなお坊ちゃん」が正直な感想。

まずはネガティブな感想を二点書く。

一点目。名門の家に生まれ、初等科・中等科・高等科・大学とずっと学習院で学んだお坊ちゃん。ちょっと気が利いた人間なら、ずっと私立で狭い世界にいると視野が狭くなるので大学で出るか、という発想になると思うのだが、麻生太郎は大学まで学習院に行っちゃった。その理由を、本書で書いているのだが、これが笑える。

「父親に官立の大学を受験したいといったら、『官立大学はお金がない人がいくところで、お金持ちのおまえが行くのは税金がムダ。それに東大は役人になるためにいくところだ。おまえ役人になるのか』と言われ、これにはなにも言い返せなかった」だって。なんの理由にもなっていない。東大は、お金持ちかどうかはまったく関係なく、単に試験の成績のみで合否を決めている。そうして選別した優秀な学生を、税金をつかって安い授業料で育ててきた。最高学府に入学するのにコネもカネも関係ないのが、日本の教育の良い点なわけで、お金持ちでも東大に行った人はたくさんいる。貧乏でも東大に行った人はたくさんいる。どうしてお金持ちの麻生太郎だけが東大に行ってはいけないのか?気が聞いた優秀な人材であれば、「お金持ちかどうかは関係なく、自分は最高学府に学び、将来国にリターンします」と言い返したに違いない。父に言われるがままに学習院にそのまま進学しました、というのは、あまりに軟弱。さらに、東大卒=役人というのも思い込み。このエピソードが本書で一番印象に残った。

二点目。「高齢化社会というと、みんな暗く考えがちだが、そうでもないよ」という文脈で書いてあったこと。それは、「日本の高齢者はお金持ちだから、たくさん消費してもらって明るい側面もある。若い頃買いたくても変えなかったバイクに乗ったり、ゴルフ三昧したり、そういうお年寄りが出てきもいいじゃない」という趣旨の意見。誰もが「ゴルフ三昧」できるほどお金持ちではないって、知ってる?やっぱり金銭感覚がずれているのかなぁ?と言わざるを得ない。

次、ポジティブな感想を二点書く。

一点目。麻生さん、すっごく前向きで明るい。ちょう学習院って感じ。なにか暗いことがあっても、明るい面にライトをあてようとする。こういう人がトップに座ってくれていると、国全体も明るくなれる気がする。ここが福田さんと違う。

二点目。お坊ちゃんだが、アフリカのシエラレオネでダイアモンドの発掘で2年間住んでいたこともあるなど、それなりに苦労もしてそう。ここが安倍さんとは違う。これがなければ初等科から大学まで学習院、その後カネコネの力でスタンフォードとLSE留学、その後父親の会社に入社、まもなく役員になり最終的には社長に、という単なるお坊ちゃんでしかなかっただろう。

しかし永田町は人材不足ですね。いまの日本を象徴しているのかな。




本書はこの前読んだこの本と二つの点で類似している。一点目は、「~にしなさい」というタイトル。二点目は、自己管理が下手な人をターゲットに、how to manage your lifeをテーマにしている点。こういう本が今売れ筋なのでしょうね。

一時間くらいで読めてしまうし、価格も安い。ということは中身もそんなに大したレベルではない。「自分は想定読者層には入っていなかったな」が正直な読後感。

中身は、タイトルの通りで、1日30分でもいいから勉強を投資しておくと、チリも積もれば山となって、将来の自分がリターンを得られるよ、ということ。「いい大学に入るために高校生は勉強し、いい会社に入るために大学生は勉強するが、よりよい人生にするために社会人は勉強をしないよね」というところからお話は始まる。勉強と言っても、机に向かって問題集を解くということだけではなく、読書、podcastなども立派な勉強だよ、ってさ。

「時間がない」というどうしようもないいいわけをする大人を想定して、「テレビを見ないようにしなさい」「飲み会にいく回数を減らしなさい」「通勤電車でケータイゲームしてるのはムダだよ」「目標をまず定めて、それを達成できるような道筋を考えなさい」とか、もやは生活指導のレベル(笑い)のことが書かれている。こんな本が売れてるなんて、ダメな大人が多いってことか。

途中で読むの止めようかとも思ったけど「高卒、二流大学卒でも、社会人になってから勉強すれば、簡単に逆転できる」ということを読んで、止めるのやめた。そういう人が読むべき本を、自分も読んでおく必要があるかな、と思ってね。(追記)そして、高卒、二流大学卒で社会人になってからも勉強をする人と、一流大学卒でも社会人になってからは勉強をしない人では、前者が必ず勝つ、と。僕もそう思うが、問題は高卒、二流大学卒の人のマインドをどうやって変えるかだと思う。この点も、今後考えるべきテーマにしよう。



有名な自己啓発本。納得できない点もちょくちょくあったが、全体として良く出来ている。心に残るフレーズがたくさんあった。読む価値あり。

納得できない最大の点は、p32で、

私の言っている「原則」は難解なものでも、不可思議なものでも、また宗教的なものでもない。この本の中で述べる原則は、ひとつとして限られた宗教や信仰に属するものはない。
などと述べているにも関わらず、本書の随所で「神」「主」などに言及している点。著者はきっとクリスチャンなのだろうが、このように述べている以上、宗教的表現は一切見たくなかった。まぁ、僕も一応、クリスチャンだし個人的には問題がなかったが、全然異なる宗教の信者に対する配慮がないのは、気に入らなかった。

で、内容。七つの習慣とは以下。

  1. 主体性を発揮する
  2. 目的を持って始める
  3. 重要事項を優先する
  4. Win-Winを考える
  5. 理解してから理解される
  6. 相乗効果を発揮する
  7. 刃を研ぐ

この七つの習慣(あるいは原則)を説く中で、著者の個人的なエピソードが紹介されている。面白く参考になるものもあれば、詭弁でしかないと思うようなこともあった。「それって、言葉を都合よく再定義してるだけじゃん」というタイプの詭弁が多かった。そういう意味でも、「最初から最後まで、自分の中に自然にすーっと入ってきた」という感じはしない。同じ自己啓発本でも、以下の本は、読後にそういう感じがした。




結婚祝いにゴッドファーザーからの贈り物。ってあれ、なんで日本語の本なんだろ?

三浦綾子さんはクリスチャンらしい。恋人を病気で失い、自分自身も20代から30代にかけて病気で長いことベッド生活を強いられ、結婚もできずにいた、という自叙伝。最終的に、奇跡的に病気は治り、すばらしい男性にも巡り会えて37歳で結婚することもできた。ちゃんと神様は私のために「道」を用意してくれていたのだ、という趣旨。

ゴッドファーザー、何を伝えたかったんだろ?

たまにはこういう本もいい。



世の中に速読本はいろいろあって、それらの多くは「左脳じゃなくて右脳で読もう」や「脳がもつすごい潜在能力を開発しよう」や「無意識を使おう」とか書かれていたりする。が、本書ではそんなことは書かれていない。本書のタイトルにもなっているフォーカス・リーディングとは、「目的をフォーカスしてから読む」ということ。読書についても、コストとリターンの関係を考えなさい、ということ。読む本の種類に合わせ、読書スタイルを変えなさい、ということ。訓練すれば凡人でも出来そうな、現実的なメソッドだと思う。

小説などのようにじっくり読む場合と、新書ハウツー系ビジネス書を読む場合で、読み方を変えなさい、と。本書では。前者タイプを「農耕型」、後者のタイプを「狩猟型」と呼んでいた。「狩猟型」とは、自分のほしい情報だけ上手に「狩っ」て、どうでもいい情報は読み飛ばしちゃえ、という意味。つまり、同じ本の中でも、じっくり読む箇所とそうでない箇所があってもいいじゃない、読書スピードのギアチェンジしたらいいじゃない、と。

要するに、速読といっても、「上手に拾い読みできるスキル」を重視している。ただし、現実的で凡人でも出来るメソッドではあるし、このスキルも重要だと思う。今後の自分用に、いくつかスキルをメモ。

  • 目的が達成できそうになかったら、すぱっとその本を読むのをやめる
  • 目次、章立てをまずは読んで全体を把握する
  • 見出しを上手に活用する
  • どうでもいいと思ったことはガンガン飛ばす
  • 積ん読することで、「どの本読もうかな」というコストをなくす
  • 読書タイムを決めてスケジュール帳に書き込み、読書時間を天引きしておく
  • 線を引いたりページを折ったりしたところは、後でちょっとだけ読み返すことで中身をより味わえるようにする
  • インプットしたことをアウトプットする(例えばブログで読書感想を書くとか)ことで中身の定着をはかる


cf)
『速読記憶術―1分1秒を争うあなたの学習効果が大幅にアップ!』
こっちは、拾い読みというよりも、ぜんぶをちゃんと速く読めるようになる現実的なメソッドが紹介されている。こちらも合わせて読んでみると良いかも。


経済データがとうやって作成されているかいろいろと説明されている。

経済学修士までやったけど、大学院では意外と時事経済のことなんか勉強しない。そこは、現実よりもいかに美しい理論を作るかが重要な世界だったし、計量経済してみても現実の汚さを目の当たりにするだけだった。推定すれども推定すれどもまくいかないときにストレスは計り知れない・・・。

いざ社会人として現実経済でプレイヤーとして生産活動を始めると、現実経済に目を向けざるを得ない。というわけで、少しは現実経済について勉強しておくか、という程度のノリで読んでみた。

で、本書ではこれまでの経済の歴史を、淡々と統計データを出しながら網羅してくれている。薄くってさっぱりしていた。考えさせられることも多かった。例えば、日銀短観は理論的根拠はまったくないが(ただのアンケートっしょ?)、景気指標として実際にはみんなが参考にしているという現実。一口に企業物価指数といっても、物流の川下のほうが川上よりも競争が激しく消費者に転嫁しにくいので物価の上昇具合が異なるという現実。などなど。

というわけで、現実、現実、現実!
たまにしか会わないが、会うと必ず刺激をくれる人に今日会った。またまた楽しい時間をすごさせていただいた。初めて会ってから5年くらい経つのかな?共通の知り合いも多いので、話にも花が咲く。

まだ僕が『運のいい人、悪い人―運を鍛える四つの法則(The Luck Factor)』を読んでないというと、とにかく読んでみてと再び薦められた。「運は人が運んでくるんだよ、だから人との接触を高めよう」という主張だけ知っとけばいいかな、と思って読んでいなかったんだが・・・読んでみます。たしか、http://luck-factor.com/の由来も、この本から来ていたはず。

また東京いくときはいろいろな人と会って遊ぼうー。

昼休みはいつもラジコン。雨の日はメンテナンス。普通に走れるようになってきた。クラッシュ率が大幅に減った。

が、課長にはしばらく勝てそうにない。モーターだけで3万以上する高級品を積んでいるらしい。コーナーリングでなんとか先行しても、直線で必ず抜かれる。うーん、あれいったい時速何キロ出てるんだろ・・・。


ワシントンからナイアガラは、バスで8時間くらいかかる。その途中に、hershey's chocolateworldに寄った。

http://www.hersheys.com/chocolateworld/

ディスニーランドみたいな感じ。アトラクションがあって、チョコレートの製造過程について楽しくお勉強できる。妻、大はしゃぎ。25歳なのに5歳みたい。まぁいいけど。

ナイアガラ、夜到着。ライトアップしてる滝がキレイ。自然のものとは思えない。ナイアガラ市は、アメリカとカナダの国境にまたがる町で、"one city and two countries"という面白い特徴がある。

で、せっかくなのでカナダまで行ってみる。ツアーガイドさんが、「この中で、日本人だけはカナダの入国ビザが不要なので、せっかくだからカナダまで言ってみたら?」って言うから。前回書いたように、このツアーは、格安chinese busで、けっこう発展途上国からアメリカ観光にきた感じの人が多かった。その多国籍な人々の中で、「日本人だけはビザ不要だよ」というのは、けっこう印象に残った。つぐつぐ日本を経済大国にしてくれた親とか祖父母世代に感謝。ホテルから、国境の橋まで徒歩10分くらい。そこには無人ゲートが。

で、ゲートを通ったら、ゲート前にたむろっていた3人くらいに、「え?そこ通っていいの?ビザは?」って呼び止められる。「日本人はビザ不要なんだ」って言うと、羨ましそうに「そうか、うちらもビザ不要かな?」って聞かれたんで、知るかよ、って一瞬思ったけど、「どこ?」って一応聞いてみたら、「ネパール」って。「ごめん、分からないけど、ビザ必要だと問題になるから、こっち側こないほうがいいんじゃない」ってな会話を、国境のゲートのあっちとこっちで話をしていたんだが、つぐつぐ日本を経済大国にしてくれた親とか(以下略)。

橋のアメリカ側のゲートを通ると、橋の中央に入国審査の建物が見えてくる。そこで、

officer:"How long are you planning to stay?"
me:"for about 15 min, maybe"
officer:"what is the purpose of your visit?"
me:"i just wanted to know how the great fall would look from the other side of the river."

というふざけた会話を。通行料は25cent。コインを用意しときましょう。寒かったんで、本当に15分くらいでカナダからアメリカに戻った。

この25セントの国境越え、タクシーを乗ると、車の国境越え料金がかかってけっこう高いらしい。ので、寒くとも歩きましょう。ナイアガラはけっこう北のほうにあって、寒いです。

翌日、昼間のナイアガラの滝を見る。すごい迫力。でも寒い。maid of the mistという、滝の近くまで船で行くアトラクションに乗る。

http://www.maidofthemist.com/jp/

調子にのって船の一番前に行く。びしょ濡れ。寒い。滝しぶきで、視界は真っ白。とにかく寒い。でも運よく、虹を見ることが出来た。ラッキー。

昼過ぎにナイアガラを出発。夜、NYに無事帰還。友達の家に転がり込む。いやー、このチャイニーズツアーは、とにかく安くって良かった。


図書館ふらついてたら、表紙のロバート・フェルドマン(モルガン・スタンレーの有名なエコノミスト)と目が合って借りてしまった。目力に負けました。でもこういう本は、出版直後に読まないと効果が薄いかもな。本書は、2005年11月に出版された本。3年近く経っております。

2004年11月15日にフェルドマンさんが慶應で講義した時に聞いた話と重なる部分もあった(話が面白かったので、その時の資料をいまだに持っている)。すっごい日本語上手な点が印象に残ってる。MITでPhDもってることにびっくりしたことも覚えている。一番よく覚えているのは、社会で必要なスキルとして次の5個を挙げたこと。

  1. 明快な文章を書くスキル
  2. プレゼンのスキル
  3. 時間管理スキル
  4. 場所管理スキル
  5. 英語スキル
特に1.のところで、「誰のために書いているかを考えて書く」ことが重要だと言っていた。

当時の講義の話にしろ、本書にしろ、洞察に富む内容だった。



トヨタについて知りたくって、図書館で目があったこの本を読むことにした。が、残念、よくなかった。読後感が悪い。「常識外れの自主的改善活動」とか「まずはやってみよう、という風土」とか書いていたが、分析が甘い。著者達の経験についてのお話も多すぎる。自分の話ばっかりしている人の話ほどつまらないことは無い。

また別のトヨタ本を探そう。


おもしれー。読んでよかった。これからは、占い大好きなスイーツ(笑)な人に遭遇したら、本書を薦めて目を覚ましてあげたい。

本書では、コールドリーディングの技術について紹介されている。コールドリーディングとは、その人の特徴などを観察しながら何気ない会話をする中で、誰にでもあてはまりそうなあいまいな表現を使い、あたかもその人のことを言い当てているかのように本人に錯覚させる話術のこと。

例えば、「あなたって会社とプライベートで少し雰囲気が違うところありませんせんか?」とか。そんなのほとんど誰でもにでも当てはまるのに。そして聞かれた方は、「そうそう、確かに私って~」と勝手に喋り始める。そうなったら思う壺。少しずつ占い師にあなた自身に関する情報を引き出されて、さらにコールドリーディングの深みにはまってしまう。仮に「いや、そんなことありませんよ」と返されてしまった場合は、「本人が自覚していないのに、会社と家庭で、オンとオフの切り替えができているなんて、すばらしいですね」などと、切り返す。この切り替えしには、本人が反撃しようがない。なぜならば、1)自覚なしに、と言われてしまったから、2)そう感じているのは、周りの方だといわれてしまったから、3)褒められて悪い気がする人はいないから。このほうに、反撃不可能な言い方を、UVS(Unverifiable Statement:立証不可能な主張)というらしい。

僕自身は血液型占いとか、全然信じないんだけど、その理由は、コールドリーディングされているに過ぎないって直感的に分かっていたから。いままではコールドリーディングって言葉を知らなかっただけ。だから、コールドリーディングって言葉を本書で知れて、良かった。


市販のA6ノートに、

  1. 全ての情報を
  2. 時系列に
まとめなさい、という主張。さらに、索引データ(日付、タグ、内容の簡単な要約の三点セット)をPCのテキストファイルとして作成しておき、そのテキストファイルを読める携帯電話(スマートフォン)をゲットし、いつでも検索できるようにしなさい、と。これは、実行できれば強力な情報管理だと感じた。でも実行コストはかなり莫大。「索引データをPCのテキストファイルとして作成」というところの実行コストが莫大。そんな時間はない。でも参考になるやり方ではあった。

なかなかどういう方法で情報管理、スケジュール管理、などをするのがよいか、わかりませんな・・・。


本書は、現実的な印象を受けた。ちょっと前に読んだ本では、30分で30冊読める、とかいう実現可能性がかなり低い目標が書かれていたが、本書では普通の人の数倍で読めるようになろう、という程度で、実現できそうな気がする。本当はこのレベルになれたらよいんだけど、とりあえず現実的な速読レベルに達したいな。

本書のポイントは、

  • 視野を広げて、一瞬で読み取れる文字数を多くしよう
  • イメージしよう
  • 自分が知っている基本単語を増やそう
  • 「速読なんて不可能」という先入観を捨てよう
といったところか。

もうちょっと速読できるようになりたいので、これからも「速読」というテーマには関心を持ち続けます。


テキストみたいな感じなので、読書感想というのは変か。

簿記を受けることにしたので、こういう本でも読んでおくと良いかな、ということで読んでみた。中級書ということなので、入門書を読んだことのある読者を想定しているのだろう。うーん、僕は特に入門書を読んだことはないけど(まぁ、こんな本くらいしか読んだことはない)、なかなか読みやすかった。それなりにお奨めできるのではなかろうか。

中級レベルの会計の知識の大枠が見えたので、簿記3級からの地道な勉強もはかどるはず。


働き始めて思ったことをいくつか箇条書き。

  • 仕事をするとは、約束を守ること
  • 優秀であるとは、よい習慣を持てること
  • 経営とは、夢に日付を刻むこと
  • モノは買えるが人の心は買えないこと
  • 一番重要な経営資源は人(労働、L)であること
  • それぞれの人が持つ比較優位を見つけ、個性を活かすこと
  • 最高のパフォーマンスが出せるチームプレーが出来るようになること
  • 個性とチームプレイの両方が同じくらい重要であること
  • 金融が経済の血液なら、実業は経済の骨肉であること
  • ビジネスは、一番楽しい資産運用の方法であること
  • 人と人の間に働くインセンティブの構造が適切かよく観察すること
  • たとえ悪いことをするインセンティブが存在しても、良心を大切にして自重し、インセンティブの構造が作り直されるのを待つこと
  • 根性論ではなく、理論で問題解決をすること
  • 涼しい顔してないでとりあえず汗をかいてみるのも悪くないということ
  • 冷静な頭脳と、暖かい心の両方が同じくらい重要であること
  • 経済学という数学の一分野よりも、会計学という算数のルールのほうが役に立つこと
  • すべての意思決定の基準は、コストとベネフィットの相対的関係の比較であること
  • 世の中にある全てのモノは、誰かが想像したことによってはじめて創造されたということ
  • 机上と違って、現実にある制約付最適化問題を解くのは至難の業であること
  • 解くべき問題が何か、を発見することも難しいということ
  • 世の中は無駄だらけだということ
  • 効率化は、それ自体が快楽であること
  • 自分の失敗から学ぶことは案外できるが、他人の失敗からも学ぶこと
  • メモをとらないと必ず忘れるので、メモ魔になること
とりあえず、こんなところでしょうか。けっこう楽しく暮らしております。
働き始めて一ヶ月ほどたって、自分が何を知っておかないとまずいか分かってきました。とりあえず決算書読めないのはまずいと感じているので、簿記を勉強します。

11月16日(日)に、簿記2級と3級をダブル受験し、両方合格を目指します。3ヶ月ちょっと、がんばります。学部2年のときにテスト前に一夜漬けで勉強した以来なんで、ほぼゼロからの勉強開始なわけですが・・・まぁなんとかなるでしょう。

http://www.takarazuka-cci.or.jp/kentei/kentei_01.html






経営学の世界で有名な、マイケル・ポーターの『競争の戦略』の原著。実社会に出たということで、読んでみたんだけど、あんまり面白くはなかった。

ポーターは、PhD in Business Economicsを持った、経営学者。やっぱり経済学のバックグランドを持っているんだな、と感じさせる内容だった。というのは、コストとベネフィットの相対的関係を比較しまくっているから。参入障壁(コスト)が、その産業に新規参入した場合に得られる期待利益(ベネフィット)より高ければ参入するべきではないし、低ければ参入するべきである、とかね。他方、本書で使われる言葉使いはあまりにもいい加減なので、数学的厳密性を大事にする経済学の世界にいた身としては、この点が気になった。obviouslyとかclearlyとか、使いすぎ。僕にはそれほど明確には感じられないこともあったりしてね。ってまぁ、本書は一般人向けの経営学の啓蒙書なのだろうから、この点はポーターもあまり気にせず書いたんだろうけど。紹介されている理論も、ミクロ経済学みたいな厳密な数学をつかった理論とは違って、ちょこっとグラフを使ったもっとお手軽なものだし。経営学のことはよく知らないけど、一流ジャーナルになると、厳密な数学をつかった経営理論が研究されているはずだよね?

はじめて読んだ経営学の本だったんだけど、本書を読んで、「よし、ここに書いてある理論をつかって経営に生かそう」とはあまり思わなかった。参考にはなるけどね。「自分の会社の場合に特化した理論を、自分で考えよう」と思った。自分のところがよければそれでいいし。数学的厳密な理論を書くとのは違うし、いちおう修士まで経済学やったし、カンタンな仮説思考をグラフ化するくらいのことならできそうだし。

ちなみにPorterの略歴はここで読める。

He received a B.S.E. with high honors in aerospace and mechanical engineering from Princeton University in 1969, where he was elected to Phi Beta Kappa and Tau Beta Pi. He received an M.B.A. with high distinction in 1971 from the Harvard Business School, where he was a George F. Baker Scholar, and a Ph.D. in Business Economics from Harvard University in 1973.

アンビリーバボーや・・・
関西での新婚生活にもだいぶなれてきました。世界一周してきた身としては、関西~東京はかなり近く感じます。新幹線で2時間半って、どんだけ近いんだよ、という感じがします。あ、明日からの三連休、東京の実家にもどります。土曜夕方に三田によって、夜は高校時代の友達に。日曜は自宅の部屋を掃除してます。月曜に帰ります。お土産ほしい人はがんばってcatch me if you can。

ところで、会社では昼休みラジコンが流行ってます。3万もしたけど、我慢できずに僕も買ってしまった・・・。けっこうストレス解消によさそうです。かなり快適な新生活を楽しんでおります。

『国家の品格』が売れたので便乗しようという魂胆が丸見え。実際、本書も売れているので便乗には成功している模様、おめでとうございます、良かったですね。

内容はおおむね常識的に考えて当たり前のこと、正しいと思えることばっかりだった。が、あんまり著者から品格を感じなかった。というのは、ところどころにトゲのある言葉遣いがあったり、内容自体がまったく賛成できないことがあったから。本は筆者の言いたいことを主張する場所なのでどれだけ好き勝手言っても構わないが、「私がここで書いていることが、女性の品格なのです」と頭から決め付けている点が気に入らない。いや、もう少し言うと、「私の生き様こそが、女性の品格なのです」とすら思っていそうな雰囲気を感じた。

筆者は「品格」という言葉に明確な定義を与えていない。僕が筆者の代わりに定義文を書くとすると「女性がビジネスで成功するために必要な基本的事項」といった具合になる。筆者の語る「品格」には、どこか打算的な雰囲気が漂っており、品格が感じられないことも多々あった。

とは言え、筆者の言うすべてに反対なわけではない。多くは、賛成できることばかりである。むしろ常識的で当然のことばかりなのだ(ちゃんと挨拶しよう、とか、悪口言わないようにしよう、とか)。そういう部分だけを拾い読みして、当たり前のことができていない自分を戒めるくらいの使い方がちょうどいい本だと思う。

国家公務員としてのキャリアを送り、出世競争だとか利害調整で多忙な人生を選択すると、このような人間になってしまうのだろうか。



久しぶりの読書。社会人になっても読書は続けます、むしろ読書量を増やしたい。

いったい速読ってどうやったら出来るんかいな。前から速読ってどうやったら出来るのかな、って関心はあったんだが、本を読んだのは二冊目だ。ちなみに、一冊目は、これだったんだが。


どちらも、あまり役立たなかった。両者とも、読んですぐ効果があるわけじゃなくって、トレーニングしないといけないって書いてあって。トレーニングも、効果の程に疑問があるから、やる気にならない。

結局、自分で大量に読書しまくる中でだんだん読書スピードをあげるしかないのかしらん。dan kogaiレベルになりたい~。
ブログは随分長くやってるのに、Mixiやってなかったんだけど、ついにやることにした。招待メール無視しまくってきたんだけど、いまやユーザー数が1000万以上でしょ。さすがにもう無視できないね。ってことで。

名前は「SUGIYAMA Shunsuke」で、ニックネームは「だにえる」で登録したんで、よろしく。




時間は有限だがやりたいことは無限。
きのう大学院の学位授与式でした.安西塾長の式辞は(1)徳をつめ,(2)義塾で学んだことを誇りに思え,(3)未来への先導者になれ,の三つの話で構成されていました.学部の卒業式とは若干ちがった雰囲気で,なかなか良かったです.


タイトルに惹かれた&NHKプロフェッショナルの司会や『フューチャリスト宣言』などで有名な茂木さんの本,ということで読んでみた.茂木さんに好感をもった状態で読んだのだが,率直な感想は,「この程度の工夫,誰でもやってるはず」である.例えば,勉強するとき,五感をフルにつかったほうが有効だよ,とか.僕も暗記作業するとときは,一人になって読み上げて,読み上げた自分の声を聞いて(聴覚),手を動かして書いて(触覚),当然対象文字列を見て(視覚),というようなことをやっていた.単に目で見て覚えるより断然効果がいいが,そんなことみんな知ってるでしょう?あるいは,本を読むのがいいことだよ,とか.これも当たり前でしょう?または,夜より朝のほうが能率いいよ(寝ている間に脳が情報を整理するから,という説明はなるほどと思ったが)とか.それもみんな経験的に知っていることでしょう?あるいは,簡単すぎても脳は喜ばないし,難しすぎても脳は喜ばないので,ちょうどいいくらいの難易度の問題をやって脳を喜ばせてドーパミンを出せば効率よく学習できるよ,とか.これも,当たり前でしょう?

「学者とは,当たり前のことを,さもすごいことを言っているかのように言う人」というジョークを思い出した.

しかし,この本けっこ売れているらしい.ということは,こういうことを当たり前だと思っていない人が少なくないということか?しかし,こういうことが当たり前だと思わないまま大人になった人が読んだとしても,本書はあまり参考にならないと思う.本書の根底にあるのは,「勉強っておもしろい!だから,もっと勉強してもっと脳を喜ばせて,もっと知的好奇心を満たして,もっともっと楽しみたい!そのためには,もっと上手に自分の脳を活用したほうがいいよ!」というメッセージなのである.「勉強っておもしろい!いい学校に入りたいから,とか,いい会社に入りたいから,といったモチベーションではなく,単に楽しいからもっともっとやりたい!」という気持ちを著者は持っているが,誰もがそういう気持ちを持っているわけではない,ということを25歳の僕ですら経験的に知っている.この気持ちをもった人はみな,本書の内容を当たり前に感じるだろう.そうでない人は,そもそも「勉強のどこが楽しいの」と思うんじゃないだろうか.

このレベルの大衆本を書くならば,「実は勉強ってこんなに楽しいんだよ」といった趣旨の本を書いたほうが社会貢献になると思う.あるいは,「勉強って楽しい!」って思える人と,「勉強って嫌い」と思う人の差がどこからくるのかを説明してほしい.この差は先天的とは思えない.後天的なんだろうが,どういう系統的要因が有意に効いているんだろうか.家庭環境?学校環境?『脳を活かす勉強法』よりも,『勉強好きな大人の脳,勉強嫌いな大人の脳』みたいな感じのタイトルの本を書いて欲しい.









薄いし文字も大きめなのでさらっと読めてしまう.段取りが悪い人が周りにいてもし困ったら,これをオススメして読んでもらうのが良いだろう.自分で何か言うよりも効果ありそう.

内容は,当たり前のことばかり.例えば,関係各所の調整するとき「同意の場合は,返信しなくてけっこうです」と,デフォルトは同意に設定しておけば,期日までに「あそこからまだ返事がきてない」なんてことにはならないよね,とか.さらにこの場合,「同意じゃない場合のみ,ご連絡ください」と書くと角が立つので,「みなさまに手間を省いていただけるように,同意の場合は,返信しなくてけっこうです」のような書き方をしましょう,とか.あとは,常に余裕をもっておくことが大事,とか.人間は完璧じゃないという前提で,計画を立てましょうね,とか.

本書には,良い段取りは,おもてなしの精神が基本だと書いてあったが,まさにその通り.関係者には,気持ちよく仕事していただくために,おもてなしする気持ちで接しないと,頭の悪い段取りになってしまう,ということ.これが本書での一番大事なメッセージだと思う.

個人的には,pertという言葉を始めて知れたのが収穫だったな.社会に出る前にこの本に出会えておいて,よかった.


1ページ読み進めるのがもったいない,なにしろこの本はたった132ページしかないのだ,こんな風に思ったことはこれまで一度もないが,傑作とか名作とか呼ばれる名高い本というのは,きっとこういうものなのだろう.文章自体はおそらく子供の頃の読んだころがあるに違いない,ところどころストーリーが記憶にあったのだが,大人になってから読むと不思議なもので一味違った読後感が得られているように思える. 漱石の書く文章が小気味良く軽快で,しかもストーリー展開も天才的で読者に自然と読み進ませ不思議とあっという間に小説の中の時間が過ぎ去っていく.つい先刻まで子供だった坊ちゃんが気が付いたら大人になり就職し四国で教師になっていて,その間の時間の流れの滑らかさといったら吃驚仰天,まるで人間の一生の儚さを表現しているようにも思えるが,これを文章で書き表せている漱石を心底尊敬する.いまさらながら旧1000円札のあの人って偉人だったのかと気付かされる. ビジネス本やアカデミック本ばかり大量に読んで自分の脳味噌に知識を植えつけようとしてみたところで,結局こういう名著一冊を読んだほうが遥かに高い効用が得られるように感じる.と,今はこういう風に言いつつもどうせ今夜寝て明日にでもなったら,また話題のビジネス本を開こうとするに決まっている.人間なかなか変らないものとは分かっているが,これからは少しは意識して漱石などの文学作品もやろうと思う.とにかく25歳時点での自分に相当な影響を及ぼした一冊.
これ有名な確率の問題.

番組の司会者が、勝ち残った回答者たちに3つのドアのうちから1つを選んでもらう。1つのドアの向こうには、めざす賞品が隠れている。他の2つの背後に は、はずれの印にヤギが置かれている。回答者はまずドア1を選ぶ。すると司会者はドア3をあけてみせる。そこにはヤギが置かれている。さてここからがみそ だ。回答者には、もう一度変更のチャンスが与えられる。つまりドア1をやめて、ドア2に変更したいかどうか聞かれるのだ

ソース:わかる瞬間が楽しい「5分でたのしむ数学50話」@わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

直感的に考えたら,変更してもしなくても,1/2の確率だよね,商品getの確率は.でも数学的には違うんだ.気が向いたら解説を書きます.このことを知らないと,この回答者は損をしちゃう.

ちなにみ,この問題は,騙しでも詐欺でもなんでもない.単に,いかに人間の直感がいい加減なものか,ということを強調するのに良い例である,というだけ.


小中高とずっと一緒だった友達に久しぶりに会ったら,半ば(というか完全に)笑いのネタにくれた本.いやぁ,まったく.もう20代半ばだというのに,まったくバカっぷりは変らないね.でもせっかくなので,読んだ自分も自分だが.

しかしこれがまぁ,けっこうよく書けている.ハゲをなんとかしたいという男性諸氏の気持ちを巧みについているので,ほほうと思いどんどん読んでしまった.が,最後まで読めば,うわなにこれリーブ21の宣伝本じゃん,ということに気付くのだが,そこがまた可笑しい.

まずはハゲるとどうなるか,という現状分析.いろいろと怖い体験談などが載っている.「娘が,ハゲの父親のせいでいじめられて,口をきいてくれない」とか.おぅ,恐ろしい.恐怖を煽っております.で,次に考えられる対策の列挙.カツラだとずれたりして怖いですよね,植毛は結局植えるだけですから・・・(略)・・・で,結局一番良い対策って,発毛なんですよ,ときたもんだ.ところで発毛って育毛とか増毛とかとは違うんですよ,と,発毛のよさをアピール.最後に,発毛で昔にようになるにはどうしたらいいか,ということをいろいろと.ここが可笑しくって,まずは環境を整えよう,たとえば健康的な食事をとろうだの,ストレスはよくない,タバコよくない,しっかり寝よう,みたいな,結局当たり前じゃん,ということが書かれてあって.で,さらにリーブ21で・・・というお話がでてきたところで,ようやく,「お,そういうことか」と思った.そしてそして最後に「毛が増えて,自信とりもどしました」みたいな体験談が出てくる.

まったく,本当によくかけた本だ.勉強になった.




元マッキンゼーのコンサルタントである著者が,中高生向けに「論理的に考えるとは,こういうことなんだよ」ということを書いた啓蒙書.平易な日本語で書かれてあり,著者の啓蒙しようとする意思が伝わってくる.この手の「ロジカルシンキング本」は,大概カタカナ英語のオンパレードなんだが,本書はこの点が他の類似本と異なり,大変好感が持てる.

MECEなんて言葉も出てこない.単に,「漏れもダブりもないように,項目を整理しよう」としか書かれていない.カタカナ英語の専門用語を出さないであまりに平易に説明されているので,「なぁんだ,こんなの当たり前じゃん」と思うかもしれないが,実際に論理的思考に基づいた行動を実行できている人はあんまりいない.だからこそ,コンサルタントに価値があるわけで.

中高生向けに書かれているけど,むしろ大人こそ読むと良いだろう.多くの大人は,論理的思考が苦手だから.「こんなの当たり前じゃん」と思ったら,論理的思考能力がすごく高いか,すごく低いかのどちらかもしれない.僕みたいに中途半端なレベルだと,「平易に書かれてるけど,こども相手に上手な啓蒙書だね」と思ってしまった.

高校生のときの自分に読ませたい.



けっこう僕自身もいろいろな局面で,ITをいかに使えば効率を最大化できるかをよく考える.しかし,この著者に比べたら僕なんてまだまだ甘いな.とにかく,ありとあらゆるツールを使って,どうやったら知的生産効率をアップできるか,常に徹底的に考え続けているような人.そんな著者の経験に基づく効率アップのノウハウが,たった1575円で読めるのは,かなりお買い得.

ITの話ばっかりではなく,なんというか,生活テク満載.例えば昼食の時間をうまく使って,ランチミーティングで人脈を広げよう,とか.待ち合わせを本屋にすれば,わずかな待ち時間で読書できて一石二鳥,とか.読書できない移動時間は,(iPodとか使って)耳から情報を取るようにしよう,とか.酒タバコは脳を麻痺させて効率を下がるからやめたほうがいい,とか.体力が大事だから,健康的な食事とってちゃんと寝よう,とか.このように細かい効率アップをいくつも心がけているので,著者は毎日6~7時間寝ているけれど,毎月50~100冊くらいの本を読めているらしい.

当たり前のことが書かれているわけだが,ほとんどの人はこれらのほとんどを実践できていない.「効率アップ」,「自分をグーグル化する方法」という表現にビビっときた人は,must read.
修了発表見たら,ちゃんと修了できてました.「修論審査は通ったけど,単位不足」なんてまさかの失態もなく(笑),本当に卒業確定!

というわけで,Master's degreeげっと!そしてグッバイアカデミズム!


Googleに暗記作業を,Excelなどに計算作業をアウトソースしまくっている現代人は必読の一冊だな.なんか問題があったら考えるより先にググってしまったり,ちょっとした計算をExcelなどにやらせたり,ってことを頻繁にやっている人は,この本を読んだら良いと思います.

著者の定義する「地頭力」を僕の言葉で述べると,「自分の持っている知識の範囲内で,論理的な道筋で,ある程度の精度で,すぐに結論を導く力」といったところか.この「地頭力」を鍛えるために,フェルミ推定が練習になるね,ということで,「日本に電信柱は何本ありますか?」みたいな例題が取り上げられていた.昔だったら,こんな問題できなかったけど,今は随分できるようになっていて,かなりの精度で答えをすぐに出すことが出来た.

著者は人間の能力を,1)暗記力,2)コミュニケーション能力,そして3)地頭力,の三つから構成されるとして,これからの時代は3)地頭力,が重要になる,と主張.同意.

「地頭力」がゼロだった大学1, 2年生くらいの時の自分に読ませたい.
Larry Summersというスーパーマンみたいな人がいる.ウィキペディアのページを見れば,いかに彼がアンビリーバボーか分かりますw.

Summersはハーバードの学長をやっていた時にある問題発言をしてしまって,学長辞任に追い込まれた.その発言の趣旨は,「一流大学の研究者に女性が少ないのは,生まれつきの性差があるからではないか」といったものである.これが「女性蔑視発言」ということで猛烈な反発を食らったわけである.

しかし,彼の真意は女性蔑視ではないことは,彼の主張が書かれているハーバード学長のページを読めば明らか.彼が言っているのは,「数学的能力などのヒトの属性変数の標準偏差は,女性より男性のほうが大きいかもしれない」ということでしかない.標準偏差(分散)とは,バラツキことである.これは例えばこういうことを言っている.「すごくIQが高い水準には(女性に比べ)男性のほうが多いかもしれないが,その一方で,すごくIQが低い水準にも男性のほうが多いかもしれない.」こういう主張は,計量経済学によるデータ分析によって明らかになっている.確かに歴史に残るような天才は男性ばかりな気がするが,その一方で,知的障害者の方も男性に多いような気がする.つまりSummersの主張はこういうこと.「全米でTop 25の大学に入るようなレベルの物理学者というのは,極めて高い頭の良さが勝負で,このレベルに入る男性と女性の比率は,男性のほうがだいぶ大きくなって,だから一流の科学者には女性が少ないのかもしれない.」

バラツキの上位のほうにスポットライトをあてれば,確かに「Summersは女性蔑視発言をした」と言える.しかし,バラツキの下位のほうにスポットライトをあてれば,「Summersは男性蔑視発言をした」とも言えるのである.全体を正しく伝えるべきであって,一面のみを伝えるのでは恣意性を感じる.

ところが,Summersはかなり不遜な態度を普段からとる人物らしく,もともと反感を買いやすい人だったらしい.こういうことに加えて,マスコミの無知も重なって(よく勉強せずに,標準偏差の意味を調べずに偏った報道をしたということ),Summersの学長辞任という流れになった.

この件から得られる教訓は三つ.

1)普段から謙虚であれ.傲慢な人間のわずかな隙をみんな見逃さないから.
2)マスコミの報道は偏ってる.そういう前提で個はマスコミを利用するべき.
3)計量経済学は時にヤバイ結果を明らかにしてしまう.でも圧力に屈せずそのまま発表するべき.



松下幸之助の本。まえがきによれば本書は、「六十年の事業体験を通じて培い、実践してきた経営についての基本の考え方、いわゆる経営理念、経営哲学をまとめたものです。」

目次は以下のようになっている。この目次は、松下幸之助が経営者として、そして人としていかに優れているかを感じさせるに十分である。

まず経営理念を確立すること
ことごとく生成発展と考えること
人間観をもつこと
使命を正しく認識すること
自然の理法に従うこと
利益は報酬であること
共存共栄に徹すること
世間は正しいと考えること
必ず成功すると考えること
自主経営を心がけること
ダム経営を実行すること
適性経営を行うこと
専業に徹すること
人をつくること
衆知を集めること
対立しつつ調和すること
経営は創造であること
時代の変化に適応すること
政治に関心をもつこと
素直な心になること
本書を読んで、経営者はみな、自分なりの「経営哲学」を練り上げなければならない、ということを強く認識した。分析の枠組み・知識・方法論はビジネススクールに通えば学べるのだろうが、「経営哲学」はおそらく学校では学べない。自分なりの「経営哲学」を確立するには、経験を積み自分の頭で考える癖をつけなくてはならない。

そのためには、本をたくさん読み、人の話に耳を傾け、歴史から学び、自分自身の経験から学び、そしてなんといっても常に自分の知識を継続的に更新していく必要がある。

ミクロ経済学の教科書のように無味乾燥な文章ではなく、現実の経済で生産者として行動してきた松下幸之助が書く文章には、重みがあった。
製本したものを今日大学に提出してきました.博士課程の先輩と共著で書いていた論文も,今日研究報告会での発表を終えました(こっちは,そのうちdiscussion paperとしてここからdownload出来るようになるはずです).

というわけで,いよいよ大学院ともおさらば!あとは3月の最終審査&学位授与式のみです.

新生活の準備に専念しなくては...!





いわずと知れた,「松下グループ」を一代でつくりあげた松下幸之助の本.やはり社名変更で「パナソニックグループ」となり松下の名前が使われなくなるのは残念.そう思わせるほど松下幸之助が偉大であると,本書を読めば感じる.

内容は,歴史に名を残す偉大な指導者の逸話を使いながら,指導者に必要な資質について説いている.全部で102個の「指導者の条件」について言及しているのだが,同意できないものは一つもない.

いくつか特に印象の残ったものをメモしておこう.

  • 「怒りを持つ-指導者は指導者としての公の怒りを持たなくてはならない」(p.22)
  • 「価値判断-指導者は人,物すべての価値を正しくしらねばならない」(p.36)
  • 「自分を知る-指導者は自分の力,自分の集団の実力を正しく把握しなくてはならない」(p.82)
  • 「好きになる-指導者はその仕事が好きでなくてはつとまらない」(p.106)
  • 「すべてを生かす-指導者はどんな人にも使い道があることを知らねばならない」(p.108)
  • 「世論を超える-指導者は時に多数の意見を超える知恵を生み出さねばならない」(p.118)
  • 「使われる-指導者は一面部下に使われるという心持を持たねばならない」(p.144)
  • 「人を使う-指導者は自分よりすぐれた才能の人を使うことが大事である」(p.182)
  • 「包容力を持つ-指導者は自分に敵対する者をも清濁あわせ飲む大きな度量を持ちたい」(p.196)
  • 「まかせる-指導者は自分の力より人の力を使うことが大切である」(P.200)
本書に掲げられている102個のすべてが大事だと思うので,ここで挙げればキリがないのでこの辺りでやめておく.


2005年のスタンフォードの卒業式で,Steve Jobsが行ったスピーチ.

あまりに素晴らしいので,いままで何度も繰り返し見てきた.何か迷うことがあったら,これからもこのスピーチから感じることがありそう.

日本語字幕がついている動画は,以下より見れる.


やっと東京の自宅にもどってきました.

で,さっき体重計に乗ったら60.2キロでした.この一ヶ月近くで5キロ近く落としました.

年末年始という食の誘惑シーズンをなんとか乗り切れて良かった良かった.

今年も,というかこれからずっと体型や健康には気を使います.





宝くじ研究家と名乗る人が,「ここの宝くじ売り場は当たりやすい」と,いくつかの売り場の名前を挙げていた.

これを聞いて信じた人がそこの売り場に殺到することで,そこの売り場でさばかれる宝くじの枚数が,他の売り場に比べて増えるだろう.それによって,他の売り場に比べて,そこの売り場から当たりが出る確率がわずかにあがるだろう.結果的に,宝くじ研究家のアドバイスは事後的に正しかったということなる.

ルーカス批判に話は似ているね.

考えてみれば,ルーカス批判に似たようなこの種類の話は,世の中たくさんありそうだ.ちょっとこれからは意識的にそういう話を探してみよう.

(参考)
ルーカス批判と余命宣告
こんな現象ってあり得るの?

僕のPCが,特定のある場所に持っていくと,必ず青いエラーメッセージ画面を吐き出す.なんか青い背景に,英語で長々と「深刻なエラーが発生しました」みたいな画面が出てきて,強制的に再起動させられる.そして再起動しても,やはりまた同じ青い背景に,英語で長々と「深刻なエラーが発生しました」みたいな画面が出てきて,強制的に再起動させられる.無限ループに入ってしまう.

こんな現象は他の場所では起こらない.もちろん,いままでも1年に1,2回くらいはこういう青い背景にエラーメッセージの画面が出てくることがあったけど,そのときは無限ループには入らず,一回再起動すれば元ももどっていた.

「その場所」に行くと,必ずこの現象が起こる.しかも無限ループで永遠に軌道できない.いまのところ,4回その場所で僕のPCを使おうとして,4回ともその現象が起きた.

しかも「その場所」には多くのPCがおいてあるけど,僕のPC以外はすべて正常に稼動している.使えなくなってしまうのは,僕のPCだけ.

僕のPCの基本スペックは,

IBM ThinkPad T41P 2373-KJ2 (2004年7月購入,使用して4年目) Window XP SP2

という感じなんだけど.

原因が分からない.
有名な経営学者の人なんだけど,経済学のPhDもとってるんだね.っていうか,すっげー経歴だな.

http://drfd.hbs.edu/fit/public/facultyInfo.do?facInfo=bio&facEmId=mporter

Harvardから,MBAとPhD in business economicsの二つの学位とるとは,すさまじい.

というわけで,ポーターの本を読むことに決定.いまの自分にまさにピッタリな本だと思う.原著でチャンレンジ!年内に読み終えることを目標にします.その代わりその他の日本語の本がよめなくなっても仕方ないということにしよう.
最近,論文では受動態の文章を使うのはよくないという実感がある.これは,英語で書いても日本語で書いても同じだと思う.さらに言えば,学術論文に限らず,一般に文章を書くときにこれを意識すると,ずいぶん文章がしまると私は感じている.なぜしまるかと言うと,筆者が自分の書いている文章に対して責任をちゃんと負っているという姿勢が伝わるからだろう.

自分が言いたいことを言うときに,「~と考えられる」と書いた場合,「ほら,みんなにも,そう考えられるよね?」という同意を暗黙のうちに求めているようで気分がよくない.自分の主張にちゃんと責任を持つべきで,「私はこうだと考える」と書くべき.「~と考えられる」と受動態にしてもOKな場面は,読み手のコンセンサスが明らかに得られる場合のみだ.例えば,「論文の盗作はよくないと考えられる」といった場合,全ての人がこの主張に同意するのが明らかなので,OK.

実際に「私には~と考えられる」と書いて何かを主張する場合,その目的は,相手に自分の考えを理解させることだ.相手が自分と同じ意見だと分かっている場合には,わざわざその主張をする必要はない.というか,それは「主張」ではなく,「確認」である.だから,「~と考えられる」という文章で自分の意見を主張することは出来ない.

英語で論文を書く場合,"I argue....(私は...と主張する)", "I assume....(私は...を仮定する)", "I conclude....(私は...と結論づける)", "I report....(私は...を報告する)"のように,受動態にせずに,自分の研究結果に対して責任をもつべき.

実際に英語論文書いてみると,受動態で"It is assumed that..."とか書いて,自分がそういう仮定を置いたことの責任逃れをしたい気持ちが出てきてしまう.

論文に限らず,一般に文章を書くときに「受動態をなるべくやめること」を意識すると,ずいぶん文章がしまる.なぜしまるかと言うと,主語が明らかになるので,筆者が自分の書いている文章に対して責任をちゃんと負っているという姿勢が伝わるからだろう.






宇宙にはたくさん星があるのだから,どこかに知的生命体がいても良さそうである.中には科学的に高度に進歩し,宇宙旅行したりするやつらがいてもおかしくなさそうである.その中には,地球に立ち寄ってくれたり,メッセージを送ってくれたりするやつらがいてもぜんぜん不思議じゃない.

でも,まだ音沙汰はない.なんでだろう?いくつか仮説を思いつくが,それらは全て,次の三つに大きく分類できる.

(1)存在して,
    (1-1)実はもう来ている.
    (1-2)まだ来ていない.
(2)存在しない.

考えられる仮説を50個挙げ,この三つに分類して,それぞれの仮説について本書では吟味している.

まず,科学書として当然楽しめる.知的好奇心が非常に刺激される.宇宙人の展開する数学は,地球人の展開する数学と同じなのだろうか?という問いは,興味深い.数学は,人間がつくったわけではなく,真理として実在し,それを人間が発見してきただけ,というのが多くの数学者の考え方.この問いを立てるということは,数学は人間の創造物である,というタブー視される考え方に触れることになる.われわれの数学がわれわれの創造物ならば,そもそも宇宙人はわれわれと同じ数学ではなく,それに立脚されるわれわれの科学技術が展開されないので,宇宙旅行は宇宙人にとってそもそも不可能なのかもしれない.

それから,論理的思考のトレーニングとしても良い.フェルミ推定で検索すればいっぱい出てくると思うので,詳しくはそちらを見て欲しいのだが,地球外にいくつの知的生命体が存在するのか?これを計算する公式をたてて,大雑把な数字を入れれば,これは分かるはず,ってことを,フェルミというノーベル賞とった物理学者が考えたらしい.計算するとかなりたくさんの数になるはずなのに,いまだに地球人と接触がないので,これはおかしい,ということで,フェルミ・パラドックスと呼ばれている.フェルミの推定方法を,他のいろいろな局面で応用することが,フェルミ推定,と呼ばれているらしい.フェルミ推定を使えば,例えば,「日本にピアノの調律師は何人いますか?」なんて途方もない質問に,ざっくり答えられるようになる.フェルミ推定とは,ということが理解できる本.本書で取り上げられる仮説のいくつかは,「フェルミ推定の公式に入れる数字が,間違っているからだ」というものである(例えば,知的生命体が生まれる確率ってのは,あまりに小さいから,地球人以外に知的生命体がいないのだ,とか).

宇宙人に興味がある人と,フェルミ推定に興味がある人にオススメ.




昨日体重計のったら65kgもあった....ダイエットします.

やる気を出すために,体重の推移のグラフを書きます.青色が体重の推移.赤色が目標体重の58kgのライン.

http://graph.hatena.ne.jp/daniel1983/%E4%BD%93%E9%87%8D/

実は今年の2月くらいに体重のグラフ書いてたんだけど,それの続き.あれから10ヶ月たったが,その間に,グラフは急勾配で右肩上がり,体重が急上昇している!

健康になるために,適度にいい体作りにがんばります・・・・

Don't feed me.



優秀な社員を辞めさせない方法

この記事、注目を浴びている模様。ということは、ある程度、的を得ているということか。個人的にも、納得できるものばかり。特に、「12. 休暇をとるようにしつこく迫る」が大事かな~、と。自分自身も資源だという自覚をもち、オーバーワークは予防しないと、ストレスがたまり、結果的に全体がうまくいかなくなるにやあらむ。

ストレスの多い社会ですね。今年は、ストレスに負けて精神面で病気した人が多かった。安倍さん、朝青龍、亀田次男、比内地鶏の社長、など。

オーバーワーク、自信過剰、実力以上を出そうと四苦八苦すること、などは避けるべきですね。自分の力の範囲内で、のんびりしっかり生きてくのが一番良い。よく寝て、よく食べ、よく運動し、よく本を読み、よく学び、よく働き、でも決してやりすぎない、ってのが大事。

なんだか話が逸れてきましたが・・・。大学院にきて、世界的に有名な学者の論文を読んだりする中で、「俺にはこんな論文は一生かかってもかけない」と劣等感を感じることが多かったんだが、時頭の良さや独創性など、生まれ持った能力以上のものを出そうとすると苦しいだけで、上を見てもキリがないということが分かった。


これはずっと昔、某O教授のお言葉。

頭のいい人にとっては全てのことが自明なんだよ。
定理の証明で、「自明」と書いてはいけないよ、という話の流れで出た言葉。ここで当然「頭のいい人」とは、論理的思考能力がきわめて高い人のことを言っている。

現実に多くの人はそんなに頭が良くないので、そういう頭が良くない人が読んだとしても、時間をかければちゃんと理解できるように、一歩一歩丁寧な証明を書きましょう、という教訓でした。

我々はみな頭が悪いので、見通しが悪く、いつまでたっても真理に到達できないでいる。でも仮に、「十分頭のいい人」というのがいたとして、その彼には全てのことが自明に見える。すると、彼にはどんな真理が見えているんだろう・・・。








うーん。これは完全に期待外れでした。以前読んだ数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)が面白かったので、同じ畑村洋太郎さんの本ということで、読んでみたんですが、残念です。正直、まったく薦められません。想定読者に僕が入っていないだけかな、とも一瞬思いましたが、誰が読んでもためになるとは思えません。

一応内容を紹介しておくと、「もう、数学大嫌いの典型的な文系人間」という人をターゲットにしているみたいで、完全に読み物です。数式はほとんど登場しません。「概念」だけ手短に紹介していっている感じで、「生徒の立場になった教え方をしないで、公式とかを教師が押し付けるから数学嫌いの文系人間がでてくるんだ」という主張がたびたび繰り返されます。

ですが、典型的な文系人間向けの数学の本としても、僕は薦められません。本書を読んでも、そういう文系人間が数学を好きになれるとは到底思えません。他にいい数学の啓蒙本を僕が知らないのですが、とにかく、この本はちょっと・・・。

正直、こんなものが岩波書店から出版されていることが、信じられません。

数学嫌いの文系人間への数学の啓蒙書を書くならば、優れた経済学者か物理学者あたりが、ある程度は数式を使い、でもそこまで厳密な議論はせず、「ほら、実際に数学って生活に役立つでしょ」と伝えられるような内容のもののほうが遥かによいと思います。誰か、そういう本かかないかなー。



なんという速さ。やはり頭のデキが別格なのか。何の参考にもならんが。凡人が速読するには、

  • 「速読するぞ」という強い意思
  • 慣れ
  • 眼球運動のスムーズさ
  • めくる手の動き
などがが重要なのかな、と個人的には思う。

最近、読書速度が落ちてきているんだが・・・何回読んでも頭に入らない。もう脳味噌が劣化しているんでしょうか。
「大丈夫。おまえを必要としてくれる会社は、いくらでもある」

いろいろなことを考えされられる文章。箇条書きで感想をメモ。

1.この記事とは違い、「目的を設定し、最短ルートでそこに目指すように人生を歩むべき」と思うときもある。
2.「行き着く先の見えない航海へ出た結果、なんかしらんけどこんな地点にたどり着きました・・・という人生でもいいじゃん」と思うときもある。
3.前者を言う人に優秀な人が多い気がする。
4.あれ、優秀な人の定義ってなに?
5.「前者を言う人」を優秀な人の定義にしても、違和感はない。
6.別に「優秀な人」でなくとも良い気がする。
7.多くの人間は優秀ではないから(優秀ってのは相対的な概念なんだから)、こういう記事が人気になる気がする。
8.「優秀だろうが、優秀ではなかろうが、幸せな人生を送れればそれでよし」に反対する人は多分いない。
9.優秀なほうが、幸せな人生が送れるのだろうか?
10.他人と自分のどっちが幸せか、なんてことは比較できない。(=この話は、効用の比較可能性、という話と絡んでくる。)
11.優秀な人からみたら、優秀でない人は、「将来のことを考えていないので、生涯の期待効用を最大化しているとは思えない」とかんがえるかもしれない。
12.みんな異なる効用関数を持っていると考えれば、「優秀でない人」も生涯の期待効用を最大化していると解釈可能(主観割引率βが異常に低い個人がいても、不思議ではない。つまり、来期以降の効用のウェイトが異常に低い効用関数を持っている個人がいても、不思議ではない。)
13.優秀であろうと、なかろうと、みんな生涯の期待効用を最大化しているのならば、両者とも幸せで、どちらのほうが幸せかという議論に意味はない。

まとめ:価値観は人それぞれ。能力も人それぞれ。自分なりに最大限努力すればよく、他人と比較しても意味がない。

思った以上に長くなってしまった・・・。でも、「将来のことを考えたほうが、もっとbetter offになれる」ということを知らずに、将来のことを考えていないとしたら、そういう教育なり、能力開発することで、その人の人生はもっと豊かになれる。その意味で、教育が学習がやっぱり大切。

効用の比較可能性みたいな話は、あんまり詳しくしらないんですが、ちょっと文献を見てみようかな(ヒックスだったっけ、誰だったっけか、効用の比較可能性を論じたのって。忘れた。調べよう。)。

(追記)
John S. Millの、"It is better to be a human being dissatisfied than a pig satisfied; better to be Socrates dissatisfied than a fool satisfied"という言葉をなんとなく連想してしまった・・・。あれでもこれって、異なる人どうしの効用が比較可能という前提に立っている文章だな、いま読んでみると。まぁ、またなんか思いついたら書く殴ってみます。

http://res2ch.blog76.fc2.com/blog-entry-2463.html

コカコーラの原液は、コカコーラ社から無償提供されている、とあるが、これはウソっぽい(こっちによればウソらしい。)。だいたい2ちゃんねるのネタだし半信半疑なんだが。でも正しい情報もあるかもね。
詐欺の電話がかかってきた。すぐに気付き、一円も払わず、警察と社会保険庁に通報しました。手口は、以下の【事例1】というやつとまったく同じ。

社会保険庁職員を装った振り込め詐欺について

みなさん、気をつけて。

(追記)社会保険庁トップページからも、注意喚起リンクがあった。

社会保険庁職員を装った不審な電話にご注意ください


いまカンブリア宮殿見て初めて知った。エクセシオールカフェって、スタバに対抗するためにドトールが出した、高価格コーヒーを提供するブランドなんだって。知らなかった・・・。

カンブリア宮殿は勉強になる。あと、情熱大陸。プロフェッショナルも。ガイアの夜明けも。それから、未来創造堂の「こだわりのVTR」ってコーナーも楽しい。これらの番組で特集組まれるってのは、ひとつの名誉で出演はかなりの快感だろう。

フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)で茂木健一郎が、「プロとは自分のやっていることに快楽を感じる人」と定義していたのだが、これらの番組にはそういう人しか出てこない。

ところで、この定義に従えば、プロってのはほとんどこの世にはいない。好きを仕事にするってのは、なかなか難しいことで。周りもそうとう巻き込む。社会的コストも支払っている気もする。というのは、夢を追った結果まともな収入を得られず(例えば売れない画家)、社会のお荷物状態になっているひともいるわけで。成功した人も、ひょっとしたら失敗してそうなっていたかもしれないわけで。

これらの番組では、成功者ばかりにスポットライトを浴びせているが、影では事業に失敗している人もたくさんいるんだよなー、とか自然と考えてしまう僕は、性格まがってるんでしょうか。

(追記)
NHKのトップランナーも面白い。





カタカナ英語って、意味が確定してない言葉もあるからややこしい。「ファイナンス」もその一つ。本書の「ファイナンス」は、「財務」という意味で使っていて、企業を経営する上での、資金調達と資金運用について取り上げている。

「ざっくり分かる」というタイトルだけあって、「ファイナンス(財務)」を知る上での重要概念だけざっくり説明してる。

キーワードを挙げると・・・割引現在価値、リスク、決算書(=財務諸表。バランスシート・損益計算書・キャッシュフロー計算書)、WACC、NPT、CAPM、IRR法、企業価値、レバレッジ、MM理論、有利子負債の節税効果、期待収益率。

そうか、Financial Economics(金融経済学)、Accounting(会計)、Business(経営学)あたりの学問ってちゃんとつながってるんだ、と本書を読んで思った。ちなみに僕は、Financial Economics(金融経済学)のほうはある程度知ってるつもりだけど、Accounting(会計)、Business(経営学)のことはぜんぜんわかりませーん。慶應にも経済学部と商学部があるけど、Accounting(会計)、Business(経営学)は商学部がやってることで、ほとんど経済学部とかかわりはありません・・・。

でも意外と自分の勉強してきたFinancial Economics(金融経済学)の知識が実社会で役立ちそうかな、と感じた。Accounting(会計)の細かい知識を勉強したくはないが、ざっくり知っておいたほうがいいので、こちらも「ざっくり分かるアカウンティウング」みたいな本がないかしらね。そうしたら、財務諸表とかもうちょっと詳しくなれるとおもうのですが・・・。本書でも、数ページだけAccounting(会計)の説明があって、簡単に財務諸表の説明もあったんですが、もうちょっと知っておきたいと思った。

ちなみに、本書では以下のように言葉を区別している。

ファイナンス:キャッシュを扱う。未来の数字を扱う。
アカウンティング:利益を扱う。過去の数字を扱う。簿記は一分野。

横文字のカタカナ英語で意味がまだ定着してないってことは、その概念を日本人が自分のものにしてないということを象徴しているのかもしれませんなー。日本人はファイナンス音痴ですから。


はてブ見てると,大学院の実態についてあれこれ言ってるエントリが目立つ.もともと,はてなユーザーってどうも悲観的でキモイところがあるんで,そこらへんは割り引かなといけないんだけど.

いくつか,人々の関心を集めているリンクを.けっこう正確に実態を書いている貴重な情報源だと思う.

大学は、なぜ大学院生を増やしたいのか

博士課程に進学する前に読むべき本
大学院は出たものの
高学歴ワーキングプア

大きな流れとしては・・・

  1. 少子化=大学にとってのお客さんが減る
  2. じゃあ,大学院重点化しちゃえ by 文部科学省
  3. 院生の数が増える
  4. しかし大学のポストの数は増えない(むしろ減る)
  5. 行き場所のない博士課程修了者が大量生産される

入り口(院の定員)は広がったのに,出口(博士終えての就職口)が狭まっているので,トンネルを抜けたら渋滞で出られませんでした,というだけなのだが.バブル崩壊で不況になって,就職できない人を大学院が吸収していた側面もおそらくあったのでは.この点,就職不況の被害者であった若者と,新たな収入源を模索していた大学側と,両者で思惑は一致したわけだが,それは延命治療でしかなく,根本的な問題解決にはなっていない.

誰が悪いか?上記エントリーによれば,大きく三者に分類できるみたい.それは,将来がないことが目に見えていたはずなのに大学院に来てしまった人(自己責任論),業績がないのにクビにならない教授(既得権益者が悪い論),その場しのぎで大学院重点化政策なんてものをつくってきた文部科学省(お上が悪い論),という三者.数年後,この問題が大きな社会問題としてマスコミでとりあげられる日がくると思うが,そのとき,マスコミは誰を槍玉にあげた論調で報道するのだろう.

あ,以上は博士課程まで進んだ場合の話であって,修士で出るなら,問題なく就職できる.それと,博士課程までやるとしても,アメリカに留学して向こうの競争社会で生き残れば,ちゃんと職はある.その代わり,競争に負ける(=試験に落ちる)と・・・容赦なく日本に強制送還させられるみたい....

学問は楽しいし,いまかいてる修士論文も楽しいけど,修士課程の2年間,めいいっぱい経済学をネタに頭の体操して楽しかったので,まぁ僕は就職することにしてよかったな,というのが実感.あとは,勉強してきたことを少しでも活かせたらよいなー,くらい.

博士課程に進学する前に読むべき本

ネガティブなことばかり言っていても人生楽しくないが,これも事実なので.院進学を考えている人は,リンク先を読むことをオススメします.

この記事は大げさではない,というのが僕の院生生活の感覚です.東大や一橋ですら博士ゲットしたあと就職難である,という状況の中で,他の大学の惨状たるや・・・.慶応は,理工学系も含めて壊滅的な状況のようです.

経済学に限って言えば,留学してPhDをとり,向こうの就職市場でなんとか生き残って数年アメリカの大学で教え,いくつか業績をその間に出し,日本との足がかりを維持しつつ日本に戻る(できれば母校に),という道しかないのかな,というのが僕が調べみた感触だった.そして嫌になり,就職を決めたわけですが.

とにかく,優秀すぎて困ることはないので,修士にいる間に業績出すくらいのつもりじゃないと,博士いったあと就職することを考えると,まずい.僕もDiscussion Paper書いて学会報告もしてがんばってみたが,なかなか業績には結びつかないのが現実で.

まぁ,この世界はみんな文部科学省の犠牲です.
Movable Type 4に更新してから,スタイル変更がワンクリックで出来るようになった.ありがたやー,技術進歩.とりあえず,ロンドン風スタイルにしてみた.あの変な卵型の建物もちゃんとあるし.

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)






趣向を変えて,文学作品を読んでみた.経済,金融,統計,ビジネス関連の本しか読まないので,文学作品の読書スピードが異常に遅いです.この作品は4巻からなっているらしく,長い長~い長~~い.一巻とりあえず読んだわけだが.

傑作と呼ばれるだけのことはあるのかなぁ?まだ序盤だし,なんともいえないが,だんだんストーリー展開が進むにつれて楽しくなってきた.

ときどき,そうだなぁ,10ページに一回くらいの頻度で,印象に残る表現が出てくる.たとえば「腹を立てるのは実に愉快な行為で,ときどき人はわざと腹を立てる」とか.

最近,新約が出版されたおかげで,この本けっこういま読まれている模様.

たまにはこういう文学もよい.

修士号げっとのために必要な単位は全部そろってるので,あとは論文書くだけ.とは言え,週一でゼミだけ行く生活はニートっぽいので,なんか聴講でもしよう.

池尾・土居の企業金融論とか.竹中平蔵の公共経済学とかでもいい.商学部で経営学とか簿記とかの講義うけにいってもよいな.

なんにしても,あと数ヶ月でアカデミックな世界ともおさらばなので,めいっぱい学問しよー.
こんな記事を発見.どこかの院生が書いたらしい.

これから大学院へ行く人へ -電波教授対策-

僕は幸いにしてよい先生方に恵まれたから,あんまりこういう悩みないんだけど.でも院生なんて,か弱い生き物で,教授の機嫌ひとつで将来どうにでもなって,不条理なことはちょくちょく起こっているらしい.たまに僕もそういう話を聞く.僕自身は経験ないけど.


前回のアップグレード記録Movable Type インストールガイド さくらインターネット編を参考に,MT4.0にアップグレードしました.経緯をメモしておく.

(1)既存フォルダはmt.新規フォルダとしてmt2をつくり,ここにインストールしてみる.
(2)既存adminフォルダは,danielblog.こちらから,ユーティリティから「エントリーの書き出し」し,txtファイルに保存.
(3)mt2に無事,新規インストールが完了.mt2のadmin管理画面で,(2)のファイルをインポート.管理するblogのURLをmtに変更する.

とりあえずやったのはこれだけ.前回のアップグレードと同様,古いリンクにデザインが反映されてなかったりする(例:『リスク-神々への反逆』).困ったが,だいたいできたからもういいかな.

(追記)
4.0になって,メインページの扱いが大きく変わっていて,メインページ変更に手間取ってしまった.「テンプレートモジュール」とかいう概念があって,これに気付かず不毛な時間をすごしていた.詳しくは,Movable Type 4 のテンプレート構造などを参照.以前のように,メインページについて一枚のhtmlファイルにまとめず,メインページを親ファイルとしたとき,子供ファイル,孫ファイル・・・・というように,どんどん引用している構造になっているみたいだ.親ファイルはちょー簡潔になっているが,以前のほうが僕は慣れていたのに・・・・そのうち新しいのに慣れるかな.何事も,慣れたら便利になるものだし.

(追記2)
旧Admin画面(http://www.sugi-shun.com/danielblog/mt.cgi)を残しておくと悪さをするようなので(こちら側からコメントが追加されると,ブログが古い白いスタイルに引き戻されてしまう),削除.
また,無駄にできた新しいblog(http://www.sugi-shun.com/mt2)を削除.具体的には,index.html,archives.html,2007フォルダを削除.index.htmlを削除するとサーバー内が丸見えになるので,それを防止するためにとりあえずテキトーなindex.htmlファイルを新規に作りいれておいた.

最近,ネット上でこの記事が話題になっている模様.

「丸山眞男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。

出だしはこんな感じ.

平和とはいったい、なんなのだろう?  最近、そんなことを考えることが多くなった。  夜勤明けの日曜日の朝、家に帰って寝る前に近所のショッピングセンターに出かけると、私と同年代とおぼしきお父さんが、妻と子どもを連れて、仲良さそうにショッピングを楽しんでいる。男も30歳を過ぎると、怒濤の結婚ラッシュが始まるようで、かつての友人たちも次々に結婚を決めている。  一方、私はといえば、結婚どころか親元に寄生して、自分一人の身ですら養えない状況を、かれこれ十数年も余儀なくされている。31歳の私にとって、自分がフリーターであるという現状は、耐えがたい屈辱である。ニュースを見ると「フリーターがGDPを押し下げている」などと直接的な批判を向けられることがある。「子どもの安全・安心のために街頭にカメラを設置して不審者を監視する」とアナウンサーが読み上げるのを聞いて、「ああ、不審者ってのは、平日の昼間に外をうろついている、俺みたいなオッサンのことか」と打ちのめされることもある。  しかし、世間は平和だ。

最近すごく感じていたことがあって,それは「ネット上が負け組が不満を叫ぶ場になっている」ということ.基本的に,ネット上にて叩かれるのは既存権力を持った人たち.たとえば朝日新聞やらTBSが不祥事を起こすと過剰反応して「死ね」だのなんだとの2ちゃんねるとかで叩きまくる.不祥事を糾弾しているとうより,いまの日本社会では圧倒的な勝ち組である朝日新聞やTBSの社員をうらやんでいるだけのような印象を受ける.たとえば痛いニュースとかこういうサイトが人気サイトになっているあたりが,この傾向を象徴している.

あ,関係ないけど,Hatenaユーザーってネットの中でも変人たちが多い気がする.とてもネットユーザーという母集団からランダムサンプリングされているようには思えない.というかちょっとキモイやつらが多い.モテだの非モテだの,なにかしらのコンプレックスをもった人たちが変なことばっかり議論している.そのことを差し引いても,増田での格差問題を論ずる文章は多いと思う.

話を戻す.

ネットカフェ難民という言葉も定着しつつあるが,相変わらず「日本の格差はそれほど問題ではない」「格差が問題なのは,たとえばエジプトみたいな国のことを言うのだ」という認識を僕は持っていた.しかし,どうやら東大の入学者の親の平均収入が約1000万あるらしい(ソース).東大も格差問題に対応するために,これからは400万以下の家庭は学費免除だそうだ(ソース).そういうわけで,親の年収に拠って,格差が子供世代で再生産される可能性があるらしいので,「日本の格差なんて問題じゃない」という認識は間違っていたのかな,と思い始めていたところだった.

と,こう考えていた矢先に,「希望は、戦争。」なんて文章を読んでびびった.下層の家庭に生まれたら子供も下層になるということを避けなければならないばかりではなく,(たとえ下層の家庭に生まれたわけでなく本人が怠けて21歳くらいのときにちゃんと将来のことを考えなかったのが原因だったとしても)こういう31歳フリーターを救済する措置もとらないといけないと感じた.

この文章には続きがあって,それがこれ.


けっきょく、「自己責任」 ですか 続「『丸山眞男』を ひっぱたきたい」「応答」を読んで

 現状のまま生き続けたとしても、老いた親が病気などによって働けなくなってしまえば、私は経済基盤を失うのだから、首を吊るしかなくなる。その時に、社会の誰も、私に対して同情などしてくれないだろう。「自己責任」「負け犬」というレッテルを張られながら、無念のままに死ぬことになる。  しかし、「お国の為に」と戦地で戦ったのならば、運悪く死んだとしても、他の兵士たちとともに靖国なり、慰霊所なりに奉られ、英霊として尊敬される。

いまの日本には,失うものが何もなく先になんの希望もない31歳フリーターで,「自殺するくらいなら戦死して英雄になりたい」と明言している人間が少数でこそあれ,確かにいるわけだ.こういうタイプの人間は失うものがないからこの先なにをするか分からない(この文章を書いた本人のことをいっているわけではないが,犯罪の温床となりうるということ).このリスクを放置するコストより,政府が救済して未然の予防をすることによる国民の安心感というベネフィットの方が大きい気がしている.それに,やっぱりかわいそうだからなんとかしてあげたいし.

かなりおぼっちゃん育ちの僕ですらこういう認識を持ち始めているんだけど,我が国の総理大臣はというと,どれくらいこういうことを理解しているのだろうか?

現在の日本の最大の問題は,総理大臣が安倍晋三という,受験を一度もせずに小中高大とずっと私立の一貫教育に育った温室育ちのおぼっちゃんだということでしょう.温室の中にいるから台風がきてもどこ吹く風の人生だったんだろうが,そんな人には雑草の気持ちが分からない.しかも頭も悪い.いい人でしっかりしている,というだけでは総理は務まらん.折に触れて「私の祖父の岸信介は・・・」とか言っているが,あれが信じられん.「かつての総理大臣,岸信介は・・・」といって欲しい.どんだけおじいちゃんっ子なんだよ.

ちなみに,「丸山眞男」をひっぱたきたい,と言う言葉が刺激的だけど,この文章を書いたひとは別に深い意味はなく,ただ「戦争で兵役にいけば,フリーターの俺でも東大のエリートをひっぱたくチャンスがある」と言っているに過ぎない.

映画「Life 天国で君に逢えたら」.結局死ぬのに,さわやかな映画だった.

主題歌がこれ.

(追記)
上のビデオが見れなくなってしまったので,代わりにこちらを.

London→Penrith→Windermere(Lake District)→Edinburgh→Glasgow→Edinburgh→Londonと久々に大移動の旅行だった.とても楽しかった.感想をメモ.

・物価高すぎ.特にロンドン.世界第二位の経済大国,日本人ですら物価がちょー高いと思ったんですけど.いったいイギリス人や他国の旅行者はどうやってイギリスで生きていくんだろうか?

・さらに,為替レートが悪いタイミングで旅行したため,運が無いなー.ポンド高すぎ.ロンドン市内のとある両替所で「円いくらで買ってくれる?」って聞いた答えが,あんまよくなくって,「レート悪いからほかでやるわ」って言ったら,ちょっと待ていくらならいいのか,と言ってきたから,「こんくらいはくれないと」とテキトーな数字を言ったら,なんか知らんがそのレートで交換してくれた.両替所でも交渉の余地があるとは.ここは発展途上国の闇市場ですか?為替市場が効率的ならそんなことは起きないはず・・・いやいや,おれが交渉して上乗せしてもらったレートは,おれがもつ情報や能力に対するプレミアムだ,とか考えれば市場効率仮説と矛盾しないんだろうか,とか考えたりしてた.あれだな,ミクロ経済学で,完全競争市場では企業の利潤はゼロになるはずで,ゼロでないとしたら,「情報という資本財に対するレント」を考慮し忘れてるだけなのか,「不当な利潤を得ているのか」とかいう議論に似てるな.

・物価がほんと高いんだけど,いったいなんでだろう?1ポンドコインが,こっちの100円玉感覚で使われてる.いま,1ポンド=250円くらい.1ポンドってキリがいいから,なんとになく1ポンド玉をぽんぽんつかっちゃってる.コインの種類とか通貨単位みたいな名目的な要因もあって物価が高いのかしら?

・10年前,家族でイギリス旅行したときと比べて,ロンドンは移民がずいぶん増えたように思えた.B&Bやユースホステルの受付の人は,ほぼ間違いなく移民系.街でのゴミ拾いの仕事や,駅の改札でただつったってるだけの職員(ほんとただつったってるだけ.道案内したり,改札で不正してる人いないかをチェックしてるだけ)は,ほぼ例外なく移民系.格差社会とはこういうことを言うのだ.日本で起こってる格差社会なんて,生まれが悪く貧乏になったというよりは,本人の努力不足の結果という側面が強い気がする.

・スコットランドのPenrith(正確には,ここからさらに車で2時間くらいのところ)で,God Fatherに会った.このblogのタイトルの「だにえるblog」とは,実は僕がキリスト教徒で,洗礼名がdanielだから.洗礼名Danielの名付け親,つまり僕のGod Fatherとは,物心がついてから初めて会った.むかし父親がイギリスに留学してたときの友達で,東京にも住んでたことがあるらしい.スコットランドの田舎で広大な土地をもつ地主で,食料はほとんど自分の土地でとったものを食っているらしい.都会に引っ越したい気持ちもあるらしいが,彼の所有する土地で働くひとびとや,ここらへん一帯はじぶんたち一族の土地なのに自分のところだけ売るわけにもいかない,といった理由でなかなかできないらしい.彼が言った「You think that you own the property, but actually the property owns you」という言葉が印象的.

・Lake District(湖水地方).Peter Rabbitを生んだポターさんの家とかを見た.ほんとうにキレイな田園地域.

・Edinburghは街全体が世界遺産.ありえないくらい美しい町並み.いや,もうほんと映画のセットみたい.Edinburgh Festivalが開催されていて,世界中からパフォーマが.ロシア人によるHangmanというパフォーマンスを見た.これは最低.意味不明.スペインのフラメンコも見た.こちらは最高.ちょーかっこいい.

・Glasgowは,スコットランドで最大の人口をもつらしく,Edinburghとはライバルらしい.雨降ってたし,観光バスに乗った.「日本語のガイドある?」って聞いたんだけど,英語の訛りが激しく何を言っているか意味不明.日本語は無いってことだけ分かったから特に聞き返さなかったけど.Timeをテイムと発音するしさ.

・もっと日本にも観光客を入れて,日本のことを知ってもらえるようになるべきだと思った.英国もすばらしい文化や観光スポットがあったが,日本も絶対に負けていないと確信した.海外の観光客をもっと増やすにはどうしたらいいか?そんなことを国をあげて考えるべきだ.東京,奈良,京都,大阪あたりだけでも,海外のひとに見てもらいたい.日本は安全で交通が発達してて,イギリスより物価はやすく,日本人は礼儀正しく時間通り電車はうごき,そこらじゅうに交番があって,道あるく人もみんな親切で,言葉の問題があってもぼったくられることもほぼないはず.見るべき観光地も充実していて,独特の価値観,文化圏を持つこの国を,もっとみんなに知ってもらいたい,と.ヨーロッパからだと旅費が高く遠いのが難点なんだろうなー.

まとめ
とっても楽しい旅でした.

2週間近く,フィアンセとの婚前旅行でイギリスに行ってきた.イギリスの国内をかなりいろいろ動き回って観光しまくり,大量の情報量を得た.脳内で処理仕切れてない.大学3年のとき,アメリカ東海岸をを一ヶ月近く一人ぶらり旅行したけど,一人より二人のほうがいろいろと楽しかった.またそのうち感想を書こう.

予想通り惨敗したくせに首相がまだ居座っている.なんやねん.この方,後手後手に回るのが趣味なんだろうか.退陣するのも後手に回るとは.

これはすごい.

http://www.readplease.com/english/downloads/#rp2003

読み上げて欲しい英文をコピペして,Playってボタンをクリックすると,読み上げてくれる.すげー.かなり滑らか.発音はもちろんネイティブ.しかも文章と文章の間の呼吸,節の区切りなど,イントネーションが完璧に近い.

Listening弱い人は勉強になるかもしれない.


マッキンゼーのコンサルタントだった後さんが,「経営をするための分析とはこうしてやるのだ」と方法論を紹介している本.マニュアル本.紹介されている内容は高品質.が,読んで納得するのは簡単だが実践で活用できるのは難しそう.場数踏まないとダメだな.というわけで,経営者がみんな後さんが持つような「高い分析力」を会得・実行するのは不可能なので,やはりコンサルという職業は必要なんだろう.

印象に残ったのは,pp.202

ハーバード・ビジネススクール(HBS)は,経営は科学ではないという立場をとる学校である.

ずっとこのpp.202まで本書を読んでいて,どことなく違和感を感じていたのが,この一文で解消された.僕はずっと経済学の大学院というアカデミックな世界にいて,経済学とは一応,科学だから,科学的な思考に慣れきってしまっていたから,どうも本書で書かれている「分析の仕方」は違和感を覚えていたのだ.科学は常に客観性を求めるが,本書ではありとあらゆる分析の場面でどうも主観が混じりまくっているなぁ,と思ったわけ.

考えて見れば,経営が科学でないなんて当然.もし科学であれば,経営する上での法則,定理なりがあって,それに従えば誰も失敗なんてするはずがないし,経営トップが誰であっても,ビジネスは成功してしまう.個人の性格,経験,直感などの個性(つまり主観)に基づき経営の意思決定をし,その結果として事業が発展したり衰退したりする.つまり,経営が科学なわけないってこと.

時間とムダの科学時間とムダの科学
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成功したと言われる経営者たちがたくさん登場し,自分のタイムマネジメント力がいかに高いかを自慢し続けている本.タイムマネジメントは人それぞれだから,他人が言ってることを真に受けるつもりはないけど,やっぱ成功している人の話なのだからそれなりに参考になる...でもやっぱり人は人だからマネしようとは思わない.

みなさん,早寝早起きの人が多いね.早寝遅起きの私はどうしたらいいんでしょうか.

文明の逆説―危機の時代の人間研究文明の逆説―危機の時代の人間研究
立花 隆

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ふと自宅の本棚にあったこの本をなぜか読んでみた.僕の人生のdiscipline(規律)は間違いなく経済学だけど,これからはもっとほかのジャンルの本を読もう,という気分に今なっているから,ふとこんな本と目が合って読もうと思ったんだろう.

話の筋としては,人間は人口が増えすぎて生態バランスが崩れそうなので,これをなんとするために人類は自ら人口を調整しようとしているのだ,それが「親の子殺し」といった悲惨な事件として現れているのだ,という感じ.

経済学漬けの私だが,これからはもっといろんな本を読んでみよう.そうしないと,この本がトンデモ本なのかどうかすら,世間の相場観が分からない.

(余談)本書の中で,「四色問題は解けた!五色必要な地図が発見された.」と立花が勘違いしていたことが書かれている.エイプリルフールに,ある学術誌にそんなウソ論文が載っていて,そうとは気づかず信じてしまったとのこと.もちろん,実際には「どんな地図も,四色あれば塗り分けられる」ということが,いつだったか何十年前かに証明された.そして面白いのは,「五色必要な地図」として示された地図を立花が四色で塗ってみようとしたら,「それは無理だった」と立花が書いている点.いかに人間は権威に弱いのだろうか,という好例.「学術誌の載っていた例だから,四色では塗りきれないに決まってる!」という思い込みが,立花の目を曇らせたのだ.

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こんな本を読んでみた.10年くらい前の本.出だしはまぁまぁおもしろかったけど,通読する必要はなかったな.

出だしでは,豊臣秀吉と部下のやりとりがあって,それが印象にのこる.秀吉が,この世で一番多いものは何か,と問うと部下が,「それは人でしょう」と答える.ではこの世で一番足りないものは何か,と問えば,「それも人でしょう」と答える.

後者の意味での人とは,「時代が必要としている人材」という意味なのだと思う.「人はたくさんいるけど,人材不足」なのは何も今に始まったことではなく,いつの時代も同じことなのかな.現代で言えば,国際感覚豊かでリーダーシップを発揮できて,新しい価値を創造できるような人材,ということなんだろうか.

まったく話は変わるが,今日某先生が「これからは地方の時代」としきりに強調していた.相対的に費用が安い地方に投資をすると,そこに人が集まり,相対的な低コストというメリットがそのうち消滅する.消滅すると,今度は次に相対的に費用が安い別の地方に投資が行われ,やはりそこに人が集まり,相対的な低コストというメリットが消滅する.循環して,全国土に資金,人が行き渡り,最後にまた都市に戻ってくる.そんなストーリー.そして,この循環を出発させる努力=東京に投資をしないという政策,だと.

帰国生だから英語できて当然と言われるが,実際には大学入ってからがんばって英語力を伸ばすように日ごろから意識していた努力の賜物だと思う.具体的にどんなことを意識してきたかメモ.

(1)映画は英語で見る
吹き替え版は論外.日本語の字幕は見ないように.最近のDVDだと字幕を英語にできるので,読みながら聞き,映画を楽しむだけで「読む聞く」のトレーニングになる.

あまり英語が出来ない人は,一度日本語で観ておいて,それをあらためて英語で見直す,というのも一つの手.

(2)iPodのポッドキャスティングで英語を聞く
これは去年の夏くらいからはじめた.おすすめはNHKの英語版.内容は日本のニュースなので,だいたい何いっているかわかる.アナウンサーの発音は,曜日によってよかったり悪かったり.朝と夕方に配信される.一回だいたい10分.通学途中に聞いている.

日本のニュースを英語で読んでいるだけだから,英語できない人もけっこう何言っているかわかるはず.レベルアップしたら,アメリカのCNNとかを聞くのも良いかも.発音はCNNのほうが良いし.

(3)英字新聞を定期購読
これは大学1年くらいのときにやっていた(いまはもうやってない).The Japan Timesを読んでた.毎日一面や気になる記事のみを選んで読んでいた.毎日いちパラグラフだけでもいいから,継続することが大事.いまの時代はネットでよめる.金かからないし,「とにかくトップ記事だけ毎日目を通す」とかでも大分違う.これもお勧め.継続が大事.

(4)大学の英語の授業は,自分のレベルよりやや高めのものをとる
大学で帰国子女クラスがあったんだけど,そこは日米両方の国籍もってる,とか英語のほうが日本語よりうまい,みたいな人もいるところだった.がしかし,そこに入って最後までやりきった.はっきりいって,このクラスにおける僕の英語レベルは平均より下だったと思うが,まぁ楽して簡単なところにいても仕方ないし.

(5)原著はなるべく原著で読む
これは大学院はいってから気にしていること.翻訳があっても,英語の原著にチャレンジ.辞書なしで電車の中とかだけで全部読めるためには,そうとうな語学力が必要.本の難易度によっては,TOEICとかだと900点オーバーできるくらいでないと,たぶん不可能.でも,小説とかなら根気さえあれば,もうちょっと点数低い人でもいけると思う.

とにかく,日ごろから意識しているだけで,大学入学時にはTOEIC 500点くらいだったとして,卒業時には900点を越えるのも実現可能な目標だと思う.語学留学して800点越えることも出来ないひともいるけど,ずっと日本にいたって英語を身につける機会はそこら中に転がっている.


うーん,イマイチだったな.『不完全性定理―数学的体系のあゆみ』を書いた野崎昭弘氏の本ということで読んでみたんだが,あまりおもしろくなかったです.『不完全性定理―数学的体系のあゆみ』は文句なく面白かったけど.

著者が脈略なく雑談している感じで,あまり言いたいこともよくわからない.これを読むのだったら,『不完全性定理―数学的体系のあゆみ』を二回よんだほうが良かったな.こういうこともあるさ.

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?
門倉 貴史

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この本の想定読者層に、僕は入っていないな。統計学、経済学の知識ともに、僕のほうが著者より上だろう。あまり学ぶことはなかった、というか、それどころかツッコミたくなるポイントもいくつかあった。例を二つ挙げておく。

一つ目。「ニューヨークの犯罪率低下は、実は割窓理論の効果はそれほど大きくなかったんじゃないか」という議論をしているところで、「通説を疑う」姿勢は共感できるけど、著者がこう主張する根拠こそ、ぼくからするとぜんぜん信頼できなかった。

具体的には、第一にニューヨークの犯罪率を強盗発生率でもって代理変数とみなしていることの根拠をなにも言っていない。第二に、説明変数として「全米失業率」と「割窓理論ダミー」の二変数しかもってきてないが、ほかの変数をつっこんだ場合の結果はどうなるか気になる。実際、著者自身、ほかの要因として「少子化」を挙げているが、なぜこれを説明変数としていれなかったのか?この時点で、「大事な説明変数を落としています」と堂々と宣言しているようなもの。つまり、自分で「自分の推定結果には一致性がないです」と言っているようなもの。

二つ目。「刑務所が定員オーバーになってきているのは、犯罪件数が悪化したから」という通説に対して、著者は「格差拡大によって増えたホームレスが、衣食住を確保するためわざと刑務所に入るようになったからだ」と言っているが、なんの根拠も示していない。しかも、ホームレスが犯罪を犯して刑務所に入る以上、結局のところ、犯罪は増えているわけだから、通説は正しいということになる。結局なにが言いたいのかよくわからない。

「統計数字を疑う」というタイトルの本書では、「一見○○だけど、実は□□である」ということがいっぱい書かれている。「一見○○」が間違っているということを示すために、著者が示す「実は□□である」の部分も、僕からしたら「ぜんぜん信用ならない」ということ。そんなに簡単に真理はみつからない。簡単に見つかるなら、それは真理ではないし、研究者は苦労しない。

「通説を疑う」姿勢のみ評価できる。


力作.ゲーデルのやった仕事は一般人には理解が難しいが,この本は一般人でもなんとかわかるように工夫して書かれている.とは言え,それでも内容は難しい.でも,パズルをところどころで解かせるので,読んでいて飽きない.

ゲーデルの性格,人間関係についても書かれている.友達はアインシュタインとフォン・ノイマン(コンピュータの生みの親で,ゲーム論つくった人)の二人しかいなかったらしい.ネクラの天才は天才としか友達になれなかったんでしょうか.

最後の方で,神の存在論についても述べている.ゲーデルだけでなく,歴史上,神の存在証明だとか非存在証明をやってきた人がいるけど,彼らの証明方法についても軽く触れている.でも,ゲーデル自身は神学論争に参加するためではなく,純粋な論理学の研究対象として,神の存在論の証明をしてみただけらしい・・・とか書いてあったが意味不明.「純粋な論理学の研究対象として,神の存在論の証明をしてみた」って頭いかれた人の発言にしか聞こえない.

数学,哲学,論理学,科学に関心がある人は,読んで損は絶対にない.こういう本を読んでしまうと,なんだか経済学がちっぽけな学問に思えてくる.発展途上学問だから当たり前なんだけど.

数に強くなる数に強くなる
畑村 洋太郎

岩波書店 2007-02
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暇つぶしに読んでみた.暇はつぶせた.

大学3年のとき,シュウカツ対策に読んだ『ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか? 』をもっと一般向けに書いた,といった感じ.「よく知られているいくつかの数字をもとに,これらを組み合わせ推論し,欲しい数字を短時間で大雑把に導く」ということをもっと意識的にやりましょうね,が著者の主張かな.これが出来る人が,著者の定義する「数に強い人」である.

すでにそういうことに慣れている人にとっては,つまらん本だろうし,出来てない人にとっては,おもしろい本ということになる.でも,この本をつまらん本だと言える人はほとんどいないと思う.だって,著者の意味での「数に強い人」なんて現実にはあんまりいないから.そしてそれは,日本人は「数に強くなる」ような教育を受けていないから.

数学が出来るってことじゃない.日本人の数学力ってけっこういけてるんだとおもう.でも,数に強くなるのに必要な予備知識は,常識と四則演算だけ.あとは推論する能力と意思さえあればよい.優れた経営者には,「数に強い人」が多いと著者は言う.

例を一つ考えてみた.たまに,ベストセラーの本が100万部突破といって話題になる.100万部売れる本がどれだけすごいか,考えてみよう.日本人の人口は大雑把に1億.ということは,100人に1人がこの本を買っている.この数字だけを考えると,大した数字には思えないかもしれない.でも,本を買った人は,その本を家族や友達とかに貸して読ませる.特に結果的にベストセラーになる本なのだから,それだけ中身があると考えられる.よって,それだけ強くお勧めすると考えられる.仮に2人が読ませられるとしよう.すると,100万部売れた本は,300万人に読まれることになる.この300万人は,読んだ本の内容を大雑把に周りに人に話すだろう.電車とかご飯とかの席で話題に上るだけなら,たくさんの人に聞かせられる.仮に,10人に内容を話したとしよう.実際に本を読まなくっても,読んだ人から内容を聞くことで,この本の内容は,約3000万人の耳に入ることになる.というわけで,100万部売れると,日本人の4人に1人は本の内容を知ることになる.子供や超高齢者を除けば,3人に1人くらいが,本の内容を知ることになる.というわけで,100部本を売ると,日本人の3人に1人に大して自分の言いたいことを聞かせることが出来るから,100万部はすごい数なんだ,と思える.

・・・とこんな感じの思考回路を日常的に出来る人が,著者の言う「数に強い人」なんだけど,なかなか難しいね.

友達に教えてもらった.

ハリ・セルダンになりたくて(カルマンフィルターとか状態空間モデルとか使った金融の時系列分析をやっている研究者)

小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記(慶應ビジネススクールの先生)

科学者に衝撃を与えた「ロマンティックでない」グーグル

我々科学者の「ロマンティックな研究態度」が脅(おびや)かされているんだ、いやもう敗れてしまったのではないか。「トンボのように飛ぶ」にはどうしたらいいかを科学者は未だに解明できないが、遥か昔に飛行機を発明し、人類は飛行機会を得た。それと同じことが今「知性の研究」の分野で起きつつあるんだ。お前たち、ロマンティックな研究をいくらやっていても「グーグル的なもの」に負けるぞ、時代はもう変わったんじゃないのか。茂木は若い研究者・学生たちをこうアジった。「ロマンティックな研究態度」とは、物事の原理を理論的に美しく解明したいと考える立場のことである。

グーグルの登場ごときで研究のロマンが崩れるほど,認知科学や複雑系研究者の情熱はちっぽけなものではないに違いない.研究者の目的は真理の追究だが,グーグルの目的は真理の追究ではない.どちらがすごいということではない.

グーグルが登場したところで,僕は,人間の脳みその仕組みを理論的に美しく解明してくれる優れた研究者がいつの日か出てきてほしいと今後も相変わらず思い続ける.実際にそういう研究者が登場する確率は低いかもしれないが,彼らがロマンを持っている限り確率は0ではない.しかしもしこの研究分野の研究者がロマンを忘れたら,僕のこの願いがかなう確率は0になる.

僕だけでなく,同じように願う人がたくさんいるはずだから,グーグルの登場ごときで研究のロマンをなくす必要なんか,ぜんぜんない.

だいたい今年度のペースがわかってきた.ミクロと共著論文と単著論文にいそしむ一年という感じか.

去年は計量をずっとやっていて,このまま計量バカになるのも悪くないかと思っていたが,やっぱりそんな専門バカにはなりたくないと思った.知識の幅を自ら狭めることはないでしょう?いろんな方向に目を向ければ脳内活性化するはず.


著者の足立恒雄教授は早稲田大学の理工学部長で、数学史などが専門らしい。けっこう面白かったので、ほかの著書にも手を出してみようかな。

本書は、「歴史上のえらい数学者が『無限』にどう立ち向かってきたか」という視点から書かれた数学史の本。例えば、ゼノン、プラトン、アリストテレス、ユークリッド、アルキメデス、コペルニクス、ティコ・ブラーエ、ガリレオ、ケプラー、デカルト、フェルマー、ニュートン、ライプニッツ、テイラー、オイラー、フーリエ、ガウス、コーシー、ワイアシュトラス、クロネッカー、デデキント、カントル、ヒルベルト、ラッセル、ゲーデル、といった超有名数学者が次から次へと登場し、彼らが何を考え生きたかを追っている。

あらためて思ったのが、ここでも書かれていることだけど、現代人が習う数学の順序とは逆向きに数学は発展してきた、ということ。

現代人は、集合論→実数の性質→極限→微分積分、という順序で習う。けど、数学史でみれば、微分積分が先に見つかってから、無限とか極限とかいう概念について解析学的な基礎付け、考察が行われていった。で、最後にカントルの集合論が登場することで、無限にも大きな無限と小さな無限があることが証明される。

順番が逆であることが、ひょっとして最後の無限のパラドックスかも?!

学会発表用のプレゼンファイルを作りはじめた.久々にパワポをいじってみた.昔はけっこうよく使ってたんだけど,最近はほとんど使ってなかった.

で,昔ちょくちょく参考にしてたこんな本を引っ張り出してみた.

マッキンゼー流図解の技術マッキンゼー流図解の技術
ジーン ゼラズニー 数江 良一 管野 誠二

東洋経済新報社 2004-08-20
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いまだに参考になる.「図のタイトルは,テーマ・タイトルではなく,メッセージ・タイトルにしろ」とか,いいアドバイスだと思う.(「売り上げの推移」みたいなテーマ・タイトルではなく,「売り上げは増加している」みたいなメッセージ・タイトルにせよ,ということ.)

今度のファイナンス学会での研究報告をどうやってやろうかな,と思ってプレゼンについてふと考えをめぐらせていた.ら,アップルのスティーブ・ジョブズが2001年にiPodをお披露目したときのプレゼン動画をyoutubeで発見.

おぉ.印象としては.(1)必要十分なことを10分以内に言い切っている(2)本人も「これをみんなに伝えたい」とわくわくしている感じが伝わる.

そうか.じゃぁ今度の学会報告では,
(1)Get to the point ASAP(As Soon As Possible)
(2)Always smile and Enjoy
を心がけよう.PPTスキルなんかあって当たり前.

John Cochraneの"Writing Tips for Ph. D. Students"

Chicago大学のCochraneが論文の書き方についての覚書を書いている.

効率主義を徹底しなさい,がメッセージ."Efficiency if Everthing!"という感じ.

どんな内容かというと,たとえば僕がいまここで「Cochraneの言いたいことは,もっと効率的に!もっと能率的に!ということだ」と書いたとしよう.すると,『「もっと効率的に!もっと能率的に!」のような文章では,「効率」と「能率」は同じ意味だから紙面の節約をするために,どちらか一方を削りなさい』という指摘が盛りだくさんな感じの内容.もっと人生のんびり楽めばいいのに.

でも参考になることもたくさん書いてあった.しかも文章にユーモアがあって達筆だから,全部読んじゃった.

Seminar presentationsで,

You don’t need any literature review or motivation in a seminar. Just get to the point. Gene Fama usually starts his seminars with “Look at table 1.” That’s a good model to emulate.

とあるが,これは是非まねしよう.みんなに見せたいのは結局たった一つのグラフだけだったりするから.あとはそのグラフをどうやって作ったか,分析の頑健性の説明は後まわしにすれば,時間切れで結論を言う時間が足りなくなるということにもならないだろう.

Google Trendsというサービス.あるキーワードの,これまでの検索ヒット数を時系列でグラフを描いてくれるサービス.

ためしに「堀江貴文」で検索してみた

検索結果のグラフに,少しコメントを加えたものがこれ.

horie_search.bmp

如実に世間の関心の推移が分かる.

ちなみに,複数キーワードを比較することも出来る.例えば,「堀江貴文,社長日記」と検索すると,こうなる.「社長日記」は堀江貴文氏が逮捕される前にやっていたblogの名前.「堀江貴文」と比べて,高い相関が見て取れる.

Google Trendsを使って,カンタンな分析が出来そうだ.Google,すごいね.

博士号の授与率が,文系は低すぎる,という記事.

対象となった学生1万8516人のうち取得者は7912人で、平均取得率は42.7%。分野別では、最も高かったのが医学・歯学などを含む保健の56.3%で、農学53.3%、工学52.8%、理学46.3%が続いた。
これに対し、人文科学が7.1%、社会科学は15.2%と文系の両分野がワースト1、2位を占め、理系の3分の1以下の水準だった。

文系の博士号、難しすぎ? 理系の3分の1以下@asahi.com

この現状は,どうなんでしょう.良いのでしょうか,悪いのでしょうか.経済学の場合,「国内は博士号くれないんで,アメリカでPhDとってくるわ」で片付くが,他の分野,たとえば日本文学(あるいは経済学といっても,たとえば日本経済史を専攻していれば),そうはいかないので,これはなかなか不幸だ.

文科省は05年9月の中央教育審議会(文科相の諮問機関)の答申を受け、大学院教育について学問研究とともに人材育成面にも力点を置く方針を打ち出し、その一環で修業年限内の学位授与を促している。同省の担当者は、文系の現状について「ちょっと低すぎる」とし、「どの程度の授与率が適当か、各大学院で考えてほしい」と話している。

文系の博士号、難しすぎ? 理系の3分の1以下@asahi.com

博士号授与率が低くて何が悪い,というのが国内大学の言い分だと思う.文系の場合,「博士号は20代の若造にあたえるものではなくって,年配の大家に与えさせていただくものなんだ」という考え方が強い.そういう伝統なんだから,しょうがない.

いままではあまり問題はなかったはずなのに,なぜ今さら「文系で授与率が低い」ことが問題になっているのだろう?言い換えると,なぜ最近では博士号を若い段階で取得しておかないとまずい時代になったのだろう?

参考リンク
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05090501.htm

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05061401/all.pdf

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/03/06032316/002.pdf

非常に勉強になったし,知的に楽しかった.僕は数学者ではないので,理解できないところもあったし,誤った理解をしている部分もあるかもしれないが,本書を通じ,ここまでの人類の知的な営みが到達した偉大な業績に触れることが出来たと感じた.

目次はこんな感じ.

第1章 ギリシャの奇跡 
第2章 体系とその進化
第3章 集合論の光と陰
第4章 証明の形式化
第5章 超数学の誕生
第6章 ゲーデル登場

第1,2,3章は数学の歴史.第4,5,6章は超数学の平易な解説.特に美味なのは第6章で,ゲーデルが証明してしまった「不完全性定理」についての解説が為される.

カンタンにあらすじを書く.

第1章では,「仮定を置く」という行為を行った古代ギリシャ人の偉大さについて触れる.「点の面積は0」というのは,仮定であって証明できることではない.事実かどうかは分からないが,「そうだと仮定すればいろいろ都合よくその後の議論が出来る」ということで,「正しい根拠はないが,そうだと仮定してしまえ」とやった.「なぜ?」という疑問に答えることを棚上げしてしまったと言ってもよい.続いて,仮定から導かれる定理を厳密に証明する作業を行ったユークリッドの『原論』の偉大さについて触れ,公理系の大切さに触れる.

第2章.ユークリッドの公理系の穴を埋めようと努力した偉い人たちのお話.こういう努力が公理系を進化させた.

第3章.カントルの集合論の登場.[pp.110]より引用すると,彼の登場によって,

無限にも程度があって,小さい無限,大きな無限,もっと大きな無限,等等が存在することなどが分かった.

現代人は数学の授業などで割りと当然にようにこれを習うが,当時にしてみればセンセーショナルだったらしい.当然か.当時の数学界の大ボス,クロネッカーはカントルの集合論を攻撃したらしいが,次世代のスーパースター,ヒルベルトに評価され,受け継がれたらしい.

第4章.集合論の登場によって,数学には危険があるのでは?という議論が活発になり(例えばカントルのパラドックス,ラッセルのパラドックスなどが引き金となった),数学のさらに厳密な基礎付けをやろうという動きが出てくる.そんな動きの中,証明の形式化が進んだようだ.証明の形式化とは,「意味」と「数学」を切断する,というイメージに僕は感じた(追放ではなく,切断!).大雑把に言えば,証明をコンピュータにも出来るようにすること.コンピュータにも出来るということは,一切の主観が排除された,信頼できる結果だろう,ということだと思う.

第5章.超数学の登場.超数学とは,「数学の数学」という感じ.数理哲学とは別物らしい(ここら辺から,何を言っているのか難しくなってくる).要は,「数学って論理的で厳密で客観的だと信じられてきたけど,それ,本当?」ということを,数学を使って証明しよう,ということらしい.そして,「おう,数学って安全だぜ」ということを言いたい.それがゴールだと思われていた.

第6章.ところが,ゲーデルが,「数学って安全ではないかもしれない」ということを数学的に証明してしまった.それが有名なゲーデルの不完全性定理で,次のようなもの([pp.246]より引用).

自然数論を含む述語論理の体系Zは,もし無矛盾ならば,形式的に不完全である.

「形式的に不完全」とはどういうことかを説明する.ある数学の文章Pがあったとしよう.Pは,例えば「2は偶数である」とか,「3の2乗は9である」とか,なんでも良い.このPは真が偽かのどちらかで,通常,真偽は判定できる.どんなPを持ってきても,真偽を判定できる体系を,「形式的に完全」と言う.すなわち,「形式的に不完全」とは,「真か偽か判定できない文章が紛れ込んでいる」体系ということである.

これでは困る.自然数論において扱う自然数の性質について述べた文章Pがあったとき,それが真か偽かを判定できないとうことは,この体系は,自然数の性質について完全に捉えることができていない.だから,この定理を「ゲーデルの不完全性定理」と呼ぶ.

「ゲーデルの不完全性定理によって,人間の知性のある一つの限界が,人間の知性によって証明されてしまったのだ!」という驚くべき結果に向かって,古代ギリシャから脈々と受け継がれてきた人類の英知の挑戦,ロマン,ドラマ,数学の歴史が紐解かれている本書は,本当に知的に興奮した.


本書は,小飼弾さんのブログ,404 Blog Not Found経由で知った.小飼弾さんは,このblogなどを見るにやたらインテリという印象を持つが,その小飼弾さんが

もしかして、今まで読んだ数学書の中で最高傑作かも知れない。

と言うだけあった.

英語が難しくって、読むのにちょうど一ヶ月くらいかかった。著者は超有名なポール・クルーグマン(Paul R. Krugman)教授。いちおう、Wikiで調べてみた。

ポール・クルーグマン(Paul R. Krugman)

ノーベル経済学賞が確実といわれている経済学者

と明記されている。

この本の主張は「ブッシュ政権はまじでクソ」の一言に尽きる。ブッシュ政権がやることなすこと全ての政策にダメ出しをし続けている。読んでみた感想は、まずクルーグマン教授は頭の回転が速く、頭がいい、ということ。そして、自分に自信を持っている。感情的に「ブッシュ嫌い」と言っているのではなく、自信を持って自分の高スペックな脳味噌を回転させて、明快な論理に基づいて建設的な批判をしている。この人と議論をしたら、絶対に負かされると思った。

いくつか面白かった点をメモ。

・マンデルを批判

p.395より引用。

It is the young Mundell, whose theories still dominate the textbooks, who earned the prize

1999年のノーベル経済学賞受賞者のマンデルにもダメ出ししてます。強烈です。

・イギリスのご飯がまずい理由をユニークに説明
p.391 "SUPPLY, DEMAND AND ENGLISH FOOD'' で、なんでイギリスのご飯がまずいか、ということをおもしろおかしく書いている。

p.393より引用。

Well, the whole point of a market system is supposed to be that it serves consumers, providing us with what we want and thereby maximizing our collective welfare. But the history of English food suggests that even on so basic a matter as eating, a free-market economy can get trapped for an extended period in a bad equilibrium in which good things are not demanded because they have never been supplied, and are not supplied because not enough people demand them.

クルーグマンの理屈としては、こんな感じ。昔、イギリスではまずい飯を食わざるを得ない時代があった。その後、うまい飯が食える時代になっても、そのことを知らず、イギリスの人たちはうまい飯を自分たちが食えないと思い込んでいたため、うまい飯を欲しがりすらしなかった。需要がないのでうまい飯は供給されなかった。

つまり、需要がないから供給されず、供給されないから需要がない、という悪循環に入ってしまった、と。文脈としては、「市場がいつも万能とは限らない」ということを言うために出した例。

もともとTOEICを受ける前に英語に慣れとこうと思って読み始めたんだけど、読むのに一ヶ月もかかってしまった。もっともっと英語を磨こう。

折りしも、北朝鮮が核実験を行ったらしい、というニュースが駆け巡った今日。

この『ウルトラ・ダラー』の著者は、元NHKワシントン支局長の手嶋龍一さん。「これがフィクションだと言っているのは著者だけだ」なんてことが帯に書いてあった。

で、僕が読んでみた感想は、「真実だったとしても全然おかしくないような妄想が書かれているという点で、とても面白かった」である。

話の筋としては、北朝鮮は精巧な偽ドルを作るために、高度な印刷技術を持った日本人技術者を拉致。そして、本物と見分けがつかないほどの偽ドル札を作って、その資金で核兵器を購入した、という流れ。

で、その過程で敵側に情報が流れている点に気づき、日本政府内に裏切り者がいる、という話に持っていく。Amazonの商品説明に、

出版社 / 著者からの内容紹介

背信者は、霞が関に実在している!? 前NHKワシントン支局長の著者が、偽ドルと「知られざる拉致」の闇を描ききる。発売前から各紙誌騒然のスパイ巨編。

と書かれているが、本を読んでみて、むかしテレビによく出ていたあの人がモデルかな、と思った。

でもこの本の面白いところは、いちばん最後。ネタバレになるので詳しくは書かない。けど、この手の本なので、「はっきりしたことは分からない、解釈は読者に任せます」といった感じのエンディングになっているんだが、黒幕はもっと深い闇に包まれている、という感じ。

僕は、エンディングが示唆するconspiracy theoryを読んで、「結局日本外交の頭の痛いところってそこだよな」と思った。

北が核実験したなんてニュースを見て、外交とか国際関係論とかに無関心ではいられないよな、とか思った。ま、僕が考えてみたところで何も変わらないんだけどね。

たまには国際関係論とか外交とかの本を読んでみた。

うちらの経済学、金融工学、計量ファイナンスみたいな世界とは大分「研究する」という行為が、国際政治学みたいな分野とは異なるという印象を持った。うちらの世界では、理論構築と統計的検証の行ったり来たりで学問を発展させていく。国際政治学の世界では、統計的検証というよりは、「歴史的な経験から、これは真理だろう」みたいなことをそのまま理論にする。統計的に有意かどうかなんてことはあまり考えてないんじゃなかろうか。

しかし、統計的に数字を示してこれが真理なのである、といううちらの世界が偉いとか頭がいいとかは、一切思わない。考えてみると、例えば、世の中にはたくさんのことわざや格言がある。「急がば回れ」なんて格言を統計的に検証したことなんて誰もないだろうけど、ある程度の真理だと世の中のほとんどの人が受け入れている。大体、本当に統計的に検証してしまったら、「急がば回れ」という帰無仮説は棄却されてしまうでしょう(笑)。

別に統計的に数字をみて検定量とか推定量が1.96を超えたとかそんなこと考えなくても、歴史を見れば「ま、だいたいこんな法則が真理でしょ」というような態度をとっているようだ。

そういう、歴史を紐解いて「だいたいこんな法則が真理でしょ」みたいなところを探す作業が、国際政治学における研究という行為のようだ。これはこれで科学的な態度と呼べる気がする。

今まで実は、国際政治学みたいなものについて、「社会科学」という冠を与える資格はないと思っていた。科学とは、理論があって、それの現実的妥当性を検証する、この二つの要素があって初めて科学と呼べるのであって、検証する、という作業がなければ、それはただの理論を考え出した偉い学者さんの自己満足でしかない。

「検証する」という方法は、なにも統計的分析だけではないくても良いような気がしてきた。そうでなければ、「急がば回れ」が統計的に検証されていないにも関わらず、今日まで残っているはずがない。

ほかにも例えば、株式市場の格言の一つに、「卵は一つのカゴに盛るな」というものがある。これは、まさにマーコウィッツによって証明された(分散投資はアンシステマティック・リスクを除去してくれる)。

だから、必ずしも統計的有意性にこだわる必要はないのだろうが、実際に計量経済学者は、これにこだわっている(自分も含めて)。つまり、ディアドラおばさんの小言に耳を傾けるべし


ちなみに、本書は、

の続編みたいなもののようだ。こっちは、大学に入る前の春休みとかに読んだんだけど、中身はほとんど忘れてしまった・・・。

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