資産運用(asset management)の最近のブログ記事
バフェットの流儀は一言で言えば、「超優良企業の株式を、なるべく安いときに買って、ずっと持つ。」ということみたいです。
超優良企業とは、消費者独占型企業のこと。「飲み物を買いたい」ではなく「コーラを飲みたい」と思わせるだけのブランド力をもった企業のこと。
やるべく安い、とは、市場全体が落ち込んで、超優良企業が過小評価されているときのこと。
ずっと持つので、配当がいくらかではなくEPS(Earning Per Share;一株当たり利益)が重要と考える。
というわけで、CAPMだとかポートフォリオ理論だとかはぜんぜん出てこない。
やはりファンダメンタル分析しないといけないという気がものすごくする。学部時代に各種時系列モデル(ARIMAモデルとか)で資産収益率の将来予測しようとしていたのが、懐かしい。
時系列モデルでは、過去のデータから将来予想しようとするわけだけど、あれにはどれだけ意味があるのだろう?市場参加者は日々変わっていくわけで、過去のもう死んだ人達の活動に基づいて決定されたデータを分析して、いま生きている人達の活動の将来を予想するなんて、出来るのか?
ポルトガルvsブラジルの過去の対戦成績を調べても、メンバーがぜんぜん違うわけだから、そんなことをもって今日の試合どっちが勝つかって確率を計算するなんて、ナンセンスな気がする。参考にはなるかもしれないけど。
とかいいつつ、ついつい時系列分析したくなっちゃったりするわけだが・・・。
なんで円安になったのかが良く分からない。午前中10:30頃、いっきに90円台後半から91.773くらいまで行っていたみたいだけど、なんで?よく分からない。とりあえず気になった記事をメモ。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15634520100602
http://www.reuters.com/article/idUSTRE64G2C120100602
分からん。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15634520100602
「政治的な不透明要因の増大が懸念された」(外銀)という。
メリルリンチ日本証券のFXストラテジスト・藤井知子氏は「日本の政治は海外勢に対し、政権は短命だが経済などの大勢に影響はないとの印象を与えてきた。 今回も若干の円安反応はあるだろうが、すぐに資本移動が起こって大きく円が売られるのは考えづらい」と話している。
http://www.reuters.com/article/idUSTRE64G2C120100602
The yen hit a two-week low against the dollar after Hatoyama and his powerful No. 2 resigned to try and boost the ruling party's faltering fortunes in an election next month. His likely successor, Finance Minister Naoto Kan, is seen taking a tougher stance in fighting yen strength.http://in.reuters.com/article/idINTOE65104920100602?feedType=RSS&feedName=everything&virtualBrandChannel=11709
The yen dropped to a two-week low against the dollar as investors sold on the view that political instability would make the economy more dependent on the Bank of Japan and its easy monetary policy.http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C9C81E2E2E3E2E2E2E48DE2E0E2E4E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C938181E29B8181E3E68DE2E0E2E4E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
外為市場では、海外ファンドを中心に円売りが進んだ。
分からん。
財務諸表の読み方を、バフェット視点で教えてくれている本。まぁ、タイトルのまんまの本。
で、バフェットの投資スタンスは一言でいって「永続的優位性を持った企業に長期で投資する」ということなんだが、本書では、永続的優位性を持った企業を見つけるのにバフェットは財務諸表のここを見ているよ、ということが記されている。
とはいえ、これ一冊よんでいきなりバフェットなみに財務諸表を読む力が得られるかというか、そんな甘くはないと思う。やっぱ、自分で経験を積んで行かないと。そいや最近あんまり財務諸表読んでいないな・・・。
会計はビジネスの言語だ。会計を学ぶ努力をしない限り、そして財務諸表を読んで理解する努力をしない限り、自分で株の銘柄を選択することなど夢のまた夢である。―ウォーレン・バフェット(p14)
いや、これもなかなか良いではないか。アマゾンに、
最後まで必ず読み通せ、理解できる本が誕生
決算書を読むためには煩雑な会計の知識は不要。
このたったの5つの要素をおさえれば よい!
20年のセミナー講師の経験が生み出した秘訣を惜しみなく大公開する
とあるが、これに偽りはないな。別に簿記の勉強をしこしこしなくたって、決算書をとりあえず読んで理解することはできる。冒頭にある「そばの作り方知らなくたって、そばをおいしくいただけるのだ」というたとえの通り。
類似本はいろいろあるけど、レベルに別にいくつかメモ。
小学生でも分かる
『国語算数理科しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」』 by 岩谷 誠治
中学生でも分かる
『借金を返すと儲かるのか?』 by 岩谷 誠治
高校生でも分かる
『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』 by 國貞 克則
大学生でも分かる
『財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方』 by 國貞 克則
本書は、岩谷 誠治さんの本よりは本格的で、 國貞 克則さんの本よりはを少し簡単、というところかな。安いし(750円)、買って損はないかと。決算書読めないと色々人生で困るはずなので、学生のうちにこういう本は読んでおくべし、というか義務教育に入れるべし、と僕は思う。
これも当たり。國貞さんの書く会計本は、当たりばっかりだ。これだけの分析をたったの800円で読ませてくれるなんて、ありがたい。
最初のほうで、財務諸表の超簡単な読み方を、本当に基本だけさらっと説明。図を描いて直感的に理解できるように工夫。いろいろな利益の簡単な説明(粗利、営業利益、経常利益、税引き前当期純利益、当期純利益)。いくつかの指標の説明。(PBR、PER、ROE、資産回転率。)
で、実際にいろいろな業界をひたすら財務分析。図をたくさん描いて直感的に理解できるように。各業界のBS,PLの大雑把な形状の特徴をまとめてくれている。業界の雰囲気や、それぞれの企業がどういう経営しているか、財務諸表の顕著に現れているよね、ということを、分かりやすく説明。イベントスタディみたいな感じの簡単なコメントしてもくれている。
激おすすめ。読んで良かった。たぶん、今年の終わりに振り返ったときのベスト10に入るんじゃないかな。
(参考)
『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』
『財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方』
『家計3表生活防衛術』
いやになるけど、ちゃんと調べなくて過払いはもっといやなので勉強する。とりあえず、いくつかメモ。
http://allabout.co.jp/finance/gc/14774/2/
http://allabout.co.jp/career/clerk/closeup/CU20020623A/
なるほど。とりあえず、確定申告していない場合は、話がとても簡単だな。確定申告していないケースを仮定すれば・・・
僕は20年から働き始めたので、20年の12月までの年間所得をまず計算(源泉徴収、年末調整という一連の流れを会社側で勝手にやってくれる)。これに基づいて住民税を計算し、翌年21年6月~翌々年22年5月の一年間にかけて、月々分割の後払い。
21年の一年間の年間所得を、21年末にまず計算(源泉徴収、年末調整という一連の流れを会社側で勝手にやってくれる)。これに基づいて住民税を計算し、翌年22年6月~翌々年23年5月の一年間にかけて、月々分割の後払い。
一般に社会人2年目の6月から住民税の納付が始まる。3年目の6月からは、額があがるわけですね(社会人一年目と違って、1月~3月も働いているので)。4年目以降は、昇給具合に応じて額があがっていくわけですね。
で、確定申告した場合。たぶん、確定申告した書類に基づいて、住民税を計算しているんでしょう。ということは、税務署から市役所に書類がいっているわけか。住民税がどういう計算で決まっているのかを知りたいのだけど、それが分かる書類がいま手元になくて少しいらいらする・・・。確定申告に基づいているので間違いはないと思うのだけど、一応、確認しておきたい。正確細かすぎかな。
http://allabout.co.jp/finance/gc/14774/2/
アナタの給与は税務署も知っている!!
名称は<源泉徴収票>ではなく<給与支払報告書>となりますが、内容なまったく同じものが送付されています。
アナタの給与は税務署のみならず役所の人間も知っている
http://allabout.co.jp/career/clerk/closeup/CU20020623A/
年末調整の後、自分で確定申告した場合等を除き、給与所得控除後の金額と同額 のはず。保険料控除や基礎控除等の額も同じ...ですよね?
これは、源泉徴収票と複写になっていて全く同じ内容の、『給与支払報告書』を、年末調整事務のフィニッシュ?として、1月 31日までに、各市区町村に提出しているからです。
住民税は、
『12月年末調整で税額決定』→『6月~5月迄の月々分割後払い』。
納付が完了するのは、翌々年の5月です。
なるほど。とりあえず、確定申告していない場合は、話がとても簡単だな。確定申告していないケースを仮定すれば・・・
僕は20年から働き始めたので、20年の12月までの年間所得をまず計算(源泉徴収、年末調整という一連の流れを会社側で勝手にやってくれる)。これに基づいて住民税を計算し、翌年21年6月~翌々年22年5月の一年間にかけて、月々分割の後払い。
21年の一年間の年間所得を、21年末にまず計算(源泉徴収、年末調整という一連の流れを会社側で勝手にやってくれる)。これに基づいて住民税を計算し、翌年22年6月~翌々年23年5月の一年間にかけて、月々分割の後払い。
一般に社会人2年目の6月から住民税の納付が始まる。3年目の6月からは、額があがるわけですね(社会人一年目と違って、1月~3月も働いているので)。4年目以降は、昇給具合に応じて額があがっていくわけですね。
で、確定申告した場合。たぶん、確定申告した書類に基づいて、住民税を計算しているんでしょう。ということは、税務署から市役所に書類がいっているわけか。住民税がどういう計算で決まっているのかを知りたいのだけど、それが分かる書類がいま手元になくて少しいらいらする・・・。確定申告に基づいているので間違いはないと思うのだけど、一応、確認しておきたい。正確細かすぎかな。
これは素晴らしい。僕が今まで読んだ金融関連の書籍で、ベストかもしれない(今までかなり金融関連の本は読んできたと思うのだけど、本当、これ素晴らしい)。これが780円なんて、池尾先生は太っ腹だな。
大学院でファイナンスとかやっていた、というと色々な人から色々なことを聞かれたりするのだけど、僕も知らないことたくさんある。金融と一言で言っても本当に幅広い。実証の文脈では計量ファイナンスの各種統計手法、理論の文脈ではCAPMの色々な拡張モデル、金融政策の文脈では色々なマクロ経済学モデル(最近は専らミクロ的基礎付けのある動学モデルが流行してる模様)、金融システム論の文脈では銀行行動の研究(モラルハザードを起こさないような適切なインセティブを構築するにはどうしたらいいか?)、各種のオプション理論、利子率の期間構造、金利の決定メカニズム、などなど、話題が非常に多岐にわたる。
本書は、この多岐に渡る金融の話題のかなりをカバーしている。780円、260ページでこれが出来るって、すごいね。とりあえず現代の複雑化された金融を俯瞰するには本書がベスト。その上で、それぞれのテーマでより詳しく知りたければ、より高度な専門書を読めばいい。
本書で初めて知ったというようなことは、僕はほとんど無かったけれど、それでも知識の整理にすごく役立った。だから、すごく読む価値があった。著者も僕もバックボーンは経済学という共通言語なので、気持ちよく読めた。金融の知識があまり無い人は、とりあえず本書がお薦め。
金融関係者は絶対読んだ方がいいと思った。金融関係者でなくても、本書くらいの知識は常識として持っといたらいいんじゃないかと思った。いまの時代、金融の知識ないと生きていけない(ぼられる)から。
・・・というポジションで論陣を張ろうと思います。
ちなみに、時の政権にアドバイスしているinfluential economictsの考え方をざっとまとめると・・・
こんな感じか。で、これ、僕は間違っていると思っていて、himajinaryさんに概ね同意。
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091023/takarabe_on_export
(参考)
今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない、という主張について
ちなみに、時の政権にアドバイスしているinfluential economictsの考え方をざっとまとめると・・・
昨年のリーマンショック以降の円高について、円高円高とみんな騒ぐけど、実質で見たら円高じゃないし。2000年代の日本はデフレ脱却すべく超金融緩和政策を行っていたため、実質で見たらば超円安になっていて、それを運よく利用できて輸出で稼いだ製造業が調子良かっただけだよ。これからはそうはうまくいかないよ、外需依存じゃなくって内需成長を考えよう!
こんな感じか。で、これ、僕は間違っていると思っていて、himajinaryさんに概ね同意。
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091023/takarabe_on_export
(参考)
今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない、という主張について
日経の以下の記事が目にとまった。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091023AT3S2201I22102009.html
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091023AT3S2201I22102009.html
日銀が30日公表する「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、消費者物価(除く生鮮食品)上昇率の予想が2011年度まで3年連続でマイナスになる 見通しであることが22日わかった。(中略)デフレ脱却の遅れを踏まえ、日銀は景気への悪影響を阻止するため、事実上のゼロ金利政策を当面継続する見込みだ。
クルーグマンの以下のエントリが面白かった。面白いといっても、テイラールールについて書いてるだけなんだが。
When should the Fed raise rates? (even more wonkish) @ Paul Krugman Blog
結論だけ引用すると、以下。
クルーグマンの専門は国際貿易であって、金融政策ではないのだけれど、やっぱり Nobel Prize winnerなので彼がどう考えているかはつい気になってしまう。
「そろそろ出口戦略を」という話を聞いたとき、いったい何の話をしているのか僕にはまったく理解できなかったんだが・・・。そう感じた僕がおかしいわけではないらしい。
When should the Fed raise rates? (even more wonkish) @ Paul Krugman Blog
結論だけ引用すると、以下。
In other words, even with a really strong recovery (which almost nobody expects), the Fed should keep rates on hold for at least two years.
Bear in mind that I'm using entirely standard, conventional analysis here. It's the people saying that the Fed should start tightening in the near future who are inventing some kind of new, unspecified framework to justify their views.
クルーグマンの専門は国際貿易であって、金融政策ではないのだけれど、やっぱり Nobel Prize winnerなので彼がどう考えているかはつい気になってしまう。
「そろそろ出口戦略を」という話を聞いたとき、いったい何の話をしているのか僕にはまったく理解できなかったんだが・・・。そう感じた僕がおかしいわけではないらしい。
いい本。薦めてくれた人、ありがとう。投資、世界旅行ってキーワードにビビっと来たらmust read。著者(ジム・ロジャーズ)の紹介をアマゾンより引用。
1942年生まれ。イェール大学卒業後、オックスフォード大学ベリオル・カレッジ修了。米陸軍に従事した後、ウォール街で働く。ジョージ・ソロスと共同で 国際投資会社クォンタム・ファンドを設立。10年で4000%を超える驚異的なリターンを実現(同時期のS&P500株価指数は50%)し、天才 投資家としてその名を轟かせた。37歳で引退し、世界中を旅して回る
これ読んだだけでそそられる。彼が世界旅行をする中で感じたことを、歴史、政治、経済などいろいろな視点から分析して、その国は「買い」なのか「売り」なのかを記している。そんな彼がいろいろつづっている中、特に名言だと思った以下の点をメモしておく。
次のチャンスが来るまで、金を銀行に預けてじっと待つべきなのだ。それなのにすぐまた飛びついてしまう。なんたる傲り!投資のコツはいかにして金を失わないかということにあるのだ。これが最も大事なことだ。(p291)
アルゼンチンは私の二つの投資基準に合致していた。第一に、変化が起こりつつあること。この国に数週間滞在し、それをこの眼で確かめることができた。そして第二に、投資対象がまだ頗る安かったこと。(p341)
いいニュースが少ないなー。景気も底打ったとかいいつつも、二番底が来るという話もよくきくし。鉱工業生産指数なんか見てると確かに2月で底打ってるんだけどなー。
How Did Economists Get It So Wrong? by Paul Krugman
How did Paul Krugman get it so Wrong? by John Cochrane
Some Thoughts on the State of Macro by Kocherlakota
これは絶対目を通すべき。特に、マクロ経済とか金融とかを生業にしている人。話してると、みんな既に読んでるみたいだけど。
- 円高(90円台割った)
- 株安(1万円割った)
- 物物下落(CPIがなかなか下げ止まらない)
- 中小企業の返済モラトリアム法案
- JAL再建
How Did Economists Get It So Wrong? by Paul Krugman
How did Paul Krugman get it so Wrong? by John Cochrane
Some Thoughts on the State of Macro by Kocherlakota
これは絶対目を通すべき。特に、マクロ経済とか金融とかを生業にしている人。話してると、みんな既に読んでるみたいだけど。
とってもいい本だと思う。たぶん、事ある度に読み返すと思う。
目次は以下の通り。
衝撃的な出会いと最初の試練
社会の成り立ちを知る
自分を知り、大好きなことをやる
ものや人を見る目を養い、直観力を高める
思考と感情の力を知る
セールスの達人になる
スピーチの天才になる
人脈を使いこなす
お金の法則を学ぶ
自分のビジネスをもつ
アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする
多くの人に気持ちよく助けてもらう
パートナーシップの力を知る
ミリオネア・メンタリティを身につける
勇気をもって決断し、情熱的に行動すること
失敗とうまくつき合う
夢を見ること
人生がもたらす、すべてを受け取る
最後の試練―ビジョン・クエスト
『金持ち父さん貧乏父さん』に近いと言えば近い。でもこの本の方が読みやすいし、感動が大きかった。もっとストレートに言うと、『金持ち~』はうさんくさいと感じてしまうところがちょっとあったが、この本ではあまりそうは感じなかった。たぶん違いは、『金持ち~』は具体的な投資(投機?)方法の例を紹介しているけど、この本はそういうことはしていない点。この本では、金持ちになるための意識の持ち方というか、哲学というか、気の持ち様に焦点を当てている。
最近、「マネーリテラシー」「お金との付き合い方」「金融力」みたいな本がたくさん出ているけど、この本は間違いなくおすすめ。でも、このテーマは最重要テーマの一つなので、たぶん今後も類似本に手を出すと思う。
日本の株式市場のイベントスタディやっている本。貴重。EMHとか研究してだんで、こういう本面白い。投資家の視点というものが、経済学者の視点とは全然ちがうんで。そして、どっちが正しいかは誰もわからない。
いろいろ印象に残ったことはあるが、一個だけ。p413で、「PKOは市場を壊すみたいな言われているが、それは違う。本当に下げるときは、公的資金つっこんでも支えられないはずで、支えられるということは、実はそこまで下がらないということ」という趣旨のことが書いてあった。へぇ。これが投資家の視点ね。
たぶん、今後資産運用で、過去を振り返ろうと思ったらこれを参照すると思う。
ほんと、たまたま本屋さんで見つけちゃって、つい買ってしまったのであった。反日銀の代表格、岩田規久男氏の超最新作。出版日、8月20日になってる。で、本の題名にて、言いたいことをはっきり言っている。同じ反日銀でも、『この金融政策が日本を救う』(by高橋洋一)と違って、まともな本だと思う。知らないこともけっこうあったし、勉強になった。
高橋洋一氏は、「現在の景気後退の主犯人は、増税(定率減税の廃止)でもなく、ましてやサブプライム問題でもなく、〇六年の金融引き締めだったということです。」(p37)というわけのわからないことを言っていた。日銀にもっとしっかりしてほしいと思うのは僕も同じ意見だが、いくらなんでもこれはひどいと思った。どんだけ日銀嫌いなんだよ、もう感情的に嫌悪しているだけでしょう、という印象を受けた。そんな高橋洋一氏の本をお薦めだ、とか言っている経済系ブログもあったりしたが、日本の経済議論のレベルの低さを象徴する話だと思った。そういうブログ主の学問業績は、たいていがε状態で、やはり学問業績の無い人の経済議論には関わりたくない。
内容だが、デフレに対する考え方とか、デフレの定義とか、インタゲの話、各国中央銀行の学識の深さとか、中央銀行の独立性、説明責任、とか、まぁそんな話で、別にこれといって新しいことはない。
それよりも面白かったのは、日銀では、企画局が強いらしい。企画局の人は東大法学部卒で標準的経済学を知らない、と。調査統計局はちゃんとした人もいるらしいのだが、力持っているのは企画局の方、ということが書かれていた(p82-83)。へぇ、それで現状こうなってるんだ、残念なことですね、としかいいようがない。金融政策って、国民生活に決定的に影響を与える、くそ重要な政策。これからは、それにふさわしい学識をもった優れた人材に担当してほしい。
伊藤先生に薦められた本。けっこう面白かった、読む価値あったかな。アマゾンから引用。
会社型投資信託のブーム、レバレッジ効果、バブル紳士の跋扈。動きの鈍いFRB。今も昔も変わらない人間の織り成すバブル崩壊劇を活写する。1954年初版。
これ読んで、やっぱ金融ってわけわからんわーって思った。金融投資で儲けた金って、正体不明。社会的にどれほど付加価値を生んでいるのかまったく分からなくなった。正体が分かるという人は、納得できる説明を是非教えて欲しい。
経済学では、金融はあまり経済の本質だとは考えていない。金融専門の人は、メインストリームじゃない。ど真ん中にいるのは、消費者行動とか生産者行動とかをみて資源配分について研究している経済学者だし。効用を生み出す財を生産したり消費したり、というのが経済の一番の本質なのであって、金融なんてものは異時点間の予算制約線のちょこちょこっとした移動を可能にしてくれるに過ぎないのである、と。
そもそも金融商品というのは、経済学が定義する財ではない。財(goods)とは、something good for someoneと定義され、それを消費することで効用が得られる何かである。金融商品は、それ自体効用を与えてはくれない。われわれが金融商品を買うのは、消費(財を購入し使って効用を得る行為)のタイミングを将来に遅らせたいから、ということ。
なんだかこう書くと金融なんて実体経済に比べたら屁みたいなもの、という感じになってきたが、それも違う。「金融なんてものは異時点間の予算制約線のちょこちょこっとした移動を可能にしてくれるに過ぎないの」だったはずが、実は研究対象としてはいろいろとやることがあった。それでいろいろな新しい金融技術が発達して、複雑な新しい金融商品が開発された。これが金融工学。
金融工学は高度な数学を使い、普通の人には理解できるものではない。(PhDクラスの人ではないと理解できるものではない。)それを、普通の人が扱って、ただでさえ正体不明な金融投資を、よりわけ分からなくした。それで当の金融実務家は、自分たちが何をやっているかちゃんとわかっていると思い込んでいた。そりゃ、クラッシュするわ。というのが、今回の金融危機に対する、僕の素朴な考え方。
金融投資で儲けた金って、正体不明。社会的にどれほど付加価値を生んでいるのかまったく分からなくなった。正体が分かるという人は、納得できる説明を是非教えて欲しい。
あれ、この本の読書感想はどこかに吹き飛んでしまった。
(追記)
ちなみに、僕の大学院時代の専門は計量経済学とか計量ファイナンスとか呼ばれるもので、金融工学と近いといえば近いが、金融工学を腰を据えて学んだことはないので、僕も金融工学についてはあまり深い学識はない。
それと、実体経済と金融のどちらが偉いか、というのは、同じコインの表裏の話なのでどちらも同じくらい偉いと思う。が、最近の雰囲気として、「金融の方が偉い」という空気を感じるので、それは違うだろう、と思う。学生の人気就職先も金融が多いが、実物経済やってる人がバカを見るとしたら、経済全体にとって非常に不幸なことだと思う。
金融サイドで頭がいいはずの人が実はたいして頭がよくなかったせいで始まった今回の金融危機、結局実体経済にまで皺寄せがきて、正直ふざけるな、と言いたい。しかもわが国の場合、たいした学問的業績もないだけでなく、経済学の博士号すら持たない人が中央銀行の総裁になっている。バーナンキに任せてダメだったら仕方ないと納得できるが、白川総裁に任せてダメだったら、仕方ないでは感情的に許せないと思う。(それでもなんだっけ、あの人、総裁になりそこねたあの人が総裁になるよりは、経済学の修士まではやっている白川総裁のほうが100倍良かったとは思う。)
『国語算数理科しごと』と同じ著者。あれは小学生向きだったが、これは中高生くらい向きか?「とりあえず大雑把でいいから決算書読めるようになりたい、でも簿記はやだよ」というわがままを叶えてくれるスゴイ本なので、会計チンプンカンプンのビジネスマンにもお薦め。
細かい簿記の話には立ち入らないのがいい。勘定科目について一切ふれない(というか、「勘定科目」という言葉じたい、出てこない)。大雑把に「資産」「負債」「資本」「費用」「収益」の5個のブロックがあります、これでテトリスします、という説明。これなら頑張れば小学生でも理解できるんじゃなかろうか。すごいよ。
利益とキャッシュフローの違いをテトリス風に説明していて、それが非常に分かりやすい。ある程度会計詳しい人なら、「いつも俺が頭の中でやっていたことを、画面にしてくれてありがとう」という印象を持つと思う。これを読めば、利益は出てるのにお金がない(黒字倒産)がなぜ起こるのか、誰でもわかるようになるはず。
以前、『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』を絶賛したが、本書のほうがかなり簡単。なので、まずは本書を読み、次に『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』を読むのをお薦めします。その二冊でとりあえず決算書は大雑把に読めるようになるはず。
もうちょっと書くと、こんな感じでレベル別にお薦め本をメモ。
小学生:『国語算数理科しごと』
中学生:本書
高校生:『決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法』
大学生:『財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方』
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
三拍子そろって下落。しばらく続きそう。あれ、この国はデフレターゲティングでもしてるんだっけ。ちょっと大丈夫そうになったらすぐ利上げ、ですぐデフレ懸念再燃であわてて利下げ、で、ちょっと大丈夫そうになったらすぐ利上げ、という無限ループ。それが良いとか悪いとかって議論は頭のいい学者さんやcentral bankerさんたちに任せて、僕はこの政策が続くという前提にして行動するだけなんだが、なんというかまぁ、住宅金利を固定にしていないのは本当にナイス判断だよな、って。
リフレをめぐる議論に巻き込まれたくないんだが、言えるのは、たぶん、日銀はしばらくはスタンスを変えそうにはないってこと。なので、これから住宅ローン組む人は、変動金利にしたほうがいいんじゃない、って。金利が5%とかみたいな水準になんか、なりっこないから。常に時期尚早で利上げする中央銀行の国で、そんな金利になるはずがない。
しっかし、マスコミも財務省などのことは批判しまくるくせに(ちょっと異常なほどに批判していると思うんだが)、なぜ日銀はまったく批判を受けないのだろう(ちょっと異常なほどに日銀の言ってることを鵜呑みにしていると感じる)。金融政策というクソ重要な政策を担当しているのに、批判的な報道がほとんど出来ないなんて、悲しい。
日本ではリフレ派を無知扱いしている人たちがいるが、そういう人の中にも実は学問的業績が非常に乏しい(ほぼゼロ?)の人もいたりする。ってことを巷の人は知らないから、え、あの有名な○○先生が言っているんだから、という感じになっていたりする。リフレ派にも学問的業績ゼロの人だっているから、どっちもどっちだけど。
で、だからこそマスコミとしても誰を信じたらいいかわからない、みたいな。自分で勉強して判断するしかないね・・・といっても、「最低DSGEくらいは理解してね」とマスコミの人に言っても、まず理解できないのが普通だし。経済学部出てない人だってたくさんいるし。それを「マスコミは勉強不足」というのはかわいそうな気がする。「学生時代ちゃんと勉強しないから」と言おうにも、昔は大学のマクロ経済学ってIS-LMとか、そんなんしかやっていなかったらしいし。
なんの話だっけ。あぁそうだ、物価が下がっているって話だ。企業物価指数も順調に下がっております。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0905.pdf
5.4%下落だって。すごい。経済、これからどうなるんだろう。心配だ。
三拍子そろって下落。しばらく続きそう。あれ、この国はデフレターゲティングでもしてるんだっけ。ちょっと大丈夫そうになったらすぐ利上げ、ですぐデフレ懸念再燃であわてて利下げ、で、ちょっと大丈夫そうになったらすぐ利上げ、という無限ループ。それが良いとか悪いとかって議論は頭のいい学者さんやcentral bankerさんたちに任せて、僕はこの政策が続くという前提にして行動するだけなんだが、なんというかまぁ、住宅金利を固定にしていないのは本当にナイス判断だよな、って。
リフレをめぐる議論に巻き込まれたくないんだが、言えるのは、たぶん、日銀はしばらくはスタンスを変えそうにはないってこと。なので、これから住宅ローン組む人は、変動金利にしたほうがいいんじゃない、って。金利が5%とかみたいな水準になんか、なりっこないから。常に時期尚早で利上げする中央銀行の国で、そんな金利になるはずがない。
しっかし、マスコミも財務省などのことは批判しまくるくせに(ちょっと異常なほどに批判していると思うんだが)、なぜ日銀はまったく批判を受けないのだろう(ちょっと異常なほどに日銀の言ってることを鵜呑みにしていると感じる)。金融政策というクソ重要な政策を担当しているのに、批判的な報道がほとんど出来ないなんて、悲しい。
日本ではリフレ派を無知扱いしている人たちがいるが、そういう人の中にも実は学問的業績が非常に乏しい(ほぼゼロ?)の人もいたりする。ってことを巷の人は知らないから、え、あの有名な○○先生が言っているんだから、という感じになっていたりする。リフレ派にも学問的業績ゼロの人だっているから、どっちもどっちだけど。
で、だからこそマスコミとしても誰を信じたらいいかわからない、みたいな。自分で勉強して判断するしかないね・・・といっても、「最低DSGEくらいは理解してね」とマスコミの人に言っても、まず理解できないのが普通だし。経済学部出てない人だってたくさんいるし。それを「マスコミは勉強不足」というのはかわいそうな気がする。「学生時代ちゃんと勉強しないから」と言おうにも、昔は大学のマクロ経済学ってIS-LMとか、そんなんしかやっていなかったらしいし。
なんの話だっけ。あぁそうだ、物価が下がっているって話だ。企業物価指数も順調に下がっております。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0905.pdf
5.4%下落だって。すごい。経済、これからどうなるんだろう。心配だ。
クルーグマンの本。梅田のジュンク堂でふと目にとまったので、パラパラ読んでみた。ちゃんと読んだわけじゃない。
日銀に対しては、相変わらず厳しい。利上げのタイミングは早すぎた、しかも、2000年にも一度失敗しているのに、再びこの前失敗した、というようなことが書かれていた。また、「10年後、いまより物価が60%高くなっていることを日銀が約束すれば、かなりの問題は解決される」みたいなことが書かれていた。クルーグマンはインタゲ支持にしか読めなかったんだけど、私の読解力が低いのかな?きっとそうに違いない、うんうん。
クルーグマンってノーベル賞もとったし超頭いいと思うけど、専門は国際貿易。金融政策とか財政政策とかは専門ではない。だから、マクロ政策をめぐってクルーグマンがこういったああいった、って振り回されるのは時間の無駄だと感じる。それでも僕もこの本を手にとってしまうんだから、やっぱり影響力は大きいわけだが。
金融日記の人の本。効率的市場仮説が主なテーマの、非常にいい本。市場は大変に効率的だが、完全に効率的ではなく、仮説があってるか間違っているかを議論することが間違いで、「どの程度」効率的か議論すべき、という考えらしい。僕の考え方に非常に近い。「この仮説は白黒つけようとするのは意味ないよ、市場の効率性は時変する」、ってのが、Ito and Sugiyama(2009)の主張なので。
一応、本書の主張についてざっくりと、僕なりの言葉で書いてみる。金融のプロ(投資銀行とか証券会社とかヘッジファンドとか)は、日夜血眼になって、儲けるチャンスを探している。でもそんなチャンスはめったになくって、たまにあっても、すぐにチャンスは誰かに拾われ、消滅してしまう。結果、現実の資本市場は、非常に効率的になる。だから、素人が勝つなんてかなり無理な話。儲かったとすれば、それは運がいいだけ。サルにダーツ投げさせて運用しても、サルがたくさんいれば勝ち続けるサルが登場するが、それと同じこと。ちょっと儲かったからといって、調子に乗るな。だから、インデックス・ファンドとかに投資するのがいいでしょう。投資信託とかも、インデックス・ファンドでも、サルのダーツ投げでも、市場は効率的なのだから、どれもどんぐりの背比べ。ただ、投資信託だとプロが高収入を要求する分、手数料をたくさんとられる。だから、インデックス・ファンドに平均すると負けてしまう。プロのトレーダーに支払う給料というコストの分だけ、かならず市場に負ける。平均すると。だから、やっぱりインデックス・ファンドを買いましょう。ただ、もし仮にみんなが同じように思ってインデックス・ファンドばかりを買ったらどうなるか?投資信託を買う人がいなくなって、日夜血眼になって儲けるチャンスを探している金融のプロが、血眼にならなくなれば、市場は効率的ではなくなっていく。人は過剰に自信を持つので、投資信託を買うなり自分でいろいろと分析してなんとか市場を出し抜こうとするなりするので、金融のプロは血眼になって働き、おかげで市場は効率的になり、それを知り冷静にインデックス・ファンドを買う人が恩恵を受けているのです。
効率的市場仮説をめぐっては、有名どころではシラーが攻撃している。他方、擁護の立場ではマルキールが有名。シラー本もマルキール本もかなり有名だが、中身が濃くて分厚い。じゃぁ、もっと軽くて読みやすい本は?となれば、効率的市場仮説の擁護の立場の本としては、本書をお薦めする。攻撃の立場としては、『金持ち父さん貧乏父さん』あたりをお薦めしとこうかな。まぁ両方の立場の本をよく読んで、自分なりにどっちが正しそうか、良く考えましょう。自分のカネつっこんで実際に金融市場で投資するわけだから、他人が言うことを鵜呑みにしないほうが。効率的市場仮説の是非も含めて、自分の頭で判断したほうが。
(参考)
お奨めの本~金融編
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/qe091/main1.pdf
「日本経済は予想以上に悪いから、2009年1-3月期のGDPはきっとかなり悪いだろうし、それが発表される5月中旬は、多くの企業決算発表と重なって、きっと赤字赤字赤字って発表ばっかりだろうから、日本株安&円安が進むでしょう」、とか誰かが言っていた(そして私もそんな気がしていた)のに、株はどちらかと言えば上がっているし、為替はどちらかと言えば円高。なんででしょう・・・全然わかりませーん。あぁ無知な私。
GDP減については、いやはやびっくりですね。でも、実感が伴っているといえば伴っているが、伴っていないといえば伴っていない。なんというか。働き始めて一年目でいきなりリーマンショックから世界的金融危機から世界的同時不況になってしまったので、比較観がなくって、なんとも言えない。
上場企業の決算発表をいろいろ眺めていると、製造業はガタガタ、食品は悪くない、という印象。将来業績の見通しが急激悪化して、繰延税金資産を計上できなくなって資産を取り崩した、とかいうニュースがあって最初言っている意味分からんかったけど、あれって税効果会計の話か?(間違っていたら教えて、誰か会計士さん。)今回打撃を受けている製造業は特にダブルパンチ。今期赤字を出した上に、税効果会計を適用できず、繰延税金資産を取り崩すために費用を計上、その分、当然、自己資本は悪化。特別損失でさっさとウミを出して来期以上はV字回復・・・というシナリオを描いているところもあるんだろうけど、そううまくいくかどうか。
ところで・・・
とあって、ためしに年率計算自分でしてみたんだけど、何回やっても計算が合わないのね。年率計算の方法は、こことか参照。少し悩んで、ようやくわかったんだが、「▲4.0%」ってのが近似なわけね。原型列からデータとって計算したらピッタリあった。厳密には、-0.040386165で、これを使って計算すると、-0.152019233とかになるってこと。
「日本経済は予想以上に悪いから、2009年1-3月期のGDPはきっとかなり悪いだろうし、それが発表される5月中旬は、多くの企業決算発表と重なって、きっと赤字赤字赤字って発表ばっかりだろうから、日本株安&円安が進むでしょう」、とか誰かが言っていた(そして私もそんな気がしていた)のに、株はどちらかと言えば上がっているし、為替はどちらかと言えば円高。なんででしょう・・・全然わかりませーん。あぁ無知な私。
GDP減については、いやはやびっくりですね。でも、実感が伴っているといえば伴っているが、伴っていないといえば伴っていない。なんというか。働き始めて一年目でいきなりリーマンショックから世界的金融危機から世界的同時不況になってしまったので、比較観がなくって、なんとも言えない。
上場企業の決算発表をいろいろ眺めていると、製造業はガタガタ、食品は悪くない、という印象。将来業績の見通しが急激悪化して、繰延税金資産を計上できなくなって資産を取り崩した、とかいうニュースがあって最初言っている意味分からんかったけど、あれって税効果会計の話か?(間違っていたら教えて、誰か会計士さん。)今回打撃を受けている製造業は特にダブルパンチ。今期赤字を出した上に、税効果会計を適用できず、繰延税金資産を取り崩すために費用を計上、その分、当然、自己資本は悪化。特別損失でさっさとウミを出して来期以上はV字回復・・・というシナリオを描いているところもあるんだろうけど、そううまくいくかどうか。
ところで・・・
2009 年1~3 月期の実質GDP(国内総生産・2000 暦年連鎖価格)の成長率は、▲4.0%(年率▲15.2%)となった。
とあって、ためしに年率計算自分でしてみたんだけど、何回やっても計算が合わないのね。年率計算の方法は、こことか参照。少し悩んで、ようやくわかったんだが、「▲4.0%」ってのが近似なわけね。原型列からデータとって計算したらピッタリあった。厳密には、-0.040386165で、これを使って計算すると、-0.152019233とかになるってこと。
有名すぎてこの本の内容は大体知っていたんだが、自分で読んでみた。なので、特に驚かされるようなことは書いていなかった。アマゾンより引用。
本書は...金持ちになるためにはたくさん稼ぐ必要があるという「神話」をくつがえす。持ち家が資産だという「信仰」を揺るがす。資産と負債の違いをはっきりさせる。お金について教えるのに、学校教育があてにできないことを親にわからせる。そして、お金について子供たちに何を教えたらいいかを教えてくれる。僕なりに、本書の内容を超簡単にまとめてみる。
- お金のために働くのが貧乏父さん。お金に自分のために働かせるのが金持ち父さん。
- (資産/負債)は、あなたのポケットに(プラス/マイナス)のキャッシュフローをもたらす。この定義では、持ち家は実は資産ではない。30年もかけて住宅ローンを返済しかないといけないわけで、それは負債でしかない。それって銀行の奴隷人生。
- 金持ち父さんは、ファイナンシャル・インテリジェンスが高い。この能力は、①会計(決算書が読めるか?)、②投資(リスクを取れるか?)、③市場(経済学の知識があるか?)、④法律(合法的な節税方法を知っているか?)、という四つのこと。
- 自分のビジネス(会社)を持て。
- リスクを取れるかどうかは、自分が持っているお金の量によってかなり影響されるだろう。リスク選好パラメータは、保有する資産量についての、なんらかの関数になっていそう。(例えば、何か株を買うとき、お金持ちほど、その株が紙切れになったときにも大丈夫、なぜならお金持ちだから、ってこと)
- 資産になりうるモノは、カスタマイズすればするほど市場価値が低下し、資産ではなくなってしまう。例えば車。自分専用に変な色に塗ったり変ななマフラーをつけたりすれば、中古車市場では売れにくくなる。自分の選好を重視して効用を高めようとすれば、市場価値が低下して資産価格が毀損しちゃう。自分の効用は多少我慢すれば、市場価値は維持できて中古車市場で将来良い値で売れる。結局、現在と将来時点で効用のトレードオフの直面する。異時点間効用最大化問題を、経済主体は適切に解いているか?あまり将来のこと考えていなさそうな人もいる。例えば、僕の目からは、主観割引率が0.1くらいしかないんじゃないか、というような人もいる。(主観割引率が0.1とかなのか、そもそも合理的行動をとっていないのか。どっちなんでしょう。前者とするのは、無理があるのかな?)
- 上の2.の定義に従って資産を増やそうとすると、あまりカスタマイズはしないほうがいい。現在時点での消費はなるべく抑えて、将来時点を重視せよ、とも言える。が、この教えは、多くの人が過剰に現在時点を重視しているからこそ、心に響くのではなかろうか。
- とにかく資産をつくっていくことが重要。なるべく早くから。住宅ローンとかは、APAPで返せるようにしたい。10年くらいとか?が目安かな。いまの日銀のスタンスが続けば、たぶん、むこう10年間で見たら物価はほとんど変わらない超低金利時代が続くだろうから、フラット35などの固定金利ではなく、変動金利でさっさと返すことにした。
- 著者が金持ちになれているのは、単に保有しているハイリスク資産のリスクが実現化しなかったからで、たまたまラッキーだったからでしかない、かもしれない。リスクは実現するまでは気づかないものだから。もちろん、実現して失敗した投資もあるだろうが、全体としてうまくいっているのは、運がいいだけ、かもしれない。だから、本書を読んですぐにすぐにリスク資産に走るのは危険。
- 分散投資が基本、なんてウソ、とか書いてあったが、著者はよっぽどこれまで運が良かったのだろう。あるいは、お金持ち過ぎて、失敗してもいいや、と思って投資している額がよほど大きいのだろう。僕は、(少なくとも今の自分の状態では)分散投資が基本だと思う。
タイトルのまま。
現在の相場は、1ドル97~98円あたりを行ったりきたりしている。もうここ二ヶ月くらい、ずっと95円~100円の間にいる。「実質で見たら1ドル90円でも円高じゃない」とか行っていた識者の方々は、ぜひこの(彼らの基準からしたら)超円安を利用して輸出型ビジネスでも起業されて、大儲けしてもらいたいですね。
あまり自分で言うとバカッぽいから書いていなかったが、ここまで自分の予想通りのレートになると、バカと思われてもいいからちょっとは自慢したくなる。
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/01/post-575.html
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/02/190.html
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/02/post-42.html
現在の相場は、1ドル97~98円あたりを行ったりきたりしている。もうここ二ヶ月くらい、ずっと95円~100円の間にいる。「実質で見たら1ドル90円でも円高じゃない」とか行っていた識者の方々は、ぜひこの(彼らの基準からしたら)超円安を利用して輸出型ビジネスでも起業されて、大儲けしてもらいたいですね。
あまり自分で言うとバカッぽいから書いていなかったが、ここまで自分の予想通りのレートになると、バカと思われてもいいからちょっとは自慢したくなる。
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/01/post-575.html
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/02/190.html
http://www.sugi-shun.com/mt/2009/02/post-42.html
独断でいくつか。
とりあえず、『リスク』が面白い。中世までの人々は「神が全てを決める、決定的な世界観」を持っていたが、科学が発達して確率的な世界観を持つようになったことで、将来の不確実性をコントロールしたい、という欲求が起こった。リスク管理のはじまりはじまり。その欲求が満たされていく壮大な歴史物語。
上下あわせるとかなり量あるが、読み進めるうちに、読み終わるのがもったいない~ってなってくる。まじ名著。
おなじ著者が書いた以下もお奨め。こっちは、金融理論の発達と実務の両方について触れている本。ま、どちらかというと、理論よりかな。金融技術の発達の歴史がよくわかる。『リスク』と比べると、ここ数十年、せいぜい100年くらいに絞っているのが特徴。
さて、次はロバート・シラー。まぁこれも超有名本だよね。EMH(Efficient Market Hypothesis、効率的市場仮説)の批判の代表格。読めば読むほどEMHなんて信じられなくなっていく。「根拠なき熱狂」って表現は、グリーンスパンの言葉から来ているのだっけ?
シラー本の有名な対抗馬は、マルキール本。これも長い長いベストセラー。これ読むと、EMHはほぼ正しい、って思えてくる。シラーとマルキールは、must readっしょ。両方読んで、EMHについてどう思うか、自分なりに考える、というのは最高の知的遊戯だと思う。
あとつい最近読んだ『まぐれ』。これも超面白い。「EMHは概ね成立している」という立場みたいだ。口は悪いが、相当学識が高い。専門性がやや高いかな。金融のこと、ぜんぜん分からない、って人が読むとキツイかも。一言で言えば「儲かってるトレーダーなんて、ほぼまぐれ」ってことなわけですが。
あと、サブプライム危機について読むならば、以下かな。あまり学問的に難しい話は出てこない。平易な日本語で書かれた、分かりやすいサブプライム入門本。が、よむ価値はある。なぜサブプライムがトリプルAになっていたのか、とか、ここまで分かりやすいか、って思った。
現在の金融危機については・・・まだいい本はないな~。残念ながら。現在進行形なので。ネット上で英語ならばいい議論はたくさんあるが、日本語で書籍の形になっているいい本、となると、まだ僕は知りません。巷にある日本語で書かれた「現在の金融危機本」はほとんど読む価値ないと思います。おもしろいのがあったら、誰か教えてください。
金融危機と言えば、1997年のアジア危機に焦点をあてている、以下が面白い。竹森俊平教授、文章がとにかく上手。非アカデミックな文章と、アカデミックな匂いのきつい文章が、交互に来て、読まされてしまった。
アジア危機と絡めて、LTCM破綻については、以下の二冊読めばOKかと。二冊両方読んだ後に、めっちゃ心地よい読後感が得られた。「非合理なマーケットが、より非合理になるリスクを軽視したのね」というのが、僕のLTCM破綻のついての一言での説明。
どれも超有名本だし、このブログを面白いって思うような人なら、きっと楽しめるでしょう。というか、既読が多いかもしれませんが。
とりあえず、『リスク』が面白い。中世までの人々は「神が全てを決める、決定的な世界観」を持っていたが、科学が発達して確率的な世界観を持つようになったことで、将来の不確実性をコントロールしたい、という欲求が起こった。リスク管理のはじまりはじまり。その欲求が満たされていく壮大な歴史物語。
上下あわせるとかなり量あるが、読み進めるうちに、読み終わるのがもったいない~ってなってくる。まじ名著。
おなじ著者が書いた以下もお奨め。こっちは、金融理論の発達と実務の両方について触れている本。ま、どちらかというと、理論よりかな。金融技術の発達の歴史がよくわかる。『リスク』と比べると、ここ数十年、せいぜい100年くらいに絞っているのが特徴。
さて、次はロバート・シラー。まぁこれも超有名本だよね。EMH(Efficient Market Hypothesis、効率的市場仮説)の批判の代表格。読めば読むほどEMHなんて信じられなくなっていく。「根拠なき熱狂」って表現は、グリーンスパンの言葉から来ているのだっけ?
シラー本の有名な対抗馬は、マルキール本。これも長い長いベストセラー。これ読むと、EMHはほぼ正しい、って思えてくる。シラーとマルキールは、must readっしょ。両方読んで、EMHについてどう思うか、自分なりに考える、というのは最高の知的遊戯だと思う。
あとつい最近読んだ『まぐれ』。これも超面白い。「EMHは概ね成立している」という立場みたいだ。口は悪いが、相当学識が高い。専門性がやや高いかな。金融のこと、ぜんぜん分からない、って人が読むとキツイかも。一言で言えば「儲かってるトレーダーなんて、ほぼまぐれ」ってことなわけですが。
あと、サブプライム危機について読むならば、以下かな。あまり学問的に難しい話は出てこない。平易な日本語で書かれた、分かりやすいサブプライム入門本。が、よむ価値はある。なぜサブプライムがトリプルAになっていたのか、とか、ここまで分かりやすいか、って思った。
現在の金融危機については・・・まだいい本はないな~。残念ながら。現在進行形なので。ネット上で英語ならばいい議論はたくさんあるが、日本語で書籍の形になっているいい本、となると、まだ僕は知りません。巷にある日本語で書かれた「現在の金融危機本」はほとんど読む価値ないと思います。おもしろいのがあったら、誰か教えてください。
金融危機と言えば、1997年のアジア危機に焦点をあてている、以下が面白い。竹森俊平教授、文章がとにかく上手。非アカデミックな文章と、アカデミックな匂いのきつい文章が、交互に来て、読まされてしまった。
アジア危機と絡めて、LTCM破綻については、以下の二冊読めばOKかと。二冊両方読んだ後に、めっちゃ心地よい読後感が得られた。「非合理なマーケットが、より非合理になるリスクを軽視したのね」というのが、僕のLTCM破綻のついての一言での説明。
どれも超有名本だし、このブログを面白いって思うような人なら、きっと楽しめるでしょう。というか、既読が多いかもしれませんが。
1月も下落、2月も下落、そして3月も下落。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0903.pdf
まぁ、別に驚きはない。というか、むしろ下落率が-2.2%って、そんなもんですんだんだ、って感じ。体感的にはもっと下がっているんだが。
このニュースは企業物価指数のお話だけど、消費者物価指数だって他人事じゃないわけで。別に難しいこと考えなくたって、単純な話。テレビをつければ「いかに倹約するか」って特集ばっかり。みんな消費控えまくり。そりゃ当然、デフレに近づくでしょ。
しかしゼロ金利にはならない。超低金利止まり。
ちょっとコアCPIがプラスに転じたらすぐ利上げ、でデフレ懸念がすぐ再燃して、すぐ利下げ、って時代がずーっと続くんじゃないか、って気がしてきた。今の日銀の意思決定者はインフレを異常に怖がっているみたい。
それを責めても仕方がないので、それをgivenとして自分の人生に生かそう。とりあえずは、住宅ローンの見直しかな。このままいくと、のらりくらり、物価はほとんど変わらない時代が続くんじゃないか。というわけで、住宅ローンを組むとき、ちょっと前までは、(将来の金利引き上げを予想して)固定金利を選ぶのが多かっただろうけど、いまは変動のほうがいいんじゃないか。フラット35とかだと、35年間固定金利で3%強だと思うが、現状を脱出して金利水準が昔みたく4とか5%とかある時代、もう来ないんじゃないか。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0903.pdf
まぁ、別に驚きはない。というか、むしろ下落率が-2.2%って、そんなもんですんだんだ、って感じ。体感的にはもっと下がっているんだが。
このニュースは企業物価指数のお話だけど、消費者物価指数だって他人事じゃないわけで。別に難しいこと考えなくたって、単純な話。テレビをつければ「いかに倹約するか」って特集ばっかり。みんな消費控えまくり。そりゃ当然、デフレに近づくでしょ。
しかしゼロ金利にはならない。超低金利止まり。
ちょっとコアCPIがプラスに転じたらすぐ利上げ、でデフレ懸念がすぐ再燃して、すぐ利下げ、って時代がずーっと続くんじゃないか、って気がしてきた。今の日銀の意思決定者はインフレを異常に怖がっているみたい。
それを責めても仕方がないので、それをgivenとして自分の人生に生かそう。とりあえずは、住宅ローンの見直しかな。このままいくと、のらりくらり、物価はほとんど変わらない時代が続くんじゃないか。というわけで、住宅ローンを組むとき、ちょっと前までは、(将来の金利引き上げを予想して)固定金利を選ぶのが多かっただろうけど、いまは変動のほうがいいんじゃないか。フラット35とかだと、35年間固定金利で3%強だと思うが、現状を脱出して金利水準が昔みたく4とか5%とかある時代、もう来ないんじゃないか。
竹森先生、筆がたつなー。読まされた。面白い。とりあえず、アマゾンの商品紹介を引用。
アジア通貨危機が地球を駆けめぐり、日本では山一証券など大手金融機関がバタバタと倒れた「1997年」。気鋭の国際経済学者がこの年に着目したのは、 97年をきっかけに世界の資本の流れが一変したからだ。未曽有の金融危機は、なぜ起きたのか。過度の悲観主義が世界を覆った時、人間心理はどう動くのか。 息詰まる「経済ドラマ」を注目の経済理論「ナイトの不確実性」を駆使して分析、失敗の原因を検証する。さて、「ナイトの不確実性」とは何か、というと・・・。通常、ファイナンスや経済学で不確実性というと、確率分布の分散のことを言う。この世界では、不確実性=リスク=ボラティリティ=分散(標準偏差)という感じで、これら用語はほぼ同義で使われる。一方、「ナイトの不確実性」は、「確率分布を推測することが不可能な不確実性」のことである。
まとめると・・・・
リスク:確率分布が推測できている場合の、その確率分布の分散
ナイトの不確実性:そもそも、どんな確率分布をしているのかが推測不可能なこと
ナイトの不確実性は、データが十分蓄積していないような状況や、一発限りの経済イベントに直面したときに起こる、ってことになる。サブプライム問題で、劣悪な金融商品がトリプルAになっていたことも、ナイトの不確実性で説明できる、って。
ひとたび格付け機関などの評価の誤りが分かると、サブプライムを組み込み、さらにほかの資産まで織り込んだ複雑な債券の「底値」はいくらかということが取引のデータが少ないために推測しがたくなった。こうなると、「ナイトの不確実性」がサブプライムに汚染された債券の市場価格をどこまでも引き下げる(p235)。まぁ「ナイトの不確実性」とかっこいい言葉を使ってはいるが、要は「ぜんぜんわかりませんーん」って単純なことでしかない。簡単な概念を難しい用語にするのって、経済学者の得意技。
この本を読んだ一番の収穫は、p114~128あたりにあった。「不確実性・プレミアム」って言葉、初めて聞いたよ。これは、ナイトの不確実性に直面したときに、経済主体が要求するプレミアムのことで、リスク・プレミアムに対応する概念なんだが。おもしろかったよ。それと、フリードマンが、伝統的な古典的統計学ではなく、ベイズ統計学に立脚したシカゴ大学サベージの理論を根拠に、「ナイトの不確実性」を否定していた、という件もおもしろかったよ。詳しくは、p114~p122あたりを。
読む価値大。
かなり斜め読みした、ってことを最初に言った上での素直な感想は、「ぜんぜん、本書の主張には同意できない」。いくつか記憶に残っている点だけメモっとく。
「デフレには良いデフレと悪いデフレがあって、2000年代の日本は、良いデフレだった」、って榊原氏は言う。さらに「デレフは悪と竹中氏は決め付けていたが、これまで経験したことがなく教科書に載っていないというだけで悪者扱いするのは、思考停止」と厳しく指摘する。「東アジアでネットワーク化が進んだことで、企業のコストカットが進んだのが、2000年代の日本のデフレだった。これは良いデフレで、需要不足による悪いデフレだったのではない。」
僕は、デフレには良いも悪いもなく、ぜんぶ悪だと思っているので、正直、榊原氏がこう書いているのを読んで、目がテンになったよ。デフレは問答無用で悪だと思う僕の理由を一応、書いとく。デフレに限らず、インフレの場合でもそうだけど、極端な物価変動が悪な経済学的な理由ってのは、ちゃんとある。ざっくり言うと、「予想可能な物価変動はOK,予想不可能な物価変動が悪」ってこと。その心は「経済主体間の富の再配分を強制しちゃうから」ってこと。詳しくは、これとかを参照。で、デフレ下で経済主体は将来の物価水準を正しく予想できるか、というと、たぶん「かなり難しい」んじゃないかな、って感じているんだ。だって、過去に経験したことがないんだから。未来永劫デフレであり続けるならばデレフに慣れていくから問題ないかもしれないけど、そんな世界はさすがに榊原氏だっていい世界だと思わないでしょう?だから、デフレは、問答無用で悪だと思う。
あと、これはデータをちゃんと精査したわけじゃないけど、日本だけがなぜデフレになったか、明快な理論的説明がほしい。EUとかも統合してたけどデフレにはなっていないわけで。そこらへん、どうお考えでしょう。
正直、「デフレは悪いこと」という認識すら共有できていない本を読むのは、時間の無駄だと思う。
それから、ゼロ金利が円キャリーを誘発して円安バブルを生んで、自動車家電あたりの製造業に代表される輸出産業が外需のおかげで潤いすぎてた、って話もしている。これも全然同意できないよ。妄想だと思う。以前書いたこととかぶるんだけど、それに付け加える形で改めて書いておこう。
「名目でみれば円高だが、実質で見たら円安」とかいう議論に対する根本的な批判になるんだけど、こんなもん、基準年をいつにするかで、どうとでも言える主張でしょう?たとえば、リーマンショック直前の2008年8月の終値の名目レート108.69に対して、実質実効為替レートは、96.7だったわけで。榊原氏が財務官だった1999年7月~1999年7月の実質実効為替レートの平均は、123.364なので、確かにこれに比べたら、かなり円安だと感じるでしょうよ。でも、じゃー実質実効為替レートの基準年である1973年と比べたらどうだろう?基準年の指数は、100なわけだから、別に96.7ってのはそんなに円安ではない。
つまり、こういうこと。榊原氏は、自分が一番外為を注視していた時期との比較観で、外為を見ている。でも、別の時期を基準に外為を見ると、また違った結論になる。
そもそも、名目通貨レートが、通貨と通貨の交換比率であるのに対して、実質レートは財と財の交換比率をあらわしているわけで。これはその時その時で刻一刻と変化する経済状況に応じて、マーケットが決定しているわけで。マーケットが万能とは思わないが、ある程度はちゃんと機能しているでしょう。株式市場とかと違って、外為市場ってのは、投機にはなりにくいと思うし。円キャリーってのがどの程度あったのか、教えて欲しい。「円安バブル」ってのは、いったい何を指しているのか、教えて欲しい。
あ、あとマクロ経済学のあり方に異を唱えているが、ここは同意。マクロモデルで予想やらなにやらして、政策で経済をコントロールできるっていうけど、現実はそんな単純じゃないよ、って言っている。これ、同意。
著者の主張はざっくり言うと「日銀は正しい金融政策をする能力がない」という感じ。僕も、今の日銀がいまだにゼロ金利にしていないのは、歴史的・致命的なミスだと思うので、この主張自体は賛成かな。
ただ、「ん?」ってところもたくさんあった。 例えば、マンデル・フレミング理論を持ってきて、
いまだに、公共投資一本槍の政治家やエコノミストの皆さんには、ぜひこの理論を論破してもらいたいものです。間違いなく、日本人初のノーベル経済学賞受賞者になれます。ぜひ、頑張ってください(笑)。と嘲笑しているが、マンデル・フレミングモデルが実証に耐えうるモデルかどうか、高橋洋一氏はやったことがあるのだろうか?実証分析を通るまでは、たとえノーベル賞とった人が考えた理論であっても、仮説でしかないのだよ。I doubt that this model can explain the actual economy.
あと、プリンストン大学にいた頃、バーナンキ(アメリカの中央銀行のトップ)だとかクルーグマン(去年のノーベル経済学賞)だとかと交流して、正しい金融政策の知識を得て、それに比べると日本は正しいことができていない、というボヤキについて。そのクルーグマンは、「もっと財政出動しろ、まだ足りないぞオバマ」だとか「90年代の日本は財政政策が効かなかったと批判されるが、それは違う。財政政策が不足してたんだ」と言っている。高橋洋一氏のマンデル・フレミングモデルによれば、財政政策は(変動為替相場制のもとでは)まったく効かないはずなんだけど。もちろん、マンデル・フレミングモデルのもとでも、金融政策も正しく行われていれば、財政政策も有効だっただろうが、そもそも高橋洋一氏は、「日銀は無能」と言っているわけだからさ。「アメリカの一流はこういっていた」という、虎の威を借りる議論はやめてほしい。
結局、高橋洋一氏って、経済学博士号ももたなければ、経済学の研究業績もゼロ。あ、でも繰り返すけど、「日銀は能力不足」という点は、賛成。
(追記)
ちなみに、以下のエントリによると、クルーグマンは、日銀がゼロ金利に下げてもあまり変わらない、と考えているようだ。僕はそれには同意しかねるが。というか、完全に理解できないが。
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20090312/krugman_bungeishunju2
昨日の日銀の発表では、政策金利は据え置かれた。
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090318.pdf
そろそろデフレくるよ。日銀も、
で、アメリカ。FRBは3000億ドルの長期国債を買うと。半年以内に。
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090318a.htm
すごいね。このニュースによって米国債価格は当然下落、長期金利が一日で0.5%も下がった。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
そして、今日そうとう円高が進んだ。が、その理由は良く分からない。Nikkeiの記事なんかによれば、
とか書かれているが、正直意味不明。だって、日本の10年長期国債金利って、1.3~1.4%くらいでしょ?まだ金利逆転しとらんがな。
ロイターは
と説明しているが。確かに、Bureau of Labor Statisticsの発表によれば、
とのことで、確かにデフレリスクは軽減されている。この点は、僕の見通しは間違っていたな(これとかこれ)。でも、だからといって、いきなりインフレリスクが急激にそこまで高まるかな~?
なんだよ、このいきなりの円高。もう毎日信じられないような変動。
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090318.pdf
そろそろデフレくるよ。日銀も、
物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して足もと低下しており、今後は、需給バランスの悪化も加わって、マイナスになっていくとみられる。と書いているじゃないか。なんで政策金利を下げきらないんだろう。不思議。現状の政策金利は0.1%。(ここを見れば無担保コールレートの市場での観測値が見れる)。
で、アメリカ。FRBは3000億ドルの長期国債を買うと。半年以内に。
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090318a.htm
すごいね。このニュースによって米国債価格は当然下落、長期金利が一日で0.5%も下がった。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
そして、今日そうとう円高が進んだ。が、その理由は良く分からない。Nikkeiの記事なんかによれば、
声明発表後に米長期金利が急低下し、日米の金利差の変化に着目した円買い・ドル売りも入ったという。
とか書かれているが、正直意味不明。だって、日本の10年長期国債金利って、1.3~1.4%くらいでしょ?まだ金利逆転しとらんがな。
ロイターは
一方で国債増発によるインフレリスクの高まりを警戒する声が外為市場で高まり、ドル売りの色彩が濃くなり、ドル/円は95円台に下落した。
と説明しているが。確かに、Bureau of Labor Statisticsの発表によれば、
The Consumer Price Index for All Urban Consumers (CPI-U) increased
0.5 percent in February, before seasonal adjustment, the Bureau of Labor
Statistics of the U.S. Department of Labor reported today. The February
level of 212.193 (1982-84=100) was 0.2 percent higher than in February
2008.
On a seasonally adjusted basis, the CPI-U increased 0.4 percent in
February after rising 0.3 percent in January.
とのことで、確かにデフレリスクは軽減されている。この点は、僕の見通しは間違っていたな(これとかこれ)。でも、だからといって、いきなりインフレリスクが急激にそこまで高まるかな~?
なんだよ、このいきなりの円高。もう毎日信じられないような変動。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0902.pdf
2月の速報値が105.0ということで・・・。1月は5年1ヶ月ぶりのマイナス転落ということで話題になったわけだが、2月は2月で下落幅が-1.1%とかなり大きく、注目せざるを得ない。さて、企業物価指数の下落というニュースは、実感通りだ。実際に働いている身としては、企業間で取引されている財の価格は急速に落ち込んでいる、という実感があるのだ。具体的に何がどう落ち込んでいるかというと、
1)原材料(鋼材、原油etc)価格の下落
2)急速な需要減(実質GDPが年率換算12.7%減という異常事態なのだよ!)による、価格下落
今月末にCPIも発表されるが、もう、いつマイナスになってもおかしくはない。
この期に及んでも、まだ日銀は政策金利を0%まで下げきっていない(ちなみに、現状の政策金利は0.1%)。だいたい、去年10月頃に0.5%の政策金利を下げたとき、0.3%という中途半端な水準だったが、今振り返ってもこれからして納得できない。0.5%→0.25%→0%とすべきだった(実際には 0.5%→0.3%→0.1%と利下げした)。
「われわれは、デフレリスクを払拭するために出来ることは何でもやる」という日銀のメッセージを、国民は待っている。
2月の速報値が105.0ということで・・・。1月は5年1ヶ月ぶりのマイナス転落ということで話題になったわけだが、2月は2月で下落幅が-1.1%とかなり大きく、注目せざるを得ない。さて、企業物価指数の下落というニュースは、実感通りだ。実際に働いている身としては、企業間で取引されている財の価格は急速に落ち込んでいる、という実感があるのだ。具体的に何がどう落ち込んでいるかというと、
1)原材料(鋼材、原油etc)価格の下落
2)急速な需要減(実質GDPが年率換算12.7%減という異常事態なのだよ!)による、価格下落
今月末にCPIも発表されるが、もう、いつマイナスになってもおかしくはない。
この期に及んでも、まだ日銀は政策金利を0%まで下げきっていない(ちなみに、現状の政策金利は0.1%)。だいたい、去年10月頃に0.5%の政策金利を下げたとき、0.3%という中途半端な水準だったが、今振り返ってもこれからして納得できない。0.5%→0.25%→0%とすべきだった(実際には 0.5%→0.3%→0.1%と利下げした)。
「われわれは、デフレリスクを払拭するために出来ることは何でもやる」という日銀のメッセージを、国民は待っている。
2009年1月。
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.htm
総合指数も、生鮮除く総合指数(日銀はこっちを見て政策決めてる)も、両方とも、前年同月比で0%増。マイナスにはなっていないものの、企業物価指数は5年ぶりに下落しているし、消費者物価指数の今後も暗そう。
政策金利、0%にしなくていいの?
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.htm
総合指数も、生鮮除く総合指数(日銀はこっちを見て政策決めてる)も、両方とも、前年同月比で0%増。マイナスにはなっていないものの、企業物価指数は5年ぶりに下落しているし、消費者物価指数の今後も暗そう。
政策金利、0%にしなくていいの?
http://finance.yahoo.com/echarts?s=^TNX#chart3:symbol=^tnx;range=1m;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
米国債10年物は、今日一日で0.15%程度あがった。historical dataを見ていればわかるが、非常にvolatileだ(変動性が大きい)。株式市場も為替市場も債券市場もvolatileの、トリプルvolatile。volatility(変動性)というのは、リスクの指標である。volatiliyが大きいとは、リスクがでかいことを意味する。いまの状況では、どこにどう投資してもリスクをとらざるを得ない、という状況になっている。
昨年末に狙っていた某米国企業の社債も、価格が随分と変動している。その企業固有のvolatilityの問題だけではなく、債券市場共通のvolatilityの問題があるようだ。
ちなみに、最近はどこの証券会社も仕組債を積極的にセールスする方針のようだが・・・。まだまだ僕も勉強不足なので、なかなか。最低売買単位も大きいし、正直びびってしまうよ。
米国債10年物は、今日一日で0.15%程度あがった。historical dataを見ていればわかるが、非常にvolatileだ(変動性が大きい)。株式市場も為替市場も債券市場もvolatileの、トリプルvolatile。volatility(変動性)というのは、リスクの指標である。volatiliyが大きいとは、リスクがでかいことを意味する。いまの状況では、どこにどう投資してもリスクをとらざるを得ない、という状況になっている。
昨年末に狙っていた某米国企業の社債も、価格が随分と変動している。その企業固有のvolatilityの問題だけではなく、債券市場共通のvolatilityの問題があるようだ。
ちなみに、最近はどこの証券会社も仕組債を積極的にセールスする方針のようだが・・・。まだまだ僕も勉強不足なので、なかなか。最低売買単位も大きいし、正直びびってしまうよ。
一時97円台に。結局、96円台半ばで終わったみたいだが。
ここくらいまで来ると、この先どうなるかちょっと分からない。何度も何度も何度も言っているように(やっぱり過剰に円高だと思う)、今の時点での円ドルは90円台後半が適正レートだと僕は思うので、「あ、適正レートに戻りましたね」くらいにしか思わない。
じゃぁ将来は?数年単位で見るときは、金利差と&物価上昇が両国でどれくらい乖離するか、が重要だ(円とドル)。が、将来の物価を予想するのは困難。よって、将来のことは僕にはよく分かりません。。。とは言うものの、ちょっと、今後の両国の物価動向を見ておこう。
アメリカの物価。米国のデフレ懸念で書いたようなアメリカのデフレ懸念は、James Hamiltonによれば、少しは和らいだみたいだ。「今月のCPIは来月中旬に発表されるが、多分、マイナスに転じるだろう。」と書いたが、2009年1月のアメリカのCPIは、211.143で、前年同月比で0%増だった。ぎりぎりマイナスにはなっていない。(Hamiltonは季節調整済み指数に注目しているようだが。)
で、日本の物価。企業物価指数は下落しているが(企業物価指数、下落)、消費者物価指数のほうはどうだろう。いまのところは下落していないが、2009年1月の指数がどうか、そろそろ発表されるので(あさって発表?)、それに注目したい。企業物価指数の下落は、しばらく続くと思うので、それにひきずられる形で、消費者物価指数も下落傾向を近いうちに見せるのだろうか。
金利は?両国ともしばらく不景気に苦しむだろうから、日米とも超低金利政策はしばらく続くでしょう。どっちが先に金利をあげるか、というのが一つのポイントだが、 いまの時点では、なんともいえない。が、FRBの方が優秀で、ゼロ金利にするときはさっさと0まで下げ切って、景気をさっさと回復させそうな気がするので (僕の偏見ね、これは)、FRBのほうが先に利上げにこぎつけるんじゃないかなぁ。
なんにせよ、いまの時点では両国の物価上昇の乖離の予想も、金利差の予想も困難。両方ともデフレになるかどうかのギリギリのところにしばらくいるし、しばらく不景気で低金利が続くだろう、というのがフェアな予想かな(強いて言えば、上述したとおり、FRBのほうが能力が高いので利上げも早いかなって)。
まぁ、数年スパンで見たら、円ドルがどうなるかは、分からん、ってことです。いまの90円台後半から、円安になるかもだし、円高になるかもだし。分かりません。
短期(一年未満、数ヶ月くらい)では?そりゃ、細かいニュースに一喜一憂するだろうから、また90円台の前半にもどったりするかもしれんよ。ただ、「日本は先進国に比べてそんなに悪くない」と総理はおっしゃってましたが、それはまだまだ悪さが出てきていないだけ。2008第四半期のGDPがどれくらい減するか。その数字次第では、一気に円安がもっと進むかもしれない。100円台回復もありうる。
ここくらいまで来ると、この先どうなるかちょっと分からない。何度も何度も何度も言っているように(やっぱり過剰に円高だと思う)、今の時点での円ドルは90円台後半が適正レートだと僕は思うので、「あ、適正レートに戻りましたね」くらいにしか思わない。
じゃぁ将来は?数年単位で見るときは、金利差と&物価上昇が両国でどれくらい乖離するか、が重要だ(円とドル)。が、将来の物価を予想するのは困難。よって、将来のことは僕にはよく分かりません。。。とは言うものの、ちょっと、今後の両国の物価動向を見ておこう。
アメリカの物価。米国のデフレ懸念で書いたようなアメリカのデフレ懸念は、James Hamiltonによれば、少しは和らいだみたいだ。「今月のCPIは来月中旬に発表されるが、多分、マイナスに転じるだろう。」と書いたが、2009年1月のアメリカのCPIは、211.143で、前年同月比で0%増だった。ぎりぎりマイナスにはなっていない。(Hamiltonは季節調整済み指数に注目しているようだが。)
で、日本の物価。企業物価指数は下落しているが(企業物価指数、下落)、消費者物価指数のほうはどうだろう。いまのところは下落していないが、2009年1月の指数がどうか、そろそろ発表されるので(あさって発表?)、それに注目したい。企業物価指数の下落は、しばらく続くと思うので、それにひきずられる形で、消費者物価指数も下落傾向を近いうちに見せるのだろうか。
金利は?両国ともしばらく不景気に苦しむだろうから、日米とも超低金利政策はしばらく続くでしょう。どっちが先に金利をあげるか、というのが一つのポイントだが、 いまの時点では、なんともいえない。が、FRBの方が優秀で、ゼロ金利にするときはさっさと0まで下げ切って、景気をさっさと回復させそうな気がするので (僕の偏見ね、これは)、FRBのほうが先に利上げにこぎつけるんじゃないかなぁ。
なんにせよ、いまの時点では両国の物価上昇の乖離の予想も、金利差の予想も困難。両方ともデフレになるかどうかのギリギリのところにしばらくいるし、しばらく不景気で低金利が続くだろう、というのがフェアな予想かな(強いて言えば、上述したとおり、FRBのほうが能力が高いので利上げも早いかなって)。
まぁ、数年スパンで見たら、円ドルがどうなるかは、分からん、ってことです。いまの90円台後半から、円安になるかもだし、円高になるかもだし。分かりません。
短期(一年未満、数ヶ月くらい)では?そりゃ、細かいニュースに一喜一憂するだろうから、また90円台の前半にもどったりするかもしれんよ。ただ、「日本は先進国に比べてそんなに悪くない」と総理はおっしゃってましたが、それはまだまだ悪さが出てきていないだけ。2008第四半期のGDPがどれくらい減するか。その数字次第では、一気に円安がもっと進むかもしれない。100円台回復もありうる。
1ドル95円台へ。一日で、2円近く円安に。目を疑ったわ。でも、何度も何度も言っているように、僕としてはようやく為替は「あるべき水準」に戻ってきたに過ぎない。もうちょっとだけ、円安になってもおかしくない。
日経平均、終値は7,268.56。ほほう。
日経平均、終値は7,268.56。ほほう。
以下のエントリーを読んだ僕の感想。
「今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない。いままでが、超円安だったのだ」という主張。この主張は、榊原英資先生と、伊藤元重先生が言っているわけですが・・・。
ビッグネームが相手なんで、ちょっと僕も気が引けるんだけど、この主張は僕も間違っていると思う。リンク先のhimaginary氏のエントリーは価値が高いと思うし、伊藤元重先生がどうおっしゃるのかとても気になる。それで僕は、ちょっと違う視点から「今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない。いままでが、超円安だったのだ」という主張について、反論してみよう。
僕は、今の1ドル90円(正確には、今日ちょっと円安に触れてるので93円台後半)は、円高だと思う。何度も何度も言っているが(参考)、90円台後半が僕なりの考えた、為替レートの適正水準。
この主張に対する僕の一番の疑問は、「実質為替レートが円高かどうかは、基準をいつにするかによって、どんな結論でも出せてしまうでしょう?」ということ。「10年前の120円と比べる」のならば、確かに今の90円は、円高ではない。むしろ、まだまだ円安なくらいかもしれない。
日銀が発表している実質実効為替レートを見てみると、1999年1月は136.1だった。で、先月(つまり2009年1月)の値は、127.4であるので、なるほど確かにいまの90円は、円高ではない。それどころか、まだまだ円安ということになる。(実質実効為替レートは、値が小さいほうが円安になる。名目為替レートとは逆なので注意。)
じゃあ、11年前(1998年1月)と比べたらどうか?1998年1月の実質実効為替レートは125.4。11年前と比べたら、今の90円は、円高でも円安でもない、と言える。
じゃあ、12年前(1997年1月)と比べたらどうか?1997年1月の実質実効為替レートは115.2。あれれ?12年前に比べたら、今の90円は円高、ということになってしまいますね。
経済学者がよく言う「名目で見たら○○だけど、実質で見たら実は~~なんです」というのは、実質変数を比較する基準をいつにするかによって、いくらでもなんとでも都合のいい結論を正当化できてしまう、魔法の言葉。
学者だったら「こういう理由で、基準年をこの時にしましたよ」という理由を言うべき。換言すれば、「基準年を選ぶ基準」を示すべき。
僕は僕なりの基準があって、それに基づいて「いまの為替レートのあるべき水準は90円台後半」と言っているのだが・・・。僕の基準については、秘密にしておこう。(アカデミズムを離れた今、自分の分析を、無料で見知らぬ他人に教えるほど僕はお人よしではない)。
円安バブル論というバブル @himaginaryの日記
「今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない。いままでが、超円安だったのだ」という主張。この主張は、榊原英資先生と、伊藤元重先生が言っているわけですが・・・。
ビッグネームが相手なんで、ちょっと僕も気が引けるんだけど、この主張は僕も間違っていると思う。リンク先のhimaginary氏のエントリーは価値が高いと思うし、伊藤元重先生がどうおっしゃるのかとても気になる。それで僕は、ちょっと違う視点から「今の1ドル90円は、実質で見たら円高ではない。いままでが、超円安だったのだ」という主張について、反論してみよう。
僕は、今の1ドル90円(正確には、今日ちょっと円安に触れてるので93円台後半)は、円高だと思う。何度も何度も言っているが(参考)、90円台後半が僕なりの考えた、為替レートの適正水準。
この主張に対する僕の一番の疑問は、「実質為替レートが円高かどうかは、基準をいつにするかによって、どんな結論でも出せてしまうでしょう?」ということ。「10年前の120円と比べる」のならば、確かに今の90円は、円高ではない。むしろ、まだまだ円安なくらいかもしれない。
日銀が発表している実質実効為替レートを見てみると、1999年1月は136.1だった。で、先月(つまり2009年1月)の値は、127.4であるので、なるほど確かにいまの90円は、円高ではない。それどころか、まだまだ円安ということになる。(実質実効為替レートは、値が小さいほうが円安になる。名目為替レートとは逆なので注意。)
じゃあ、11年前(1998年1月)と比べたらどうか?1998年1月の実質実効為替レートは125.4。11年前と比べたら、今の90円は、円高でも円安でもない、と言える。
じゃあ、12年前(1997年1月)と比べたらどうか?1997年1月の実質実効為替レートは115.2。あれれ?12年前に比べたら、今の90円は円高、ということになってしまいますね。
経済学者がよく言う「名目で見たら○○だけど、実質で見たら実は~~なんです」というのは、実質変数を比較する基準をいつにするかによって、いくらでもなんとでも都合のいい結論を正当化できてしまう、魔法の言葉。
学者だったら「こういう理由で、基準年をこの時にしましたよ」という理由を言うべき。換言すれば、「基準年を選ぶ基準」を示すべき。
僕は僕なりの基準があって、それに基づいて「いまの為替レートのあるべき水準は90円台後半」と言っているのだが・・・。僕の基準については、秘密にしておこう。(アカデミズムを離れた今、自分の分析を、無料で見知らぬ他人に教えるほど僕はお人よしではない)。
■日銀政策金利据え置き
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090219.pdf
いつまで0.1%を維持するんだ。0%にしないのはなぜだ。近いうち、0%にせざるを得ない日が来ると僕は思うが、今、なぜそうしないのだろう。何をしぶっているんだ。
■円安
93円台の後半。何が円売りの要因か。何度も書いているが、僕が思ういまの円ドルの適正水準は、90円台後半。したがって、これでもまだ、やや円高か、と思っている。が、仮に「適正水準が90円台後半」という僕の考えた正しかったとしても、多くのマーケット参加者がどう思うか、が現実レートを決定する。だから、僕がここで「適正レートは90円台後半」といったとしても、現実レートがそうなる、と予想しているわけではない。現実レートは、適正レートから乖離する方向に動くことだってあるわけで。(非合理なマーケットが、より非合理になるリスクを無視したのが、LTCM破綻の原因の一つだったと僕は理解している。)
■財務大臣辞任
禁酒宣言でもすればいいのに。個人的にはけっこう好きな政治家の一人だったが、今回はがっかりした。こういう非常事態に「うっかり」では済まされない。残念。
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090219.pdf
無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.1%前後で推移するよう促す。
いつまで0.1%を維持するんだ。0%にしないのはなぜだ。近いうち、0%にせざるを得ない日が来ると僕は思うが、今、なぜそうしないのだろう。何をしぶっているんだ。
■円安
93円台の後半。何が円売りの要因か。何度も書いているが、僕が思ういまの円ドルの適正水準は、90円台後半。したがって、これでもまだ、やや円高か、と思っている。が、仮に「適正水準が90円台後半」という僕の考えた正しかったとしても、多くのマーケット参加者がどう思うか、が現実レートを決定する。だから、僕がここで「適正レートは90円台後半」といったとしても、現実レートがそうなる、と予想しているわけではない。現実レートは、適正レートから乖離する方向に動くことだってあるわけで。(非合理なマーケットが、より非合理になるリスクを無視したのが、LTCM破綻の原因の一つだったと僕は理解している。)
■財務大臣辞任
禁酒宣言でもすればいいのに。個人的にはけっこう好きな政治家の一人だったが、今回はがっかりした。こういう非常事態に「うっかり」では済まされない。残念。
2009年1月の速報値が105.5。前年同月比で、-0.2%とのこと。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0901.pdf
前年比でマイナスになるのは03年12月以来で5年1カ月ぶりとのこと。
感覚的には、この下落傾向はしばらく続きそう。原因は、原材料価格の下落&原油価格の下落&仕事量の激減。今時、見積もりで「諸経費」なんて入れていたら、仕事をとれない模様。
今年一年は、消費者物価指数(伸び率)と企業物価指数(伸び率)の乖離がどの程度開くか(あるいは開かないのか)、個人的には注目したい。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cgpi/cgpi0901.pdf
前年比でマイナスになるのは03年12月以来で5年1カ月ぶりとのこと。
感覚的には、この下落傾向はしばらく続きそう。原因は、原材料価格の下落&原油価格の下落&仕事量の激減。今時、見積もりで「諸経費」なんて入れていたら、仕事をとれない模様。
今年一年は、消費者物価指数(伸び率)と企業物価指数(伸び率)の乖離がどの程度開くか(あるいは開かないのか)、個人的には注目したい。
■まず、日本の12月の消費者物価指数が発表されていた(1/30):101.3
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
■つぎ、アメリカの米国債10年物利回りが、2/6に3%を超えた。オバマ政権が大規模な財政政策&減税で、国債増発した影響だろうが、ちょっと、上がり方が異常。昨年末には、2%割れ目前だったのに。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
■円ドル為替は、92円台まで回復。僕としては、いまの為替のあるべき水準は、90円台後半だと思っているのですが。
http://advance.quote.nomura.co.jp/meigara/nomura2/qsearch.exe?F=users/nomura/p-us
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
■つぎ、アメリカの米国債10年物利回りが、2/6に3%を超えた。オバマ政権が大規模な財政政策&減税で、国債増発した影響だろうが、ちょっと、上がり方が異常。昨年末には、2%割れ目前だったのに。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
■円ドル為替は、92円台まで回復。僕としては、いまの為替のあるべき水準は、90円台後半だと思っているのですが。
http://advance.quote.nomura.co.jp/meigara/nomura2/qsearch.exe?F=users/nomura/p-us
良書。家計の財務諸表を作成して財産管理しよう、って内容の本。
確かに、普通の家計簿ってただのCSだもんね。そしてCSはフローの概念なので、ストックがどうなってるか全然把握できない。(例えば、住宅の価値とか住宅ローンはどうなってるの、ってことが把握できない)。BSの概念は、家計にもすぐ適用可能。でも、 じゃぁPLは?家計の場合、生産活動をおこなっていないので(商売していないので)、PLはどうなるんだろう、って思ったけど、本書ではPLに対応する表を「財産増減表」と呼んでいた。で、この「財産増減表」というのは、家計簿(CS)を完全に内包する表(∵現金も財産の一つだから)。だから、後述するように、CSはつくる必要はないかな。
我が家のBSを作ってみたら、純資産はプラスで、自己資本比率は11%くらいだった。数字の良し悪しはわからないとしても、とりあえずプラスでよかったー・・・・と思ったけど、でもよく考えると、家計の場合、企業と違って儲けることが目的ではないし、短期的に利益を出さないといけないってプレッシャーもないので、別に債務超過状態でも、家計の場合は問題ないはずだよなぁ、って。要は、死ぬ直前にプラスに転じて債務超過を脱出できればいいわけだから。そうなるような人生設計があれば、債務超過でも問題ないはず。でも、自分はちゃんと純資産がプラスでよかった、よかった。
で、家計簿=CSだけど、BSとPLだけつけておけば、事実上問題ないはず。企業活動は売掛金とか買掛金とかのせいで取引のタイミングと、実際のキャッシュが動くタイミングが違うからこそ、CS管理が重要。だけど、家計の場合、キャッシュの動きと取引のタイミングは、ほとんど同じ。唯一違うとしたら、クレジットカードを利用したときだが、資産総額に比べたら、誤差みたいな額でしかないので、そこまで込み入ってBSの負債の部&CSを作成管理するほうがコスト大。とはいえ、毎月のお金の出入りの記録をつけるのは簡単なことなので、CS(家計簿)作成は、やるべきだと思うが。
よく知らないけど、ファイナンシャルプランナーって、こういう発想の勉強するのかしら?
by the way, 同じ著者が書いたこれも激おすすめ。
経済学勉強するより、財務諸表読めることのほうがよっぽど重要。
(追記)
実際には、家計簿(CS)と、財産簿(BS)だけつけてれば十分かな。財産増減表(PL)をつけずとも、「住宅ローン残高証明」みたいな書類が銀行から毎年送られてくるし、住宅と車の残存価値はざっくり簡単に計算できるし。となれば、BSの借方で流動資産がどうなっているか、BS作成時に実際の数字を(時価で)入れればいいだけ。どうせ完璧に家計簿(CS)や財産増減表(PL)はつけられないのだから。繰り返しになるが、毎月、お金を使いすぎたかどうかだけをみるために、家計簿(CS)を作る必要はあるけれど。
第5章 バブル崩壊1―サブプライムショック
2007年8月のサブプライムショックの説明。あまり面白くないので、スルー。
第6章 バブル崩壊2―世界同時暴落スパイラル
サブプライムショックから、2008年3月のベアスターンズ破綻くらいまでの話。面白くないので、スルー。
第7章 バブルの本質
タイトルにも使われている「バブル」という言葉の厳密な定義が、為されないままここまできてしまった。
第8章 キャンサーキャピタリズムの発現―二一世紀型バブルの恐怖
20世紀型のバブルは、発生メカニズムがなかったが、21世紀型は、発生メカニズムがある、と著者は主張する。リスクテイクバブルは、構造的な市場に組み込まれていたのだ、と。著者の分類によれば、21世紀型バブルにあてはまるのは、97年アジア危機、新興国バブル、サブプライム、金融工学バブルなど。20世紀型は、日本で起きたIPOバブルや分割バブル、チューリップバブル。
ん?何を言っているんだ?LTCMの例で、
極めて小さな理論価格からのずれを発見する必要があった
(p235)
と書いているが、理論価格からのずれが「極めて小さい」のであれば、バブルではないじゃん。
それを金融工学バブル、と呼ぶところに違和感を感じる。バブルという言葉をちゃんと定義しないから、そうなるんだと思う。
あと、以下も疑問に思った。
今後、多くの識者の議論の反して、実体経済が相対的に力を持つようになり、金融資本の影響力は低下することになる可能性がある。原油高、資源高、穀物高によるインフレ危機が騒がれているが、これはモノの値段があがっているのではなく、お金の価値が下がっているのである。これこそ、実体そのものである資源や穀物と、マネーとの価値の逆転現象であり、金融資本の低下、衰退を示している。これがさらに進めば、実体経済と金融資本との主客が再び逆転し、本来の姿に戻る可能性がある。そのときこと、本当にキャンサーキャピタリズムが決定的に崩壊し、病が完治するときである。
(p243-244)
なにこれ、よく意味が分からない。今の円高を、「円が高いんじゃない、ドルが安いんだ」と言っているのと同じに聞こえる。かっこよく言っているけど、こういう議論って、「太郎君は次郎君より10cm背が高い」を「いやいや、次郎君が、太郎君より背が10cm低いんだ」と言うのと同じこと。
三回にも分けて本書を取り上げたけど、それだけ読む価値がある、ということ。本書はリーマンショック以前の2008年8月出版。その後つづく金融危機については、著者のブログでいろいろ書かれている。
http://www.sugi-shun.com/mt/2006/05/post-216.html
それで、実際の為替は、以下。
2006年9月 118
2006年10月 116.82
2006年11月 115.55
2006年12月 119.02
注)各月の最終日の終値
全然あたってない。が、あたらなかった場合は、その後特に触れられない。もしこれがあたっていたら「予想的中」とか取り上げられていたはずだが。
予想があたった場合と外れた場合で、結果に対するスポットライトの当て方が同じではない。この点を念頭におく必要がある。そして、二人の予想屋がいて、一人は「円高になる」と言い、もう一人は「円安になる」と言えば、どちらかは必ずあたる。あたった方だけにスポットライトをあて続けたら、あたかも為替は予想可能かのように思えてしまうが、それは違う。
それで、実際の為替は、以下。
2006年9月 118
2006年10月 116.82
2006年11月 115.55
2006年12月 119.02
注)各月の最終日の終値
全然あたってない。が、あたらなかった場合は、その後特に触れられない。もしこれがあたっていたら「予想的中」とか取り上げられていたはずだが。
予想があたった場合と外れた場合で、結果に対するスポットライトの当て方が同じではない。この点を念頭におく必要がある。そして、二人の予想屋がいて、一人は「円高になる」と言い、もう一人は「円安になる」と言えば、どちらかは必ずあたる。あたった方だけにスポットライトをあて続けたら、あたかも為替は予想可能かのように思えてしまうが、それは違う。
その1の続き。いや、これ、本当にいい本だ。
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム
サブプライムローン市場では、普通のファイナンス理論では説明ができない価格高騰が起こっていた。この状況を、著者は「リスクテイクバブル」と呼ぶ。リスクをとること(=risk take)に対する対価が、リターン、ということになる。価格高騰は、リターンの低下と同義。逆に言えば、ある一定のリターンに対するリスクとしては、サブプライムローン市場で売買されていた証券価格は、高すぎた(=高騰していた)、ということ。
どうしてそうなったのか?金融投資の素人が不勉強だったからだろうか?いや、違う。この状況をつくったのは、プロの投資家であるファンドマネージャーだ。では、なぜプロの投資家が合理的な判断を下せない状況になったか?というと、ちまちま運用すれば、「もっと儲けよ、さもなくば解約するぞ」と顧客から言われてしまう状況が理由。こうしてファンドマネージャーは過度にリスクをとりに行くインセンティブがあったと推察できる。この問題の背後には、ファンドの顧客とマネージャーの間に、ファンドマネージャーの真の能力をめぐる情報の非対称性があった。
この情報の非対称性の結果、ファンドマネージャー達は、「リスクを適正評価出来ないリスク」にされされた。もちろん、マーケット全体で見れば、way too much risk takingな状態になる。合成の誤謬。
よく考えると、消費の冷え込みが背景にはあったっぽい。消費しないから、過剰貯蓄で金余りの状態を生み出していた。その金の運用責任者としてのファンドマネージャーは、運用すべき資金をたっくさん持っていた。「金はいくらでもあるんだ」という状態だったのが、サブプライム問題が表面化するまでの数年の真実だったんだろう。
第4章 バブルの実態―上海発世界同時株安
2007年2月28日の世界同時株安。原因は、上海の暴落と伝えられたが、それは違うと著者は言う。真の原因は、米の暴落だった、と。ただ、「上海が犯人」という説が人々に信じられたので、その後、しばらく上海と他のマーケットのリンクが強まった。ウソから出た真ってこと。マーケットでは、何が真実かよりも、「みんなが何が真実だと思っているか」ということが重要。ケインズの美人投票理論ってこと。
円キャリーについても同じこと。実際、どれくらいの量の円キャリーが行われていたのかは、誰も知らない。知っている人いたら、教えて欲しいよ。でも、「円キャリーをやってる投資家がいる」と、多くの投資家が信じていたという点が重要。株安の局面で、円高も進行した。この円高、本当に「円キャリーを解消するための円買戻し」によるものだったかどうかは不明。でも、とにかく、円高が進む為替を見て、多くの投資家は、そうだと思って、世界中のリスクアセットマーケットから、資金が引き上げることを予想し、株を売りまくった。で、株安が進みまくった。でも、ひょっとしたら、この一連の動きは、円買いをしかけ、世界中の株式市場で空売りで大儲けしたファンドのせいかもしれない。
ものすごく勉強になる。いつもだったら、本の紹介記事は一回書いておしまいだけど、この本は、複数回に分けて書こうと思う。昨今の金融危機について、今後の資本主義がどういう方向に向かうのかについて、自分自身の理解を深めるためにも、少し丁寧にこの本を扱おうと思う。なので、自分自身の勉強用のエントリーという性格が強くなることを、冒頭にstateしておく。
著者の主張を正確に知りたければ、本を読んでください。(読む価値は、十分あります。)
目次。
第1章 証券化の本質とりあえず今日は、第一章と第二章について。
第2章 リスクテイクバブルとは何か
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム
第4章 バブルの実態―上海発世界同時株安
第5章 バブル崩壊1―サブプライムショック
第6章 バブル崩壊2―世界同時暴落スパイラル
第7章 バブルの本質
第8章 キャンサーキャピタリズムの発現―二一世紀型バブルの恐怖
第一章 証券化の本質
まず、サブプライムローン問題の背後にあった、証券化というテクニックについての説明。証券化のプロセスの中で、リスクは小口化され、切り分けられ、純化された。それによって、投資家のリスク選好にあわせた形で金融商品をオーダーメイドできるようになった。中でも、特にリスクが低いところだけを集めて作られた証券は、トリプルAの格付けを得てもおかしくないものとなった(注:本当にトリプルAの実力があったかどうか、不明。ここで言いたいのは、サブプライムローンというジャンクが、証券化で、一部はジャンクではなくなった、ということを強調したいだけ)。ところが、ここが僕はサブプライム問題の肝だと理解しているんだけど、この格付け自体を、格付け会社が誤っていたのが大問題だったんじゃないか。いくらオーダーメイドで低リスクのところだけをかき集めてみたところで、それはトリプルAにはなりそうもない、せいぜいトリプルBくらいだったんじゃないか?格付け会社は、ここをミスジャッジしてしまった、というミスを犯したんじゃないかな。それについては、ここにも以前書いた。
さて、実は証券化の前後で、投資家がとるべきリスクに変化が生じた。証券化されたことで、リスクが、住宅という実体経済に関連するリスクから、証券という金融商品に関連するリスクに変質した、と。実際経済での「資産の収益性、将来得られるキャッシュフロー」に関するリスクが、流動性リスクに変質した、ということ。いったん、このようなリスクの変質が起こってしまえば、あとは株やら債券やら、通常の資本資産市場とまったく同じで、原資産がどうかなんて、どうでもよくなってくる。株と同じで「自分より高く買ってくれるバカ」がいればいいのであって、原資産(株の場合、発行体の業績、サブプライムの場合、サブプライムの借り手の置かれている状況)なんか、どうだってよくなる。この時点で、サブプライムローン市場でバブルが起こる背景が出来上がっている。せめて、格付け機関だけでも、原資産に基づいた格付けを行えていれば、まだ実体に基づいていただろうけど、上述した通り、それは叶わなかった。
第二章 リスクテイクバブルとは何か
さて、サブプライムローンでバブルが発生する下地が、証券化によって整った。で、このバブルがいかにして大きくなり、かつ、なぜ弾けなかったのか?についての考察が第二章。それは、「住宅価格が上昇し続けていたから」ということになる。じゃあ、なぜ住宅は上昇し続けたのか?それは、「サブプライムローンは、定義より、低所得者をマイホーム市場に参入させることになったが、それが、住宅需要を増やした」という事実が背後にある。マイホームを持てない低所得者に、マイホームを持たせてあげる支援をしているのだ、ということになり、すばらしい事にも見えた。サブプライムの借り手が破産するなりして、住宅需要が減るようなことになると、バブルを支える住宅価格の上昇がストップしてしまうので、彼らの破産を予防し支援するインセンティブも、ステークスホルダーにはあった。こうして、サブプライムローン市場では、バブルが大きくなるようなメカニズムが、内包されていたのだ。
・・・と、とりあえず、今日はここまで。あれ、小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記ってTB受け付けていないんかいな。。。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090117AT2M1604016012009.html
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090114/182656/
米国の消費者物価指数(consumer price index, CPI)の2008年12月の値は、210.228という発表が。あぁ、低いね。前年同月比で、約0.1%しか物価上昇しなかった。いよいよデフレに突入する日が近い。今月のCPIは来月中旬に発表されるが、多分、マイナスに転じるだろう。
じゃぁ、米デフレが為替と貿易及ぼす影響は?もし日本が今後物価上昇率が0以上だと仮定しよう。さらに、実質為替レートも一定と仮定すれば、米デフレは円安圧力をもたらす。ちなみに、「実質為替レートが一定」≒「日米の実態経済の力関係が一定」という感じなのだが、この仮定の妥当性は自信がない。
で、仮に、実質為替レートが一定ではなかったとしよう。米デフレにも関わらず、円安圧力に負けない、なんらかの力が働いて、名目為替レートが、さほど変化しなかったとしよう。とすると、これは実質為替レートでみたときには、円高を意味するので、輸出産業はつらくなる。日本は貿易黒字国なので、日本の景気には逆風となる。
ちなみに、来週は20日にオバマ大統領就任のご祝儀相場で、若干円安になるのかな。で、あとは日々のニュースで為替が一喜一憂する日々が続きそう。
まぁいろいろ書いたけど、あんまり自信はないな。不確実な仮定が多すぎる。「AならばB」が正しい論理としても、「Aである」が言えなければ、何も言えないから。
cf)
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/01/10/risks-of-deflation-wonkish-but-important/
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/01/16/the-tips-spread/
http://gregmankiw.blogspot.com/2008/12/deflation-alert.html
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090114/182656/
米国の消費者物価指数(consumer price index, CPI)の2008年12月の値は、210.228という発表が。あぁ、低いね。前年同月比で、約0.1%しか物価上昇しなかった。いよいよデフレに突入する日が近い。今月のCPIは来月中旬に発表されるが、多分、マイナスに転じるだろう。
じゃぁ、米デフレが為替と貿易及ぼす影響は?もし日本が今後物価上昇率が0以上だと仮定しよう。さらに、実質為替レートも一定と仮定すれば、米デフレは円安圧力をもたらす。ちなみに、「実質為替レートが一定」≒「日米の実態経済の力関係が一定」という感じなのだが、この仮定の妥当性は自信がない。
で、仮に、実質為替レートが一定ではなかったとしよう。米デフレにも関わらず、円安圧力に負けない、なんらかの力が働いて、名目為替レートが、さほど変化しなかったとしよう。とすると、これは実質為替レートでみたときには、円高を意味するので、輸出産業はつらくなる。日本は貿易黒字国なので、日本の景気には逆風となる。
ちなみに、来週は20日にオバマ大統領就任のご祝儀相場で、若干円安になるのかな。で、あとは日々のニュースで為替が一喜一憂する日々が続きそう。
まぁいろいろ書いたけど、あんまり自信はないな。不確実な仮定が多すぎる。「AならばB」が正しい論理としても、「Aである」が言えなければ、何も言えないから。
cf)
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/01/10/risks-of-deflation-wonkish-but-important/
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/01/16/the-tips-spread/
http://gregmankiw.blogspot.com/2008/12/deflation-alert.html
金融商品価格は、情報に反応する。情報は予測できないので、金融商品価格も予測できない。しかし、過去にどんな情報があったのかは、知ることが出来る。だから、過去の変動は説明することができる。
効率的市場仮説によれば、「利用可能な情報は直ちに、すべて、価格に反映される」。この仮説が真ならば、将来予測に関連する情報も、価格に反映されているはず。つまり、将来の価格は、予測不可能な情報のみに反応するはず。「どうやら、日銀は利下げしそうだ」という将来予測に関する情報がマーケットに流れていれば、この情報は価格に反映されているはず。「日銀の利下げにびっくりして、マーケットがすごく反応した」ということは、「日銀の利下げ」は予期せざる情報だった、ということ(日銀の金融政策運用能力が疑問視されていることの証になってしまう)。
Robert Hall(1978)の「消費のランダムウォーク仮説」のロジックと、どこか似ている。
効率的市場仮説によれば、「利用可能な情報は直ちに、すべて、価格に反映される」。この仮説が真ならば、将来予測に関連する情報も、価格に反映されているはず。つまり、将来の価格は、予測不可能な情報のみに反応するはず。「どうやら、日銀は利下げしそうだ」という将来予測に関する情報がマーケットに流れていれば、この情報は価格に反映されているはず。「日銀の利下げにびっくりして、マーケットがすごく反応した」ということは、「日銀の利下げ」は予期せざる情報だった、ということ(日銀の金融政策運用能力が疑問視されていることの証になってしまう)。
Robert Hall(1978)の「消費のランダムウォーク仮説」のロジックと、どこか似ている。
債券買うときって、まったく同じ条件でも、証券会社によって価格がけっこう違うんですね。(発行体も、残存期間もまったく同じなのに、ということ)。某債券価格を比較してみたら、1円以上違った。額がでかいんで、この違いはけっこう大きい。
あと、クーポンを日割り計算するときって、365じゃなくって、360で割って計算するんですね。これも知らなかった。ためしに365で割ってみたら数字が合わなくって知ることとなりました。
現実経済でプレーヤーとして活動し、たまに金融実務家と話もしたりしていると、毎日毎日、知らないことばかりで刺激的っす。
あと、クーポンを日割り計算するときって、365じゃなくって、360で割って計算するんですね。これも知らなかった。ためしに365で割ってみたら数字が合わなくって知ることとなりました。
現実経済でプレーヤーとして活動し、たまに金融実務家と話もしたりしていると、毎日毎日、知らないことばかりで刺激的っす。
世の中、いろいろな情報があって中にはガセネタだってまぎれている。投資するときに収集する情報だって、すべてが正しいとは限らない。というか、信頼性が無い情報ばっかりかもしれない。
今日聞いた話では、某金融機関は、今年終わりの為替レートは110円くらいに戻るだろう、という見方を示していたらしい。昨日聞いた別の某金融機関の投資戦略レポートでは、イメージとして、今年後半は円高にむかうでしょう、という見方を示していた。どっちだよ。うーん、どっちでもいいや、どうせ効率的市場仮説が真ならば、為替の予測は不可能なんだし。いやいや、でも大手金融機関が時間と労力を頭脳を結集して作った予想なんだから、それなりに信頼あるっしょ、という気もする。どっちだよ。
このブログで「今年は97~98円くらい周辺をうろうろするでしょ」と言ってみたところで、この情報だって正しいかどうか分からない。もし当たったときは、大声で「俺、為替の予想あたったよ」と自慢する。他方、外れたら、ひっそりとしていて、目立たないようにする。
別に僕に限らず、世の中のたくさんの予想屋も僕と同じ態度をとる。結果、為替の予想は不可能ではないような印象を持つ。(当たっている人ばっかりにスポットライトがあたるというバイアスのせいで)。それで、自分にも出来るのでは?と思う人がいる。その人が為替で一儲けしようと、マーケットに参加したとしよう。で、負けちゃうわけ。「やっぱり、市場を打ち負かすのは無理」と思って、もうマーケットに復帰してこない。すると、マーケットでは「一生懸命勝とうとする参加者」が減る。結果、荒稼ぎする余地が少し生まれる。その余地を見逃さないチャッカリ者は絶対にいる。すぐに「その余地」は消滅する。こうして、市場は効率的な状態に復帰する。すると、「やっぱ、為替で儲けるの、無理っす」と感じる人が増え、一生懸命情報を分析する参加者が減る。結果、一生懸命情報を分析した人には、荒稼ぎする余地が少し生まれる。その余地を見逃さないチャッカリ(以下、略、というか無限ループ突入)。
これは、市場の効率性は、高いときもあれば低いときもあるのだ、ということの雑談レベルの、一つの説明。効率的市場仮説は、みんなが信じれば成立しなくなり、みんなが信じないと成立する、という不思議な仮説なのです。
世の中にあるどの情報が正しく、どれが間違ったノイズなのか?区別は困難。市場の効率性の度合いが変化する背後には、情報とノイズの流通量も変化しているんじゃないか。と、いい加減なことを言ってみる。
しっかし、いま資産運用するのはしんどいっすね・・・。
今日聞いた話では、某金融機関は、今年終わりの為替レートは110円くらいに戻るだろう、という見方を示していたらしい。昨日聞いた別の某金融機関の投資戦略レポートでは、イメージとして、今年後半は円高にむかうでしょう、という見方を示していた。どっちだよ。うーん、どっちでもいいや、どうせ効率的市場仮説が真ならば、為替の予測は不可能なんだし。いやいや、でも大手金融機関が時間と労力を頭脳を結集して作った予想なんだから、それなりに信頼あるっしょ、という気もする。どっちだよ。
このブログで「今年は97~98円くらい周辺をうろうろするでしょ」と言ってみたところで、この情報だって正しいかどうか分からない。もし当たったときは、大声で「俺、為替の予想あたったよ」と自慢する。他方、外れたら、ひっそりとしていて、目立たないようにする。
別に僕に限らず、世の中のたくさんの予想屋も僕と同じ態度をとる。結果、為替の予想は不可能ではないような印象を持つ。(当たっている人ばっかりにスポットライトがあたるというバイアスのせいで)。それで、自分にも出来るのでは?と思う人がいる。その人が為替で一儲けしようと、マーケットに参加したとしよう。で、負けちゃうわけ。「やっぱり、市場を打ち負かすのは無理」と思って、もうマーケットに復帰してこない。すると、マーケットでは「一生懸命勝とうとする参加者」が減る。結果、荒稼ぎする余地が少し生まれる。その余地を見逃さないチャッカリ者は絶対にいる。すぐに「その余地」は消滅する。こうして、市場は効率的な状態に復帰する。すると、「やっぱ、為替で儲けるの、無理っす」と感じる人が増え、一生懸命情報を分析する参加者が減る。結果、一生懸命情報を分析した人には、荒稼ぎする余地が少し生まれる。その余地を見逃さないチャッカリ(以下、略、というか無限ループ突入)。
これは、市場の効率性は、高いときもあれば低いときもあるのだ、ということの雑談レベルの、一つの説明。効率的市場仮説は、みんなが信じれば成立しなくなり、みんなが信じないと成立する、という不思議な仮説なのです。
世の中にあるどの情報が正しく、どれが間違ったノイズなのか?区別は困難。市場の効率性の度合いが変化する背後には、情報とノイズの流通量も変化しているんじゃないか。と、いい加減なことを言ってみる。
しっかし、いま資産運用するのはしんどいっすね・・・。
今の1ドル90円は、やっぱりちょっと円高過ぎると思う。もうちょっとの円安が、あるべき水準だと思う。で、物価水準やら金利差とかを考慮に入れて、自分なりに適正レートを計算してみたら、97~98円くらいという結果になった。
榊原英資氏は、2008年03月27日付けのこの記事で、「1ドル90円でも円高ではない」、と述べている。また先週の京都で行われた新春経済講演会で、伊藤元重先生も「今の1ドル90円が円高なのではなく、いままでが超円安だった。また円安水準に戻るだろう、という前提で経営をしてはいけない」と述べていた。
僕も、こんなことを書いた。一言で言えば、「2008年中には再び1ドル100円を切り、3年以内に90円くらいまでいくんじゃないか」ってことだった。別になんてことはない、PPP理論に基づいてみると、円は安すぎるなー、って感じただけで、それを適当に書きなぐっただけ。当時はアメリカは順調に物価があがっていたし、円高トレンドはしばらく続くんだろうな、って思っていた。
「1ドル90円でも円高ではない」という主張の基本的な考え方は、こう。10年前と今を比べると、日本では物価水準はほぼ変わっていない。他方、アメリカでは物価は30%上昇した。10年前は、だいたい1ドル120円だった。120/1.3=90円である。だから、1ドル90円は、別に円高ではない。むしろ、いままでの数年間の100~120円くらいのレートが、超円安の円安バブルだったのだ。その円安バブルを生んだのは、日本の超低金利による円キャリートレードである。いまの90円は、円安バブルがはじけただけってこと。
・・・さて、これ、一見もっともらしいし、榊原英資&伊藤元重というビッグネームのお墨付きでもある。でも、僕なりに考えてみた結果(そのロジックは省略)、冒頭に述べたように、やっぱり今の90円は円高だと感じる。97~98円あたりが、今の時点での適正レートだと思う。
いま、日米金利差は解消されたので、中期的には円高トレンドも円安トレンドもない。さらにアメリカでもデフレリスクにされされそうなので(Krugman, Mankiw)、長期的にも円高トレンドも、円安トレンドは無いはず、というのが、現時点での合理的予想。というわけで、今年は現在の90円から、97~98円くらいに向かって、ちょっと円安にふれるんじゃないかな、というのが今のところの僕のビュー。
短期的に到来した日米金利差解消に伴って、円安圧力が円高圧力にあっという間に変わった際、物価水準でみた場合の「あるべきレート」である円高方向に為替が動いたはいいが、「あるべきレート」である97~98円を飛び越えて、90円までいっちゃった、というのが僕の考え。なぜ非合理なレートまでいってしまったかというと、円高圧力が過剰に強かったため&米国経済先行き懸念で投資家が異常にリスク回避的になったため、というのが僕なりの説明。
非合理レートは、適正レートの10%くらいしか乖離しないとすれば、97~98円からしたら、89円くらいまではいく可能性がある。でも、そのうちもうちょっと円安の方に戻るんじゃないかな。もちろん、いまの世の中、不確実性がかなりでかいので、何があってどうなるかわからんけど。
ちなみに、95年4月に80円を割り込んだことがあったが、あれと同じくらいの異常なことがおきれば、僕の計算では、1ドル60円くらいまでいく可能性はある。(not 50円。∵95から98年にかけての日米の物価水準も考慮に入れないといけないから)
榊原英資氏は、2008年03月27日付けのこの記事で、「1ドル90円でも円高ではない」、と述べている。また先週の京都で行われた新春経済講演会で、伊藤元重先生も「今の1ドル90円が円高なのではなく、いままでが超円安だった。また円安水準に戻るだろう、という前提で経営をしてはいけない」と述べていた。
僕も、こんなことを書いた。一言で言えば、「2008年中には再び1ドル100円を切り、3年以内に90円くらいまでいくんじゃないか」ってことだった。別になんてことはない、PPP理論に基づいてみると、円は安すぎるなー、って感じただけで、それを適当に書きなぐっただけ。当時はアメリカは順調に物価があがっていたし、円高トレンドはしばらく続くんだろうな、って思っていた。
「1ドル90円でも円高ではない」という主張の基本的な考え方は、こう。10年前と今を比べると、日本では物価水準はほぼ変わっていない。他方、アメリカでは物価は30%上昇した。10年前は、だいたい1ドル120円だった。120/1.3=90円である。だから、1ドル90円は、別に円高ではない。むしろ、いままでの数年間の100~120円くらいのレートが、超円安の円安バブルだったのだ。その円安バブルを生んだのは、日本の超低金利による円キャリートレードである。いまの90円は、円安バブルがはじけただけってこと。
・・・さて、これ、一見もっともらしいし、榊原英資&伊藤元重というビッグネームのお墨付きでもある。でも、僕なりに考えてみた結果(そのロジックは省略)、冒頭に述べたように、やっぱり今の90円は円高だと感じる。97~98円あたりが、今の時点での適正レートだと思う。
いま、日米金利差は解消されたので、中期的には円高トレンドも円安トレンドもない。さらにアメリカでもデフレリスクにされされそうなので(Krugman, Mankiw)、長期的にも円高トレンドも、円安トレンドは無いはず、というのが、現時点での合理的予想。というわけで、今年は現在の90円から、97~98円くらいに向かって、ちょっと円安にふれるんじゃないかな、というのが今のところの僕のビュー。
短期的に到来した日米金利差解消に伴って、円安圧力が円高圧力にあっという間に変わった際、物価水準でみた場合の「あるべきレート」である円高方向に為替が動いたはいいが、「あるべきレート」である97~98円を飛び越えて、90円までいっちゃった、というのが僕の考え。なぜ非合理なレートまでいってしまったかというと、円高圧力が過剰に強かったため&米国経済先行き懸念で投資家が異常にリスク回避的になったため、というのが僕なりの説明。
非合理レートは、適正レートの10%くらいしか乖離しないとすれば、97~98円からしたら、89円くらいまではいく可能性がある。でも、そのうちもうちょっと円安の方に戻るんじゃないかな。もちろん、いまの世の中、不確実性がかなりでかいので、何があってどうなるかわからんけど。
ちなみに、95年4月に80円を割り込んだことがあったが、あれと同じくらいの異常なことがおきれば、僕の計算では、1ドル60円くらいまでいく可能性はある。(not 50円。∵95から98年にかけての日米の物価水準も考慮に入れないといけないから)
10-YEAR TREASURY NOTEとか見てみると、
http://finance.yahoo.com/echarts?s=^TNX#chart3:symbol=^tnx;range=1m;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
ありゃ、新年あけて利回りあがっとるがな。オバマ政権への期待の表れか。それとも経済主体も、危機に慣れてきたのか。慣れってこわいっすね。
historical data は以下で取れる。(テキストデータ)
http://www.federalreserve.gov/releases/h15/data.htm
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
cf)一口に米国債(Treasury securities)といっても、maturityの違いで名称が違う。いろいろ種類がありすぎて金融商品、おぼえられなーい。下手に素人が手を出すとふっとばされちゃいますね。
Treasury bill :1month, 3months, 6months, 1 year
Treasury note :2, 3, 5 or 10 years
Treasury bond : from 10 years to 30 years
http://finance.yahoo.com/echarts?s=^TNX#chart3:symbol=^tnx;range=1m;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
ありゃ、新年あけて利回りあがっとるがな。オバマ政権への期待の表れか。それとも経済主体も、危機に慣れてきたのか。慣れってこわいっすね。
historical data は以下で取れる。(テキストデータ)
http://www.federalreserve.gov/releases/h15/data.htm
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
cf)一口に米国債(Treasury securities)といっても、maturityの違いで名称が違う。いろいろ種類がありすぎて金融商品、おぼえられなーい。下手に素人が手を出すとふっとばされちゃいますね。
Treasury bill :1month, 3months, 6months, 1 year
Treasury note :2, 3, 5 or 10 years
Treasury bond : from 10 years to 30 years
12.16のFRBのゼロ金利政策によって日米金利が逆転し、円高に進んだ、というニュースが流れた。これは円キャリーをする価値がなくなった、というように受け止められていると思う。
円キャリーとは、日米金利差に注目した取引で、「濡れ手に粟」であるかのような印象をみんな持っている。だがちょっと待てほしい。フリーランチはないはずという無裁定条件を考えると、円キャリーも「おいしい思いは出来ないように」為替が決まっていたはず。
仮に今、1ドル=X円、日本の金利がr_J, アメリカの金利がr_Aとする。円キャリートレードで荒稼ぎを狙うべく、Y円の資金を円建てで調達し、即ドルに買えてドル建てでn年の運用を考えるとしよう。Y/Xドルに対して毎年r_Aの金利が付くので、n年後には、Y/X(1+r_A)^nドルになっている。他方、Y円を円建てでn年運用した場合は、n年後には、Y・(1+r_J)^n円になっている。
さて、n年後に円キャリーがフリーランチにならないということは、Y/X(1+r_A)^nドル=Y・(1+r_J)^n円になっているはず、ということ。すなわち、n年後の為替レートは、

となるはず。今まで、r_J<r_Aだったということは、円キャリーをする人のフリーランチを消滅させるべく、n年後に為替が円高の方向に動いたはず、という当たり前のことをこの数式は意味している。ちなみに、円キャリーを開始するn=0の時点では、円を売ってドルを買う動きが強いので、円安ドル高の圧力がある点に注意。円高圧力は、n年後に向かってだんだん強くなる、という為替レートの経路を頭で描いて欲しい。
理論的にはフリーランチは無いはずにもかかわらず、円キャリーを行ってきた経済主体がたくさんいたわけ。その背後には、円キャリーを行ってきた経済主体が、円安観測をもっていたことが挙げられる。正確に言うと、上記式で表す水準ほどには円高にはならないだろう、という円安観測をもっていた、ってこと。
そして現実に、円キャリーは成功してきた模様。つまり現実には、上記の数式で表す水準ほどには円高にならかった・・・どころか、だいぶ円安の水準にいたんじゃないか。
ではなぜ円キャリーは成功できたか(=金利差に基づく為替の説明が外れ、円安のままだったか)、というのは、研究対象としてかなり興味深いのだが、その知的好奇心はひとまず封印。
過去のことより、今後はどうなるだろう?上記の数式で、r_A≒r_Jになったということは、円キャリーをする価値がなくなったことを意味する。すなわち、現時点をn=0とすれば、その時点では、ドルを買って円を売る動きは弱いので、ドル安円高に向かう。しかし、n年後に向かっての金利差による円高圧力はなくなったことを意味する。今まで金利差による円高圧力があったにも関わらず、円安水準でいたわけだから、円高圧力がなくなった今は、より円安に触れるんじゃないだろうか?というのが、楽観的な見方。
さて、金利による為替の説明は、短期のそれ。長期では、物価水準で決まるはず。ppp理論は、机上の空論のようで、それなりにreliableかなと思う。とすれば、デフレの日本vsインフレのアメリカ、という今までの構図ではやはり円高圧力があったが、これからインフレが日米で同じくらいになりそうであれば、その圧力もなくなる。
結局、長期でも短期でも円高圧力はない。今の円高相場は、適正水準とは思えない。つまり、非合理的なレートだと思う。みんないっている「円が高いんじゃない。ドルが安いんだ」という言葉が聞かれるようになったのはその証だと感じる。それだけexchange marketがinefficientになっているのかな、ってのが率直な感想。exhange marketが合理的で効率的ならば、そんな表現が聞かれるはずがないと思う。つまり、みんな異常にアメリカ経済を過剰に不安視した結果、ドルがmis-pricingされているんじゃないか(あるいは同じことだが、円がmis-pricingされているんじゃないか)。
まぁいろいろ書いてきたが、EMH(Efficient Market Hypothesis)が正しければ、為替レートもrandam walkして予想が不可能ってことになるわけで、予想する労力自体ムダなんだけどね。でも、僕としては、いまの為替レートは非合理で非効率的だと感じていて。とは言え、だからといって為替で儲けよう、というほどの猛者ではないんだが(むしろはやく適正水準に戻ってほしいと切に願っているんですが、アメリカがんばれ)、ちょっとドルポジションがロングになってしまっているので、為替について考えてみた次第。
円キャリーとは、日米金利差に注目した取引で、「濡れ手に粟」であるかのような印象をみんな持っている。だがちょっと待てほしい。フリーランチはないはずという無裁定条件を考えると、円キャリーも「おいしい思いは出来ないように」為替が決まっていたはず。
仮に今、1ドル=X円、日本の金利がr_J, アメリカの金利がr_Aとする。円キャリートレードで荒稼ぎを狙うべく、Y円の資金を円建てで調達し、即ドルに買えてドル建てでn年の運用を考えるとしよう。Y/Xドルに対して毎年r_Aの金利が付くので、n年後には、Y/X(1+r_A)^nドルになっている。他方、Y円を円建てでn年運用した場合は、n年後には、Y・(1+r_J)^n円になっている。
さて、n年後に円キャリーがフリーランチにならないということは、Y/X(1+r_A)^nドル=Y・(1+r_J)^n円になっているはず、ということ。すなわち、n年後の為替レートは、
となるはず。今まで、r_J<r_Aだったということは、円キャリーをする人のフリーランチを消滅させるべく、n年後に為替が円高の方向に動いたはず、という当たり前のことをこの数式は意味している。ちなみに、円キャリーを開始するn=0の時点では、円を売ってドルを買う動きが強いので、円安ドル高の圧力がある点に注意。円高圧力は、n年後に向かってだんだん強くなる、という為替レートの経路を頭で描いて欲しい。
理論的にはフリーランチは無いはずにもかかわらず、円キャリーを行ってきた経済主体がたくさんいたわけ。その背後には、円キャリーを行ってきた経済主体が、円安観測をもっていたことが挙げられる。正確に言うと、上記式で表す水準ほどには円高にはならないだろう、という円安観測をもっていた、ってこと。
そして現実に、円キャリーは成功してきた模様。つまり現実には、上記の数式で表す水準ほどには円高にならかった・・・どころか、だいぶ円安の水準にいたんじゃないか。
ではなぜ円キャリーは成功できたか(=金利差に基づく為替の説明が外れ、円安のままだったか)、というのは、研究対象としてかなり興味深いのだが、その知的好奇心はひとまず封印。
過去のことより、今後はどうなるだろう?上記の数式で、r_A≒r_Jになったということは、円キャリーをする価値がなくなったことを意味する。すなわち、現時点をn=0とすれば、その時点では、ドルを買って円を売る動きは弱いので、ドル安円高に向かう。しかし、n年後に向かっての金利差による円高圧力はなくなったことを意味する。今まで金利差による円高圧力があったにも関わらず、円安水準でいたわけだから、円高圧力がなくなった今は、より円安に触れるんじゃないだろうか?というのが、楽観的な見方。
さて、金利による為替の説明は、短期のそれ。長期では、物価水準で決まるはず。ppp理論は、机上の空論のようで、それなりにreliableかなと思う。とすれば、デフレの日本vsインフレのアメリカ、という今までの構図ではやはり円高圧力があったが、これからインフレが日米で同じくらいになりそうであれば、その圧力もなくなる。
結局、長期でも短期でも円高圧力はない。今の円高相場は、適正水準とは思えない。つまり、非合理的なレートだと思う。みんないっている「円が高いんじゃない。ドルが安いんだ」という言葉が聞かれるようになったのはその証だと感じる。それだけexchange marketがinefficientになっているのかな、ってのが率直な感想。exhange marketが合理的で効率的ならば、そんな表現が聞かれるはずがないと思う。つまり、みんな異常にアメリカ経済を過剰に不安視した結果、ドルがmis-pricingされているんじゃないか(あるいは同じことだが、円がmis-pricingされているんじゃないか)。
まぁいろいろ書いてきたが、EMH(Efficient Market Hypothesis)が正しければ、為替レートもrandam walkして予想が不可能ってことになるわけで、予想する労力自体ムダなんだけどね。でも、僕としては、いまの為替レートは非合理で非効率的だと感じていて。とは言え、だからといって為替で儲けよう、というほどの猛者ではないんだが(むしろはやく適正水準に戻ってほしいと切に願っているんですが、アメリカがんばれ)、ちょっとドルポジションがロングになってしまっているので、為替について考えてみた次第。
とりあえずはアメリカ。
今年、為替は非常に円高にふれたわけですが。以前書いたように、僕の予想では今年の年末には円高になるはずで、円高トレンドはさらにしばらく続くって思っていた。それはppp理論とハネムーン中に肌で感じた物価水準が根拠だった。が、どうやらアメリカはデフレリスクにされされそうなので(mankiw)、そうなったら円高トレンドはなくなるはず・・・だったが、LBショックに端を発する世界的な金融不安(笑)によって、円高が進む進む。今また1ドル90円切ってるっしょ。為替レートそのものは、まだまだ下げるかもね。80円切った、ってなニュースも来年初頭にくるかも。でも中期的(3年~5年)にはまた100~105円には戻るっしょ、とこれまた特に根拠もなく書いてみる。あいや、根拠はあるんだ、インフレが日米で歩調があるのならば、ppp理論によれば、円安にも、円高にもならないはず。で、いまの1ドル90円ってのが「異常」なのであれば、正常なのはそれよりも円安の水準ということになり、そこで落ち着くはずだろう、ということ。
経済学者はいまだに実物変数と金融変数のリンクに成功しているとはいえないと思うが、それはとりあえず置いておいて、一般ピーポーが「金融不安が実態経済を悪化させるんじゃないか」って思ったとしても不思議はない。で、株価が下がった下がった。
http://finance.yahoo.com/echarts?s=^GSPC#chart4:symbol=^gspc;range=1y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
LB破綻からここまで、金融安定化法案が可決だのなんだの、ビッグ3をどうするんだ、ってな話が踊ったことでstock marketがvolatileだったこと。もうね、bearでvolatileであほかと。
stock marketから引き上げた資金はどこへいったかというと、債券市場へ。結果、債券利回りは下落。まぁ、債券は債券でも最初はとりあえず米国債。みんな急激にリスク回避度を高めたわけで、びびってstockから引き上げた後、超安全な米国債につっこむくらいのことしかできなかったわけね。以下のUS treasuryのhistory dataとかを見れば分かるが、下落っぷりがやばい。10年物で2%割れは目前か。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
米国債の次に、他の格付けの高い社債なんかが買われた。いまだに高利回りで残ってんのは、格付けが低いやつだけ。とは言え、まだお買い得そうな案件もありそうじゃん・・・と思っていたら、先週バーナンキが手持ちカードを出しつくてくれたおかげで、ちょっと注目して見ていた某債券利回りも下落。逆に言えば、マーケットがバーナキの政策を織り込めていなかった証(sp500も上がっていたはず)。予期せぬ金融政策のほうが効果はありそう。そういう意味でバーナンキすごいのかね、やっぱ。一方、わがBOJは(以下略)。・・・ってそういう話ではなく。とにかく債券利回りの下落に拍車をかけたFRBまさかのゼロ金利政策。
・・・と大雑把に書きましたが、とりあえずアメリカのお話を書いたわけで。今、為替リスクとってドル建てで資産運用しようってリスクラバーいるのかね?「あるべき為替レートは1ドル100円~105円でしょ」って思っている人、多そうだけど、ってことは、円高の今はドル建て運用するチャンスだったはずなんだけど、でももしそうならば、そういう人の投資行動によって円安の方向に触れるはずだったんだけど、でもそうならなかったのは、やっぱりそれだけみんなリスク回避的になっている&アメリカの実態経済が不安&円キャッシュに対する流動性選好を高めた、ってところでしょうか。さらにここに来て日米金利逆転で、確かにしばらくは円安に向かわせる要因は無さそう。
2009年は大変そうだ。
今年、為替は非常に円高にふれたわけですが。以前書いたように、僕の予想では今年の年末には円高になるはずで、円高トレンドはさらにしばらく続くって思っていた。それはppp理論とハネムーン中に肌で感じた物価水準が根拠だった。が、どうやらアメリカはデフレリスクにされされそうなので(mankiw)、そうなったら円高トレンドはなくなるはず・・・だったが、LBショックに端を発する世界的な金融不安(笑)によって、円高が進む進む。今また1ドル90円切ってるっしょ。為替レートそのものは、まだまだ下げるかもね。80円切った、ってなニュースも来年初頭にくるかも。でも中期的(3年~5年)にはまた100~105円には戻るっしょ、とこれまた特に根拠もなく書いてみる。あいや、根拠はあるんだ、インフレが日米で歩調があるのならば、ppp理論によれば、円安にも、円高にもならないはず。で、いまの1ドル90円ってのが「異常」なのであれば、正常なのはそれよりも円安の水準ということになり、そこで落ち着くはずだろう、ということ。
経済学者はいまだに実物変数と金融変数のリンクに成功しているとはいえないと思うが、それはとりあえず置いておいて、一般ピーポーが「金融不安が実態経済を悪化させるんじゃないか」って思ったとしても不思議はない。で、株価が下がった下がった。
http://finance.yahoo.com/echarts?s=^GSPC#chart4:symbol=^gspc;range=1y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined
LB破綻からここまで、金融安定化法案が可決だのなんだの、ビッグ3をどうするんだ、ってな話が踊ったことでstock marketがvolatileだったこと。もうね、bearでvolatileであほかと。
stock marketから引き上げた資金はどこへいったかというと、債券市場へ。結果、債券利回りは下落。まぁ、債券は債券でも最初はとりあえず米国債。みんな急激にリスク回避度を高めたわけで、びびってstockから引き上げた後、超安全な米国債につっこむくらいのことしかできなかったわけね。以下のUS treasuryのhistory dataとかを見れば分かるが、下落っぷりがやばい。10年物で2%割れは目前か。
http://www.ustreas.gov/offices/domestic-finance/debt-management/interest-rate/yield.shtml
米国債の次に、他の格付けの高い社債なんかが買われた。いまだに高利回りで残ってんのは、格付けが低いやつだけ。とは言え、まだお買い得そうな案件もありそうじゃん・・・と思っていたら、先週バーナンキが手持ちカードを出しつくてくれたおかげで、ちょっと注目して見ていた某債券利回りも下落。逆に言えば、マーケットがバーナキの政策を織り込めていなかった証(sp500も上がっていたはず)。予期せぬ金融政策のほうが効果はありそう。そういう意味でバーナンキすごいのかね、やっぱ。一方、わがBOJは(以下略)。・・・ってそういう話ではなく。とにかく債券利回りの下落に拍車をかけたFRBまさかのゼロ金利政策。
・・・と大雑把に書きましたが、とりあえずアメリカのお話を書いたわけで。今、為替リスクとってドル建てで資産運用しようってリスクラバーいるのかね?「あるべき為替レートは1ドル100円~105円でしょ」って思っている人、多そうだけど、ってことは、円高の今はドル建て運用するチャンスだったはずなんだけど、でももしそうならば、そういう人の投資行動によって円安の方向に触れるはずだったんだけど、でもそうならなかったのは、やっぱりそれだけみんなリスク回避的になっている&アメリカの実態経済が不安&円キャッシュに対する流動性選好を高めた、ってところでしょうか。さらにここに来て日米金利逆転で、確かにしばらくは円安に向かわせる要因は無さそう。
2009年は大変そうだ。
「資産運用(asset management)」というカテゴリーを作成。
これまでは、経済を観察もしくは研究対象として遠くから無責任にぼんやり眺めていましたが、これからは、もうちょっと真剣に自分のこととして見ていきたいので、そのうち自分のお金を金融投資にまわしていこうかな、と。そのためのお勉強も兼ねたカテゴリー、とかまぁそういう感じ。
これまでは、経済を観察もしくは研究対象として遠くから無責任にぼんやり眺めていましたが、これからは、もうちょっと真剣に自分のこととして見ていきたいので、そのうち自分のお金を金融投資にまわしていこうかな、と。そのためのお勉強も兼ねたカテゴリー、とかまぁそういう感じ。
