2011年3月アーカイブ
これもいい本です。一橋の佐山教授が、いろいろと活躍している社長を毎回読んできて講演してもらった記録を本にしたもののようですが、メンツが素晴らしいです。
アマゾンより引用。
フジマキ・ジャパン(元伊勢丹) 藤巻幸夫氏リヴァンプ(元ユニクロ副社長) 澤田貴司氏経営共創基盤(元産業再生機構COO) 冨山和彦氏スパークスグループ社長 阿部修平氏ケンウッド社長(元東芝常務) 河原春郎氏森・浜田松本法律事務所 米正剛氏吉野家HD社長 安部修仁氏日本電産社長 永守重信氏インテグラル 辺見芳弘氏インターネット総研 藤原洋氏
ぜんぶの話が面白く、経営者のなんたるかということを学ばせてもらえました。「ビジョンを示すこと、それに向かった計画をたてること、ぜったいあきらめないこと」の三つが大事なのかなと本書を通じて感じました。
全員著名な経営者なわけですが、一人だけあえて取り上げるならば、吉野家の安倍社長でしょうか。この方、アルバイトで吉野家にはいって、1980年の企業再生法の適用(つまり倒産)も経験し、最終的に社長にまでなったようです。社長としてアメリカのBSE問題にも直面し、そのときの様子も克明に説明しているのですが、印象に残ったのは、安倍社長のとにかく理知的な考え方です。客観的データをもってきて現状を深く分析し、あるべき吉野家の姿(=ビジョン)もしっかり持っており、どうやったらそこに現実を近づけられるか、ということを、とても道筋立って理知的に考えてきた人だということがよくわかります。ビジョナリー・カンパニーといってもいいんじゃないでしょうか?あの値段であの味であの速さ。マネできないでしょう、なかなか。
僕もいまだにスキあらば吉野家にいくのですが、まじ食べたくなってきた。
友達にだいぶ前に勧められて読んでみた。 いい本!
アマゾンから引用。
大企業デルモアの戦略企画部門で働くスティーブは、自社の業績落ち込みに悩んでいた。そんなとき「ビジネスで利益が生まれる仕組みを知り尽くした男」デビッド・チャオと出会い、その教えを請うことになる。深い洞察と豊富な経験を持つチャオは、利益を実現する23の方法をひとつずつスティーブに語りはじめる。生徒の探求心を徹底的に引き出すチャオのレッスンが回を重ねるに連れ、利益発生の秘密、現実に行なわれている戦略の問題点が解き明かされていく―。
師弟関係の二人が、講義、というかなぞかけ風のディスカッションを通じて、さまざまなプロフィットモデルについて理解を深めていくという物語。利益の源泉はどこから来るかという深い深い洞察を楽しむことができる。
プロフィットモデルは23個紹介されているのだけど、ぐぐったらこんなブログがあって、よくまとまっていた。
僕がいま興味があるのは
1、顧客ソリューション利益モデル (Customer Solution Profit)
7、利益増殖モデル (Profit Multiplier Model)
8、起業家利益モデル (Entrepreneurial Profit)
10、インストール・ベース利益モデル (Installed Base Profit)
13、専門品利益モデル (Specialty Product Profit)
17、景気循環利益モデル (Cycle Profit)
22、低コスト・ビジネスデザイン戦略 (Low-Cost Busoness Design Profit)
23、デジタル利益モデル (Digital Profit)
・・・このあたりでしょうか。多分この本はパラパラ今後も読み返すと思う。
ちなみに、『ザ・ゴール』とは全然関係ないみたいです。The art of profitabilityをザ・プロフィットと訳すダイヤモンド者の邦訳版担当者のネーミングセンスに脱帽というところでしょうか。これ以上良い邦訳はちょっと思いつきません。
よく考えたら、いま僕が直面している問題に一番関連するのは、これかもしれない。
4、スイッチボード利益モデル (Switchbord Profit)
『日本でいちばんの町工場 エーワン精密の儲け続けるしくみ』がとても良かったので、ついでに、おなじ著者のこっちの本も読んでみた。
こっちも素晴らしいです。かなり内容がかぶってますが、二冊とも読んで損はないでしょう。どうせ10分くらいで読めちゃう本だし。で、この著者、毎朝3時におきて3時間は読書してるらしいです。で、年間200冊読むらしいです。
僕も負けないようにもうちょっと読まなければ・・・。
上場企業なのでよく考えたらIR情報ぜんぶのってるわけだが、やはり驚異的、あんびりーばぼーや・・・
ふと新幹線乗る前に本屋で目について読んだだけなんですが、いい本!いい本です。驚異的な経営成績だよ、この会社。リーマンショックまでの40年近く、平均で経常利益率40%という数字を残してきたモンスター企業です。
アマゾン。
高収益を続けるスーパー町工場エーワン精密エーワン精密は、旋盤治具であるコレットチャックの製造で国内シェア6割を占めます。社員数110人という町工場にもかかわらず、11日500件以上もの注文に即日対応。その8割を即日納品、2大手からの値下げ要求がある中、30年間販売価格据え置き、3町工場としてははじめてジャスダック上場、などを成し遂げ、高収益を続けるスーパー町工場です。
で、秘密は超短納期。「高品質、短納期、低コスト」とかどの企業も言うわけだけど、世の中の全企業はほんとこの会社見習わないとダメだと思ったよ。この会社は、「品質よくて当然、それを超短納期で、そして価格は常識の範囲内で販売」している。競合との差別化戦略が超明確。
で、いったいどうやって超短納期でやってるの、というと、まず注文をうける体制に工夫が。
まず、注文は電話かファックス。そして、その内容を本社スタッフが手作業で受注表に起こし、ファックスで工場に送ります。工場ではその受注表がそのまま作業指示書となり、工程ごとに切り分けられて、製造担当者の手元にわたるというしくみになっています。(p29)注文票が手書きなのは、不明な点を電話で確認したら、すぐにそれを記入できて、さらにそれをそのまま工場でも使うことが可能だからです。それに、ファックスで送れば転記入ミスも起こりませんし、本社には原本が残るので不測の事態に慌てることもないじゃありませんか。(p30)
・・・というアナログっぷり。しかし経常利益率40%をずーっと達成してきてるんだから、やっぱ、なんかほんとにデジタルを使いこなすにはどうしたらいいんだろうな。って。
全体的に思ったが、この社長は極めて述べていることが論理的な人。将来を見据えるビジョンも明快。なんというか、チャーミングな感じ。
ついでに、おなじ著者の本をもう一冊読むことにした。
著者はけっこう壮絶な人生だな、これ。
1944年秋田市生まれ。1969年東京大学経済学部卒業、同年東レ入社。自閉症の長男に続き、年子の次男、年子の長女が誕生。初めて課長に就任した1984年に、妻が肝臓病に罹患。その後、うつ病も併発し、計43回に及ぶ入退院を繰り返した。 すべての育児・家事・看病をこなすために、毎日6時に退社する必要に迫られる。家庭と仕事の両立を図るために、「最短距離」で「最大の成果」を生み出す仕事術を極めるとともに、部下をまとめ上げるマネジメント力を磨き上げた。 そして、プラザ合意後の円高による業績悪化を急回復させる「再構築プラン」のほか、釣具業界の流通構造改革、3年間で世界各国に12件、計約1000億円の設備投資を実行するグローバルオペレーションなど、数々の大事業を成功に導く。 2001年、同期トップ(事務系)で東レの取締役に就任。2003年より東レ経営研究所社長、2010年に同研究所特別顧問となる。この間、妻の3度に及ぶ自殺未遂など幾多の苦難を乗り越えてきた。社長に就任した頃から妻のうつ病は回復に向かい、現在は快癒。強い絆に結ばれた家族と幸せな生活を送っている。 経団連理事、政府の審議会委員、大阪大学客員教授などの公職も歴任。「ワーク・ライフ・バランス」のシンボル的存在である。 著書に『新版 ビッグツリー』『部下を定時に帰す仕事術』『そうか、君は課長になったのか。』。
やはりですね、こういう壮絶な人生を歩んだ人の言葉というのは、けっこう響きます。就職したての若い甥っ子に対する手紙を書くという体裁で文章は書かれている。つまり、すでに成功して働き通したおじさんが、若者に対して激励する、という感じ。まぁ、自己啓発本と言える。そして、そんじょそこらのおじさんではなく、頭が切れて悲痛な人生経験を歩んできたスーパーおじさんの言葉ともなれば、確かにけっこう心に響きます。これは売れるでしょう、と思った。
で、実際20万部突破してるらしい。すごい。すごいと思うけど、結局「その程度の本」ってことなんだと思う。こういうビジネス本って1年後とか書店にいくと、もうその姿が無い。20万部も売れるビジネス本って、あんまり普段は本よまないような人でも読めるような、字が大きくって内容も薄い本だと思う。別にこの本に限ったことじゃないけど。
そんな本たくさん読んでもしょうがないし。もっと名著、良書はたくさんあって、そっちを読むべし。もう、こういうのやめようかなぁ。でも、流行のビジネス本読むと時代の流れとか分かるから、やっぱたまには読まなきゃなー・・・。
たぶんすごいいい本なんだと思うけど、サンデル本と内村鑑三本の後に読書感想書くと、なんか別にどうでもいい本だな。そんだけ・・・いやもうちょっと書こう。
アマゾンから引用。
本書は、伝説的な投資家であるウォーレン・バフェットの投資哲学を知るための解説書である。バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイ社の株主へむけてバフェット自身が書いた「会長からの手紙」がテーマ別に整理されている。短期売買の秘訣を知りたいという人には向いていないが、長期的な資産形成手段として投資に真剣に取り組みたい人には貴重な1冊である。カニンガムによるボリュームのある序文が全体の要約となっているので、ここを読むだけでもバフェット投資の哲学を知ることができる。
ということで、これが1000円とかで読めるのは超お買い得のはず。本なんてほとんどすべてがお買い得だけど。
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古典いいっすね。やっぱ。もっとたくさん読まなきゃって思った。これも地震の前に読んでいた本なんだけど。
アマゾンからの紹介。
内村鑑三(一八六一―一九三〇)は,「代表的日本人」として西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮の五人をあげ,その生涯を叙述する.日清戦争の始まった一八九四年に書かれた本書は岡倉天心『茶の本』,新渡戸稲造『武士道』と共に,日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介した代表的な著作である.読みやすい新訳.
特に僕が言うことはない。名著。一番僕の心に響いたのは、道徳と経済の関連性かな。二宮尊徳の話なんて、涙なしには読めない感じだったし。
震災のあと水を買い占めて一本あたりすんごい高値で売りさばいてるって話もほとんど聞かないし、日本人ってすごいっすね。ってこの本読んでも思ったし、震災後の行動を見てても思った。
サンデル。ちょっと前に読んでいたのだが、今更ながらブログに読書感想を書こうかなって。まぁ、なんだかんだいって読んでよかったというのが素直な感想。というか、社会的責任のある立場の人間は、絶対に読まないといけないんじゃないかな、これ。ちょっとぶ厚めで、やや眠くなったりもするけど、重要なことがたくさん書かれていた。
で、さらっと内容を。冒頭(p29)にもあるように、この本で正義へ3つのアプローチを紹介している。
アプローチ1は功利主義的な考え方。要は社会全体の幸福を最大化するようにするべきだろう、という考え方。ミルとベンサムの微妙な違いとかにも言及していた。この考え方によれば、1人を見殺しにして、10人助けるのは正義。経済学では暗黙の前提に置かれているアプローチだと思う。僕も、当然のごとく功利主義的な考え方に染まっているわけだけど(経済学修士までやっちゃったからな・・・)、どう考えても功利主義に問題がある事例が出てきて、戸惑った。それはこういう状況。電車が暴走してて、レールのずっと先に5人の作業員がいる。でも、違うレールにハンドルを切れば、5人は助かるけど、そっちのレールの先にいる1人の作業員は死ぬ。この状況で、ハンドルを切るべし、というのが功利主義の考え方で、それなりにみんなこの判断を受け入れる。だけど、この列車を止めるために、たまたま近くを歩いていた肥満体型の人間を線路に突き落とす行為は、みんな反対する。いったい、この差は何?サンデルは、本質を考えるために、余計なことを考えなくていいような状況を仮定する天才だよ、ほんと。
アプローチ2はリバタリアニズム。自由主義。経済学の思想で言えば、フリードマンとかシカゴ学派とかかな。私は私のものであって、ほかの誰のものでもないのだ、という信念を徹頭徹尾貫くひとたち。極端なリバタリアニズムでは、地震への義援金もあげる必要はないということになってしまって、なんだか気持ちわるい。それが正義だと感じる人は、この世にそれほど多くはないはず。
アプローチ3は美徳や善良な生活との関係で考える。まずカント。カントの下り、難解で何いってるかさっぱりわからん。と言ったら、父に「カントの下りの邦訳はダメだよ、ちゃんと原著読まなきゃ」と言われた。わからんなりに僕の理解を書くと・・・「重要なのは人間の尊厳。それを踏みにじるような行為はすべてダメ」って感じ。例えばカントの売春を批判するロジックはこう。「売春は一見、当人たちの自由意志に基づいていて、リバタリアンはOKとするかもしれないが、それは違う。売春なんか、心の底でしたい人はいないはず。貧富の差があるからこそ、売春という、人間の尊厳を損なう行為を強要されているのであって、それは自由意志ではない。尊厳が大事ということになれば、売春は悪い行為だ」こんな感じ。
アプローチ3の続き。ロールズの無知のベールを紹介。大学でロールズの無知のベールを習ったとき何も感じなかったけど、いま読むと「無知のベールをかぶってるのに、経済主体は自らをリスク回避的主体と知ってるって、おかしくね?」って思った。ま、それはおいといて。
しかしロールズは、努力すら恵まれた育ちの産物だと言う。(p206)
これはねー、けっこう心に刺さったわ。
そしてこの本、というかサンデルがすごいのは、三つのアプローチを淡々を説明した上で、最後に
これまで提示してきた哲学的議論と取り組み、そうした議論が社会生活においてどう展開されるか観察してきた結果、私はこう思う。選択の自由は-公平な条件の下での選択の自由でさえ-正しい社会に適した基盤ではない。そのうえ、中立的な正義の原理を見つけようとする試みは、方向を誤っているように私には思える(p284)
とはっきり自分の意見を述べているところ。人の意見を淡々と紹介した上で、明確に自分の意見を区別してstateしている。すごい。で、さらにサンデルの考え方によれば、理想は「共通善に基づく政治(p336)ということになる・・・ん?よく意味がわからないぞ。最後のほうはアリストテレスも出てきて、正直僕はよくわからなくなってしまった。一番わかりやすくサンデルの考えを表現しているのはこれかな。
公正な社会は、ただ効用を最大化したり選択の自由を保証したりするだけでは、達成できない。公正な社会を達成するためには、善良な生活の意味をわれわれがともに考え、避けられない不一致を受け入れられる公共の文化をつくりださなくてはいけない。(p335)
単純な経済学的な思考だけではダメだなと思わせるに十分な本だったので読んでよかった。というか、正義について熟慮したことないリーダーってどうかなと思うし。
兵庫県は驚くほど平安で、信じられない。
とりあえず、家族とか友達とかにめ連絡をとったが、いまのところ悪い知らせは来ていないです。福島出身のAざいも大丈夫ってメールで確認したし。家族も大丈夫だったらしい。よかった。
緊急事態で、twitter,facebookのありがたさを実感した。今度東京いったら両親に教え込む。
仙台・・・の先輩は大丈夫なんだろうか。
とある民宿の厨房のお話。大学生がアルバイトで何人も住み込みで働いていて、宿泊されているお客様の食事を作ったり、片付けをしないといけない状況。週末ともなるとその忙しさたるや、なかなか大変。
で、住み込み大学生たち(代替7~8人くらい)の利害は一致していて、いかに早く食事の片付けを終わらせ、夜は早く寝て、朝は早くゲレンデにいけるか、ということ。食事の後片付けにはいくつかのステップが。
ステップ1:お皿を食堂から厨房に運んでくる。
ステップ2:残飯をお皿から取り除く。
ステップ3:お皿を人が洗う
ステップ4:食器洗浄&乾燥機にかける(機械の仕事)
ステップ5:食器棚に戻す
で、この一連の流れを観察してみると・・・まずみんながステップ1に一斉に取り掛かる。それからステップ2。これもみんなが一斉に取り掛かる。で、ステップ3は、シンクが一個しかないので、一人しかできない。だからステップ3のところに大量のお皿がたまる。次のステップ4は機械のお仕事で、こなすスピードは圧倒的な安定感。ステップ3さえ終わってステップ4までいけば、ステップ4は正確な時間が読める。ステップ5を担当する人は割と余裕そう。
ステップ3でお皿を洗う人が一番きついことになる。だってシンクが一個しかないんだもん。このステップに、どんどんお皿がたまるたまるたまる。だからどんだけ他のステップで他の人や機械が頑張っても、ここが終わらないと全体も終わらない。というわけで、頑張れ皿洗い担当者、ということになる。要は、「ステップ3:皿洗い」という工程が早く終われば、早く眠れる。この厨房の「食事の後片付け能力」=「皿洗い担当者の皿洗い能力」ということなる。
で、この宿、一回の食事に一人10皿くらい使う。200人分なら、2000枚。けっこう体力勝負で、男がやったほうが早い、ってことになる。なんとなく、僕がこのステップをやる習慣がついてしまい、いつのまにやら皿洗いが異常に早くできるようになる。で、宿のおばちゃんにつけられたあだ名が「皿洗いマン」。というわけで、みんなが早く眠れるかどうかは、皿洗いマンの頑張り次第ということに。
この話では、処理能力の一番低い工程(ボトルネック)の能力=厨房の処理能力、ということになる。ほかのステップをいくら増強してもダメ。処理能力を広げようとおもったら、ボトルネックの処理能力を広げないとね、というお話。
で、じゃあ、すべての生産工程の生産能力をまったく同じにしたら理想的なのだろうか?というと、これも違う。例えば、どの工程でも等しく1分に20皿を処理できるようにしたとする。5分後に20皿が棚に戻っているだろうか?たぶん、戻ってない。
人間の作業は、どうしてもばらつきがある。1分に20皿のお皿を洗う能力があっても、19皿だったり、21皿だったりする。ばらつきがあったとしても、そうは言っても、10分後なら200皿こなしている確率はかなり高い。60分ともなれば1200皿こなせている確率はもっと高いだろうね(大数の法則)。でも最初の1分で19皿、次の2分で取り戻そうとがんばって21皿、と、こういうことは絶対に起こる。2分合計でみたら、40皿をこなせてる。このときどうなるか?
次のステップである食器洗浄&乾燥機は、機械だから、バラツキがほぼ0で、毎分きっちり20皿をこなす。21皿以上をこなす力は、この機械にははい。だから、前の工程から19皿しかこなければ、次の工程で機械は19皿しかこなせない。それは当然として、大事な点は、たとえ前の工程から21皿きても、次の工程で機械はやっぱり20皿しかこなせない、という点。
という理屈で、100分後に、2000皿のお皿は食器棚に全部戻っていません。これは、人がする作業にはムラがあるという現実があるため。
最初の方の工程ほど、後の方の工程よりも、少しだけ生産能力を高めておかないと、100分後の2000皿は終わらないよね、ということ。
それと、経済学で比較優位という最初に習うとすげーなと思う概念があるけど、ここでは絶対優位のお話になっているのも面白いな。とにかくお皿洗いをするのが一番早い人が、お皿洗いをするべき、ということ。この人が例え他のステップで素晴らしい才能を持っているとしても、皿洗いマンになるべし、ってこと。だって、ボトルネックの処理能力を少しでも広げることが大事なんだから。
そんだけ。
