論文では受動態は避けるべき

最近,論文では受動態の文章を使うのはよくないという実感がある.これは,英語で書いても日本語で書いても同じだと思う.さらに言えば,学術論文に限らず,一般に文章を書くときにこれを意識すると,ずいぶん文章がしまると私は感じている.なぜしまるかと言うと,筆者が自分の書いている文章に対して責任をちゃんと負っているという姿勢が伝わるからだろう.

自分が言いたいことを言うときに,「~と考えられる」と書いた場合,「ほら,みんなにも,そう考えられるよね?」という同意を暗黙のうちに求めているようで気分がよくない.自分の主張にちゃんと責任を持つべきで,「私はこうだと考える」と書くべき.「~と考えられる」と受動態にしてもOKな場面は,読み手のコンセンサスが明らかに得られる場合のみだ.例えば,「論文の盗作はよくないと考えられる」といった場合,全ての人がこの主張に同意するのが明らかなので,OK.

実際に「私には~と考えられる」と書いて何かを主張する場合,その目的は,相手に自分の考えを理解させることだ.相手が自分と同じ意見だと分かっている場合には,わざわざその主張をする必要はない.というか,それは「主張」ではなく,「確認」である.だから,「~と考えられる」という文章で自分の意見を主張することは出来ない.

英語で論文を書く場合,"I argue....(私は...と主張する)", "I assume....(私は...を仮定する)", "I conclude....(私は...と結論づける)", "I report....(私は...を報告する)"のように,受動態にせずに,自分の研究結果に対して責任をもつべき.

実際に英語論文書いてみると,受動態で"It is assumed that..."とか書いて,自分がそういう仮定を置いたことの責任逃れをしたい気持ちが出てきてしまう.

論文に限らず,一般に文章を書くときに「受動態をなるべくやめること」を意識すると,ずいぶん文章がしまる.なぜしまるかと言うと,主語が明らかになるので,筆者が自分の書いている文章に対して責任をちゃんと負っているという姿勢が伝わるからだろう.




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このページは、danielが2007年12月18日 00:01に書いたブログ記事です。

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