『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』の読書感想

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
山田 真哉

光文社 2005-02-16
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面白かった。1時間の立ち読みで読めるので、本屋でふと見かけたとき時間があれば読むといいんじゃないでしょうか。

で、内容。「さおだけ屋はなぜつぶれないか?」というキャッチコピーで大衆の心をつかんでおいて、冒頭で会計士の視点からの答えを載せ、さらにいろいろな身近な例を挙げ、会計学とはなんぞや、ということがざっくりと書かれている。身近な例とは、Amazonの商品説明にあるように、こんな感じ。

◆身近な出来事から「会計」がわかる! スーパーの完売御礼でわかる「機会損失」と「決算書」

飲み会のワリカンでわかる「キャッシュ・フロー」
住宅街の高級フランス料理店でわかる「連結経営」
2着で満足する麻雀打ちでわかる「回転率」
商品だらけのお店でわかる「在庫」と「資金繰り」

いままで会計学に触れたことが皆無だったんだけど、なるほどこれはおもしろい、と思った。会計学なしに経済はうまくいかない。現実経済は、会計士が黒子になって支えてくれている、と感じた。経済学者は、会計学に支えられている現実経済を当然にように考えているが、背後に会計士の努力があることを忘れちゃいけないなと思った。

経済学者はいとも簡単に「企業は利潤を最大化するよう行動していると仮定する」とかいろいろな仮定をおくが、理論的なこういう仮定の現実への妥当度を、会計士ががんばって最大化してくれている、と思った。会計学がなければ、「本当にいまうちの会社は利潤を最大化しているのかどうか」という判断ができない。その判断ができるからといって、実際に利潤を最大化するかどうかはわからんが、これは別の問題として、その判断ができる状況にないならば、「企業は利潤を最大化するよう行動していると仮定する」という仮定は現実は明らかに間違いということになり、会計学のありがたみが感じられる。

特に面白かった点をひとつだけメモ。それは在庫管理について。売れ残って在庫が出ると在庫を維持する費用がかかってしまうのでよろしくない。かといって、すぐに完売してしまうと、「もしもっと仕入れていれば得られたはずの売り上げを得る機会を失った」という「機会損失」を被るので、やはりよろしくない。よって、ある期間内での売り上げが、ちょーど売り切れるように仕入れることができるか、ということが重要ということになる。売る分だけ仕入れるのが良いという当然の結論でしかないんだけど、おもしろいと思った。

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このページは、danielが2007年1月 4日 19:20に書いたブログ記事です。

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